2016年08月13日

金賞受賞数4年連続1位!福島県の日本酒14選これを飲めば間違いなし

金賞受賞数4年連続1位!福島県の日本酒14選これを飲めば間違いなし

日本酒の全国鑑評会で4年連続金賞受賞数1位の福島県のお酒は、どれを飲んでも間違いない美味しさです。それというのも、各蔵が互いにより美味しい酒を造ろうと努力しているから。もちろん、酒造りに適した気候や水、そして人が揃っているという地の利や人の利もあります。ここでは、全国鑑評会で認められている福島県の日本酒の中でも「これを飲めば間違いない!」というお酒を地域別に分類し酒蔵ごとにご紹介します。

■福島県の日本酒はどうして美味しいの?

■福島県の日本酒はどうして美味しいの?720308

出典:takashi92さんの投稿

磐梯山を望む。福島県には山も海もあります。

福島県はとても広く、会津・中通り(福島市・郡山・白河といった福島県中部)・浜通り(いわき市や相馬市といった福島県東部)の3地方に分けられます。それぞれに気候風土はもちろん、美味しい食べ物や人の気質も異なり、同じ県でも地方によって個性が強いのが特徴です。

■福島県の日本酒はどうして美味しいの?720318

出典:チームこむぎさんの投稿

そんな福島県を、震災と原発事故が襲います。人々は避難を余儀なくされ、風評被害によって福島県の酒造りは岐路に立たされました。しかし、どんな困難にも負けないのが福島県全体に共通する県民性です。それぞれの蔵は互いに助け合い、それまでよりももっと美味しい酒を造るため研究を始めました。

■福島県の日本酒はどうして美味しいの?720328

出典:びあんてGRANZさんの投稿

花泉「花見ロ万」。福島県の日本酒が、花開きました

その結果、もともと高い技術をポテンシャルを秘めていた福島県の酒造りが格段にレベルアップし、今日の結果に繋がっていると言われています。ここでは、そんな福島県の日本酒の中でも特におすすめの日本酒を地域ごとにご紹介します。

■会津地方

「末廣酒造 嘉永蔵」外観 720339

出典:umaibさんの投稿

会津若松市内日新町にある末廣嘉永蔵(すえひろかえいぐら)。

福島県の酒造りを支える屋台骨ともいうべき地域が会津地方です。周囲を山々に囲まれ、夏は暑く冬は寒い気候は酒造りに非常に適していることもあり、会津地方には古くから続く酒蔵が何軒もあります。「忍耐強く、頑固で情に厚い」という会津人の気質も、美味しい酒造りには欠かせない要素です。

①高橋庄作酒造店 会津娘純米酒一火

会津若松市門田町一ノ堰にある「高橋庄作酒造店」は、土産土法(どさんどほう:その土地のものを使って、その土地の方法で作る)の酒造りを行っている蔵元です。

「会津娘(あいづむすめ)」といえば純米酒が定番ですが、季節限定の「一火(いちび)」は一シーズン寝かせたことにより、非常に味が丸くなっています。飲み飽きしない、ほっとする味わいのお酒です。

高橋庄作酒造店の詳細情報

高橋庄作酒造店

門田 / 日本酒バー

住所
福島県会津若松市門田町大字一ノ堰字村東755
営業時間
■ 営業時間 不定 ■ 定休日 不定休

②鶴乃江酒造「会津中将純米吟醸夢の香火入れ」

市内七日町にある鶴乃江酒造は、家族全員で酒造りをしている蔵元です。軽やかな酸味としっかりした旨味を感じられる味わいが特徴のお酒を醸しています。

中でもおすすめしたいのが、「会津中将純米吟醸夢の香(ゆめのかおり)火入れ」。福島県オリジナルの酒米「夢の香(ゆめのかおり)」を使って醸した日本酒で、きれいな甘さがあり、飲む人を選びません。比較的柔らかく優しい酒質なので、穏やかな日本酒が好きな方はぜひ一度飲んでみてください。

鶴乃江酒造の詳細情報

鶴乃江酒造

七日町 / その他

住所
福島県会津若松市七日町2-46
営業時間
[月]  09:00 - 18:00 [火]  09:00 - 18:00 [水]  09:00 - 18:00 [木]  09:00 - 18:00 [金]  09:00 - 18:00 [土]  09:00 - 18:00 [日]  09:00 - 18:00 ■ 定休日 無休(1月1日のみ休み)
平均予算
  • ¥1,000~¥1,999

③吉の川酒造店「吉の川」

喜多方市にある「吉の川酒造」の酒は、喜多方以外には滅多に出回らないことで有名です。すべて手作りの麹と昔ながらの道具を使って、キメが細かく香りのよい酒を醸しています。少し口に含むだけで格の違いがわかる、本当の地酒です。

④笹正宗酒造 ささまさむね特別純米1回火入れ

「ささまさむね」とひらがなで書かれたラベルが目を引くのが「ささまさむね特別純米1回火入れ」です。ラベルのイメージのとおり、非常に柔らかく舌馴染みの良い酒に仕上がっています。まるでシルクやベルベットのようなのど越しを楽しんでください。

⑤喜多の華酒造場 喜多の華純米吟醸緑ラベル

喜多方でも注目の若手杜氏が酒を醸すのが喜多の華酒造場です。こちらの杜氏は蔵元の娘さんとそのお婿さん。夫婦で、愛情たっぷりの酒造りをしています。

「喜多の華純米吟醸緑ラベル」は甘口でありながら重たすぎず、適度な安定感のある軽やかでフルーティーな甘さが特徴。これからどんな酒を醸していくのか楽しみな蔵元です。

喜多の華酒造場の詳細情報

喜多の華酒造場

喜多方 / その他

住所
福島県喜多方市字前田4924
営業時間
[月]  10:00 - 17:00 [火]  10:00 - 17:00 [水]  10:00 - 17:00 [木]  10:00 - 17:00 [金]  10:00 - 17:00 [土]  10:00 - 17:00 [日]  10:00 - 17:00 ■ 定休日 不定休

⑥曙酒造 天明中取り零号おりがらみ本生純米酒

会津坂下(あいづばんげ)町にある「曙酒造」からは「天明中取り零号おりがらみ本生純米酒」をご紹介します。会津を代表する若手杜氏・鈴木孝市さんが醸すお酒はダイナミックでありながら繊細で、遊び心もある楽しいお酒です。そんな鈴木さんの醸すお酒の中でもとびきりフレッシュなのがこちらの一本。

「瑞穂黄金(みずほこがね)」という会津坂下町で取れる早稲米を使って作った日本酒で、酸味と甘みを強く感じるフルーティーな味わいに仕上がっています。こちらの零号は感謝のお酒です。曙酒造のお酒に関わる全ての人への感謝を込めて仕込まれる、「曙酒造 天明(てんめい)ブランド」のトップバッターにふさわしい一本ではないでしょうか。

⑦会津酒造 凛(りん)1回火入れ

南会津町にある会津酒造の「凛(りん)」は普通酒の常識を覆すような一本です。柔らかい舌触りと味は、普通酒らしからぬもの。しかし、飲み進めていくうちにじわじわと添加されたアルコールの辛さが顔を出してきます。

普通酒というくくりではありますが、それはあくまで蔵が定めた基準でのこと。普通酒の先入観を捨てて飲んでいただきたい一本です。

会津酒造の詳細情報

会津酒造

会津田島 / 日本酒バー

住所
福島県南会津郡南会津町永田字穴沢603
営業時間
[月]  08:00 - 17:00 [火]  08:00 - 17:00 [水]  08:00 - 17:00 [木]  08:00 - 17:00 [金]  08:00 - 17:00 [土]  定休日 [日]  定休日
定休日
土曜日、日曜日

⑧国権酒造 國権「てふ」純米生貯蔵酒

蝶の描かれたラベルがオシャレな国権酒造の「てふ」は、非常に優しい日本酒です。フルーティーで穏やかな酒質は、合わせる料理を選びません。

飲んだ後にすがすがしさを感じるのも「てふ」の特徴。蔵元の紹介の通り、赤身の刺身などと合わせてどうぞ。

國権酒造株式会社の詳細情報

國権酒造株式会社

会津田島 / その他

住所
福島県南会津郡南会津町田島字上町甲4037
営業時間
[月]  09:00 - 17:00 [火]  09:00 - 17:00 [水]  09:00 - 17:00 [木]  09:00 - 17:00 [金]  09:00 - 17:00 [土]  09:00 - 17:00 [日]  09:00 - 17:00 ■ 定休日 不定休

⑨花泉酒造 十ロ万純米吟醸一回火入れ

花泉酒造からは秋限定の「十ロ万(とろまん)」をご紹介します。花泉では「ロ万」シリーズを出しており、季節ごとに様々なバリエーションを楽しむことができます。

その「ロ万シリーズ」のトリを飾るのがこの「十ロ万」です。しっかりと熟成され、非常にグラマーな味わいに仕上がっています。ほどよい辛さが全体をシャープに引き締めるこのバランスは、さすが花泉といったところです。
 

花泉酒造の詳細情報

花泉酒造

南会津町その他 / その他

住所
福島県南会津郡南会津町界字中田646-1
営業時間
[月]  08:30 - 12:00  13:00 - 16:00 [火]  08:30 - 12:00  13:00 - 16:00 [水]  08:30 - 12:00  13:00 - 16:00 [木]  08:30 - 12:00  13:00 - 16:00 [金]  08:30 - 12:00  13:00 - 16:00 [土]  定休日 [日]  定休日 [祝日]  定休日
定休日
土曜日、日曜日、祝日

■中通り

■中通り720368

出典:normaldskさんの投稿

福島市の花見山

中通りでも、若手の杜氏さんが活躍しています。ここではその中でも特に注目したい4蔵をご紹介しましょう。

⑩有賀醸造 陣屋 特別純米

「有賀(ありが)醸造」の「陣屋 特別純米」は、香りも良く、味のバランスも良い食中酒に最適な一本です。ほどよい力強さも持ち合わせているので、これ一本でも楽しめるポテンシャルがあります。冷で飲んでも、燗で飲んでも、それぞれに魅力的な日本酒です。

⑪松崎酒造店 廣戸川 初しぼり

「松崎酒造店」の「廣戸川(ひろとがわ) 初しぼり」は、とてもフレッシュなお酒です。口に含むとほんのりとガス感を感じます。口に含むと一気に香りが開き、鼻の奥に柔らかな余韻を残してくれる至福の一本です。

⑫仁井田本家 自然酒 にごり酒(生もと仕込み)

仁井田本家の自然酒にごり酒(生もと仕込み)は、まるで飲むヨーグルトのようなとろりとした舌触りが魅力のにごり酒です。燗で飲んでも美味しい一本なので、一度試してみてはいかがでしょうか。

⑬豊国酒造(東豊国) 一歩己(いぶき)

一歩己と書いて「いぶき」と読みます。こちらの杜氏さんも県内を代表する若手杜氏さんです。その若手杜氏さんが、焦らず、急がず、そして弛まず、一歩ずつ、己と向き合って醸した酒が一歩己です。力強くブレのない味わいは、まるで若武者を思わせます。飲んだ後、どこか清々しい気持ちになれる一本です。

■浜通り

■浜通り720383

出典:dovaさんの投稿

浜通りの夏といえば、相馬野馬追(そうまのまおい)

浜通りには、先の震災で大きな被害を受けた酒蔵があります。現在は避難先の山形県で酒造りをされている「鈴木酒造店」です。

⑭鈴木酒造店 磐城壽季造りしぼりたて生酒

山形に移っても、その酒造りに対する情熱と姿勢は変わりません。そんな鈴木酒造店の限定酒が「磐城壽季造りしぼりたて生酒」です。本醸造クラスのうすにごり酒で、発売期間は11月から3月までと非常に短いので見かけたときが買い時です。非常に軽やかでフルーティーな味わいは、いい意味で日本酒らしからぬもの。少しのガス感がさらにフレッシュさを引き立てます。

■地域ごとの個性もある福島の日本酒

■地域ごとの個性もある福島の日本酒720396

出典:aizuさんの投稿

会津若松市 宮泉銘醸

いかがでしたか? 広い福島県は、地方ごとに本当に個性が豊かです。もちろん、各地方で醸される日本酒も、それぞれの土地に合った個性を持っています。

■地域ごとの個性もある福島の日本酒720400

お酒のお供には「いかにんじん」をどうぞ。するめと昆布、にんじんを醤油味で漬けた福島県を代表する酒の肴です。

ぜひ、それぞれの地方のお酒を、それぞれの地方のアテと一緒に味わってみてください。美味しい日本酒がさらに美味しくなること請け合いです。

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