2022年09月18日

心がほどけていく魔法の時間。ひとり旅で巡りたいローカル線【関東6選】
ひとりでぶらり旅、何をしよう?と迷ったときにオススメしたいのが「ローカル線の旅」。きゅんとするかわいさの列車に乗り込んで、ただ過ぎていく景色を眺めたり、まったく知らない駅で途中下車してみたり、のんびり写真を撮ってみたり…。ゆったりのんびりとした気分に浸れますよ。今回は、東京からほど近く、ふと思い立って訪れることができる関東のかわいいローカル線をご紹介していきます。
目次

忙しい毎日のリフレッシュは、やっぱり旅行が一番。大好きな友達や彼ときっちりプランを立てて出かける旅行も楽しいですが、たまにはのんびり気ままなひとり旅もよい気分転換になるもの。今回は、そんなひとり旅プランとして「ローカル線を巡る旅」をご紹介します。車窓から見えるのどかな田園風景や、青くきらめく川の流れが続く景色をただ眺めているだけで、心がほどけていく魔法の時間が訪れます。
レトロな列車はどこか非日常で、旅行気分をたっぷり楽しめること間違いなし。今回は、東京から訪れやすく現地での時間をたっぷり楽しめるエリアのローカル線をご紹介していきます。ローカル線旅では、気になった駅で気ままに下車してみる楽しみ方がおすすめ。旅の参考として、沿線のおすすめスポットもご紹介いたします。
関東のかわいいローカル線♡6選
本記事では、関東のかわいいローカル線を6つご紹介していきます。列車によっては1時間に1本など、ゆっくりダイヤのものが多め。時刻表をしっかりチェックするのも大切ですが、空き時間には駅の周りをぶらぶらしてみよう♪という余裕をもって訪れるのがローカル線旅を楽しむポイントです!
1.海沿いをぐるり。旅情たっぷりの鉄道「銚子電気鉄道」(千葉)
千葉県銚子市を走る「銚子電気鉄道」。「銚子駅(ちょうしえき)」から「外川駅(とかわえき)」までの10駅を結んでいます。千葉の東端である銚子は、国内でも有数の水揚げ高を誇る漁港や関東最東端の岬「犬吠埼(いぬぼうさき)」など、海の雰囲気がたっぷり感じられるエリア。海沿いをぐるりと走る電車からは、海がちらりと見えることも!レトロな車両はいくつかのカラーがあるので、どの色に出会えるかお楽しみに♪
おトクなきっぷ情報
気ままに乗り降りを楽しむなら、1日乗車券「弧廻手形」がおすすめ。列車内もしくは有人駅で購入できます。沿線の施設やお店で見せるとサービスが受けられます♪
女子旅おすすめスポット
名産品が味わえる!「銚子セレクト市場」
銚子駅から徒歩約5分の「銚子セレクト市場」は、地元の名物やお土産がずらりと並ぶ市場。観光客に人気なのが、銚子の特産物であるおしょうゆを使ったソフトクリームです。ソフトクリームにしょうゆ!?とびっくりするかもしれませんが、意外にもコクと甘みがあり食べやすいお味。食べたあとにしょうゆがふんわり香ります。テイクアウトOKなので、ソフトクリーム片手にひとりでのんびりお散歩してみてはいかがでしょう♪
銚子セレクト市場の詳細情報
まんまるの今川焼きにびっくり!「さのや」
「観音駅(かんのんえき)」から徒歩約6分。「さのや」の今川焼きはぜひ味わいたい銚子グルメです。今川焼きにしてはまるっこく、ボリューミーなのが特徴。豆を長時間炊いてふっくら仕上げた餡は白・黒の二種類あり、ぱりっと香ばしい皮の中にたっぷり詰まっています。テイクアウトまたは店内でいただくこともできます。ぜひ焼き立てを頬張ってみてくださいね♪
心洗われる絶景スポット「地球の丸く見える丘展望館」
「犬吠駅(いぬぼうえき)」から徒歩15分ほど、銚子の絶景を見るならぜひ訪れたいのが「地球の丸く見える丘展望館」です。その名前の通り、屋上の展望スペースからは地平線が見渡せ、地球の丸さを実感できますよ♪ひとりだからこそ心ゆくまでのんびり、雄大な海を眺めれば気分も穏やかに。夕日が楽しめる時間帯に訪れるのもいいですね。
レトロなフォトスポット、終点「外川駅」
ローカル線に乗ったなら、やっぱりかわいい駅舎も写真におさめたいもの。銚子電鉄終点の外川駅は、駅舎の佇まいがとってもレトロで必見です。線路との距離も近いので、駅舎と車両の2ショットをおさめることも♪旅気分をたっぷり味わいましょう!

駅舎内はとにかくレトロ、カメラにおさめがいがあります。
外川駅の詳細情報
2.レトロでかわいいスポットがたくさん「小湊鉄道」(千葉)
千葉県市原市から夷隅郡(いすみぐん)までを結ぶ「小湊鉄道(こみなとてつどう)」。「五井駅(ごいえき)」~「上総中野駅(かずさなかのえき)」までの18駅あります。レトロな雰囲気の無人駅が多く、沿線はのんびりとした雰囲気。自然豊かで、春には「養老渓谷駅」近くで一面の菜の花畑が見られることでも有名です。車窓から絶景を楽しむのはもちろん、途中下車してかわいらしい電車との2ショットを撮るという楽しみ方も♪里山の車窓が楽しめるトロッコ列車や蒸気機関車が走ることもありますよ。
おトクなきっぷ情報
全駅乗り降りOKな1日フリー乗車券のほか、このあとご紹介する「いすみ鉄道」も合わせて乗り降り可能となるきっぷも。旅程に合わせて選んでみてくださいね。
女子旅おすすめスポット
まるでジブリの世界!「森ラジオ ステーション」
「森ラジオ ステーション」は、小湊鉄道の職員の詰所として使われていた小屋を利用して制作されたアートスポット。「月崎駅(つきざきえき)」近くの森の中にあります。小屋などの建物は不定期開放ですが、敷地内はいつでもお散歩が可能。小屋に植物が這い、まるでジブリの世界のような、フォトジェニックなスポットです。
大正時代から変わらない風景。「上総鶴舞駅」
「上総鶴舞駅(かずさつるまいえき)」は、大正時代から残るレトロな駅舎が楽しめるスポット。国の有形文化財にも登録されており、付近の田園風景に美しく溶け込む駅舎は、テレビなどの撮影でもよく使用されています。白い木でできた駅舎はとってもキュート♪白い駅をバックに撮るセルフィーや、電車と駅舎との2ショットを狙ってみて。
まるで庭園!?「世界一大きなトイレ」
「飯給駅(いたぶえき)」にある変わったスポットが、「世界一大きなトイレ」。お庭にスケルトンなトイレがぽつん…!?とびっくりしてしまう写真ですが、周辺のお庭部分も含めてひとつのトイレなんです。なんとその面積は200㎡、駅よりトイレの方が広いというのだから驚きです。周りは杉の木675本で囲まれていて、周囲からは見えないようになっていますのでご安心を!それでも気になる…という女子は、トイレ内側にカーテンがあるので閉めてくださいね◎女性専用トイレなので、このスポットを是非楽しんでみて♪
トトロに会いに行こう♡「上総大久保駅」
「上総大久保駅」での注目ポイントは待合所。駅舎がなく小さな無人駅に、『となりのトトロ』のイラストが♪地元の小学生が描いたもので、周辺の雰囲気とあいまってなんとものんびりした気持ちにさせてくれます。駅名の看板と緑、トトロたちをひとり静かに眺めていると、なんだか別の世界に来たような気分になれるはず。
3.ゆるやかな時間が過ごせる「いすみ鉄道」(千葉)
千葉県いすみ市から夷隅郡までを結ぶ「いすみ鉄道」。「大原駅」から「上総中野駅」までの14駅あります。上総中野駅では、先ほどご紹介した小湊鐵道と接続していて、合わせてのローカル線旅を楽しむことも可能。鉄道のキャッチコピーは"ここには「なにもない」があります。"。有名な観光スポットはないものの、都会の喧噪を忘れられるようなのどかな風景に癒されます♪
おトクなきっぷ情報
いすみ鉄道内の全駅が乗り降り可能な1日フリー乗車券、小湊鐵道と両線合わせて乗り降り自由な乗車券などがあります。スケジュールに合わせて選びましょう。
女子旅おすすめスポット
のどかな景色の中をサイクリング!「大多喜駅」周辺

沿線ののどかな空気を楽しむなら、「大多喜駅」徒歩約1分の「大多喜町観光協会」でレンタサイクルを借り、周辺を巡ってみるのがおすすめ。大多喜城跡があり、城下町のレトロな街並みも楽しめます。お城をイメージした大多喜駅舎は「関東の駅百選」にも選ばれていますよ。出発前にぜひ撮影を♪
大多喜町観光本陣の詳細情報
沿線はどこものんびりとしていて、自転車を走らせるだけで癒されます。季節ごとに色合いを変える景色を楽しんで。
おすすめの撮影スポットが「三口橋」。駅から自転車で約3分のところにあり、「大多喜城」をバックに走るいすみ鉄道の姿をおさめることができます。レトロな鉄橋や周辺の緑がローカル線らしい雰囲気を引き立てます。
「大多喜ハーブガーデン」は駅から自転車で約12分のハーブ園です。年間を通してハーブが楽しめる園内には、ラベンダーやローズマリーなど200種類以上が植えられています。ガーデン内を一望できるオープンカフェではフレッシュハーブを使ったお食事がいただけ、手作り食品が並ぶショップなども。ハーブの香りにたっぷり癒され、リラックスした時間が過ごせますよ。
大多喜ハーブガーデンの詳細情報
4.房総の夕焼けがロマンチック「JR久留里線」(千葉)
千葉県木更津市から君津市までを結ぶ「JR久留里線(くるりせん)」。「木更津駅(きさらづえき)」から「上総亀山駅(かずさかめやまえき)」までの14駅あります。電車は小櫃川(おびつがわ)沿いの農地を走りながらだんだんと標高を上げ、自然たっぷりの山間へと向かいます。車窓から見え隠れする川や緑を楽しみましょう♪久留里線は、千葉県内のJR線では唯一の"非電化路線"、つまり電気で走っていない路線。ディーゼルエンジンで走る列車は旅情たっぷり、ローカル線の雰囲気を味わわせてくれますよ。
おトクなきっぷ情報
久留里線独自の乗車券はありませんが、休日のお出かけであればJRの「休日おでかけパス」がおすすめ。東京近郊のフリーエリア内の電車が乗り降り自由になるもので、久留里線もエリア内に入っています。
女子旅おすすめスポット
富士山が見える絶景スポット「上総清川駅」

「上総清川駅(かずさきよかわえき)」から線路沿いに徒歩3分ほどのところにある歩道橋は、フォトスポットとして人気。よく晴れた日には、大きな富士山と久留里線の2ショットをおさめることができます。日中の美しさはもちろん、夕焼けの時間帯にはとてもロマンチックな風景が広がります。
物語に登場しそうな駅「馬来田駅」

「馬来田駅(まくたえき)」は板張りで、木のぬくもりたっぷりのレトロな駅舎。ローカル線旅の雰囲気をたっぷり感じることができます。なんだか映画に出てきそうな雰囲気ですよね♪駅周辺は民家がたくさんあるのどかなエリアとなっています。
線路の終わりを見にいこう!「上総亀山駅」

「上総亀山駅(かずさかめやまえき)」は久留里線の終点駅。終点地に向かってくる列車を撮影することができます。線路が行き止まる様子は、なかなか見られないもの。ローカル線のロマンが詰まっています。
絶対訪れたいフォトスポット「濃溝の滝/亀岩の洞窟」
少し足を伸ばしてでも訪れたいフォトジェニックスポットが「濃溝の滝/亀岩の洞窟」。上総亀山駅から君津市デマンドタクシー「きみぴょん号」(要予約)で約15分、「清水渓流広場」内にあります。緑の中にぽっかりと空いた洞窟がとてもロマンチックで、四季や時間帯によって表情が変わるのがとても魅力的です。美しい景色をひとりのんびり眺めれば、心が穏やかに。

亀に似た岩があることから「亀岩の洞窟」と名付けられたこのスポットは、亀が縁起のよい動物であることから験担ぎスポットとしても人気。また、早朝の太陽光が射し込むと、光が横向きのハートマークに見えることから、恋愛運向上を願う人も多く訪れています。フォトジェニックなだけでなく、パワースポットでもある「亀岩の洞窟」、ぜひ訪れてみてくださいね。
5.迫力満点の蒸気機関車に乗ろう♪「真岡鐵道」(茨城・栃木)
茨城県筑西市(ちくせいし)から栃木県芳賀郡(はがぐん)を結ぶ、「真岡鐵道(もおかてつどう)」。「下館駅(しもだてえき)」~「茂木駅(もてぎえき)」までの17駅あります。のんびりとした関東平野から山間へと向かっていく路線で、春は桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬は雪景色…と四季折々の風景を楽しめるのが魅力。土日祝を中心に蒸気機関車が走ることでも有名な路線で、鉄道ファンにも大人気です。煙をもくもくと上げながら走り抜ける機関車は迫力満点!
おトクなきっぷ情報
真岡鐵道内だけが乗り降り自由となる乗車券はありません。休日、都心部から向かう場合は、始発駅である下館駅までの運賃がお得になるJRの「休日おでかけパス」の利用がおすすめです。
女子旅おすすめスポット
駅舎の形にびっくり!「真岡駅」
「真岡駅」では駅舎に注目!なんと機関車の形をしているんです♪キュートなその姿から、「関東の駅百選」にも選ばれています。迫力たっぷりの駅舎の前でセルフィーを撮るのもいいですね。
フレッシュ果実のかき氷「寿氷」
真岡駅から徒歩約18分の「寿氷(じゅひょう)」は、フォトジェニックなかき氷がいただけるお店です。とんがり帽子のようなかき氷はなんだかキュート♡ 溶けてしまう前に急いで写真を撮りましょう。シロップは旬の果実から作る天然のもので、果物をそのまま食べているような満足感があります。オーダーを受けてから生の果物をカットし、シロップを作るためとってもフレッシュ♪ボリューミーなのでお腹を空かせて訪れてくださいね。
お気に入りの一枚を探しに♡ 陶芸の町「益子」

女子なら絶対楽しいおすすめスポットが「益子駅(ましこえき)」。益子町は陶芸の町として有名で、かわいい器屋さんがあちこちにあります。自分用のおみやげを探しにぜひ散策してみてください。駅前の観光協会には散策マップが用意されているので、ふらりと訪れても安心です!
ゆるさに、きゅん♪ ゆるキャラ"ゆずも"に会おう!「道の駅もてぎ」
終点「茂木駅」から1.4kmほどの「道の駅もてぎ」にはなんともゆる~いキャラクター“ゆずも”がいます。茂木の名産品・ゆずが搾られてスタイルがよくなっちゃった!という設定のキャラクターです。見ているだけで癒されるその姿が密かに人気を呼んでおり、グッズも続々登場中。旅のおみやげにぜひゲットしましょう!
道の駅 もてぎの詳細情報
6.風を感じるトロッコ列車は気分爽快!「わたらせ渓谷鐵道」(群馬)
群馬県桐生市(きりゅうし)から栃木県日光市を結ぶ「わたらせ渓谷鐵道」。「桐生駅」から「間藤駅(まとうえき)」までの17駅あります。名前の通り、「渡良瀬川(わたらせがわ)」上流の渓谷を縫うように走る列車で、車窓から見える景色はとてもダイナミック。新緑や紅葉の時期が特に人気です。沿線上には「足尾銅山」など観光地も点在し、プチトリップを楽しむにはぴったりの路線です。
沿線の自然をたっぷり楽しむなら、窓ガラスがないオープンな列車「トロッコ列車」がおすすめ!渓谷の心地よい風を存分に楽しむことができます。ひとりでトロッコ列車に乗り込むなんて、大人の休日という感じでとても素敵ですよね♡ 運転日が決まっているので、事前に公式サイトでご確認をお忘れなく。
おトクなきっぷ情報
わたらせ渓谷鐵道内、全駅乗り降り自由のきっぷが販売されています。車内販売はしていないので、乗車前に駅での購入をお忘れなく!
女子旅おすすめスポット
温泉のある駅!?「水沼駅」
「水沼駅(みずぬまえき)」はなんとも珍しい、温泉のある駅。大きな窓から渡良瀬川と緑が楽しめる浴室は、まるで温泉宿に来たようで、日帰りでも旅行気分にたっぷり浸れます。冷え性や神経痛に効果がある熱めのお湯が、心も身体もリフレッシュさせてくれますよ♪次の列車がやってくる時間まで、ぜひひとりでまったり温泉タイムを楽しみましょう!
列車がレストランに!「列車レストラン・清流」
「神戸駅(ごうどえき)」構内にあるお食事処が「清流」。なんとここ、車両をそのまま使ったレストランなんです!定食や麺類、カレーといったメニューのほか、駅弁の販売もあり。車窓は動かないものの、この座席に座って食事をすれば旅行気分がぐっと高まります。ちょっぴり変わったレストランで、おひとり様ののんびりランチタイムを過ごしてみてはいかがでしょうか♪
歴史に思いを馳せる。「足尾銅山」
沿線でもっともメジャーな観光スポットが、「足尾銅山(あしおどうざん)」。「通洞駅(つうどうえき)」から徒歩5分ほどで到着します。江戸時代から昭和まで400年ほど続いた銅山の歴史を紹介するスポットで、当時実際に使われていた銅の精錬所などを見ることもできます。ひんやりと水滴したたる炭坑跡はとても雰囲気ある場所で、フォトスポットとしても人気です。
心癒される、ローカル線の旅を。

のんびり、非日常な風景が待っているローカル線。魅力は伝わりましたでしょうか?ひとりでのんびり息抜きがしたくなったら、ぜひ東京近郊のローカル線めぐりに訪れてみてくださいね!