【関東】一人でそっと訪れたい。乾いた心を潤す「癒しの苔スポット」7選

日々忙しく過ごしていると、ふとした時にどっと疲れを感じてしまうことってありませんか？そんな時は、一人でふらりと“苔スポット”を訪れてみましょう。苔は、地味でありながら、そこにあるだけで空間に潤いをもたらしてくれる不思議な存在。

苔に囲まれていると、時の流れが穏やかに感じられて心が落ち着きそうです。あなたも「苔ガール」の仲間入りをしませんか？

苔は見た目以上に力強いので一年中観察できますが、最もきれいに見られる時期があります。条件は適度な湿度があること。湿度といえば夏が適しているような気がしますが、強い日差しに当たると黒く枯れたような見た目になってしまうことも。

そのため、朝露に濡れる早朝や梅雨時が最もオススメです。それでは早速、関東にある苔スポットを7カ所ご紹介しますね♪

いつも脇役になりがちな苔ですが、群馬県の中之条町（なかのじょうまち）にある「チャツボミゴケ公園」では主役！鉱泉が湧き出す「穴地獄」と呼ばれる場所は、茶蕾苔（チャツボミゴケ）で覆われています。こんなに広範囲に自生しているのは国内ではとっても珍しいそう。至るところに空いた穴×青々とした苔のコントラストが、まるで異世界のような雰囲気を醸し出す不思議なスポットです。

穴地獄の周囲の景観も見どころの一つです。初夏はツツジ、夏は新緑、秋は紅葉と、苔とのさまざまなコラボレーションを楽しんでくださいね。冬になると公園は閉鎖してしまいますが、「スノーシューハイキング」に参加すれば立ち入りOK。銀世界から顔をのぞかせる苔の緑がとても美しく、密かに人気だそうです。

こちらの公園には車で行くのがオススメです。敷地内には無料の駐車場もありますよ。そのほか、JR長野原草津口駅を発着する専用車ツアーに参加するのも手♪

続いてご紹介するのは、鎌倉の「妙法寺」。“苔寺”と呼ばれているその理由は、苔で覆われた石階段にあります。この階段を通行することはできませんが、鑑賞はもちろんOK。悠久の時の中で育まれてきた景色は情緒たっぷり。言葉にならない美しさがあります。梅雨の鎌倉は紫陽花が咲くお寺が大人気ですが、雨の中の苔階段もオススメです。

妙法寺は厄除けのパワースポットでもあります。苔階段の脇にある石階段を登ると、法華堂を参拝できますよ。鎌倉駅からは徒歩15分ほど。喧騒から少し離れ、民家が立ち並ぶ中に佇んでいます。そのほか、鎌倉駅からバスを利用して行く方法も。逗子行きもしくは緑ヶ丘行きのバスに乗り、名越で下車。そこから3分ほど歩くと到着できます。

苔のある鎌倉のお寺を、もう1カ所ご紹介します。報国寺といえば竹林が有名ですが、実は苔もそれに劣らず美しいんです。苔と竹林とのコラボレーションも相まって、とっても素敵な雰囲気を醸し出していますよ。

注意してよく見ると、土の上やお地蔵さん、祠（ほこら）など至るところに“苔”が茂っています。竹林で適度に影ができているためか、苔にみずみずしさがあります。報国寺へのアクセスは、鎌倉駅からバスに乗り「浄妙寺」で下車してすぐです。

「箱根美術館」では、縄文土器をはじめとする貴重な「やきもの」の数々を展示しています。そのコレクションも見事ですが、“苔庭”と呼ばれる庭園でも注目を集めているスポットなんです。芝のように見える地面の緑は実は苔！130種類もの苔が生息していると言われ、種類の多さではなんと日本一なんだそうです。

辺り一面が深い緑色になる新緑や梅雨の美しさはもちろんですが、木々が鮮やかに染まる紅葉の時期もオススメ！苔の緑と紅葉のコントラストはなんとも言えない美しさがあります。女一人、カメラをお供にゆったり過ごして。

続いてご紹介するのは、埼玉県の入間郡にある「黒山三滝」です。天狗滝（写真）、男滝、女滝の三つの滝が有名なスポットですが、その周辺の豊かな“苔”にも注目すべき！種類豊富で希少な苔も生息していることから、日本蘚苔類学会によって「日本の貴重なコケの森」に選定されているんです。

天狗滝は、室町時代に山岳宗教者の修験場だったと言われている神聖なスポット。パワーを感じながらハイキングコースを散策してみましょう。滝周辺だけでなく、近くの河原にもたくさん苔が根付いていますよ。滝が発するマイナスイオンと相まって、心まで潤うパワースポットです。

気になる苔スポットに行くには、越生駅から「川越観光バス黒山行き」に乗り、終点で下車。そこから15分ほど歩くとたどりつけます。

栃木県の「尚仁沢湧水」は、環境省による「全国名水百選」の第1位に選ばれたこともあるスポット。1日に65000トンもの水が山肌から絶えず湧き出しています。駐車場の少し先にある「尚仁沢ハートランド」では無料の取水場もありますよ。

水のおいしさはもちろんですが、渓流周辺の岩に茂る苔のみずみずしさにも注目です。辺りをトレッキングしてみましょう。

空気中には水分がたっぷり含まれており、深呼吸したくなるような清涼感に包まれています。季節によっては、朝日が霧を通して帯状になる「光芒（こうぼう）」が見られることも！光のシャワーが降り注いでいるような光景は、思わず息をのむ神々しさ。写真家たちからも人気のスポットです。

栃木県の苔が素敵なスポットをもう一つご紹介します。尚仁沢湧水から車で約1時間離れたところにある「乙女の滝」は、様々な言い伝えが残る不思議な場所。「美しい乙女が髪を洗っているのを見た」「滝壺で人魚を見た」など、気になる逸話が多数あります。周辺に苔むした岩がゴロゴロしている滝壺は、とっても神秘的…。伝説が生まれるのも納得の雰囲気です。

滝壷のそばまで行くことも可能！美しい滝に豊かな自然、岩を覆い尽くす青々とした苔が織りなす光景は、まるでジブリの世界のようです。

こちらの苔スポットに行かれる際は、JR黒磯駅から「那須ハイランドパーク行き」のバスに乗り、「乙女の滝」で下車しましょう。そこから近くの階段を降りればすぐたどり着きます。

休む間も無く忙しく過ごしていると、知らず知らずのうちに疲れがたまりがち。たまには、苔に囲まれて一人でのんびり過ごしてみませんか？ここで思いっきり深呼吸すれば、きっと心がちょっぴり軽くなりますよ。