北海道地名の由来って?美しい風景といっしょにアイヌ語を勉強しよう

北海道地名の由来って?美しい風景といっしょにアイヌ語を勉強しよう

なんだか聞き覚えありませんか?このアイヌ語――シリ?ベツ?カムイ?チミケップ?何のことやらと思っていたらシリは山、島、ベツは川をあらわすそうです。カムイという言葉は神様のことをあらわします。ではチミケップとは?カタカナ表記の多い北海道の地名、その語源は北海道の先住民族であるアイヌの方々の美しい言葉です。地名と語源が見事にマッチする北海道アイヌ語の旅にご案内します。

2016年07月28日

アイヌ語で巡る北海道~口伝による文化継承~ 

アイヌ語で巡る北海道~口伝による文化継承~ 684366

出典:katoさんの投稿

アイヌの方々は文字を書くことはせずに、口伝によって、文化を育んできました。口伝とは、言葉で伝え聞くことを言います。自然に対する敬虔な気持ちと、うそ偽りのない率直さ、そして厳しい自然の中で育まれてきた鋭敏な感性、聴覚、記憶力。素晴らしい能力を持つ民族に、文字は必要ありませんでした。アイヌの方々は、親や長老、周囲の方々の口から発せられる言葉を、真摯に受けとめ、記憶し、また次の世代へと伝えてきました。その魂のこもった言葉を、あとから北海道にやってきた和人(北海道の先住民以外の日本人)は、漢字にあてはめたり、カタカナであらわしました。現在の北海道の地名は、そうやって地図に記されてきた歴史があります。旅の調味料として、訪れた土地の地名の背景にある、かつてのアイヌの方々の暮らしぶりを想像していただければ幸いです。

神々をあらわす言葉~カムイ~

カムイトー ~摩周湖~

カムイトー ~摩周湖~676772

出典:boiraーmanさんの投稿

摩周湖はアイヌ語で「カムイ・トー=神の湖」。入る川も流れだす川もないのに、永遠に水量の変わらない、美しい碧(あお)をたたえたこの神秘的な湖を人々は、「カムイ・トー」と呼んでいました。摩周湖と呼ぶようになったのは、神になった老婆の伝説が語源だと言われています。老婆のことをアイヌ語で「カムイシュ」と呼びます。孫とはぐれてしまった老婆が、この湖で休息しているうちに動けなくなり、やがて島となって孫を待つしかなくなったというお話です。湖の中央に浮かぶのはカムイシュ島(中島)。霧の摩周湖と呼ばれるほどの霧の深さは、悲しみにくれる老婆の涙のせいだとも言われています。カムイシュが変容して摩周になったと言われています。

カムイトー ~摩周湖~676768

出典:わーるういんどさんの投稿

「霧の摩周湖」と歌われたことから、霧深いイメージが定着していますが、写真のように晴れわたることも少なくありません。右に摩周岳(カムイヌプリ)、遠くに斜里岳(しゃりだけ)、みずうみ中央に静かに浮かぶのが中島(カムイシュ)です。

「摩周湖第一展望台レストハウス」料理 693165 摩周湖「霧」ソフトクリーム(フラッシュ有り)です。

出典:nyanyapさんの投稿

弟子屈町(てしかがちょう)市街地から車でおよそ10分、摩周湖第一展望台には、売店とレストハウスがあります。

摩周湖第一展望台レストハウスの詳細情報

摩周湖第一展望台レストハウス

摩周 / アイスクリーム、レストラン(その他)

住所
北海道川上郡弟子屈町弟子屈原野
営業時間
夏期 8:30~17:30 冬期 問い合わせください
定休日
無休
平均予算
  • ~¥999

データ提供

カムイミンタラ ~大雪山~

カムイミンタラ ~大雪山~676099

出典:鷹山さんの投稿

北海道の屋根、大雪山は「カムイミンタラ」と呼ばれています。カムイは神、ミンタラは庭の意味です。「カムイミンタラ」はつまり、「神々のあそぶ庭」という意味としてとらえられています。2000m級の峰々を連ねるなだらかな草原は、ときに雲よりも高いところにあり、まさに神々が集い、あそぶ場所に相応しいと言えます。

カムイミンタラ ~大雪山~682563

出典:からまつさんの投稿

アイヌの人々は、ヒグマのことを「キムンカムイ(山の神)」と呼び、怖れ、敬い、そして共存してきました。大雪山が「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼ばれるようになったのは、山の神であるヒグマの出没が多く、草原であそんでいる姿をしばしば目にしていたからという説もあります。

「湯元 湧駒荘」外観 682601 橋から正面

出典:かつろさんの投稿

大雪山のもっともメジャーな登山口である旭岳温泉にある「湧駒荘(ゆこまんそう)」。白濁の源泉かけ流しの湯が、ワイルドにあふれ出る、まさに「神の湯」です。湧き水の取水場もあり、自由に飲んだり、持ち帰ったりできます。「日本秘湯の会」会員の宿です。

湯元 湧駒荘の詳細情報

湯元 湧駒荘

東川町その他 / 旅館

住所
北海道上川郡東川町勇駒別旭岳温泉
営業時間
チェックイン  15:00 チェックアウト 10:00 日帰り入浴 新館 神々の湯 12:00~19:00 本館 ユコマン・シコロの湯 13:00~17:00  
定休日
無休
平均予算
  • ~¥999
  • ¥15,000~¥19,999

データ提供

カムイエトゥ ~神威岬~

カムイエトゥ ~神威岬~676094

出典:Wild Cookieさんの投稿

「積丹ブルー」と呼ばれる美しい海の青さに囲まれた積丹半島。その北西の突端にある神威岬はそのまま神の岬、神聖な場所として崇められてきました。アイヌ語で「カムイエトゥ」。エトゥは先端、突端を意味します。

カムイエトゥ ~神威岬~682619

出典:路を説く君さんの投稿

岬の突端から、積丹ブルーの海にたたずむ岩は「神威岩」と呼ばれています。「神威岩」は源義経北海道伝説のひとつ、旅立つ義経を追ったアイヌの娘が身を投げた化身と言われています。はるか大陸に渡った義経が、ジンギスカンという勇猛な戦士となったかどうかは定かではありません。義経の行く末を知ることもない娘は岩となり、海の中に立ち尽くすのみ。以来、女性の乗った船が近くを航行しようとすると、必ずといっていいほど遭難事故が起こるようになりました。アイヌの人々は、近海を女人禁制とし、娘の化身である岩を神として崇め奉り、航行の安全を祈願しました。「神威岩」のいわれです。現在は女人禁制も解かれ、自由に航行できます。

カムイエトゥ ~神威岬~684102

出典:

神威岬入り口にある「カムイ番屋」は、広い駐車場を備えたレストハウス。積丹の新鮮な海の幸をふんだんに使った海鮮丼と、積丹ブルーのソフトクリームが人気です。

カムイ番屋の詳細情報

カムイ番屋

積丹町その他 / 魚介料理・海鮮料理、海鮮丼、アイスクリーム

住所
北海道積丹郡積丹町大字神威岬シマツナイ92
営業時間
[レストラン] 11:00~16:00 [売店] 10:00~17:00
平均予算
  • ~¥999

データ提供

はるかなる島の名前 ~利尻島、焼尻島~

シリとは、山、あるいは島をあらわすときに使われます。アイヌの人々は、離れたところにあるもの、遠くに望むものを指すときに「シリ」という言葉を用いました。北海道の島では、利尻島(りしりとう)、焼尻島(やぎしりとう)、奥尻島(おくしりとう)が有名です。また山ではポロシリ、ピンネシリ、マツネシリなどがあります。ここでは利尻島と焼尻島をご案内します。

リシリ ~最北の百名山、利尻富士~

リシリ ~最北の百名山、利尻富士~684363

出典:katoさんの投稿

「リ・シリ」は「高い・島」の意味です。標高1,721mの利尻富士は、深田久弥の日本百名山のうちのひとつでもあり、登山者に人気の山です。最北の海にそびえる独立峰の毅然としたたたずまいは心をゆさぶります。

ヤンケ・シリ ~日本一美味しいウニの焼尻島~

ヤンケ・シリ ~日本一美味しいウニの焼尻島~685676

出典:

焼尻島は北海道日本海側、羽幌町(はぼろちょう)からフェリーで1時間ほどのところに浮かぶ小さな島です。人口300人足らず、周囲11kmほどのこの島の主産業は漁業。なかでも島民のほとんどが係わっているのがウニ漁。早朝の風物詩ともなっているウニ漁を見たさに訪れる観光客も少なくありません。運が良ければおこぼれをもらえることもあります。焼尻の語源は「ヤンケ・シリ=水揚げする島」という意味。アイヌの昔から、海の幸に恵まれていたということが伺えます。

ヤンケ・シリ ~日本一美味しいウニの焼尻島~685666

出典:

ほぼ平坦な焼尻島の、ウニ漁と並ぶもうひとつの風物詩とも言えるのが、「めん羊牧場」。めん羊とは綿羊、つまり主に毛を商品として出荷するために飼育されている羊のことです。写真はサフォークという種類の羊。顔と手足が黒く、胴長で角がないのが特徴。もちろんお肉も食べることができます。美味です!

「島っ子食堂」外観 685687 電話を掛けると、意外と愛想よく、簡単に予約できた

出典:タワマンぶらり旅2さんの投稿

焼尻島でお食事するならこちら「島っ子食堂」へ。フェリーターミナルのすぐ裏にあるので、待ち時間などに気軽に立ち寄ることができます。人気メニューはのれんに書かれてある通り、めん羊サフォークの焼き肉と日本一のウニ丼!焼尻の旅の締めくくり、あるいは始まりに、ぜひともお立ち寄りください。

島っ子食堂の詳細情報

島っ子食堂

苫前町その他 / 定食・食堂、ジンギスカン、ラーメン

住所
北海道苫前郡羽幌町大字焼尻島字東浜
営業時間
11:00~最終船の出港まで ※6月中旬~9月(要確認)
定休日
6~9月の営業期間中は基本的に無休(ただし事前要確認)
平均予算
  • ¥2,000~¥2,999

データ提供

チミケップって何?どこ? ~超原生林の中の秘密のみずうみ~

チミケップって何?どこ? ~超原生林の中の秘密のみずうみ~680601

出典:

チミケップとはアイヌ語で、「崖を破って水が流れるところ」という意味です。その名の由来のとおり、チミケップ湖は崖がくずれて堰き止められてできた湖です。北海道の東部にある津別町、原生林の中にひっそりとたたずむ秘湖中の秘湖として、静かな人気を博しています。周囲7.5kの小さな湖周辺には、町営のキャンプ場と、チミケップホテルがあります。

チミケップって何?どこ? ~超原生林の中の秘密のみずうみ~680926

出典:

秘湖中の秘湖と言われるのは、冬期閉鎖となること、主要道路から外れアクセスが困難なことなどが理由にあげられます。それでも「ここが好い」と、太古から脈々とながれるアイヌの息吹きと、圧倒的な解放感を求めてチミケップファンが、ここを訪れます。

「チミケップホテル」外観 680928

出典:

湖畔にたたずむ、とてもお洒落なチミケップホテル。抜群のロケーションと行き届いたサービス、北海道産食材の良さを存分に生かしたお洒落なフランス料理が人気のホテルです。

「チミケップホテル」料理 680929 「焼牡蠣と焼タラバ」

出典:motojunkyさんの投稿

焼き牡蠣と焼きタラバ。ワイルドでセンスの良い盛り付けが食欲をそそります。

チミケップホテルの詳細情報

チミケップホテル

津別町その他 / オーベルジュ、フレンチ

住所
北海道網走郡津別町沼沢204
営業時間
[カフェタイム]  11:00から15:00 [ランチタイム]  2日前までのご予約をお願いいたします [ディナータイム]  18:00から20:00  3日前までのご予約をお願いいたします
定休日
無休
平均予算
  • ¥30,000~
  • ¥20,000~¥29,999

データ提供

いかがでしたか?

地名というのは、「その場所のかたち」そして「生活との係わり」をあらわすものだということを、アイヌの方々の言葉を通じて改めて認識させられます。音としてしか伝わってこなかったアイヌの方々の言葉は、実にリズミカルで、美しい響きを持っています。美しい言葉が、美しい景観そのものをあらわす北海道アイヌ語の旅、多くの方に触れていただきたい風景です。

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