一生に一度は泊まりたい！憧れのクラシックホテル「奈良ホテル」

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悠久のときを超える本館とモダンで機能性をそなえた新館からなる「奈良ホテル」。一歩足を踏み入れれば、日常生活から切り離された空間が広がります。

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奈良ホテルは、明治時代の終わりごろである1909年にオープンしました。鹿鳴館の約2倍もの費用をかけて建設された贅沢なホテル。その設計は東京駅駅舎の設計で有名な辰野金吾氏と片岡安氏が手掛けました。

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本館の建物は木造2階建て瓦葺き屋根に鴟尾を置き壁面は白い漆喰で仕上げられ、寺社の多い奈良の景観に配慮した外観になっています。

出典：プリンセスシンデレラさんの投稿

1913年には鉄道院による経営つまり国営化され、第二次世界大戦が終わる1945年まで、関西において国賓・皇族の宿泊する迎賓館に準ずる施設となりました。このため「関西の迎賓館」とも呼ばれています。ゲストを迎え入れる本館・玄関は今も尚その重厚な佇まいを残しています。

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桃山御殿風檜造りの豪奢・華麗な意匠とドイツ風の重厚な意匠が混在する、和洋折衷様式の内装。上村松園・前田青邨・横山大観など明治・大正時代を代表する日本画家による名画やホテルを訪れた皇族・著名人の写真が飾られ、本館自体が美術館のようです。

出典：まいどＨＤＲさんの投稿

レトロな雰囲気のロビー桜の間。まるで明治・大正時代にタイムスリップしたかのようですね。平成天皇のご即位を祝して設置された「平成の大時計」も桜の間にマッチしています。

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手すりの擬宝珠は元々は真鍮製でしたが、第二次世界大戦時に金属として供出されてしまいました。その代用品として地元奈良・赤膚焼の大塩正人窯に依頼して製作された擬宝珠が好評を博し、以後奈良ホテルの名物の一つとなっています。

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室内装飾として現在も残っている暖炉のマントルピース。オープン当初は暖炉による暖房を使用していましたが、その後ラジエター式のスチームヒーターによるセントラルヒーティングとなりました。ロビーのマントルピースには鳥居が付いており、その横には狛犬とまさに和洋折衷！独特の雰囲気がありますね。

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奈良ホテルには国賓・著名人が多数宿泊しています。アインシュタイン博士が弾いたとされるこちらのピアノは、ロビー桜の間に展示されており、現在でも月に一度はこのピアノで演奏会が行われているんです。

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本館には客室が62室ありますが、その中でも特に創業時の雰囲気を色濃く残すお部屋を紹介します。調度品のひとつひとつにも歴史が息づき、ノスタルジックな時間を過ごせること間違いなしです。

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格天井に御簾、正倉院文様の宝相華がデザインされたじゅうたん。大正時代より使用する美しい装飾がなされたスチームヒーターも健在です。

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高い格天井にクラシックな照明器具、曲線の美しい古いガラス窓など明治・大正ロマンを感じる調度品にうっとり。 創業時のマントルピース(暖炉）が装飾として多くの部屋に残されています。

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1984年に営業を開始した鉄筋コンクリート造4階建ての新館には、奈良県吉野地方独特の傾斜地を利用した建築様式「吉野建て」が用いられています。正面から見ると1階に見える部分が建物の最上階にあたります。館内は、本館とはまた異なる趣で、よりモダンで華やかなデザインの客室が用意されています。

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新館には全65室の客室があります。吉野建てなので、ロビー階から階下に客室が配されています。シングル・ツイン・ダブルの洋室が基本ですが、少数ながら和室もあります。一部のお部屋をご紹介します。

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新館のお部屋は全室が緑豊かな中庭に面しており、まるで森の中にいるような心和む空間になっています。落ち着いたインテリアが配された快適な居住空間を持つお部屋です。

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しっとりした雰囲気ながら華やぎのある壁紙に日本画がマッチしていますね。新館の内装には本館との調和に配慮して楢材を組んだマントルピースが装飾品として設置されています。

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約６ｍの高い格天井に和風のシャンデリアが目を引く開放的な空間、横山大観をはじめとする壁に飾られた名画や調度品など、「関西の迎賓館」時代の華麗さをそのまま残したクラシカルなレストラン。

出典：kanzanさんの投稿

丁寧に継承してきたフォン・ド・ヴォー、手間ひまかけて仕込んだソースやドレッシングで厳選された旬の食材の味と香りを引き出してます。歴代の料理長から受け継いできた伝統のフランス料理を堪能できます。

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こちらのレストランでは風景もごちそうのひとつ。夕食時にはライトアップされた興福寺の五重塔が、朝食時には緑あざやかな若草山を見ながらお食事を楽しめます。

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奈良県の地産食材を中心に全国から厳選した旬の食材を仕入れ、丁寧な下ごしらえで食材の持ち味を活かした調理法で提供する日本料理レストラン。

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大きなガラス窓からは、南側にのびる大和の山々を見渡すパノラマビューが楽しめます。無駄な装飾のない清潔感のある店内はゆったりとした席配置になっています。

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木のぬくもりと、創業時のエッチングガラスが美しい「ザ・バー」。世界各国から集められた銘酒とシガーが楽しめるバーです。

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ヘッドバーテンダーの宮崎さんはバーテンダーの世界大会である「ディアジオワールドクラス2013」で第3位に輝いた腕前。

出典：nao-sannさんの投稿

「カクテルを通じて訪れる人たちに奈良のよさを知ってほしい」と考える宮崎さんのカクテルで特別な夜を満喫できます。

出典：eb2002621さんの投稿

木のぬくもりが感じられるエントランス。ザ・バーとティーラウンジは併設なんです。ティーラウンジでは、コーヒーやロンネフェルト社の紅茶、パティシエ特製のオリジナルケーキなどが楽しめます。サンドウィッチもあるので簡単なランチもできます。

出典：yanojさんの投稿

おすすめは、ゴールデンダージリンアールグレイです。注文は必ずホットを。「スリーピングポット」で提供されます。リーフティーを理想的にいれるため生み出された、3段階に傾けることが可能なロンネフェルト社こだわりのポットで香り高い紅茶をぜひ！

出典：アルボスさんの投稿

天井まである大きな窓から美しいお庭の木々と若草山を見ながらティータイム。季節のいい時はテラス席もおすすめです。かわいい鹿が遊びにきてくれるかも？

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本館1階にあるホテルショップでは、日本酒や大和茶・赤膚焼・蚊帳ふきんなど奈良の名産品から奈良ホテルオリジナルグッズまで様々なお土産がそろっています。

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ティーラウンジで使用されている奈良ホテルオリジナルコーヒーカップもお土産として購入できます。カップには奈良公園の代表的な花である馬酔木（あしび）が描かれています。

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憧れのクラシックホテル・奈良ホテルをご紹介しました。ノスタルジックな非日常空間で、悠久の歴史に思いをはせてみてはいかがでしょうか。