
胸が高鳴る列車旅♪一度は乗りたい全国の「観光列車」9選
全国に存在する「観光列車」。もはや降りたくなくなる素敵な装いのデザイン列車や、地元の絶品料理が食べられる列車、その土地ならではの面白いコンセプトで運航する変り種列車など、多種多様です。たくさんある観光列車の中から、地域別におすすめの観光列車をご紹介します。
2016年08月15日
全国には「観光列車」がたくさんありますよね。鉄道会社が競い合いながら、さまざまな趣向をこらした観光列車を走らせています。トロッコ列車、蒸気機関車、グルメ列車、キャラクター電車…などなど。そのなかでも「これだけは絶対乗っておきたい!」という選りすぐりの観光列車を、地域別に厳選してご紹介します♪
〈北海道〉富良野・美瑛ノロッコ号
夏の北海道の観光スポットといえば“富良野のラベンダー畑”や“美瑛の丘”が有名ですよね。「富良野・美瑛ノロッコ号」はその超メジャー観光地をめぐる観光列車。富良野から美瑛を通り、終点の旭川までを約1時間半かけて進みます。
ノロッコ車両の大きな窓の向こうに富良野駅が見えるころ、視界に広がるのは一面のラベンダー畑。
美瑛では「日本一うつくしい村」の絶景が待っています。
〈東北〉リゾートしらかみ
車窓からの景色がもっとも美しい路線といわれる五能線。その線路を特別にあつらえた車両で悠々と進むのが「リゾートしらかみ」です。秋田駅を出発した車両は、日本海の雄大な眺めを借景しながら、終点の弘前・青森駅へとおよそ5時間かけて進んでいきます。
観光名所として知られる奇岩千畳敷の場所は「千畳敷駅」から300メートルほど。リゾートしらかみはこの駅で約15分間停車するので、乗客は千畳敷までの散策を楽しむことができます。
青森県「鰺ケ沢駅ー五所川原駅間」では、津軽三味線の生演奏が!「東北にきたんだなあ」となんだかしみじみしてしまいます。
〈関東〉レストラン・キハ
「伊勢海老特急」の愛称でも知られる「レストラン・キハ」。運行会社である「いすみ鉄道」は、千葉県の房総半島をのんびり進むローカル路線です。
のどかな房総の田園風景を愛でる楽しみはもちろんですが、この列車の目玉はその名前のとおりグルメ。メインディッシュの伊勢海老を筆頭に、本格的なコース料理を味わうことができます。
コースは、「伊勢海老特急・イタリアンコース」「伊勢海老特急・お刺身列車コース」などが中心。必ずメインの一皿に鎮座するのは大きな伊勢海老。コースには美味しいワインも!
列車は途中にある名所「ムーミン池」で徐行運転します。よーく目をこらすと、池のまわりにはムーミンと仲間たちの姿が!
〈甲信越〉富士山ビュー特急
富士山ビュー特急のキャッチフレーズ「富士山に一番近い鉄道」は決してダテではありません。始発から終点まで、乗車中のすべての時間で、富士山の絶景を拝むことができます。
一番近い富士山駅と富士山頂のあいだは直線距離でおよそ15km!「15kmも離れてるの?」と思うかもしれませんが、実際に現場で見ると富士山のあまりの大きさに驚くはずです。
昨日は富士山ビュー特急に乗車。
— パンダブタ (@pandanigou) 2016年5月31日
短い時間でしたが快適でした。 pic.twitter.com/B2dGVjpScp
車両デザインは、日本を代表する鉄道デザイナー水戸岡鋭治氏が手がけました。木を活かした温かな雰囲気ですね。
〈東海〉SLトーマス号
機関車トーマスが実際に走っていたら……そんな妄想、一度くらいしたことありますよね!? でもそれって妄想じゃなくて現実なんです。
静岡県の大井川鐵道が運行する「SLトーマス号」は、まるでテレビから飛び出てきたような機関車トーマスそのもの!実物を目にしたら、あまりの可愛いさに子どもでなくても大はしゃぎしちゃいますよ。
静岡県の大井川鐵道が運行する「SLトーマス号」は、まるでテレビから飛び出てきたような機関車トーマスそのもの!実物を目にしたら、あまりの可愛いさに子どもでなくても大はしゃぎしちゃいますよ。
トーマス号の車内はどこもかしこもトーマスだらけ!
運行期間である6月から10月の間、終点の千頭駅ではトーマスとその仲間たちが勢ぞろいするトーマスフェアが開催されます!トーマスファンや鉄道ファンにとってはたまらないイベントですよね。
〈近畿〉たま電車
和歌山電鐵「貴志駅」で長年にわたり駅長をつとめた雌の三毛猫「たま」。サザエさんの「たま」と同じくらい、高い知名度と人気をほこった猫でしたね。
そんな「たま駅長」をモチーフにした電車が「たま電車」です。
水戸岡鋭治氏がデザインした車内は、たまのキャラクターで埋め尽くされています。その数、全部で101匹!飛んだりはねたり、愛嬌をふるまう「たま」のキャラクターに、猫好きなら悶絶必至です。
〈中国〉みすゞ潮彩
「みすゞ潮彩」は、その名の通り、詩人・金子みすずにちなんだ観光列車。金子みすずにゆかりの深い山口県の下関と仙崎のあいだを、およそ2時間半かけて走りぬけます。
特徴は日本海のオーシャンビューに配慮した座席と運行。座席が海側に向けられていて、特に眺めの良い3カ所では、乗客がゆっくり景色を楽しめるように約1分間にわたり列車が停止するサービスも。
間近に迫る日本海の白波に感激!指定席は窓が大きく、広々とした眺めを堪能できます。
〈四国〉しまんトロッコ
いまや日本中で見られるトロッコ列車。窓がないので、体に直接風を受けながら風景を楽しむことができます。五感を使った鉄道旅を一番体感できるのが、トロッコ列車かもしれませんね。
そんなトロッコ列車の元祖が「しまんトロッコ」。沿線に流れるのは「日本最後の清流」四万十川。天候や日差しの角度によって色の変わる美しい清流を眼下に望む景観は、日本各地にあるトロッコ列車のなかでも屈指の眺めです。
〈九州〉ななつ星in九州
「新たな人生にめぐり逢う、旅」
これが、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の基本コンセプトです。いまや日本のあらゆる観光列車の生みの親といっても過言ではないデザイナー水戸岡鋭治氏が、基本構想の段階から立ち上げたのが、この「ななつ星in九州」。ほかの観光列車とは「住む世界が違う」といっても過言ではありません。
これが、クルーズトレイン「ななつ星in九州」の基本コンセプトです。いまや日本のあらゆる観光列車の生みの親といっても過言ではないデザイナー水戸岡鋭治氏が、基本構想の段階から立ち上げたのが、この「ななつ星in九州」。ほかの観光列車とは「住む世界が違う」といっても過言ではありません。
「ななつ星」とは、九州の7つの県、7つの観光素材(自然・食・温泉・歴史文化・パワースポット・人情・列車)を表しています。乗車中の特別待遇は当然ですが、さらに国内最高ランクの宿での宿泊や日本屈指の温泉地・由布院での散策など、車外でのぜいたくなプラン設定も特徴です。
時間もお財布も余裕のある「大人」にだけ許される旅ですので、小学生以下の利用は不可。客室は全室スイートルーム。共用スペースに移動する際はドレスコードが求められるなど、なにからなにまで別格です。
車両最後尾の展望席付き客室では、大きな一枚ガラスから圧倒的な眺望を独り占めできます。一生に一度、体験できるかどうか。そんな奇跡のような旅が待っています。
観光列車で至福の旅を!
鉄道の旅の最大の特徴はなんだと思いますか?それは「観光に100%集中できる」ということです。ただゆったりと列車に揺られながら、美味しい駅弁をほおばって窓の外を眺めていれば、それだけで幸せな時間が約束されます。今回ご紹介した観光列車はごくごく一部。みなさんもお好みの観光列車を探してみてくださいね。