映画やドラマのロケ地にもなった、美しくてエモーショナルな旅先7選【全国】

思いっきり笑ったり感動したりしたい。でも、最近はちょっとやそっとじゃ心が動かない…。そんな心が停止中のときは、日常と距離を置いた旅に出ましょう。行き先は映画やドラマに出てくるような非日常の世界。実際のロケ地に足を踏み入れれば、作品とリンクするエモい体験が待っています。

映画やドラマのロケ地に行くことは、作品を知っていれば感動もひとしお。でも、本当の価値は肉眼で見る景色そのものにあります。絶景のロケ地は、作品を豊かに魅せるプロが全国から発掘した選りすぐりの場所。作品というフィルターを通さずとも、行けば納得の心震える体験に出会えます。日本にある素敵な風景を探しに、おでかけしてみませんか。

出典：a_aaaさんの投稿

播但線寺前駅からバスで約40分の砥峰高原。約90haもの広大なススキ草原が広がる壮観な光景が魅力です。波打つように穂が揺れる様は、こちらに向かって優しく手招きしているよう。遊歩道を進むうちに視界一面が黄金色に覆われます。まるでススキの海を泳いでいるような気分…。

出典：おしましさんの投稿

日差しでキラキラと煌めくススキの穂。今にも飛び立ちそうな光や儚い雪のようで、見る側の想像力を掻き立てます。コントラストが低くどこか叙情的な気持ち誘う風景は、映画「ノルウェイの森」のメインロケ地。村上春樹の作品同様、現実と幻想の間を漂うような心地よさを感じるはず。

出典：izzuo119さんの投稿

砥峰高原から車で約25分の峰山高原に広がる森。こちらもノルウェイの森のロケで使われた場所です。夏は新緑が清々しく秋は木漏れ日が美しいロケーション。木々が作り出す影すらドラマティックで、まるで意味ありげに語りかけてくるよう。モヤモヤしていた自分の心の中を覗くように、そっと森に足を踏み入れてみましょう。

出典：

浜中駅からバスで約25分の北海道厚岸郡浜中町にある霧多布岬（きりたっぷみさき）。海に突き出た断崖絶壁の岬は、周囲を太平洋に囲まれた孤島のような存在感です。その地続きとは思えない緊張感は、かつてアザラシの群生地だった名残かも。人より動物に近しい、サンクチュアリのようなオーラが漂う場所です。

出典：m@510さんの投稿

岬の先端に建つ、赤と白の灯台は「湯沸岬灯台（とうふつみさきとうだい）」。可愛らしい存在感で心を和ませてくれます。霧多布岬は、その名の通り霧が多い岬です。晴れたかと思えば急に霧が立ち込める…。その恋心に似た様から、恋する灯台に認定されました。遠い旅先でふと思い出す恋人の存在は、妙に安らげるものですよね。スマホカメラを構えて、さっそく彼に1枚送信してみませんか？

出典：terasさんの投稿

スリリングな岬の先に広がるのは絶景の青い海。遮るものは何もなく、気の遠くなるような美しさが広がります。その圧倒的な自然美は、映画「ハナミズキ」のロケ地にもなりました。そのスケールを前にすると、あっさりお手上げしたくなる気分。頑張りすぎが続いている自分を、少し楽にしてくれるかもしれません。

出典：リバーMさんの投稿

金沢駅から北鉄バスを乗り継いて約2時間20分。白米千枚田（しろよねせんまいだ）は、朝ドラ「まれ」の舞台になった石川県輪島市白米町にある棚田です。冬季はイルミネーションに彩られ、幻想的な輪郭が浮かび上がります。2万1000個ものLEDライトで縁取る、日本屈指の原風景。その価値をあらためて実感する瞬間です。

出典：マックCBさんの投稿

季節ごとに表情を変える白米千枚田。夏には稲の緑と日本海の青が瑞々しく、日が差す時間はまるで発光しているかのよう。棚田が描くうねりと地平線のコントラストも見事です。どの季節に訪れても、期待を上回る感動を携えて出迎えてくれますよ。

出典：タマランチさんの投稿

夕日に染まる美しさもひとしおです。影絵のように切り取られた棚田に、夕日が流れ込んできたような一体感。壮大なオレンジ色の世界が、心まであたたかく包み込んでくれます。新しい感動に出会えた喜びは、きっとこれからの活力につながるはずです。

韮崎駅からみずがき田園バスで約25分。山梨県北杜市明野町には、毎年約60万本のひまわりが咲き誇ります。見渡す限り続くひまわり畑は圧巻のひとこと。ここは、竹内結子さんや中村獅童さん主演の映画「今、会いにいきます」のロケで使われました。花と正面から向き合うと、一斉に笑顔を向けられたような気分。心から笑えない日々が続いていても、ここなら自然を笑みがこぼれるはず。

出典：

まっすぐに背を伸ばし。堂々と花開くひまわり。元気がいっぱいで明るくて、どこか潔くて…。忙しくて複雑な毎日に疲弊する現代人には、理想的な姿として映るかもしれませんね。ひまわり畑の中に立つと「もっとシンプルでいいんだ」と勇気が湧いてきそう。

出典：10pointさんの投稿

毎年夏に開催されている「北杜市明野サンフラワーフェス」。期間中は複数の会場に渡ってひまわりを楽しめます。夜はライトアップも開催。夜のひまわりを眺める機会ってあまりないですよね。昼間の快活さとは趣を変えた姿もまた一興。「どんな表情で、自分は何を感じるのかな…」そんな楽しみを胸に秘めつつ、夜のひまわり畑を散策してみませんか？

出典：terasさんの投稿

海のキレイな沖縄というイメージがありますが、鍾乳洞が数多く残っています。沖縄県南大東島は、そのほとんどがサンゴ礁を由来とする石灰岩でできています。島内には鍾乳洞が多く、その数は100を超えるのだとか。中でも特に大きく美しい鍾乳洞が、南大東空港から車で25分の「星野洞」です。外気に触れず真っ白な状態を保った鍾乳石は東洋一といわれる美しさ。息を呑むような神秘的な光景に衝撃を受けるはず。

出典：

鍾乳石の成長速度は100年以上で1cmといわれています。とても深い歴史の積み重ねによるものなんです。想像もつかない遥か昔からの時間。それが、人の手ではつくれない芸術として形になったものが鍾乳石なのかもしれません。まさに、神の域としか言い表せない姿。鍾乳洞に入ると少し背筋が伸びるのは、神聖な域という証かもしれません。

出典：

内部の広さは約1000坪。通路が整備されているので、歩きやすくて安心です。よくみると、岩陰にある泡盛の瓶を発見できるかも。南大東島では、中学を卒業して島外へと旅立つ前に星野洞に泡盛を納める習慣があるそう。映画「旅立ちの島唄～十五の春～」でも、実際のシーンが描かれました。泡盛は成人式で島に戻ってきた際に飲む縁起物。もし発見したら、胸が熱くなるような感動がこみあげてくるかも。

出典：さるすべりさんの投稿

陸奥鶴田駅から車で約10分の「鶴の舞橋」。青森県鶴田町の津軽富士見湖にかかる全長300メートルの木造三連太鼓橋です。空と橋がシンメトリーになった湖面は実に秀麗。中でも夜明けや夕暮れは特に美しさ増す時間。ピリッと冷えた津軽の空気が緊張感を運び、鳥肌が立つような紺碧の世界に出会えます。

出典：kenyさんの投稿

凛々しく聳える岩木山を背景にした光景も、見応えがあります。季節ごとに表情を変える山肌の色が、しみじみと情緒を感じさせてくれますよ。雪が残る春の岩木山と鶴の舞橋のコラボは、JR東日本のCMでも話題になりました。橋のアーチは”羽を広げた鶴”と言い表される縁起物。岩木山を眺めながら、ご利益を願って渡りましょう。

出典：juntarouさんの投稿

鶴の舞橋は終日開放されているため、どの時間帯でも自由に楽しめるのも魅力です。夜間は21時前後までライトアップが行われ、ぼんやりと柔らかな雰囲気に一変します。満天の星が見える日は、奇跡の一瞬に出会えたような気分。感動で胸が満たされていくのを実感できるはずです。

上富良野駅から車で約10分。ぜひレンタカーで訪れたいのが、北海道上富良野町にあるジェットコースターの路です。約2.5km続く直線道路は、ドラマ「優しい時間」のロケ地としても有名です。緩やかな高低差から、激しい急降下と急上昇まで、アップダウンを繰り返す絶景の道。ジェットコースターさながらのスリルに、思わず興奮してしまうはず。

ジェットコースターの路には、ほとんど民家がありません。周辺は丘陵と田園風景が広がる美しき北海道の大地。他のどの土地にも真似ができない、北海道ならではのスケールを肌で感じられますよ。道路なので停車せず、あくまでもゆっくりと運転しながら目に焼きつけましょう。

出典：tamura0504さんの投稿

ジェットコースターの路から車で約40分。新富良野プリンスホテル内にある「珈琲 森の時計」にも立ち寄ってみましょう。こちらもドラマ「優しい時間」のロケ地になった喫茶店です。カウンターは「待ってでも座りたい」といわれるほど人気の場所。ドラマの中に入り込める特等席です。

出典：yukil31さんの投稿

自分で珈琲豆を挽くミル体験は「ドラマの名場面を再現できる」と大好評です。木の温もりが溢れる店内、香ばしい豆の香り…。忙しい毎日の中でこわばっていた心が、ゆっくりと解けていくのを感じます。じんわりと癒されたあとは、自然と心が優しい気持ちで満ちていきますよ。

日本には、美しい絶景と感動がいっぱいあります。その衝撃は、停止中の心も動かしてしまうほどエネルギッシュで魅惑的。「こんな景色があるなんて…」というエモい瞬間は、忘れられない日々の媚薬になるはず。まずは、気になった場所から足を運んでみてくださいね。