2016年04月06日
北海道の原生林の中に佇む神秘の湖「オンネトー」
その湖の名は「オンネトー」。アイヌ語で「大きな沼」「年老いた沼」を表します。遠い昔に雌阿寒岳の噴火によってせき止められてできたという、その湖は、観るたびに色の変わる不思議な湖、それでいて変わらぬ佇まいで訪れる人々を迎え入れてくれます。松山千春の故郷、足寄町(あしょろちょう)にある北海道阿寒国立公園内の「オンネトー」について、ご案内します。
北海道三大秘湖のひとつ「オンネトー」は、人を拒むかのような果てしない原生林の中、雌阿寒岳と阿寒富士に見下ろされながら、静かにたたずんでいます。酸性の湖水は、生き物が住むには不向きで、魚はいません。わずかにザリガニとサンショウウオが棲息するのみ。それが幸いなのでしょう。波立つことの少ない湖は、刻一刻と姿を変え、ときに鏡面となり山々を映し、晴れわたる空を映し、燃え上がるような木々の紅葉を映し、冬の凍てついた高貴さを閉じ込めます。これが五色沼と呼ばれる由縁でもあります。
右にそびえるのが阿寒富士(1476m)そして左が今なお活動を続ける活火山、雌阿寒岳(日本百名山、1499m)です。多くの登山客に愛されてきた山ですが、活動状況によっては入山規制が敷かれることもあります。登山目当ての方は、気象条件も合わせた情報収集が必要です。湖の奥には、国設の野営キャンプ場があり、多くの登山者、自然愛好家、オンネトーファンの方々が散策の起点として利用しています。
オンネトー国設野営場 - 北海道のキャンプ場情報
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オンネトー茶屋
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北海道の冬の景色というのは、すべてを閉ざすかのような吹雪のイメージが大きいのですが、実は晴れた日が多いのです。そしてその空は、乾いた空気により、はるか遠くまでクリアに見渡せます。十勝地方におけるこの晴れ渡った空を「十勝晴れ」と言います。そしてその空の青さを「十勝ブルー」と呼びます。みずうみが結氷のはじまる頃、オンネトーは「十勝ブルー」をやさしく映し出し、氷の下の「オンネトーブル―」とのコントラストを演出します。
オンネトーへのアクセスは、足寄方面からと、阿寒湖方面からの二通りがあります。足寄市街地から東方向、国道241号線から砂利道の道道941号オンネトー線へと右折。足寄市街から約50km、1時間ほどで到着します。阿寒湖畔からはハイヤーで20分(夏期はオンネトー行きのバスが運行しています)。
オンネトー散策を堪能したら、ぜひ立ち寄って戴きたいのが「野中温泉別館」です。昭和44年の創業以来、変わらぬ佇まいはオンネトー同様、多くの観光客、ハイカーに愛されてきました。濃厚な硫黄泉と、飾らないおもてなしが心も身体も癒してくれます。道道941号オンネトー線からオンネト―の手前左手に見える湯けむりが「野中温泉別館」です。
道東道足寄I.Cより50km 釧路駅より阿寒湖畔行バス終点下車よりハイヤーにて20km オンネト―より車で1分。道道941号オンネトー線から入ると、オンネトーの手前左手に見えます。
山の宿 野中温泉:基本情報 || 民営国民宿舎Webガイド
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アイヌの里として知られる阿寒湖周辺には、多くの温泉ホテルや食堂、レストランが軒を連ねています。設備の整った大きなホテルとひっきりなしに出入りする観光バスが、オンネトーとは違った賑わいを見せてくれます。広大な湖では、冬はワカサギ釣りやスノーモービル、夏は遊覧船や屋形船周遊が楽しめます。北海道を代表する観光地ですので、お土産品や食事処には事欠きません。なかでもイチオシなのが、アイヌ料理で有名な「丸木舟」。スープカレーと鹿肉料理、ぜひご堪能ください。
丸木舟の詳細情報
丸木舟
釧路市その他 / 郷土料理、スープカレー、肉料理
- 住所
- 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉4-7-9
- 営業時間
- [月] 11:00 - 20:00 [火] 11:00 - 20:00 [水] 11:00 - 20:00 [木] 11:00 - 20:00 [金] 11:00 - 20:00 [土] 11:00 - 20:00 [日] 11:00 - 20:00
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
北海道の自然は、奥が深いのです。とくに阿寒国立公園内のここ、オンネトー周辺には、まったくの手つかずの原生林が広がっています。噴煙を上げつづける雌阿寒岳のふもとに、かろうじて切り開かれたオンネト―湖畔。その貴重な自然を、散策や入浴、ワイルドな食事もあわせて、お楽しみいただければ幸いです。
オンネトーの詳細情報