2016年03月23日

温泉につかる猿が外国人観光客に大人気!長野「地獄谷野猿公苑」
トリップドバイザーの『外国人に人気の日本の観光スポット』で2014年、2015年ともにTOP20にランクインしているのがこの「地獄谷野猿公苑」(2015年はなんと6位!)です。長野から志賀高原行きのバスに乗り、さらに最寄バス停から歩いて30分!しかも見頃はもちろん雪の積もった冬。そんな過酷な場所や環境でありながら、それでも人が集まる「地獄谷野猿公苑」の魅力ってなに!?外国のお友達が来日したときに案内できるよう、事前学習しておきましょう♪
近年、外国人観光客から注目が集まっている長野県の観光スポット『地獄谷野猿公苑』(じごくだにやえんこうえん)をご存知でしょうか?長野県の北部にある、横湯川(よこゆがわ)の渓谷にあり、標高850メートルのこの場所は、1mを越える雪に覆われる雪深い公苑です。
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— DaydreamingLibrarian (@daydreaminglib) 2016, 1月 30
有名旅行クチコミサイト、トリップアドバイザーで『外国人に人気の日本の観光スポット』として、2014年、2015年ともにTOP20以内にランクイン。地獄谷野猿公苑は外国人観光客にとって満足度が高い観光地です。
なぜ、地獄谷野猿公苑の何が日本人だけでなく、外国人観光客をも惹きつけているのか?地獄谷野猿公苑の魅力をレクチャーさせていただきます!
国際的に知られる"野猿公園"
「猿と人間の共生を観光客に見せること」を徹底し、野生のニホンザルの生態を間近で観察できる場所として開苑された地獄谷野猿公苑。戦後の林業によって、生息地をなくしたサルと人間との共存を目指して開苑されたサルにとっての理想郷なのです。
森林伐採によって住処をなくしたサルたちは、周囲の人にとってリンゴ園を荒らす害獣でしかなく、地元の人を苦しめていました。
しかし、地獄谷野猿公苑の苑長である原荘悟さんが、サルたちをリンゴ園から離れた上流で餌付けすることに成功。それによって、サルとの共存が考えられるようになり、1964年に地獄谷野猿公苑が開苑にされたのです。
サルがなぜ温泉に!?
まるで、人間のように温泉に浸かり、「はぁ~極楽、極楽」と言わんばかりにたるみきった表情をするサルたち。世界ひろしといえども、温泉にサルが入る姿を間近で見ることが出来るのは、この地獄谷野猿公苑だけなんです!
なぜサルたちが温泉に入るようになったのでしょうか?
好奇心、サル癒やす
1964年の開苑当時、ある一匹の好奇心旺盛な子ザルが、地獄谷野猿公苑の近くにある「後楽館」の露天風呂に入浴したことがすべてのはじまりでした。
きっと小さな子ザルにとってはいたずらか何かのつもりだったのでしょう。しかし、そんな好奇心旺盛な子ザルが温泉に入ると、気持ちよくってまぁービックリ!
子ザルがどんな風に大人のサルたちに伝えたかは定かではありませんが、その後大人のサルたちも子ザルを真似て露天風呂に入りはじめ、サルたちの間で一大露天風呂ブームが起こったのです。
人間がいても、気にすることなく露天風呂に浸かって、気持ちよさそうな顔をするサルたち。なぜ、サルたちが温泉に浸かるのか、その理由はハッキリとはしていませんが、人間と同じく暖を取るためだと言われています。
もはや、地獄谷野猿公苑のサルたちにとって、露天風呂は生活の一部に。サルたちのたるみきった顔が、なんともユニークということもあって、多くの外国人観光客が地獄谷野猿公苑へ訪れているんだとか。
地獄谷野猿公苑を楽しむには
アクセス方法はこちら
車で行く場合、まず信州中野ICを目指し、それから一般道に入って「上林温泉(かんばやしおんせん)」へ。上林温泉(かんばやしおんせん)の駐車場に車を止めて、徒歩で地獄谷野猿公苑へ向かいましょう。
残念ながら、地獄谷野猿公苑の近くには駐車場がないため、上林温泉の駐車場が最寄りの駐車場に。この駐車場から地獄谷野猿公苑までは、徒歩で30分ほど時間がかかります。整備されているとはいえ、冬場は大変滑りやすいため、最低でもトレッキングシューズを履いて、ダウンジャケットを着るなど、寒さ対策をしてきてくださいね!
公共交通機関の場合は、長野駅で降りて「志賀高原行き急行バス」にのって、上林温泉バス停で下車。上林温泉バス停からは徒歩で地獄谷野猿公苑へ向かいましょう。
それから注意して欲しいのが、地獄谷野猿公苑までの道中にトイレはありません。予め、上林温泉付近でトイレを済ませてから、地獄谷野猿公苑へ向かうようにしましょう。
楽しい思い出にするための注意点
地獄谷野猿公苑にいるサルたちは、人間に慣れてはいますが、野生動物です。ほかの野生動物同様に油断すると痛い目にあってしまうことも。まず、サルたちに荷物を取られないよう、なるべく手ぶらで行動しましょう。
また、地獄谷野猿公苑遊歩道入口にある『ENZA Café/猿座カフェ』では、荷物の預かりと防寒具のレンタルを行っているので、大きい荷物がある場合や準備した防寒具では寒いなと感じたら、活用しましょう。
そして、地獄谷野猿公苑でサルたちと仲良く過ごすためにも、以下のことに注意してください!
サルと楽しく過ごすための四ヶ条
その一 餌付けは禁止!
観光客による餌付けは禁止です。観光客がサルにエサを与えることで、サルたちが病気になったり、サルが人を恐れなくなるなどの問題が発生するので、どんなに可愛くっても餌付けは絶対にしないでください。
その二 サルの目を直接見ない!
ついつい可愛いサルを見つめてしまいがちですが、サルと目を合わせると威嚇されていると思われて襲われてしまう可能性があります。
その三 サルからなるべく離れる!
人に慣れていると言っても野生のサル。人間に対して何をするかはわかりません。可愛いサルに触りたい、もっと近くで見たいという気持はわかりますが、自分の身を守るためにも、なるべく離れてサルを眺めましょう。
その四 サルに触らない
地獄谷野猿公苑では自然に近い環境でさる達は生活しています。檻や柵で隔離されているわけでもありません。触ったり、手を出したりしないようにしましょう。
サルを楽しみ、日本の和も楽しむ!
地獄谷野猿公苑で温泉に浸かるサルたちを楽しんだあとは、蕎麦で体を温めてみてはいかがでしょうか?
羅臼庵の詳細情報
外国人のお友だちを連れて来てね!
「いい湯だな~」と人間臭い表情を浮かべる猿に、あなたもゲストも魅了されてしまうはず。温かい格好をして、出かけてみてくださいね♪