
国産ワインの実力派が勢揃い!千曲川ワインバレーを周遊バスで楽しもう
近年めきめきと力をつけてきている国産ワイン。中でも長野県の北から東にかけて広がる「千曲川ワインバレー」は勢いのあるワイナリーが開業しているエリアです。2016年にテスト運行した千曲川ワインバレーをめぐる循環バスが大好評で、2017年は「まるっと信州とうみ号」として9~11月の土・日・月限定でリニューアル運行します。バスなら存分に試飲も楽しめます。この秋は、まるっと信州とうみ号で、千曲川ワインバレーを堪能しましょう!
2017年09月05日
信州ワインバレーの中核をなす東信~北信地域
今、夏のドライブ旅行計画を立てようとしている。昨年は長野県飯綱町のワイナリーレストランでの野菜たっぷりのフレンチを楽しんだ。今年も日本ワイナリー協会のワイナリーリストを参考に東御市のワイナリーカフェでの食事を考えている。2年越しの千曲川ワインバレーの旅になりそう。 pic.twitter.com/emhZOFYuwJ
— YamazaMan (@brayamav) 2017年6月24日
ワイン生産が盛んな長野県では、県内のワイナリーを「信州ワインバレー」として束ね、さらに地域ごとに4つのエリアに分けています。そのうち東信から北信地域にかけて千曲川沿いに広がるエリアが「千曲川ワインバレー」と命名されています。
気候は降水量が少なくて日照時間が長く、水はけのよい土地はぶどう栽培に適した地質という、ワイン造りには最適なエリアなのです。
10のワイナリーが名を連ねる
北信地域は「信州高山ワイナリー(高山村)」「西飯田醸造(長野市)」「楠わいなりー(須坂市)」「たかやしろファーム(中野市)」「サンクゼール(飯綱町)」の5つです。
東信地域は「ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー」「アルカンヴィーニュ」「リュー・ド・ヴァン」(いずれも東御市)、「ファンキー・シャトー(青木村)」「小布施ワイナリー(小布施町)」の5軒。2017年に運行される周遊バスでは、このうち東御市内の3つのワイナリーをめぐるようになっています。
周遊バスなら試飲も楽しめる!
2016年に好評だった循環バスがリニューアル
2016年9~12月に循環バスが初運行されました。これは、長野県からの補助金を使った実証実験という位置づけでした。にもかかわらず、12月の最終運行まで利用客が絶えないほど好評だったそうです。
13人乗りの小型バスで、1000円で乗り放題という破格のパッケージ。上田駅から軽井沢駅を結びながら各ワイナリーやワイナリーのショップなどを組み込んだルートでした。レンタカーを借りるよりうんと安くて、試飲しながら周遊できるところが魅力です。
まるっと信州とうみ号とは?
この循環バスが、2017年は大幅にリニューアルして運行されることになりました。その名も「まるっと信州とうみ号」。東御市を代表する5つの観光スポットに、3つのワイナリー&ヴィンヤードを組み込んだルートです。運行は9~11月の土・日・月のみ、1日4便。1日乗車券は2000円と倍になりましたが、土日に東御市内で宿泊すると翌日も引き続き利用できるほか、いくつかの施設で特典が用意されています。
バスで周遊できる千曲川ワインバレーのワイナリー&ヴィンヤード
1.アルカンヴィーニュ
ワイナリー経営を目指す人の学校も運営
2015年に開業したワイナリー。ワインショップとラウンジスペースが併設されていて、試飲(有料)や工場内の見学も可能です。事前に8名以上で予約すれば、スタッフのガイド付きで工場案内してもらうことも可能(40~45分、1人1000円/周遊バスとは支払い・予約とも別途)。ここでは、栽培・醸造からワイナリー経営までを一括して学べる「千曲川ワインアカデミー」を開催していて、未来のワイン醸造家たちが全国から学びにきています。
2.ヴィラデストガーデンファームアンドワイナリー
充実したショップ、カフェ、ガーデンが併設
2003年に東御市初のワイナリーとして、エッセイスト・画家として有名な玉村豊男さんがオープンさせました。土・日・祝には無料のツアーも1日2回(13時、15時/定員各回15名)実施しています。ショップも充実していて、ワインだけでなく玉村さんの絵をあしらった食器なども販売されています。カフェでワインの試飲(有料)もできます。庭も見事に手入れされていて、絶景を眺めながらゆったりした時間を過ごせます。
ヴィラデスト ガーデンファーム アンド ワイナリーの詳細情報
3.リュー・ド・ヴァン
元りんご農園から生み出される高品質ワイン
醸造技術者として活躍してきたオーナーが2010年に開業したワイナリーです。併設されたカフェレストランは土・日・祝の10~17時にオープン。こぢんまりとしていながら、供される料理やデザートは本格的で、ワインにもぴたりと合います。もちろん、ワインもこちらのショップで買うことができます。ぶどうの苗木オーナーになって、できあがったワインを楽しめるワイン会員制度もあります。ワインだけでなく、りんごの発泡酒であるシードルも醸造しています。
ワイナリー以外にも見どころいっぱい!
「まるっと信州とうみ号」は、ご紹介してきたワイナリー&ヴィンヤードだけでなく、東御市内の代表的な観光スポットにも立ち寄ります。ぜひ訪れてほしいおすすめの観光スポットをこれからご紹介していきましょう。
1.海野宿(うんのじゅく)
日本の道100選「北国街道」の宿場町
1625年、江戸時代に北国街道の宿場町としてできたのがはじまりです。佐渡で採れた金を江戸へ運ぶルート、善光寺参りのルートとしてにぎわいました。江戸時代の茅葺の建物と、明治期以降の養蚕を主とした建物が立ち並んでいます。ほかの宿場町と比べて商店は少なく、静かで生活感が濃く漂う宿場町です。それは、昔から「売らない・貸さない・壊さない」という掟があったからとか。観光地らしさは控えめで、昔にタイムスリップしたような穏やかな時間を過ごせます。
2.アトリエ・ド・フロマージュ
信州初のチーズ工房
1982年に日本で初めて生チーズの製造をはじめ、今では約20種ものチーズを作っている工房です。地元の生乳を使い、手作りにこだわっています。こちら本店のカフェでは、その味を存分に味わえます。料理はチーズを使ったカレー、チーズフォンデュ、ピッツァなどの軽食。チーズを使ったケーキは種類が多くて目移りしてしまいそう。自家製チーズ盛り合わせに地元のワインというしゃれた組み合わせも楽しめます。生チーズソフトクリームもあるので、ソフトクリーム好きは要チェックです。お土産にチーズやミルクを使った加工品を買うことができます。
3.湯楽里館(ゆらりかん)
日帰り温泉とオラホビールのレストラン
日帰り温泉施設である「湯楽里館」を中心に、地域の農産物や加工品を売る「物産センター」、オラホビールを醸造している工場、できたてのビールと食事を楽しめる「レストラン オラホ」が隣接しています。とにかく景色が素晴らしく、露天風呂からは八ヶ岳から北アルプスまで一望できます。オラホビールは1996年に誕生した地ビール。定番5種、季節限定1種、数量限定1種の計7種のビールを作っています。レストランは地元の素材をふんだんに使った料理が楽しめ、鹿肉の「ジビエカレー」といった珍しい一品もあります。
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4.道の駅雷電くるみの里
肥沃な土地・東御の特産や名産がたくさん!
江戸時代の名力士「雷電」出生の地であることと、くるみの特産地であることから名付けられた「雷電くるみの里」は、高速道路からでも目立つほど大きい道の駅です。東御市は農作物がよく育つ白土の大地・北御牧エリアを含み、地元でも「御牧産」ブランドは有名です。野菜だけでなく、何種類もあるジャム、果物、くるみを使った加工品など、思わず手に取りたくなるものがたくさん売られています。
雷電 くるみの里の詳細情報
周遊バスまでのアクセス情報
東京方面、名古屋方面からの電車・車のルートをご紹介します。いずれも、周遊バスの起点である「しなの鉄道・田中駅」までのルートです。
東京方面からのアクセス
東京から電車で来る場合は、北陸新幹線で「上田駅」まで行き、しなの鉄道に乗り換えて「田中駅」下車です。約2時間10分です。軽井沢駅から行くこともできますが、しなの鉄道を途中1回乗り換える必要があります。車の場合は、上信越道の「東部湯の丸IC」で下りて約5分で「田中駅」に着きます。約2時間半かかります。
ちなみに、上田駅近くの柳町通りには、千曲川ワインバレーの一角をなすワイナリー「はすみふぁーむ」のアンテナショップがあります。ワインを買うのはもちろん、ランチやディナー(ディナーは要予約)、日中はカフェ&バルとしても使えます。柳町通りは城下町の面影を色濃く残していて、有名な天然酵母パン店「ルヴァン」の上田店、上田の地酒「亀齢(きれい)」の醸造元である岡崎酒造なども軒を連ねているので、ぶらぶら散策してみるのも楽しいですよ。
名古屋方面からのアクセス
名古屋方面からの電車ルートは、JR特急ワイドビューしなので「篠ノ井駅」まで行き、しなの鉄道に乗り換えて「田中駅」下車です。約3時間半かかります。車の場合は、中央道経由で長野道に入り「岡谷IC」から下道です。約3時間10分です。
周遊バスで千曲川ワインバレーを堪能しましょう♪
周遊バスを利用してめぐる、千曲川ワインバレーと東御市のおすすめ観光スポットをご紹介してきました。ワイン以外にも見どころいっぱいで、上田・軽井沢などの周辺エリアまで広げれば、日帰りではもったいないほどお楽しみポイントがぎっしり詰まっています。周遊バスの運行は9~11月。この秋は、おいしいワインをお目当てに“食欲の秋”を満喫してください!