火傷注意！とろとろ卵に絡めていただきます♪名古屋の鉄板ナポリタン

ナポリタンはハム・ベーコン・赤ウィンナーなどと、玉ねぎ・ピーマン・マッシュルームを具にしたケチャップ味のスパゲティ。茹でたてアルデンテなどという小難しいことは不要！スパゲティは先にゆでてオイルを絡めておくことで、もっちりとした食感を生み出します。横浜が発祥といわれる昭和の洋食で、東日本では「ナポリタン」、西日本では「イタリアン」と呼ばれます。ちなみに、イタリアのナポリにはありませんのでナポリで注文しないように気をつけて！

では、名古屋ナポリタンは何が違うのか？それは、まずアツアツの鉄板に乗っていること、そしてナポリタンの下に卵が敷いてあること！鉄板にナポリタンを盛り上げた後、溶き卵を鉄板のふちから流し入れるんです。そうすることで、卵の力で麺の保温力が上がり、最後までアツアツのスパゲティが食べられるというわけ。卵は半熟→ぱりぱりの薄焼き卵に変化するので、最初はとろとろ卵にナポリタンをからめて、最後は薄焼き卵で麺を巻いていただくのがツウです。

名古屋ナポリタンは、発祥の店がはっきりしませんが、1960年代に車道の喫茶店『ユキ』が始めたというのが有力説。今では名古屋のどの喫茶店へ行ってもメニューの中にラインナップされています。名古屋ではイタリアンという呼び方も使われ、ほかにイタスパと呼ぶこともあります。

アツアツとろとろで香ばしい世界にひたってみましょう！

地下鉄上飯田線「上飯田駅」から西に歩いて3分。住宅街のど真ん中にある老舗喫茶店です。開店以来レシピをかえておらず、ナポリタンってこういう味でしょう！という期待を裏切りません。ケチャップとオイルのコクとうまみがたまらず、パルメザンチーズともよくあうのでたっぷりとかけてどうぞ。なお、このお店の鉄板はまん丸。名古屋ナポリタンの鉄板は楕円形と円形がありますが、お店の好みが別れます。

カフェタナカの鉄板スパゲティには、イタリアンのほかにピカンというメニューがあります。ピカンはあんかけスパゲティのこと。こちらもとろけるチーズがたっぷりとかかっていて、あんかけソースとのバランスが絶妙なスパゲティです。鉄板の上でソースがグツグツして、とっても熱いのでふぅふぅして食べてくださいね。

堂々たる店がまえ。店内はおしゃれですが気さくなお店です。1963年に自家焙煎珈琲の専門店として開業し、今でも名古屋の喫茶店にあるメニュー（ナポリタンや小倉トーストなど）をそろえて、広くておしゃれな店内で提供しています。

名古屋ナポリタン発祥の店。こちらではナポリタンではなくイタリアンと呼ばれています。トッピングは定番の赤ウィンナー、タマネギ、モヤシ、ピーマン、グリーンピースなど。濃厚なケチャップ味は甘くて酸味があって、濃厚なのに意外とあっさりしているのが不思議です。卵はトロトロの状態で運ばれてきます。ナポリタンと絡めて、ハフハフしながらいただきましょう♪

店構えも圧倒的に昭和な雰囲気のユキ。名古屋の喫茶店の雰囲気を存分に楽しめます。

老舗喫茶店の二代目が作るナポリタンはやや酸味が強いタイプ。卵には生クリームが入っていて、とろとろ感がきわ立ちます。麺は表面が固めで中はもちもち、ボリュームがあって男性でもお腹一杯になります。パルメザンチーズをたっぷりめに、タバスコをお好みでかけてどうぞ。

地下鉄桜通線高岳駅から北に歩いて約10分。41号沿いに老舗喫茶店「喫茶ボンボン」が見えたら横の路地を東に入りましょう。昭和テイストのアメリカンな外観のお店がキャラバンです。

名古屋ナポリタンにはフォークしかつきません。スプーンなんてないので太麺をぐるぐる豪快に巻いて食べましょう。ただしソースを飛ばさないように気を付けて！ケチャップとオイルのソースは洗濯しても消えにくいんです…。

ゲーム台がテーブルになった席もあります。ディスプレイではなく、現役のテーブルなんですよ。このレトロ感もお店の魅力です。

「スパゲッティハウス シェフ」はあんかけスパ専門店ですが、ナポリタンにも根強いファンがいるお店。ボリュームのある麺を円形の鉄板にこんもり山形に盛り上げたスタイルで、ケチャップの甘さが絶妙です。鉄板＋卵＋もっちり太麺のコンビネーションを一度味わってしまうと、それまでの皿＋卵なし＋アルデンテのナポリタンには戻れません！

スパゲッティの種類がとても豊富。こちらはイタリアンにカニクリームコロッケをのせた「カニコロイタリアン」。

店がまえはおしゃれなスパゲティハウス。名古屋駅の太閤口（新幹線口）から徒歩5分、駅西銀座商店街内にあります。店先にケッタ（名古屋弁で自転車のことです）が並んでいるところが、地元で愛されている証拠。ナポリタンを食べたら、次はあんかけスパにも挑戦しましょう。

サンモリッツは、高岳に本店がある名古屋の洋菓子店。こちらのナポリタンは他の店より細めの麺をつかっていて、観光客にも受け入れやすくしてあります。しかしアツアツ鉄板（持ち手のついたフライパン風）にとろとろ卵、ケチャップ風味というポイントはきちんとおさえています。

昭和37年の創業から変わらぬ人気メニューがシュークリーム！食後のデザートにぜひどうぞ。

おしゃれなケーキ屋さんのカフェでも鉄板ナポリタンがでてくる。これこそが名古屋です！本店、中日ビル店のほか、今池のガスビルにもお店があります。

JR名古屋駅の地下街には、今でも昔ながらの喫茶店がたくさんあります。こちらは場所がいいので観光客も地元の人も良く使う喫茶店です。具に粗びきウィンナーが使われて、こちらが名古屋ナポリタン好きの間で議論にあがります。名古屋ナポリタンには赤ウィンナーがいい派にはやや物足りなく感じるようですが、名古屋以外の人にはこちらのほうが受け入れやすいと好評なので、実際に食べて判断してみて♪800円以下とお手頃な値段も嬉しいですね！

小倉トースト、あんかけスパ、味噌カツサンドなどの名古屋めしもそろっています。観光に来た人にもおすすめのお店です。

地下街の中にありますが、店内は意外と広々。電車の時間待ちなどに使いやすいお店です。

名古屋は食文化ひとつとっても、独自の路線を突き進んでいく地域です。一軒のお店が人気メニューを開発すると、他のお店がこぞって真似をする。真似されることで、メニューが定着したとお店側も喜ぶという土地柄です。それにしてもジュウジュウという音とケチャップが焦げる香り、ビジュアルの良さ（黒＝鉄板、黄色＝卵、赤＝ケチャップ、緑＝ピーマン・グリンピース）と、名古屋ナポリタンは五感を刺激する食べ物！一度食べると病みつきになるスパゲティ、ぜひチャレンジしてみてくださいね。