2021年09月27日

提供:オーストリア政府観光局

心が潤う“音楽”に出会う。インスピレーションを感じる夢の旅

心が潤う“音楽”に出会う。インスピレーションを感じる夢の旅

インスピレーションでいっぱいの国・オーストリア。多くの音楽家たちがこの国でひらめきを得て、後世に残る数々の名曲を生み出してきました。現代の私たちもそんな音楽家たちの足跡をたどれば、彼らを魅了してやまなかったインスピレーションの息吹を感じられるはず。いつか叶えたい、心を豊かにしてくれる音楽の旅をたっぷりご紹介します。

心潤う旅ができる日を夢見て

初めて訪れる街の空気を肌で感じたり、その土地が育んできた文化に触れたり。旅はいつも、わたしたちの心を豊かにしてくれるもの。国内旅行はもちろん、言語や風習ががらりと違う海外への旅ならなおさらです。いつかあの国へ行って、あれを見て、あれを食べて……。心置きなく世界中を旅できる日を想像して、今は情報収集をしている人も多いのではないでしょうか。

一生の宝物になる、インスピレーションに満ちた憧れのオーストリア旅

一生の宝物になる、インスピレーションに満ちた憧れのオーストリア旅2476942
ヨーロッパのほぼ中央に位置し、アルプスの山々やドナウ川を擁するオーストリア。昔も今も音楽家や画家といった芸術家たちを魅了してやまない、心ときめくインスピレーションでいっぱいの国です。自由に旅行できるようになったら思い切り日常を飛び出して、心が豊かになるような時間を過ごしたいから。インスピレーションの源をたどって、一生の宝物になるようなオーストリア旅を計画してみませんか?
一生の宝物になる、インスピレーションに満ちた憧れのオーストリア旅2476987

左上から時計回りに、モーツァルト、シューベルト、ヨハン・シュトラウス2世、ブラームス
©ÖW/ Hans Wiesenhofer
©ÖW/ Gerhard Trumler

オーストリアで活躍した芸術家は大勢いますが、中でも注目したいのは音楽家たち。オーストリア出身のモーツァルトやシューベルト、ヨハン・シュトラウス2世といった音楽家は、芸術振興に熱心だったハプスブルク家の庇護のもと、古くから音楽が栄えていたウィーンで主に活動していました。
ベートーヴェンやブラームスのように、ドイツ出身ながらオーストリアに魅力を感じ、ウィーンで生活していた音楽家も。普段はウィーンで暮らしつつ、夏はオーストリアのバート・イッシュルやペルチャッハといった避暑地を訪れて、夏休みを楽しみながら次の曲の構想を練るのが当時の音楽家たちの定番でした。

現代でも世界中から音楽家たちが集まるオーストリア。そんな音楽の創造とひらめきに満ちた国の魅力を、ゆっくりひもといてみましょう。

まずは、音楽が息づく華やかな首都「ウィーン」へ

Graben Street of Vienna with a Plague Column, Austria, evening v
“音楽の都”と呼ばれる首都・ウィーン。世界に名だたるコンサートホールや、ハプスブルク家の王宮、美術館、伝統のあるカフェなどがあり、オーストリアを訪れるなら欠かせない華やかな街です。

旅行者にとっては、ちょうどよい街の規模感も魅力。ユネスコ世界文化遺産にも指定されている中心の歴史地区は歩いて見て回れます。中心部を囲むようにぐるりと走る路面電車や地下鉄、バスもあり交通も便利。治安もよく、ヨーロッパ初心者や女性のひとり旅でも安心です。

時を超えて届く音楽の調べに心ふるえる

ブラームスも指揮したクラシック音楽の殿堂「ウィーン楽友協会」

金色に輝く優雅な「大ホール」、通称「黄金のホール」。ガイドツアーがあり、内部の見学だけでもOKです

金色に輝く優雅な「大ホール」、通称「黄金のホール」。ガイドツアーがあり、内部の見学だけでもOKです

元日の夜に日本でも生中継されているウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの会場としても有名

元日の夜に日本でも生中継されているウィーン・フィルのニューイヤーコンサートの会場としても有名

1812年に創立された「ウィーン楽友協会」は、当時のウィーンを代表する音楽機関。協会のコンサートホールは1870年にオープンし、音楽監督に就任したブラームスも実際にここで指揮していました。上から下までほれぼれするほど美しい内装は、ブラームスが指揮していた当時からほぼ変わっていないそう。150年あまり前の空気を感じる空間で、情景を思い浮かべながらクラシック音楽の調べに耳を傾けましょう。
「ウィーン楽友協会」が見える家に住んでいたというブラームスの像(左)。ベートーヴェン像(右)もすぐ近くに

「ウィーン楽友協会」が見える家に住んでいたというブラームスの像(左)。ベートーヴェン像(右)もすぐ近くに

王宮庭園のモーツァルト像(左)と、市立公園のヨハン・シュトラウス2世像(右)

王宮庭園のモーツァルト像(左)と、市立公園のヨハン・シュトラウス2世像(右)

ホールからすぐ近くにはブラームスやベートーヴェンの像が。2人の生きた時代は重なってはいないものの、ブラームスはベートーヴェンを敬愛しており、大きな影響を受けていたといわれています。
その他にも、ト音記号に整えられた花壇を前に堂々とした姿のモーツァルト像や、「ワルツ王」として知られるヨハン・シュトラウス2世の金色の像など、ウィーンには有名な音楽家たちの像がたくさん。こちらの4人の像は徒歩で見て回れるので、巨匠たちにあいさつしに行ってみるのもいいかもしれませんね。

初心者にもやさしい優美なオペラハウス「ウィーン国立歌劇場」

時季によっては劇場の外にスクリーンが設置され、無料で公演の中継を見ることができます

時季によっては劇場の外にスクリーンが設置され、無料で公演の中継を見ることができます

ライトアップされた夜の劇場もとっても綺麗!

ライトアップされた夜の劇場もとっても綺麗!

「ウィーン楽友協会」がクラシック音楽の殿堂なら、「ウィーン国立歌劇場」はオペラの殿堂。1869年に皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇后エリザベートの臨席のもと、モーツァルトの『ドン・ジョバンニ』でこけら落とし公演が行われた歴史ある劇場です。座席には日本語字幕も表示できるタブレットがあるほか、手ごろな価格で見られる立ち見席やバックステージツアーも。初心者でも楽しめるように工夫されており、ウィーンの懐の深さを感じます。

※新型コロナウイルス感染症の影響で今はスクリーンでの公演中継は中止になっています。また、立ち見席には現在椅子が置かれており、着席して鑑賞する形に変更されているそうです

音楽家たちの息遣いをすぐそこに感じる

絶望の淵にあったベートーヴェンに想いを馳せて「ベートーヴェン博物館」

ベートーベンが住んだ部屋の中庭

ここで弟宛ての遺書を書いたことから、かつては「ハイリゲンシュタットの遺書の家」と呼ばれていました

有名な音楽家たちの実際の生活の場が見られるのも、ウィーンならではの魅力です。たとえば「ベートーヴェン博物館」は、耳の病気を患っていたベートーヴェンが湯治のために滞在していた家。各部屋では、彼のウィーンでの生活がたどれるような展示がされています。
シンプルで静かな雰囲気の家からは、今や世界中で「偉人」として知られているベートーヴェンを少し身近に感じられそうです。
絶望の淵にあったベートーヴェンに想いを馳せて「ベートーヴェン博物館」2477176
家の近くには、彼がよく散歩していたという「ベートーヴェンの小径」も。このころにはほとんど聴力を失っていたというベートーヴェンですが、このあたりを散歩しながら交響曲第6番『田園』の構想を練ったといわれています。失意の底にありながらも何とか作曲を続けていた心を、静かな自然がいくらか慰めてくれていたのかもしれませんね。

数多くの名曲が生みだされた場所「モーツァルトハウス・ヴィエナ」

数多くの名曲が生みだされた場所「モーツァルトハウス・ヴィエナ」2478633

1790年ごろに作られた豪華な「音楽時計」。この時計のためにモーツァルトが作曲したといわれている曲も ©Mozarthaus Vienna/ David Peters

モーツァルトがオペラの傑作『フィガロの結婚』を作曲した家として有名な「モーツァルトハウス・ヴィエナ」。今はモーツァルトの博物館として、遺品や手書きの楽譜などの貴重な資料が展示されています。彼はここで生涯で最も多くの曲を作ったそう。240年ほどの時を経た今でも愛されている曲がまさにこの場所で生まれたと思うと、何だか感慨深いものがあります。
シュテファン大聖堂

ゴシック様式の荘厳な大聖堂。モーツァルトの結婚式と葬儀も行われました

「モーツァルトハウス・ヴィエナ」から徒歩約30秒の場所には、モーツァルトが副楽長を務めた「シュテファン大聖堂」も。大聖堂の周辺は、いわばウィーンの真ん中の一等地。彼がもっとも羽振りがよかった時代に住んでいたというのも頷けます。

名声を極めたハイドンの最後の家「ハイドンハウス」

ハイドンハウス ウイーン
古典派の作曲家・ハイドンも、この地を愛した音楽家の一人。ヨーロッパの各地を移動しながら作曲し、名声を築いたハイドンですが、人生最後の12年間はここウィーンの家で過ごしていました。家にはハイドンが生きていた当時の家具や壁画などがいくつも残されていて、まるで当時にタイムスリップしたかのよう。
名声を極めたハイドンの最後の家「ハイドンハウス」2477313

©ÖW/ Kalmar

ハイドン生誕から約100年後に生まれたブラームスはハイドンを崇拝しており、彼の功績を世に伝えるために尽力したそう。そのためハイドンハウスの一室はブラームスのための展示になっており、ブラームスが実際に使っていた家具や楽器などが飾られています。“音楽の都”だからこそ、時を超えた音楽家同士のつながりが見えてくるのも素敵ですね。

気分は息抜き中のアーティスト。ウィーンのカフェ文化を堪能

ウィーン生まれの伝統スイーツでひと休み「カフェ・ザッハー」

さっくりしたチョコレートのコーティングにしっとり生地、軽い口当たりのホイップクリームがとてもよく合います

さっくりしたチョコレートのコーティングにしっとり生地、軽い口当たりのホイップクリームがとてもよく合います

ウィーンのカフェはコーヒーの種類が多く、20種以上を揃える店も珍しくないそう

ウィーンのカフェはコーヒーの種類が多く、20種以上を揃える店も珍しくないそう

ウィーンといえば、カフェ文化が根付いていることでも有名。中でも「カフェ・ザッハー」は「ザッハートルテ」の元祖として名高く、その味を求める人々でいつも賑わっています。先にご紹介した「ウィーン国立歌劇場」の目の前にあり、音楽関係者もよく訪れるカフェです。
もともとこの場所には、ベートーヴェンの『第九』が初演された劇場があったそう。やはりどこまでも音楽との縁が深いのがウィーンらしいですね。

“ウィーンの太陽”のデビューの場「カフェ・ドムマイヤー」

カフェの前にあるヨハン・シュトラウス2世のレリーフ ©ÖW/ TYO

カフェの前にあるヨハン・シュトラウス2世のレリーフ ©ÖW/ TYO

赤いベルベットのソファがエレガントな店内。テラス席も人気 ©ÖW/ Harald Eisenberger

赤いベルベットのソファがエレガントな店内。テラス席も人気 ©ÖW/ Harald Eisenberger

カフェのそばには、クリーム色に輝くハプスブルク家の離宮「シェーンブルン宮殿」が。あわせて観光してみて

カフェのそばには、クリーム色に輝くハプスブルク家の離宮「シェーンブルン宮殿」が。あわせて観光してみて

「シェーンブルン宮殿」の近くにある「カフェ・ドムマイヤー」もまた、音楽との強い結びつきがあるカフェ。『美しく青きドナウ』やオペレッタ『こうもり』などを作曲したヨハン・シュトラウス2世が、18歳にして記念すべきデビューを飾った場所です。ヨハン・シュトラウス2世は、先にご紹介したように今では金色の像が建てられているほど愛されている作曲家。当時は“ウィーンの太陽”“ウィーンのもう一人の皇帝”とまで呼ばれていました。
この街を代表する音楽家の原点を訪れて、地元でも人気のスイーツを味わって……身も心も“ウィーンっ子”になれそうです。

少し足を延ばして、音楽家たちにひらめきを与えた「避暑地」へ

皇帝が愛した温泉避暑地「バート・イッシュル」

Bad Ischl aerial view
音楽家たちが活動したのは華やかな首都・ウィーンだけではありません。ブラームスなどの作曲家は、夏になるとオーストリアの避暑地に滞在し、アルプスの自然に囲まれながら作曲のインスピレーションを得ていました。代表的な避暑地の一つが、バート・イッシュル。美しい山や森、湖に囲まれて、音楽家風の息抜きをしてみませんか?
皇帝が愛した温泉避暑地「バート・イッシュル」2477316

皇帝の別荘「カイザー・ヴィラ」。フランツ・ヨーゼフ1世にとって、ここは「地上の楽園」だったそう

皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇后エリザベートの婚約の場としても知られるバート・イッシュル。皇帝夫婦をはじめ、王侯貴族、ブラームスやヨハン・シュトラウス2世といった音楽家、文化人などで毎夏賑わっていました。
オペレッタ『メリー・ウィドウ』の作曲などで知られるフランツ・レハールもよくこの地を訪れており、オペレッタの祭典「レハール音楽祭」が今も毎年開かれています。皇帝の別荘地でオペレッタ鑑賞……なんて過ごし方も素敵ですね。

皇帝御用達の宝石のようなスイーツにうっとり「カフェ・ツァウナー」

1832年創業。1833年生まれのブラームスとほぼ同い年です ©ÖW/Harald Eisenberger

1832年創業。1833年生まれのブラームスとほぼ同い年です ©ÖW/Harald Eisenberger

©ÖW/ Harald-Eisenberger

©ÖW/ Harald-Eisenberger

バート・イッシュルの「カフェ・ツァウナー」は、皇帝夫婦にお菓子を献上していた皇帝御用達の洋菓子店&レストラン。街には個性の異なる二店舗があります。
スイーツなら、可愛いショウケースのあるプファールガッセの菓子店へ。ケースの中に輝くスイーツはどれもおいしそうで目移りしてしまいます。この地で夏を過ごしていたブラームスも訪れたことがあるそうですよ。
食事なら、トラウン川沿いのエスプラナーデ(遊歩道)にある「グランド・カフェ&レストラン・ツァウナー・エスプラナーデ」へ。こちらは、地元の食材を使った伝統的なオーストリア料理がいただけるレストラン。夏は川沿いのテラス席が気持ちよく、心が晴れるようなひとときを過ごせます。

名曲を生んだ湖の絶景に癒される「ペルチャッハ」

名曲を生んだ湖の絶景に癒される「ペルチャッハ」2477318

ヴェルターゼー湖畔の街・ペルチャッハ。この地の美しさを書き綴ったブラームスの手紙も残されています ©Wörthersee Tourismus GmbH/ Bernhard Pichler Koban

湖のほとりでの静かな休日を楽しむなら、オーストリア南部のペルチャッハへ。この街も、ブラームスが作曲のためによく訪れていた場所。彼はこの地で、緻密で伸びやかな『交響曲第2番』を作曲しました。作曲家に創作のひらめきを与えた豊かな自然は、今の私たちにとっても癒しをくれる存在です。
名曲を生んだ湖の絶景に癒される「ペルチャッハ」2477319

©Wörthersee Tourismus GmbH/ Franz Gerdl

ベンチに腰掛けて岸に寄せる波を眺めたり、木漏れ日が美しい湖畔の散歩道を歩いたり……。ペルチャッハで叶うのは、極上の「何もしない」時間。そこにいるだけで、オーストリア南部の大自然が心と体を満たしてくれます。

ずっと受け継がれている音楽のインスピレーション

海外旅行が難しい今だからこそ、動画で少しでもオーストリアの雰囲気を感じてみて

過去の音楽家たちがオーストリアでインスピレーションを感じていたのと同じように、現代の音楽家もこの地に魅せられ、刺激を受けています。ソプラノ歌手・森野美咲さんもその一人。ペルチャッハで開催されている「ヨハネス・ブラームス国際コンクール」で優勝した森野さんは、ブラームスのように避暑地でのんびり過ごしたり、ウィーンの街を散歩したりしながら音楽の感性を養っているそう。

時代も国境も超えて、インスピレーションの源であり続けるオーストリア。五感を働かせて感性を磨く旅は、きっと一生の宝物になるはず。いつかまた旅ができるようになったら、真っ先にオーストリアのことを思い出してくださいね。