2016年03月23日

「直島」美術館を紹介!香川県・瀬戸内海に広がるアートの世界へ旅立とう!

「直島」美術館を紹介!香川県・瀬戸内海に広がるアートの世界へ旅立とう!

香川県の北に位置する「直島(なおしま)」。ここは町全体がアートの世界観を持って展開している不思議な島。今回はそんな「直島」の、3つの美術館をご紹介します。海、植物、建物……島のすべてをアートと融合する美術館。私たちの五感に訴えかけ、異世界へと誘うその魅力に迫ります。

なぜ、離島に美術館なの?

なぜ、離島に美術館なの?23877

出典:SAKKANAさんの投稿

かつてバブル期の観光ブームで、公園やキャンプ場ができた「直島」。しかし、バブル崩壊とともに観光も工業も不調の時期が続きます。そんなときに、福武書店の創業者と町長が「直島を文化的な町へ!」と声をあげます。以来、公益財団法人 福武財団、建築家の安藤忠雄氏、株式会社ベネッセホールディングスが芸術活動の展開を始めます。その活動のひとつとして、美術館が建設されました。

なぜ、離島に美術館なの?23878

出典:serge0215さんの投稿

フェリーで宮浦港に到着すると出迎えてくれるのは、草間彌生さんの赤い赤いカボチャのオブジェ。中に入ることができます。

直島(なおしま)にあるからこその魅力

あらゆる場所から海が見える

あらゆる場所から海が見える23881

出典:雲くじらさんの投稿

直島は、海に囲まれた小さな島です。そんな直島には、美術館が3つ存在します。すべての美術館が小高い丘の上に位置し、空も海も、植物もアートと一体化しています。なかでもベネッセハウスのテラスからは、瀬戸内海と青い空がまるで芸術作品のように美しく広がります。美術館から海が見えるなんて、最高の贅沢!

点在するアート作品の数々

点在するアート作品の数々23883

出典:雲くじらさんの投稿

美術館から美術館へと移動していると、あちこちにオブジェが見られます。

点在するアート作品の数々23884

出典:

島の景観配慮のために、案内板があまりないので、アートとの運命的な出会いを果たすことができるのも、この島ならではの魅力。

アップダウンを巧みに活かした建築

アップダウンを巧みに活かした建築23886

出典:+YURIさんの投稿

地下の部屋から空を見上げると、まるで空がキャンバスのよう!

小高い丘を活かして、海がよく見えるだけではありません。建築家・安藤忠雄氏は、地下の世界も活かします。「地中美術館」は、地下の世界を活かして窓のない部屋に異空間を作ります。また、空から入る光を巧みに活かしたり、地下に作った小さな坪庭の世界観を展開したり……。

事前にチェック!3つの美術館を巡る注意点

①脱ぎ履きしやすい靴を履いていこう

靴を脱いで入室するスペースがあるので、脱ぎ履きのしやすい靴で出かけましょう。

②車椅子・つえなどの使用、子ども連れの方は必ず確認を

ベビーカーが持ち込みができない場所、授乳室やおむつ替えの台がない美術館があります。また、館内は、階段の昇り降りが多い場所や狭い空間があります。とくに車椅子・つえなどをお使いの方は、それぞれの美術館に事前に連絡することで別途の案内をもらうことができます。

③大きな荷物は、美術館に預けよう

大きな荷物を持ったまま美術館に入館することはできません。コインロッカーもありますが、入らないくらい大きな荷物は、各美術館にて預かってもらいましょう。「地中美術館」の場合、手荷物預かりは、美術館から50メートルほど離れた別館「チケットセンター」となりますのでこれもご注意ください。

宮浦港から1番近い「地中美術館」から巡りましょう!

1.「地中美術館」

「地中」というと、暗かったり密閉された空間を想像しがちです。でも、「地中美術館」は違います。

自然と人間の共生の場

自然と人間の共生の場23900

出典:酔狂人さんの投稿

自然豊かな「直島」に、大きな大きな美術館の建物を建設することを躊躇した建築家・安藤忠雄氏。瀬戸内の美しい景観を損なわないために、美術館を地下に埋設しました。

自然と人間の共生の場23901

出典:

地下にはさらなる広い広い世界が広がっています。自然の美しさを損なわないように、建物を地下に隠しているのです。

自然と人間の共生の場23902

出典:antさんの投稿

モネの世界観が表れた庭園は、まるでフランスにいるかのよう。クロード・モネやウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルなど、現代アートで名高いアーティストたちの作品が常設されています。

おさえておきたい!「地中美術館」の注意点

①チケットはチケットセンターで購入しよう

チケットは、地中美術館から50メートルほど離れたチケットセンターで購入します。チケットセンターには、豊島、犬島のベネッセアートサイト直島の美術施設の案内があるので、情報収集をしたり、鑑賞後に休憩するスペースがあります。

②混雑時は整理券が配布されます

チケットセンターでは、混雑時に整理券を配布します。なるべく朝早くに出かけることをおすすめします。

2.「李禹煥美術館」

2.「李禹煥美術館」23910

出典:雲くじらさんの投稿

韓国で生まれ、日本で芸術活動を展開する李禹煥(リウファン)氏。現代美術の潮流「もの派」の中心的な存在である彼は、今や西洋にも注目されています。この美術館は、作品数こそ少ないものの、私たちに壮大なテーマをつきつけてくれます。きわめてシンプルな作品を、墨、鉄、絵画、彫刻、さまざまな素材・表現で作り上げ、存在感を示しています。

2.「李禹煥美術館」23912

出典:雲くじらさんの投稿

広い庭には、芝生が敷き詰められています。思わずここでひなたぼっこを始められそう。都会の喧噪や、ものであふれる世界から解き放たれ、ここでの時間をゆっくり過ごしてみてはいかがでしょうか。

おさえておきたい!「李禹煥美術館」の注意点

①靴を脱いで鑑賞するスペースがあります

②大きな手荷物は持込できません。

③敷地内での飲食(飴、ガム、お弁当など)もできません。

3.「ベネッセハウスミュージアム」

3.「ベネッセハウスミュージアム」23919

出典:miraparukoさんの投稿

美術館とホテルが一体となっているのが、この美術館の魅力。宿泊者しか入ることができない部屋もありますが、それらを垣間見して、次回こそは……と、思いをはせるのも楽しいものです。

3.「ベネッセハウスミュージアム」23920

出典:kojiroxさんの投稿

宿泊者のみが入ることができる「リゾートヴィラ」。周辺は、誰もが散歩できる海岸となっています。

館内のいたるところに作品が……

館内のいたるところに作品が……23922

出典:さむ太郎さんの投稿

アーティスト自らが場所を選び、制作をするというから面白いものです。作品は、施設の周辺にあたる海岸線や林の中にも存在します。

館内のいたるところに作品が……23923

出典:Mr.Bさんの投稿

順路や標識はほとんど示されません。自分で探す面白さがあります。

館内のいたるところに作品が……23924

出典:maavoさんの投稿

屋外のアート作品を探しにゆっくり散策してください。

館内のいたるところに作品が……23925

出典:とみーじゅんさんの投稿

直島といえば、黄色いカボチャ!草間彌生さんの作品をぜひ見つけてくださいね。

3つの美術館を巡るには、どれくらいの時間が必要?

3つの美術館を巡るには、どれくらいの時間が必要?23928

出典:パンジーさんの投稿

朝10時に直島に到着し、バスで巡ると午後16時までにすべてを巡ることができます。オブジェからのぞいて写真を撮ってみたり……といった周辺のオブジェや海岸線の景色を楽しんだり、道草も楽しむならもう少し時間が必要です。また、美術館だけでなく、島には見どころがたくさんあります。目的をしぼって、その場所をゆったりと楽しむことをおすすめします。

アートに心を揺さぶられて

アートに心を揺さぶられて23930

出典:雲くじらさんの投稿

美術館エリアには、民家や商店が見当たりません。看板も広告もなし。そんなシンプルな世界の中で、あなたの日常のストレスを、一度リセットしてみてはいかがでしょうか。

さあ、直島に!でもどうやって?

直島町は香川県高松市の北方13km、岡山県玉野市の南方3kmに位置します。香川県の島でありながら岡山県寄りなので、直島行きの船は高松港、宇野港(玉野市)の両側から出ています。本州から直島に向かう場合は、岡山の宇野港から「直島」に向かう方がアクセスが良いように思います。

「直島」という異世界へ

「直島」という異世界へ23935

出典:natsume*さんの投稿

いかがでしたか。直島は、五感で楽しむアートがたくさん!あなたの感性を研ぎすまして、新たな世界を見つめてみてはいかがでしょう。わくわくする気持ちをつかむことができる、それが「直島」です!

関連記事

関連キーワード