【京都】新鮮な体験がほしい時に。アートの中に泊まるホテル「BnA Alter Museum」

ふと、「なんだか退屈だなあ」と感じることはありませんか？ 仕事をして、身近な人とお喋りをして、暇な時間はダラダラとSNSを見て…。いつの間にか毎日がルーティン化していて、心が鈍くなってしまっているのかもしれません。たまには知的好奇心が刺激されるような体験をして、自分の中に"新しいもの"を取り入れてみませんか？

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今回ご紹介するのは、"アートの中に泊まる"という不思議な体験ができる、「BnA Alter Museum（ビーエヌエーオルターミュージアム）」です。京都の街中にあるホテルで、なんと客室全てがアート作品。どのお部屋も、普通のホテルでは考えられないような「えっ？」と驚く空間ですよ。たびたび美術館に行く人でも、"アートの中に泊まる"というのは新鮮な体験になるでしょう。

友達や彼と泊まって、ユニークなお部屋で撮影を楽しんでもいいし、一人で泊まってじっくり作品と向き合ってみるのもおもしろそうです。1泊という長い時間をかけて鑑賞すると、美術館やギャラリーで見るのとは違ったおもしろさが感じられるかも知れませんよ。

この記事では、京都のホテル「BnA Alter Museum」の魅力と過ごし方をご紹介します。新しい体験をしたいと感じた時、ぜひ訪れてみてはいががでしょうか？

「BnA Alter Museum」は、京都の河原町駅から徒歩約5分の場所にあります。趣のある町家と飲食店がならぶ先斗町（ぽんとちょう）や、舞妓さんとお茶屋街で知られる祇園（ぎおん）、京都市民の台所でさまざまなグルメを楽しめる錦市場など、京都らしさたっぷりの繁華街が徒歩圏内。ぶらりと散策しやすいロケーションです。

鴨川沿いの道も近いので、宿泊の前後には京都さんぽを満喫してはいかがでしょうか？ のどかな風景に癒されたり、現代アートを観たり、京都の風情ある街を歩いたり、新しいカフェでのんびり過ごしたり。さまざまな美しさや世界観に触れることで、「こんなのあるんだ」「こういう感じ好きかも！」と発見があるはずです。気の向くままに、新しい体験を楽しんでみましょう。

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河原町通りに佇む、10階建てのスラっと細長い建物。ここが「BnA Alter Museum」です。エントランスや吹き抜けの空間も展示スペースになっていて、常に企画展が開催されているそう。

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ギャラリースペースは宿泊者以外にも開かれているオープンな場所なので、チェックインする前に作品との出会いを楽しんでみて。階段に沿った展示スペースでは、階段を昇り降りしながらいろいろな角度で鑑賞できますよ。

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アートルームは全部で31種類。さまざまなジャンルのアーティスト16名が参加し、建築家とともに各部屋をひとつの作品として作りあげています。後ほどアートルームを詳しくご紹介しますが、お部屋によって世界が全く違うんです！ どこに泊まるかによって異なる体験ができるので、お部屋選びも楽しんでみて下さいね。

ちなみに、宿泊費の一部はアーティストに還元されるシステムになっています。作品を買うのは難しくても、「ホテルに泊まる」というアーティスト支援ならしやすいですよね。

不思議な光や音に包まれて過ごしたり、ベッドに寝ころびながら壁いっぱいの絵画を眺めたり、作品を家具のように扱ってみたり。アートルームで過ごす時間は、「絵や彫刻を前にしてじっと見る」という芸術鑑賞のイメージとはかなり違います。五感を使って、"アートに泊まる"体験をぜひ楽しんでみて下さいね。

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Mon Koutaro Ooyama（モン コウタロウ オオヤマ）さんは、壁画やライブペイントを制作するアーティスト。Facebook Japan本社やNIKE本社内の壁画を担当するなど、東京を拠点に国内外で活躍しています。アートルームの「NEXTEFX」は、特徴的な壁画が壁と天井の全面にペイントされたカラフルなお部屋。

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「501」と「601」の2タイプがあります。照明の効果で色彩がゆったりと変化していくように見えて、不思議とリラックスできるのだそう。非日常的な色彩に包まれていると、寝転がっている時も、コーヒーを飲んだりなんとなくスマホを眺めたりしている時も、いつもと違う感覚になりそうですね。

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「偕老同穴」（かいろうどうけつ）は、明るく癒される雰囲気の絵画を描くアーティスト・河野ルルさんと、クリエイティブスタジオ・アシタノシカクのコラボレーションルームです。海の生き物に包まれるようなベッドが印象的。壁画も優しい色合いで、心地良く眠れそうです。

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「偕老同穴」とは、円柱型の網のような形をした深海の生き物。中に「ドウケツエビ」のつがいが棲みつき、一生をそこで暮らすことがあるそうです。「偕老同穴」という言葉には、"夫婦仲良く生きて、ともに年をとり、死んでは一緒に葬られること”という意味もあるのだとか。ロマンチックで素敵ですね。

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「goen no ma」は、その名の通り五円玉だらけの部屋！床、壁、天井、布団にまで五円玉がびっしりで、光り輝いています。作品を作ったのは彫刻家の大平龍一さん。哲学、民俗学、宗教学などの研究も行っている方だそうです。

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お賽銭によく使われる五円玉は、"ご縁"のイメージも持っています。宿泊者も五円玉を貼って、一緒にアートを作り上げていけますよ。五円とご縁。そしてお賽銭のイメージ。アーティストと、宿泊した人のご縁が広がっていくようなイメージが湧くのではないでしょうか。

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アートルーム「D/R/M」は、"耳"になったような感覚を体験できるお部屋です。このお部屋を手掛けたEY∃さんは、1986年に結成されたロックバンドBoredoms（ボダアムス）の中心メンバー。DJ、ヴィジュアル・アーティストとしても活躍しています。

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ドアは耳介、入口通路は外耳道、通路の角は鼓膜、インナールームは内耳蝸牛...というふうに、耳の構造をベースに空間が作られています。この空間の中に身を置くことでどんな気持ちになるのか、五感を研ぎ澄ませて感じてみてはいかがでしょうか。

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「ガラパゴス団地」は、高度経済成長期の日本で大量に建築された「団地」をテーマにしたアートルームです。作品を手掛けたのはミズチグッチさん。バンド活動、NHK番組「ストレッチマンハイパー」でのレギュラー出演、工作と遊びのワークショップなど、多岐にわたる活動をしているアーティストです。

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団地のお部屋をリアルに再現したというよりも、エッセンスを汲み取って再構築したような印象です。お部屋にあるものは全て手作りなのだそう。懐かしさと遊び心に溢れたアイディアがいっぱいで、ワクワクしながら過ごせますよ。

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こちらは、能の演目のひとつ"融（とおる）"をテーマにしたお部屋。模型遊びをベースに多様な形式の作品を発表しているアーティスト、中野裕介さんのアートルームです。

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照明を変えると、ぼんやりと月が浮かんでいるような幻想的な雰囲気に。「融」という演目はホテルから程近い「六条河原院跡」が舞台になっているので、宿泊する前にぜひあらすじや舞台を観てみてはいかがでしょう？ 土地や歴史とのつながりも感じられそうですね。

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「Double Dreams」は、2つのベッドの上に巨大な雲のような造形物が浮かんでいるアートルーム。作品を手掛けた菅本智さんのテーマは"思考の多様性”で、この部屋は"夢の表裏を、両面から表した作品"だそうです。

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紐を使った複雑な立体作品をじっと見ていると、思考の渦に迷い込んでいきそう。夢の中の世界がモヤモヤと広がっていくイメージや、別々のふたりの夢や思考が絡み合い、お互いに影響を与えているようなイメージが広がります。

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「continuum」は、24時間の映像体験ができる部屋です。作品を手掛けたのは、東京を拠点にアーティスト、インタラクションデザイナー、プログラマ、DJとして活躍する真鍋大度さん。Bjork（ビョーク）やPerfume（パフューム）を始め、さまざまなアーティストとのコラボレーションも行っています。

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白い壁にモニターが設置されていて、変化に気づかないくらいの非常にゆっくりとしたスピードで、映像が流れています。部屋全体は無機質で余計なものがなく、作品の世界に没入できそう。

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どのお部屋もホテルとは思えないような空間ですが、ベッド、トイレ、シャワールームなど、宿泊に必要な設備はきちんと揃っているのでご安心を。洗面台とトイレはほとんどのお部屋がほぼ同じで、作品の世界観を邪魔しないシンプルなデザインです。

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お風呂はシャワールームのみか、お部屋によってはバスタブが付いています。シャンプー類、タオル、歯磨きセット、スキンケアアイテムなど、アメニティも必要なものは最低限揃っています。作品を楽しみつつ、バスタイムはリラックスして過ごせるでしょう。

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館内には、ギャラリーの他にカフェラウンジとバーが併設されています。アーティストやアートに興味がある人が集う場所なので、お酒を飲みながら交流が生まれるかも！

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2階のカフェラウンジは明るく開放感のある雰囲気。広めのテーブルもあり、座ってゆっくりとお喋りを楽しめますよ。

出典：bonheurlapin222さんの投稿

「BnA Alter Museum」から徒歩3分程の場所にある「バイタルサイン」。京都の静原から直送される無農薬野菜と、自然派ワインを楽しめるお店です。木材をベースにした店内はカフェのようで入りやすい雰囲気。器は手になじむアンティーク品で、お重箱入りのサラダなど遊び心も感じられます。

出典：はむりんぷりんさんの投稿

アミューズ・スープ・サラダがワンセットになっている「一汁三菜とサラダ」から始まり、和食とフレンチを掛け合わせたような、独創的なスタイルで野菜を味わえます。おいしくて、健康的で、ちょっと斬新。食事でも感性が磨かれそうですね。

出典：アルボスさんの投稿

"ホッとする感じ"が恋しくなったら、ホテルから高瀬川沿いに歩いてすぐの場所にある「喫茶 上る」へ。レトロな雰囲気の町家カフェで、高瀬川を眺めながらのんびりくつろげます。靴を脱いであがり、おばあちゃんちに帰ってきたようなのんびりとした時間を過ごしましょう。

出典：akane.h.0430さんの投稿

おすすめは「ミニどら」。優しい口当たりのあんこが口の中いっぱいに広がり、甘い味わいに癒されます。カフェメニューの他にアルコールもあるので、夜に一杯飲みたい時もおすすめですよ。

出典：✴︎sumi✴︎さんの投稿

京都のアートホテル、「BnA Alter Museum」をご紹介しました。心が動くようなことをしたい時や、新しいアイディアが出なくて煮詰まってしまった時は、ぜひ宿泊してみてはいかがでしょうか？