2019年06月28日

【全国】雨の日だからこそ映える景色がある。雨の日に訪れたい絶景スポット8選

【全国】雨の日だからこそ映える景色がある。雨の日に訪れたい絶景スポット8選

雨降りの日は、気分もどんよりしがち。でも、日本には、雨の日だからこそ映える景色があるのをご存知でしょうか。“恵の雨”と表現されることの多い雨は、世界をまた違った景色に見せてくれる魅力的な力があります。しっとりと雨に濡れた風景は、晴れた日とはまったく別物の感動を与えてくれることでしょう。この記事では、憂鬱な気持ちを跳ねのけてくれる、雨の日だからこそ美しい絶景スポットをご紹介します。

雨って、ちょっと憂鬱・・・

雨って、ちょっと憂鬱・・・1908986

出典:ヒデボーさんの投稿

雨の日って、お出かけすると濡れるし足元が汚れるしで、とっても憂鬱になりますよね。追い打ちをかけるように、どんよりお天気のせいでやる気は出なかったり、体調もなんとなく悪かったり。できれば外に出ないで、家でゴロゴロ過ごしたいものです。でも、そんなのはもったいない!実は、雨が降ってこそ美しい景色を生み出す絶景スポットが日本にはたくさんあるんですよ。雨だからこそ見られる景色を目的に、旅にでてみませんか?

雨には、メリットもいっぱい!

雨には、メリットもいっぱい!1908959

出典:加奈多 *ฅ•ω•ฅ*さんの投稿

雨は、古来より生命の神秘を支えてくれる大切な存在として扱われています。その証拠に、“恵の雨”、“慈雨(じう)”、“甘雨(かんう)”、”涼雨(りょうう)”といった雨に感謝する気持ちを表した言葉があります。科学的にも雨の音はリラックス効果が高く、幸福ホルモンを分泌させやすいということが分かっています。

雨には、メリットもいっぱい!1909273

出典:ucchiさんの投稿

そして何より、雨の日は、人気の観光地でも人出が少ないというメリットがあります。雨が見せてくれる心揺さぶられる風景は、毎日のストレスや悩みで疲れ切った心身をきっと癒してくれるはず。それではこれから、雨が映える日本の名所をご紹介しましょう。

1.奥入瀬渓流 【青森県】

迫力満点の水の流れに出会える

迫力満点の水の流れに出会える1908953

出典:juntarouさんの投稿

青森県と秋田県にまたがる十和田湖。青森県にある奥入瀬渓流(おいらせけいりゅう)は、その十和田湖の子ノ口(ねのくち)から焼山までの約14km、十和田湖から流れる唯一の河川です。豊かな樹木や美しい川の流れ、様々な奇岩が見事な渓流美の奥入瀬渓流は、十和田八幡平国立公園を代表する景勝地。

迫力満点の水の流れに出会える1908952

出典:加奈多 *ฅ•ω•ฅ*さんの投稿

濃い霧や小雨の日には、緑の木々が水に濡れ木々が呼吸しているような新鮮な匂いを感じられるでしょう。それは、植物についた土やほこりが雨で流されるため。湿潤な環境に身を置くだけで、植物だけでなく自分も心身ともに浄化されていく気がします。

迫力満点の水の流れに出会える1908954

出典:taromatuさんの投稿

渓流沿いには散策路があります。すぐそばでは、苔が観察できると“苔ガール”に人気。雨に濡れて活き活きとしている苔を観察したり、雨音と川の音のハーモニーを聞いたりしながら散策を楽しんでみては。溢れる情報で疲れ切った脳が、徐々にリラックスしていくのを感じるはずですよ。

迫力満点の水の流れに出会える1908955

出典:RAW-RIDERさんの投稿

奥入瀬渓流沿いにはたくさんのブナの木があります。雨の日には、降り注いだ雨がブナの幹から川のように流れる“樹幹流(じゅかんりゅう)”という現象を見ることができるかも。きっと感動しますよ。

奥入瀬渓流の詳細情報

奥入瀬渓流

住所
青森県十和田市大字奥瀬60
アクセス
八戸駅 バス 80分 青森駅 バス 120分
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2.白神山地 【青森県・秋田県】

雨が降ると神秘的な山へと変身

雨が降ると神秘的な山へと変身1908957

出典:42.8°さんの投稿

白神山地は、青森県西部と秋田県北部にまたがる広大なブナ林が広がる山岳地帯。人の影響をほとんど受けていない世界最大級のブナ林を持つ白神山地は、1993年に世界自然遺産に登録されました。

雨が降ると神秘的な山へと変身1908956

出典:一息さんの投稿

白神山地に雨が降ると山々にガスがかかり、とても神秘的な光景を繰り広げます。この幻想的な写真を撮りたくて、雨の日を狙ってわざわざ白神山地に足繁く通う写真愛好家もいるほど。現実離れした光景に、ただただ息をのむばかりです。

雨が降ると神秘的な山へと変身1908990

出典:naoraさんの投稿

原始のブナが生い茂る白神山地の森の中は、雨が降っても濡れにくいって知っていましたか?ブナの葉が雨粒を受けとめてくれるから、トレッキング中でもびしょ濡れになりにくいんです。小雨の日には、葉にあたる雨の音、立ち込める土の匂いを嗅ぎに森を歩いてみましょう。五感が研ぎ澄まされていきますよ。

雨が降ると神秘的な山へと変身1908958

出典:風音 美歌さんの投稿

白神山地にある十二湖と呼ばれる湖の中でも、特に人気の青池。晴れた日は、透き通った深い青色が印象的ですが、雨の日はまったく異なる姿を見せてくれます。雨でぬれた木々を湖面に映し出し、真っ青な湖が深緑の池へと変身。独特な世界感は雰囲気があり、必見です。

白神山地 (青森県)の詳細情報

3.明月院 【神奈川県】

はっとするような明月院ブルー

はっとするような明月院ブルー1908992

出典:momoken819さんの投稿

神奈川県の鎌倉市にある明月院は、“悟りの窓”(円窓)で有名。方丈と称される本堂にあつらえられた丸い窓の先には、よく手入れされた庭が広がっています。この美しさをみれば、心穏やかに悟りが開けそうになるから不思議。

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出典:雪椿さんの投稿

もうひとつ、明月院は有名なものがあります。それは、別名“アジサイ寺”と呼ばれるほど境内にアジサイが咲いていること。参道から本堂まで約2,500株のアジサイが百花繚乱。アジサイの世界にどっぷり浸れます。

はっとするような明月院ブルー1908962

出典:satohiさんの投稿

明月院のアジサイは、日本古来のアジサイ種で青い色。雨が降ると、雨が土壌に与える影響によって青さがグッと増します。その美しさは“明月院ブルー”と称賛されているほど。真っ青なアジサイに心が吸い込まれそうになります。

はっとするような明月院ブルー1908960

出典:YSKJIJIさんの投稿

美しく咲くアジサイの参道を歩けば、しみじみと日本人でよかったと思えることでしょう。日本古来の花、そして日本らしい色をじっくり鑑賞してみて。

明月院(あじさい寺)の詳細情報

明月院(あじさい寺)

住所
神奈川県鎌倉市山ノ内189
アクセス
北鎌倉駅 徒歩 10分
料金
【料金】 大人: 500円 中学生: 300円 小学生: 300円 その他: 本堂裏庭園拝観は500円別途必要となります
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4.奈良井宿 【長野県】

ヒノキの香りに癒される

ヒノキの香りに癒される1908994

出典:selectさんの投稿

江戸時代、中山道*の宿場町として栄えた「奈良井宿」。千本格子の家屋や老舗旅館など江戸時代そのままの木造家屋が並ぶ街並みは、重要伝統的建造物保存地区に選定されています。南北約1Km、東西200mにもおよぶ宿場町は日本最長。ここを歩けば、自分が江戸時代の旅人になったかのような錯覚に陥ってしまうかも。

*中山道(なかせんどう)…江戸時代の五街道のひとつ。日本橋から京都の三条大橋を内陸側を結んだ道。

ヒノキの香りに癒される1908965

出典:claptonさんの投稿

特に、江戸情緒を感じられるのが小雨の降る日。しとしと降る雨に江戸時代の面影が蘇ってきます。また、奈良井宿のある木曽エリアの森林のほとんどがヒノキ。さらに、奈良井宿に立ち並ぶ家屋の多くが、ヒノキの木で作られています。

ヒノキの香りに癒される1908966

出典:めろことんさんの投稿

実は、ヒノキは雨に濡れると香りが立つという性質があるんです。そのため、雨の日は、家屋のヒノキが湿気を含み、森林のヒノキも雨に濡れ町全体にヒノキの良い香りが漂います。ヒノキの香りに、とても癒されますよ。

ヒノキの香りに癒される1908967

出典:hajiさんの投稿

奈良井宿には、レトロな雑貨屋さんや古民家カフェ、お団子屋さんなどが立ち並んでいます。和傘をさして、お土産を選んだり、ちょっとカフェで休憩したりと江戸時代の旅人気分で散策するのも粋です。

奈良井宿の詳細情報

奈良井宿

住所
長野県塩尻市奈良井
アクセス
1) 塩尻ICから車で35分 2) 伊那ICから車で30分 ⇒下車徒歩3分 3) JR中央本線奈良井駅から ⇒下車徒歩3分

5.苔の森 【長野県】

一面しっとりとした、苔の世界

一面しっとりとした、苔の世界1908968

出典:JAMALさんの投稿

北八ヶ岳山麓に広がる日本屈指の苔の宝庫として、“苔ガール”はもとより“カメラ女子”にも人気の「苔の森」。大自然がそのままの姿で残る原生林と苔が織りなす世界は、まるでジブリの世界。そこかしこに生き物の気配が漂う神秘の場所です。2008年には、「日本の貴重なコケのモリ」に認定。

一面しっとりとした、苔の世界1908969

出典:Slowsさんの投稿

そんな森に雨が降ると、さらにその神秘性が増します。しんとした静寂があたりを包み、幽玄な世界に。こみ上げてくるようなものを感じます。

一面しっとりとした、苔の世界1908971

出典:Christopherさんの投稿

雨に濡れた苔は、しっとりとした美しさ。苔で覆われた木々が果てしなく続く様子に、長い歴史を感じずにはいられないでしょう。日々の悩みが、なんてちっぽけな事なんだろうと思うかもしれません。

一面しっとりとした、苔の世界1908973

出典:mokurenさんの投稿

森の中には、「白駒池(しらこまいけ)」と呼ばれる天然の湖があります。標高2,115mに存在するこの池は、2,000mを超える天然の池としては日本最大。小雨や霧が立ち込める日には、とても幻想的な風景になります。慌ただしい都会の生活では感じられない癒しの世界へ、行ってみませんか。

6.ひがし茶屋街 【石川県】

雨に濡れて妖艶さを増す街

金沢東茶屋街

出典: hidamariさんの投稿

金沢の「ひがし茶屋街」は、加賀藩が浅野川右岸周辺に点在していたお茶屋*を集めてひとつの町並みにしたのがはじまりだと言われています。石畳の道を歩けば、どこからともなく芸妓が弾く三味線や小唄が聞こえてくるような風情のある町並み。ノスタルジックな雰囲気を楽しむのにおすすめの観光スポットです。そんな「ひがし茶屋街」は、雨の日もおすすめなんです。

*お茶屋…芸妓を呼んでお客さんに飲食をさせるお店。

雨に濡れて妖艶さを増す街1908975

出典:

雨の日には、石畳が濡れて一段と風情ある雰囲気を醸し出します。屋根の黒瓦も艶を際立たせ、町全体が艶っぽくなります。

雨に濡れて妖艶さを増す街1908974

出典:efabさんの投稿

特に夜は、柔らかい外灯のあかりで妖艶な雰囲気に。日ごろの忙しさに色気というものを忘れちゃったという女性は、雨の日に「ひがし茶屋街」を訪れれば自分の中に眠っていた色気が沸き上がってくるかも。

雨に濡れて妖艶さを増す街1908976

出典:

「ひがし茶屋街」には、一般公開しているお茶屋さんが2軒あります。1軒目は「金沢ひがし廊 志摩」。江戸時代の様子を覗き見ることができます。もう1軒は、金沢最大の茶屋建築「懐華樓(かいかろう)」。普段見ることのできないお茶屋を気軽に見学ができるので、芸妓の世界を垣間見てはいかがでしょうか。

ひがし茶屋街の詳細情報

ひがし茶屋街

住所
石川県金沢市東山1丁目
アクセス
金沢駅 バス 10分 北陸鉄道バス 橋場町バス停 徒歩 10分 金沢東IC 車 10分
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7.祇王寺 【京都府】

濡れた苔が悲しい実話をより侘しくさせる

濡れた苔が悲しい実話をより侘しくさせる1908978

出典:ginkosanさんの投稿

祇王寺は、京都の奥嵯峨にある尼寺。『平家物語』の第一巻『祇王』に悲恋の尼寺として登場するほどの歴史あるお寺です。そんな「祇王寺」は“苔庭”が有名。苔一面に覆われた庭は、初夏からその緑が美しくなるんです。さらに、雨が降るとより緑が青々しくなります。

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出典:鈴電さんの投稿

奥嵯峨にひっそりと佇む緑一色の世界は、心身ともにとても落ち着くことのできる場所。気忙しい世の中、苔がもっとも輝く季節の雨降りの日に身を置くのも悪くないかも。

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出典:OKTさんの投稿

白拍子*の舞を得意としていた祇王。祇王は平清盛から寵愛を受けていましたが、平清盛が心変わりをしてしまいます。そして祇王は京の都を追われ、母と妹ともに出家した寺が祇王寺。現在、本堂には祇王たちの像が安置されています。雨に濡れしっとりと輝く苔と悲恋の実話が物悲しいですが、たまには、感傷的な気分に浸ってみるのも雨ならではの醍醐味。

*白拍子…平安時代から鎌倉時代かけての歌舞の一種。またはそれを演じた舞女。

濡れた苔が悲しい実話をより侘しくさせる1908980

出典:ともたかサーフさんの投稿

奥嵯峨にひっそりと佇む尼寺には、雨がとても似合います。これぞ侘び寂びの世界。雨の日に、物思いにふけりながらゆったりと歩いてみては。きっと慎ましい気持ちになるはずですよ。

祇王寺の詳細情報

祇王寺

住所
京都府京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32
アクセス
・JR嵯峨野線嵯峨嵐山駅、京福電鉄嵐山駅より徒歩20分 ・バス「嵯峨釈迦堂前」下車 徒歩15分
営業時間
9:00〜17:00 (受付終了16:30)
料金
拝観料:大人300円・小人 (小中高生) 100円 大覚寺、祇王寺 (2カ寺) 共通拝観券:600円
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8.瑠璃光院 【京都府】

雨に濡れて瑞々しさを増すもみじ

雨に濡れて瑞々しさを増すもみじ1908981

出典:mittakaさんの投稿

平安時代から貴族や武士の別荘地として愛されていた、比叡山の山麓にひろがる八瀬エリア。保養地として昔から人気のエリアにある瑠璃光院は、磨き上げられた机にモミジが反射し鮮やかな風景を作り出す“床もみじ”で爆発的人気を誇るお寺です。

雨に濡れて瑞々しさを増すもみじ1908997

出典:雷鳴写洛さんの投稿

紅葉の季節の“床もみじ”が非常に人気ですが、実は紅葉していない青いもみじの季節も人気なんですよ。清々しい青いモミジもとても美しいです。特に、雨の日はその美しさが増すんです。

雨に濡れて瑞々しさを増すもみじ1908982

出典:AIVLISさんの投稿

“床もみじ”が見られる二階書院。雨の日のように曇っていると色鮮やかな“床もみじ”が撮影できます。しかも、雨の日は混雑が緩和されるので、比較的ゆっくりと写真を撮れるんです。拝観時に受付すれば、二階書院で写経もできちゃいます。雨がモミジの葉を打つ音を聞きながらの写経。厳かな気持ちで精神を統一し、じっくり筆を執りましょう。

雨に濡れて瑞々しさを増すもみじ1909269

一階書院は有料ですが、“瑠璃の庭”を見ながらお茶を頂くことができます。瑠璃光院という名は、庭に生える苔の一種がまぶしいほどの瑠璃色に輝いたことに由来するとか。雨に濡れた瑠璃光院の苔は、瑞々しさを増しとても艶やかです。お寺の名前の由来になったことに納得。

瑠璃光院の詳細情報

瑠璃光院

住所
京都府京都市左京区上高野東山55番地
アクセス
八瀬比叡山口駅下車 徒歩5分
営業時間
春と秋の年2回のみ特別拝観

雨の日も、旅に出てみよう!

雨の日も、旅に出てみよう!1908985

出典:Maple@Syrupさんの投稿

空から落ちてくる雨粒は、自然や建造物などいろんな物を美しく魅せてくれる力があります。そんな日に家に籠ってしまうのはもったいない!素敵な景色に出会うために雨の日も出かけてみましょう。晴れた日とはまったく違う素晴らしい発見があるはずですよ♪

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