2016年07月21日

【日本の奇景】地球が生んだ溶岩による芸術「鬼押出し園」

【日本の奇景】地球が生んだ溶岩による芸術「鬼押出し園」

浅間山の噴火による溶岩で形成された奇岩群、群馬県吾妻郡嬬恋村にある「鬼押出し園」をご存知ですか?世界三大奇勝の一つに選ばれたとても不思議なスポットです。岩の間からのぞく浅間山の絶景、天然記念物のヒカリゴケや珍しい高山植物を鑑賞しながら、気軽にお散歩ができるんですよ。大自然が作り出した溶岩の芸術、「鬼押出し園」の魅力をご紹介します。

世界三大奇勝に選ばれた「鬼押出し園」

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出典:asagiさんの投稿

ここは日本?と言いたくなる、地球の息吹が感じられる圧巻の絶景が広がります。

「鬼押出し園」とは

「鬼押出し園」とは670875

出典:siyocaさんの投稿

アメリカのロッキー山脈、イタリアのチロル地方の土柱と並び、世界三大奇勝に選ばれた群馬県吾妻郡嬬恋村にある「鬼押出し園」をご存知ですか?「鬼押出し園」とは、天明3年(1783年)の浅間山の大噴火により生まれた、日本でも有数の溶岩による奇岩群が見られる公園です。道もよく舗装されているので、お子様やお年寄りでも安心してお散歩が楽しめます。

「鬼押出し園」とは674693

出典:weak-jumperさんの投稿

自然の力の凄まじさを感じながら、お散歩が楽しめる「鬼押出し園」へおでかけしてみませんか?珍しい植物や浅間山の絶景があなたを待っています。

溶岩が織り成す芸術「鬼押出し園」の魅力

溶岩が織り成す芸術「鬼押出し園」の魅力670877

出典:髭野さんの投稿

大自然の脅威に圧倒される「鬼押出し園」へ出かけよう。

「鬼押出し園」の名前の由来

「鬼押出し園」って結構インパクトのある名前ですよね。でもこれ、いつ誰がつけた名前なのか、実ははっきりしていないそうなんです。ただ古くから伝わる民謡に「♪浅間山から鬼が尻出して鎌でかっ切るような屁をたれた」という一節があるそう。近くの「浅間山」の「あさま」は、古語では火山という意味があるらしく、昔の人たちは鬼が住んでいる山として恐れていたとか。

*近年も小規模ながら、噴火が確認されています。

「鬼押出し園」の名前の由来674708

出典:

浅間山の激しい噴火や迫りくる溶岩とその奇奇怪怪な形が、きっと当時の人々に「これは鬼が岩を押し出したに違いない」と思わせるほどの強烈な印象を与えてたのかもしれませんね。

「鬼押出し園」の見どころ紹介

■鬼押ハイウェー

鬼押ハイウェーという道路を通って入口まで車でアクセス可能です。道もきれいなので地元ではドライブコースとしても人気だとか。

ここからすでに浅間山の絶景が!よそ見運転厳禁で、安全に注意しましょう。

「鬼押出し園」の見どころ紹介674694

出典:Bonjourさんの投稿

空気が澄んでいる冬は、こんな幻想的な風景に出会えることも。

■「鬼押出し園」遊歩コース

「鬼押出し園」の見どころ紹介674764

出典:

岩場原野が広がる園内は、幅2キロメートル、長さ12キロメートルにも及びます。30~60分までのおすすめモデルコースが入口のマップなどで紹介されていますので、滞在時間やスケジュールに合わせたお散歩を楽しみましょう。

「鬼押出し園」の見どころ紹介674799

出典:

岩に囲まれた独特な雰囲気の園内。道が舗装されているので、チビッコやお年寄りでも安心してお散歩を楽しめます。

園内は自動販売機などはないので、入口の売店で飲み物などを買っておくことをお勧めします。標高が高く、夏でも比較的涼しい場所ではありますが、熱中症などには十分に注意して出発しましょう!

■惣門

まずはこの惣門から出発。

入口には赤い惣門があります。これは東叡山寛永寺の学問所にあった表門を昭和41年に移築した歴史のあるものです。両サイドの二天尊像は徳川綱吉公ゆかりの尊像。

■水盤舎(すいばんしゃ)

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出典:ケミコさんの投稿

これは、徳川家の水盤舎を模して造られたものです。近くには「イワカガミ」(5~7月くらい)の群生地もありますよ。

■浅間山観音堂

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銅葺き屋根と朱色の欄干のコントラストが美しいですね。鬼押出し園の見どころ、浅間観音堂です。

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東京上野にある東叡山寛永寺の別院です。昭和33年の噴火犠牲者の冥福を祈って建立されました。

聖観世音菩薩が厄除観音として祀られており、この鬼押出し園へやってきた多くの人が訪れています。

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観音堂の近くには、万が一噴石が飛んできた時の緊急避難用の設備もあります。

「鬼押出し園」の見どころ紹介674842

出典:

観音堂から見渡すことができる岩々。この場所がいかに厳しい環境だったのかを教えてくれているようですね。

「鬼押出し園」の見どころ紹介674838

出典:

一方で松が群生している場所では、穏やかで平和な時間が流れていることも実感できます。

■鐘楼堂(じょうろうどう)

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出典:

昭和35年に建立された、鐘楼堂。ちょっと小ぶりな鐘は高めの音色を響かせています。

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出典:

観音堂から、この赤い橋を渡ったところにあります。

■炎観音(ほのおかんのん)

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出典:

時間がある時にゆっくり巡りたい「奥の院参道(60分コースのルート)」の見どころです。

仏教の篤信者だった神成志保氏が観音堂を参拝した際、夢枕に観世音菩薩が出現し、炎観音の建立を発願。ご息女の神成澪子女史が設計謹作されたそうです。また1.2kmにも及ぶこの奥の院参道には、トウゴクミツバツツジやハクサンシャクナゲなどが群生しています。

「鬼押出し園」の見どころ紹介674817

出典:

珍しい高山植物を鑑賞しながらのお散歩が楽しまめすよ。

■石割の松

高山植物観察コース(40分コースのルート)の途中にある、樹齢100年と言われるこちらの松も見どころです。なんと、その名の通り、岩を割りながら自生しているんですよ。すごい生命力ですよね。

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出典:見太郎さんの投稿

近くには天然記念物のヒカリゴケ自生地もあります。レンズ状の細胞が光線を屈折反射してこのようなきれいな光を見せているんですよ。昼間でも岩陰で太陽に反射しならがエメラルドグリーンが輝いています。

■面白い岩々を見物しながらの散策

どのルートもひたすら岩だらけ。大きなものから面白い形をしたものまで。

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出典:iio3さんの投稿

迫力満点の絶景はいかがでしたか?

「鬼押出し園」営業情報

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出典:8492さんの投稿

■営業時間
8:00~16:30(営業終了17:00)
*季節により営業期間・時間の変更、または営業を休止する場合があります。

■入場料金
季節によって異なります。公式HPよりご確認ください。

■アクセス
「鬼押出し園」へのアクセスは車が便利です。公共交通機関を利用する場合は、電車で「軽井沢駅」まで行き、そこからバスで向かいます。

生命の息吹を感じる場所

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出典:

岩ばかりの荒地かな?と思いきや、意外にも自然がいっぱいの「鬼押出し園」

地球が生んだ溶岩による芸術「鬼押出し園」の見どころをご紹介しました。岩場から力強く生えている高山植物や木々。大自然の脅威と同時にその生命力にも驚かされる場所ですよ。四季折々の景色の変化をぜひ楽しんでみてくださいね。

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