2018年10月18日
【三重】お茶好きさんへ♪三重県産100%の緑茶“伊勢茶”に挑戦しよう!
三重県の特産物というと、イセエビや松阪牛などがイメージされますが、実は「伊勢茶」というお茶の一大産地です。ビタミン豊富な緑茶は、ちょっとした体と心の疲れをリフレッシュしてくれる飲み物。なんとなく疲れちゃったなあという時には、三重県のお茶スポットをめぐって、ほっこりした休日を楽しみましょう♪
三重県産100%の緑茶「伊勢茶」を御存知でしょうか。旧伊勢国で古くから産出していた日本茶で、その歴史は長いです。古文書によると、西暦900年代の初め頃、飯盛山浄林寺で茶が栽培されたとの記録があります。室町時代から江戸時代には、御師や伊勢商人が伊勢茶を日本中に広めたとされる歴史あるお茶なのです。
三重県でおいしいお茶がとれるのは、山あり海ありの自然に恵まれた地形のおかげです。お茶の品質は土地の気象条件や土壌に深く関係しており、三重県のように県下の年間平均気温が約14~15度という温暖な土地は、お茶栽培に非常に適しています。
実は、三重県はお茶の栽培面積・生産量・生産額が全国第3位です。とくに、収穫前の茶葉の上に黒いおおいをかぶせて育てる「かぶせ茶」の生産量は全国1位。さらにアイスクリームなどに使う加工用のお茶も、全国シェア第1位なんです。こちらの写真は、「かぶせ茶」の収穫直前の様子です。日光に当てずに育てるため、茶葉の緑色が一層濃くなり、渋みも少ないお茶ができあがります。
さらに三重県では、農家さんによる生産履歴の記録をつくったり、減農薬・減肥料栽培、農薬安全使用基準の厳守をしたりして、おいしい緑茶づくりに取り組んでいます。つやつやしたお茶の葉は、思わずさわりたくなるほど緑が鮮やかです。
三重県のお茶の産地は、北勢エリアの水沢(すいざわ)・鈴鹿・四日市・亀山と、南勢エリアの飯南 (いいなん)・度会 (わたらい)などが有名です。ここでは、地区別においしい三重のお茶をいただけるスポットや購入できるスポットをご紹介します。ゆったりと三重県内をめぐっては、お茶パワーをチャージしてはいかが?
四日市水沢町は、鎌ヶ岳の山麓に広がる伊勢茶の一大産地です。上質で濃厚な味わいの「かぶせ茶」を栽培しており、新茶シーズンは5月初旬~中旬。ビビッドな黄緑色の茶畑がどこまでも続きます。
四日市の水沢町にある、かぶせ茶カフェはお茶農家さん直営の緑茶カフェです。かぶせ茶を栽培している茶農家さんが、本当に美味しいかぶせ茶の飲み方・食べ方を知ってほしいと始めました。
新茶シーズンには、摘みたての新茶の天ぷらもいただけます。サッと揚げた新茶は、口に入れると甘さとほろ苦さがあって、想像以上にさわやか。この時期にしか食べられない貴重な味です。抹茶塩を添えてどうぞ♪
飲んだ後のお茶の葉を、ポン酢で食べるのも不思議な体験です。お茶の葉をそのまま食べるの?と驚くかもしれませんが、野菜のおひたしのようです。
かぶせ茶カフェは、古民家の素朴な魅力が感じられるカフェです。土間で靴を脱ぎ、座敷や縁側で甘みのあるお茶をいただくと、まったりとリラックスできます。
かぶせ茶カフェの詳細情報
かぶせ茶カフェ
湯の山温泉、大羽根園 / カフェ
- 住所
- 三重県四日市市水沢町998
- 営業時間
- [月] 定休日 [火] 定休日 [水] 定休日 [木] 10:00 - 17:00 [金] 10:00 - 17:00 [土] 10:00 - 17:00 [日] 定休日
- 定休日
- 月曜日、火曜日、水曜日、日曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
四日市の鵜の森(うのもり)公園内にあるお茶室の泗翠庵(しすいあん)。日本古来の伝統文化である茶道を気軽に体験してほしいと作られたお茶席です。お茶席と言ってもテーブルと椅子を使った立礼席(りゅうれいせき)ですから、とっても気軽に楽しめます。
お抹茶に添えてある和菓子は、四日市市内にある和菓子店が月ごとに交代で作っています。季節を感じられる和菓子をいただきながら、のんびりとお抹茶を味わいましょう。
お抹茶は気軽な立礼席でいただきますが、お茶室や庭園もあり、一般に無料で公開されています。日ごろあまり和風建築になじみがなくても、静かな美しさを体感してはいかが?
泗翠庵は、数奇屋(すきや)建築の第一人者である中村昌生氏の設計で建てられました。一切の無駄を省いたシンプルな建物の中で味わうお茶は、格別の味わいです。
泗翠庵の詳細情報
泗翠庵
あすなろう四日市、近鉄四日市、赤堀 / その他
- 住所
- 三重県四日市市鵜の森1-13-17
- 営業時間
- [月] 定休日 [火] 10:00 - 16:00 [水] 10:00 - 16:00 [木] 10:00 - 16:00 [金] 10:00 - 16:00 [土] 10:00 - 16:00 [日] 10:00 - 16:00 ■ 定休日 月曜日が祝祭日のときはその翌日
- 定休日
- 月曜日
- 平均予算
- ~¥999
鈴鹿市は、三重県内でも煎茶の栽培で有名です。四日市・鈴鹿には900ヘクタールの茶畑があり、甘みのある味と優雅な香りが特徴の「やぶきた」を多く栽培しています。ゆるやかな高低差のある緑の茶畑がどこまでも続きます。
やぶきた茶は、煎茶にするお茶のなかでも優秀な品種です。お茶本来の味わいをそなえてたナチュラルな風味で人気ですが、害虫に弱いため、減農薬栽培で作るには大変な手間がかかります。
鈴鹿市の椿大神社(つばきおおかみやしろ)の敷地内にある鈴松庵 (れいしょうあん)。松下電器の創業者・松下幸之助氏が寄進した茶室で、茶道にかかわりのない人にお茶を知るきっかけにしてもらいたいと、広く一般に開放されています。
お茶と同じくらい楽しみなのが、可愛くておいしいお茶菓子。季節ごとに変わるお菓子は、色や形とマッチした銘々皿に載せられています。このお皿はお土産として持って帰れるのが、鈴松庵の嬉しいところ。お菓子が変わるごとに皿も変わるという、コレクター心をくすぐるアイテムです。
鈴松庵から眺める庭園の緑は、とても静かです。神社の中に、こんな気軽に入れるお茶室があるとはあまり知られておらず、三重県のお茶スポットの中でも、やや穴場感があります。
茶室 鈴松庵の詳細情報
椿大神社は、開運の神様として広く知られています。地元のひとは「椿さん」と呼び、古くから親しまれている神社です。
深い森の中にある椿大神社。三重県のラブパワースポットとしても、ひそかに人気です。開運招福はもちろん、縁結びや厄除けなど、参拝した人の人生をいい方向に向けてくれる神様だと言われています。三重のお茶めぐりの旅の途中で、ラブ運アップもお願いしましょう♪
縁結びのご利益がバツグンと言われる、椿大神社のお守り。ビジュアル的にもかわいくて、持っているだけで運気がアップしそうです。
椿大神社の詳細情報
椿大神社
- 住所
- 三重県鈴鹿市山本町1871
- アクセス
- 近鉄平田町 C-BUS 椿・平田線 55分 椿大神社下車,徒歩0分 鈴鹿IC 車 10分 6.1km
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亀山市は温暖な丘陵地帯で、煎茶の特産地です。温暖な気候に質の良い水とゆたかな地質が加わって、古くからお茶どころとして知られてきました。鈴鹿山麓の斜面を利用した茶畑は、郷愁を誘う風景です。
加工品としても人気の高い亀山茶。亀山茶を使ったソフトクリームは、ほどよい渋みで、後味さっぱり!
亀山市関(せき)の宿場町にある、深川屋 陸奥大掾 (ふかわや むつだいじょう)。江戸時代の寛永のころから、看板銘菓の「関の戸」だけを作っている老舗の和菓子屋です。「関の戸」は、赤小豆のこしあんを求肥(ぎゅうひ)で包んだ餅菓子。阿波和三盆のほのかな甘みが特徴です。
「お茶の香 関の戸」は、伊勢茶を石臼で挽いて和三盆と合わせたものをまぶした、緑がきれいな和菓子です。抹茶の風味は想像以上に濃厚で、香りが鼻に抜けていきます。
風格ある店舗は、江戸後期に建てられた重厚な商家。歴史の重みを感じる店先です。
店舗内に入ると、すぐに畳が敷いてあります。まるで高級呉服店のような作りで、棚やのれん、掛け軸など見どころ満載です。
深川屋 陸奥大掾の詳細情報
深川屋 陸奥大掾
関 / 和菓子
- 住所
- 三重県亀山市関町中町387
- 営業時間
- [月] 09:30 - 17:00 [火] 09:30 - 17:00 [水] 09:30 - 17:00 [木] 定休日 [金] 09:30 - 17:00 [土] 09:30 - 17:00 [日] 09:30 - 17:00 ■ 営業時間 9:30~17:00過ぎ ■ 定休日 木曜日(祝日の場合は営業)、臨時休業あり
- 定休日
- 木曜日
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
鈴鹿市にある関宿は、東海道の47番目の宿場町です。江戸時代からの町家が今もなお、200軒以上が残っていて、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれています。まるで、時間が止まったような静かな宿場町です。
関宿には、古い商店や町家を店舗やゲストハウスに作り替えたところがあります。こちらはゲストハウスで、築120年になる建物が街並みにそのまま溶け込んでいて、雰囲気ばつぐん。関宿のフォトジェニックな風景は、どこを切り取ってもインスタ映えします。
関宿の詳細情報
関宿のなかで慶応元年からお茶の販売をしている、かねき伊藤彦市商店。店内では、良質な伊勢茶を中心に三重県内のお茶を集めて販売しています。
店内では、お茶の試飲もできます。かねきでは自社工場で製茶加工しており、コクのある伊勢茶を作り出しています。伊勢茶の産地問屋のプライドが感じられる深い味わいです。
伊勢茶についてよく知らなくても、お店の人に聞けばおすすめのお茶を紹介してくれるので安心。一年を通じて、いろいろなタイプの伊勢茶をあつかっているので、いつ行ってもおいしいお茶を購入できます。
関宿の街道筋にある店舗には、白地に茶の字を染めたのれんがかかっています。ずらりと並ぶ関宿の町家のなかでも、とりわけ風情のある建物です。
かねき伊藤彦市商店の詳細情報
かねき伊藤彦市商店
関 / その他
- 住所
- 三重県亀山市関町中町390
- 営業時間
- [月] 10:00 - 17:00 [火] 10:00 - 17:00 [水] 定休日 [木] 10:00 - 17:00 [金] 10:00 - 17:00 [土] 10:00 - 17:00 [日] 定休日
- 定休日
- 水曜日、日曜日
大台エリアは、飯南(いいなん)・飯高(いいだか)・度会(わたらい)・大台(おおだい)などにまたがる、広大なお茶の産地です。煎茶や深蒸し煎茶が有名で、三重県のお茶の中でもクオリティが高いと言われます。
深蒸し茶(ふかむしちゃ)は、普通の煎茶の2~3倍も蒸し時間を長くするお茶です。緑茶らしい豊饒な味がしますが、渋みはとても少なく、マイルド。何度かお湯を入れて煎を重ねても、コクのある味が長く続くお茶です。
大台エリア内の伊勢神宮内宮(ないくう)の門前にある伊勢宇治園 内宮前店。伊勢茶の製造と販売をしているお店で、伊勢茶の専門店です。販売だけでなく、お茶の選び方やおいしい淹れ方などもアドバイスしてくれます。
お茶は淹れ方によって味が変わると言われ、最適なお湯の温度や淹れ方をしたお茶は、格別のおいしさ。お店で飲み比べるとその差は歴然としています。
色あざやかなお茶は、見ているだけでさわやか!店頭では、夏はひんやりした冷茶を、冬はほっこりした温かいお茶が準備されています。
お店は伊勢神宮・内宮のすぐ近くにあり、いつもお客さんがいっぱいです。店内はもちろん、お店の前を通るだけで、お茶のいい香りがただよってきます。
伊勢茶製 宇治園 内宮前店の詳細情報
伊勢茶製 宇治園 内宮前店
五十鈴川 / 売店
- 住所
- 三重県伊勢市宇治今在家町35
- 営業時間
- [月] 09:30 - 16:30 [火] 09:30 - 16:30 [水] 09:30 - 16:30 [木] 09:30 - 16:30 [金] 09:30 - 16:30 [土] 09:30 - 16:30 [日] 09:30 - 16:30
- 平均予算
- ~¥999
大台エリア内の松阪市飯南(いいなん)町で、伊勢茶の販売とお茶カフェを営業している深緑茶房。実は三重県松阪市の茶園面積180ヘクタールのうち30ヘクタールを管理している、お茶栽培の重要な拠点でもあります。
人気は、グリーンが美しいお茶ぜんざいです。緑茶を使っているので、甘さは控えめ。お茶の香りとわずかな渋みが、ぜんざいの甘さをバランスよく整えてくれます。眼で見てもキレイな和スイーツです。
ほかにも、紅茶・ほうじ茶・玄米茶などを使ったお菓子も人気です。お茶の葉そのものを入れたり、粉末にしたりと、食材としての伊勢茶の使い方は多様です。
店内には茶香炉があり、香ばしいお茶の匂いがしています。日本庭園を眺めながら、のんびりとお茶とお菓子をいただくと、なんだか疲れがとけていくようです。一息つきたいときに、おすすめのスポット。
販売している伊勢茶は「さやまみどり」「おくみどり」「さえみどり」など、自家栽培したものが中心です。おすすめは、飯南で収穫した深蒸し茶の「千寿」。角のないまろやかな旨みと、甘味が特徴で、なんと皇太子殿下も召し上がったお茶だそうです。
店舗には広い駐車場もあり、車にはとっても便利です。おみやげショッピングに立ち寄るのにおすすめです!
深緑茶房の詳細情報
深緑茶房
松阪市その他 / カフェ
- 住所
- 三重県松阪市飯南町粥見4209-2
- 営業時間
- [月] 09:00 - 17:30 [火] 09:00 - 17:30 [水] 定休日 [木] 09:00 - 17:30 [金] 09:00 - 17:30 [土] 09:00 - 17:30 [日] 09:00 - 17:30 ■ 営業時間 販売 9:00~17:30 喫茶 10:00~16:00
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
三重県内には、お茶を体験&購入できるスポットが点在しています。観光のついでに伊勢茶を飲んでみるのもいいですし、お茶スポットをひとつずつ回るのもストレス解消におすすめ♪濃厚な香りや深い味を楽しんで、肩の力を抜いてみませんか。