奥深い日本酒の世界へ。超高級品~摩訶不思議な希少品15銘柄

奥深い日本酒の世界へ。超高級品~摩訶不思議な希少品15銘柄

11月になり冬の足音が聞こえてくる頃、日本酒ファンの「そわそわ」が始まります。「今年の新酒はどんな出来かなあ・・・」と期待しながら、なじみの酒屋に足を運ぶ人も多いのでは?全国には「いつか飲んでみたい!」という知られざる珠玉の日本酒が何種類もあります。今回は地元でないと手に入らない希少酒から、一本ウン万円の超高級酒まで、日本酒ファン垂涎の銘柄をご紹介します。

2016年11月11日

めくるめく日本酒の世界へようこそ

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出典:PLUGEDさんの投稿

ネット社会の影響は、実は日本酒のマーケットにも多大な影響を与えています。従来の日本酒にはどうしても「カップ酒」のイメージがありました。しかし、それまで保守的だった蔵元たちが積極的にウェブを使った宣伝をするようになってから、流れはがらりと変わったのです。

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出典:Tsukikoさんの投稿

地元の常連さんや日本酒愛好家など、ごく限られた人たちだけが恩恵にあずかっていた高級酒や希少酒。「こんなすごい酒があるのか!」と叫びたくなるような銘柄の存在が、次々と明かされるようになりました。

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出典:yasukeiさんの投稿

今回は、そんな個性のかたまりのような酒たちを厳選紹介します。のんべえも、そうでない人も、奥深い日本酒ワールドをご覧あれ!

1.【新潟】北雪 大吟醸 YK35雫酒 チタンゴールド(北雪酒造)

2016年現在、日本で購入できる日本酒のなかでもっとも高価なのが「北雪 大吟醸 YK35雫酒 チタンゴールド」です。醸造元は新潟県佐渡島の蔵元、北雪酒造。2016年に創業144年をむかえた老舗です。伝統的な日本酒造りを守りながらも、音楽演奏・超音波振動・遠心分離など、時代の先端を行く醸造技術を取り入れる柔軟さももった蔵元です。
そんな北雪酒造の技術の結晶が、看板商品である「大吟醸 YK35雫酒」。その名のとおり、特徴は「雫酒(しずくざけ)」であること。雫酒とは、日本酒の素であるもろみを機械などを使わず、袋吊りにし重力の力だけで絞った酒です。ポトリ、ポトリと、ゆっくり時間をかけてしぼるので、一度の仕込みでわずかしか造れません。
値段も当然、高価になります。北雪酒造の「大吟醸 YK35雫酒」は、仕込みの米に35%まで磨いた極上の山田錦を使用していることもあり、一升瓶でおよそ1万円もします。ワインやウイスキーの高級品に比べれば安く感じるかもしれませんが、日本酒の世界で1万円オーバーの商品は、なかなかお目にかかれません。
ここで勘の良い方は気づいたはず。実は、「大吟醸 YK35雫酒 チタンゴールド」は「大吟醸 YK35雫酒」をチタン製のボトルにつめただけの商品なのです。「つめただけ」にもかかわらず、定価は驚きの20万円超!中身よりも容器のほうが19倍も高い・・・そんなぜいたくな日本酒は、ほかに二つとありません。
日本酒を長期熟成するには技術が必要です。一般の家庭の冷蔵庫で1~2年も保存していると、味がまったくの別物に変わってしまうなんてしょっちゅうです。しかし不純物ゼロのチタンボトルなら、光や紫外線の影響も一切受けず、瓶のなかの酒の品質も変化しません。そのため、家庭の冷蔵庫で何十年でも保存できるというメリットがあります。「北雪 大吟醸 YK35雫酒 チタンゴールド」の値段の高さには、ちゃんとした理由があったんですね!

はじめての子どもが生まれた記念にこの酒を買い、成人式になったら栓を抜いて親子で盃を交わす・・・そんな夢をかなえてくれるただ一つの日本酒です。

2.【福井】石田屋 純米大吟醸(黒龍酒造)

福井県永平寺で1804年に創業し、越前松岡藩の御用酒として栄えた黒龍酒造。日本酒愛好家の間では、「大吟醸酒」のさきがけとなった蔵元として有名です。

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その昔、米をしっかり磨く大吟醸酒は、コストの面から一般に流通させるだけの量と品質を維持できない「むずかしい酒」でした。醸造法の試行錯誤を繰り返しながら、現在のように全国で大吟醸酒が飲めるレベルにもっていったパイオニアが黒龍酒造なのです。
「黒龍 石田屋」ドリンク 866965 黒龍石田屋

出典:井垣利英さんの投稿

黒龍酒造が「大吟醸の先駆者」の誇りにかけて世に出した酒が、『石田屋 純米大吟醸』です。兵庫県産の最高級の山田錦を35%まで精米。透き通った清流のような美しさとバニラのような芳香をまとった大吟醸を、蔵の中で最低でも3年間氷温熟成させたものだけが、「石田屋」と銘打たれて市場に出ることを許されます。

「石田屋」とは黒龍酒造の初代の名。蔵の名の威信にかけて造られたこの酒の名声は瞬く間に日本中をかけめぐり、今では皇室御用達の一本となっています。日本酒の好みは時代によって変化していくものですが、この平成の世では「石田屋 純米大吟醸」こそが日本を代表する酒といっても過言ではないでしょう。

3.【山形】十四代 龍泉 大極上諸白(高木酒造)

時代によって日本酒の人気銘柄は移り変わります。「久保田」や「獺祭」といった超メジャーな銘柄も、流行の最先端を走っていた当時にくらべれば、いまはかなり下火になっています。それだけ日本酒の選択肢が増えているということでしょう。平成28年現在、文句なしのトップスターといえる銘柄が、高木酒造の造る「十四代」です。
「ながい」料理 867077 H27.06.27 十四代(純米大吟醸 大極上諸白 龍泉)山形

出典:maron0904さんの投稿

なかでもこの「龍泉」は別格です。なにが別格かというと、「定価と市場価格の差」です。龍泉の定価は四合瓶で16,000円ほど。ところが、一部の大手総合通販サイトやオークションなどでは新酒の段階から30万円以上もの値段がついています。それだけこの酒を飲みたいと渇望するマニアが多いということでしょう。

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「十四代龍泉」がハイレベルな酒であることは間違いありません。「十四代」のためだけに「龍の落とし子」という米の新種を開発するなど、この酒が最上と呼ばれるだけの理由はいくつもあります。なにより「十四代」を造る高木酒造は創業400年をこえる老舗。年々店じまいする蔵元が増えていくなか、それだけ長く酒造りをしてきたということは、高い品質の酒を造ってきた証です。

4.【福井】梵 超吟 純米大吟醸(加藤吉平商店)

先にあげた「石田屋」や「十四代龍泉」にも引けをとらない酒が「梵 超吟 純米大吟醸」です。最高級の山田錦を20%まで精米して造った大吟醸を、氷点下8度で最低5年間も貯蔵してから出荷するというぜいたくな逸品。皇室の主催する行事などでよく出され、海外のVIPからの評判も高い酒です。
市場価格は四合瓶で12000円~15000円ほどで安定しています。「十四代龍泉」のような価格の異常な高騰はみられません。これは醸造元である加藤吉平商店の企業努力の賜物でしょう。年間1万石(一升瓶換算100万本)と日本でトップクラスの醸造量によって、在庫不足を防ぎ価格の安定を保っています。

5.【茨城】郷乃譽(須藤本家)

現存する酒蔵のなかで、もっとも古い歴史をもつのが茨城県の須藤本家です。正確な創業時期は不明ですが、平安時代末期の1141年に酒造りをしていたという記録があるそうです。現在の御当主でなんと55代目!とんでもない老舗企業です。

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須藤本家の酒の最大の特徴は、「すべての酒が純米吟醸または純米大吟醸である」ということ。看板銘柄である「郷の誉」にかぎらず、すべての酒が純米吟醸酒以上。これがいかに大変なことか・・・酒造りに関わっている人が聞けば耳を疑うほど大変なことなのです。
5.【茨城】郷乃譽(須藤本家)878926

出典:seysさんの投稿

日本酒は、酒米をどれくらい磨く(精米する)かによって品質が大きく変化します。吟醸酒は米を60%以下に、大吟醸酒は50%以下に磨いた酒米を使います。須藤本家は吟醸酒以上の酒しか造りません。ということは、仕入れた酒米のほぼ半分しか使わないということを意味します。小さな蔵や安い酒で経営を維持している蔵では、とうてい考えられないことです。

しかも、須藤本家は全ての酒が純米酒(醸造アルコールを添加していない酒)なのです。醸造アルコールを使えば、酒米の量をおさえることができます。米だけでつくった酒(純米酒)より仕込みが楽で大量生産が可能です。定価も安くなるため、飲食店に卸す酒のほとんどがこれです。須藤本家の酒造りには、「日本最古の酒蔵」の意地とほこりが感じられますよね。
なお、2016年8月に、須藤本家が秘蔵のビンテージ酒を本格的に販売するというニュースが流れました。定価は不明ですが、23年もので100万円の値段がついているそうです!なにせ800年以上もの間、酒を作り続けてきた蔵です。どんなお宝がお披露目されるのか、楽しみですね!

6.【新潟】越後武士(玉川酒造)

新潟県の玉川酒造の酒「越後武士(えちごさむらい)」は、「日本一アルコール度数の高い日本酒」。その数値は46度!まるでウィスキーですよね。事実、この酒は冷蔵庫で1~2年置いておくと、ほどよくまろやかになるそうです。

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ただ、日本酒でこのような度数は理論的にありえません。なぜなら、現在の酒税法では、アルコール度数22度以上の酒は「リキュール」に分類されてしまうからです。
アルコール度数の高さをのぞけば、中身は日本酒そのもの。米でつくったもろみをしぼって仕上げる正統派の日本酒です。ただ、米を発酵させるだけでは46度まで上げることがむずかしいため、90度オーバーの醸造アルコールを添加することでこの数値に持っていっているそうです。

7.【静岡】磯自慢 中取り純米大吟醸35(磯自慢酒造)

「磯自慢 中取り純米大吟醸35」が有名になったきっかけは、2008年の洞爺湖サミットの晩餐会で乾杯酒に使われたからでした。サミットでテーブルにあがる日本酒はいくつもあります。しかし乾杯に使われる酒は別格です。日本政府が世界の首脳を招いておこなう晩餐会の乾杯酒は、名実ともに、そのときの日本酒を代表する最高の一本でなければなりません。

国内の清酒製造業者は1500ほどあります。1500の銘柄のなかから、たった一本の乾杯酒に選ばれた・・・そのことだけで、この酒の価値がわかりますよね。
価格はその年の酒米の価格の影響を受けるので一定しませんが、定価なら四合瓶1万5千円前後で購入できます。この値段でサミットの乾杯酒を楽しめるなら安いものです。ただし、出荷は12月の一度きり。ほとんどが特約店での予約販売になるので、入手はきわめて困難です。

8.【長野】大吟醸 新聞の酒(信州銘醸)

信州銘醸の造る「大吟醸 新聞の酒」は、ガラス瓶に大吟醸酒をつめて、新聞紙でつつみ、シンプルな商品ラベルを貼り付けただけという商品です。その外見から「新聞の酒」と呼ばれています。この名前、愛称ではなく正式な商品名なのです。
パッケージを簡素にしているのはコストを下げるため。でも中身は立派な大吟醸酒です。山田錦を40%まで磨き、自家製の酵母で醸した酒は、大吟醸の名にふさわしい吟醸香とさわやかなのど越しを堪能できます。
価格は一升瓶で3000円ほど。破格です。安さの秘密は「しぼり」の工程にあります。もろみをしぼる段階にはいくつかあり、最初の搾り出しでは少し濁った酒ができます。また最後に機械で圧搾する段階でも少しだけ質の劣る酒ができます。この前後2つの段階の酒をブレンドしているため、これだけ安価に提供できるわけです。無論、大吟醸酒ですから品質は折り紙つき。決してただの安酒ではないのでご安心を。

9.【山口】獺祭 純米大吟醸 磨き二割三分 遠心分離(旭酒造)

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獺祭という銘柄が、日本酒業界のトップブランドになってもう何年経つでしょうか。いろいろな意味で業界に革命を起こしたのが、山口県岩国市の蔵元「旭酒造」です。
旭酒造は、まず「杜氏を置かない」酒蔵として有名になりました。酒造りはひっそりと人から人へ技術が伝承されることで生き延びてきた仕事です。酒造りの頂点に立つ職人が杜氏であり、その経験と知識、そして類まれな嗅覚は、決して機械では代用できないものだと考えられてきました。
しかし、旭酒造はその固定観念を破壊しました。杜氏を置かず、すべての酒造りを社員だけで行うのです。大規模な設備投資と最先端の醸造技術で造られる旭酒造の酒は、たとえ杜氏がいなくても、天下が取れることを見事に証明しました。

国内随一といわれる大規模な工場では、すべての酒造りの隅々までコンピュータで管理されます。もろみのしぼりに「遠心分離器」を使うなど、革命的な手法を次々に採用していったのも大きな特徴でしょう。
大改革の先頭に立つ桜井博志社長が蔵を継いだとき(1984年)、旭酒造の年間醸造量はわずか700石(一升瓶7万本)で廃業寸前だったそうです。それがいまでは3万石(一升瓶300万本)という日本屈指の巨大な蔵元に成長しました。
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出典:うえすとさんの投稿

旭酒造が使う酒米は、なんと上質な山田錦のみ。日本で酒の仕込みに使われる山田錦のおよそ4割が旭酒造で消費されるとさえいわれています。しかも、旭酒造の酒は酒米を50%以下に磨いた「純米大吟醸酒」だけというから驚きです。コスト面で考えると、普通の蔵元では絶対にできないスタイルです。

そんな旭酒造が送り出す最高峰の酒が「磨き二割三分」。文字通り、山田錦を23%まで磨き上げて造るぜいたくすぎる酒です。その味わいは、極上のワインにも引けをとらない芳醇な味と華やかな香り。すいすい飲めてしまうけれど、急いで飲むにはあまりに惜しい・・・この酒だけをじっくり味わいたくなる、まさに「つまみのいらない酒」といえるでしょう。

10.【山口】獺祭 磨き その先へ(旭酒造)

実は、旭酒造の獺祭にはとっておきがあります。「二割三分」のさらに上を行くハイエンド商品「磨き その先へ」です。

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値段は、定価でも四合瓶32000円オーバーと規格外です。「その先へ」というくらいですから、23%よりもさらに酒米を磨いているのかもしれませんが、どんな造りをしているかは一切公開されないとのこと。

11.【沖縄】黎明 (秦石酒造)

沖縄といえば「泡盛」ですよね。沖縄の居酒屋で日本酒を置いているか尋ねれば、大将に「あんたどこから来たの?」と問い返されてしまうかもしれません。しかし、あるんです。沖縄にも日本酒を造る蔵元が!
泰石酒造はもともと焼酎や泡盛などを醸造する会社でしたが、昭和42年から日本酒の醸造を始め、現在では沖縄で唯一、日本酒を造っている蔵元です。気温の高い沖縄では、日本酒の醸造は困難を極めます。蔵元のお話によると、醸造タンクの周囲に冷水を流して低温を保っているそうです。

12.【鹿児島】薩州正宗(濱田酒造)

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出典:

沖縄が泡盛王国なら、鹿児島は焼酎王国ですよね。実は鹿児島県は47都道府県のなかで、唯一日本酒を醸造していない土地でした。それほど鹿児島の方々にとっては「酒=焼酎」であるわけです。

そんな焼酎王国の鹿児島県で、平成24年、実に40年ぶりに日本酒造りが再開されました。この無謀ともいうべき挑戦をしたのは、明治元年創業の濱田酒造。御当主のお話によれば、「日本酒の醸造を研究することで、焼酎のレベルをさらにグレードアップできるのではないか」というのが理由だそうです。日本酒を造りたくて始めたのではなくて、焼酎の質を上げる研究の一環として始めたというのが、いかにも鹿児島らしくて面白いですよね。

13.【岐阜】射美(杉原酒造)

日本一小さな蔵。それが「射美」の蔵元、杉原酒造です。岐阜県揖斐郡に蔵を構える杉原酒造は、明治25年創業の比較的新しい蔵です。5代目が後を継ぐまでは、多くの酒蔵がそうであるように、後継者問題に悩む田舎の小さな酒蔵の一つに過ぎませんでした。
先代までの酒造りは、簡単にいうと「大手の下請け」。かつて日本酒の市場が活況だった時代、有名な銘柄は自社だけでは生産が間に合わないため、杉原酒造のような地方の小さな酒蔵に製造を委託し、仕上がった酒を安く買い取るという経営をしていました。田舎町では、酒を飲む場所といっても街に数件ある居酒屋くらい。晩酌をする人も、手に取るのは大手が造る安い一升瓶・・・。そんな時代が長く続いていました。

tecchianさん(@tecchian)が投稿した写真 -

しかし、日本酒の消費が右肩下がりに減ってくると、大手が地方の蔵元に発注する量も下火に。そのあおりを受けて、体力のない蔵元は次々と店じまいしていきました。

杉原酒造も、先代の時代にその苦難に直面。跡継ぎとして期待していた若き5代目は、青年海外協力隊としてボランティアに励む毎日でした。ところが、赴任先の海外で現地の人から「日本文化の素晴らしさ」を教えてもらったことがきっかけとなり、家業である酒造りの大切さに目覚めたそうです。こうして5代目は日本に戻り、蔵を継いで今に至ります。
「後を継ぐ」と言葉にするのは簡単ですが、なにせ資金はゼロ。銀行の融資も受けられません。体力だけはありあまっていた若き5代目は、ボロボロになって使い物にならなかった蔵の設備を、大工に頼らず自ら修繕することから始めたそうです。

当たり前の酒造りでは選ばれる酒にならないと考えた5代目は、地元の農家と共同で開発した酒米「揖斐の誉」を、できるだけ機械を使わず昔ながらの酒づくりで仕込むことで、ほかの蔵との差別化をはかっていきます。現代ではめずらしいスタイル、そして「日本一小さな蔵」という口コミが評判を呼び、杉原酒造の酒はじわじわと知名度を上げていきました。

@natsumi_yamasakiが投稿した写真 -

しかし、なにせ蔵人は3名、醸造量は60石(一升瓶6000本)というあまりにも小規模な蔵です。一般の消費者が杉原酒造の酒を手にするのは困難を極めます。東京の酒販店や居酒屋には積極的に卸しているそうなので、東京近郊の方は運がよければ「射美」を飲めるチャンスがあるかもしれませんね。

14.【東京】丸眞正宗(小山酒造)

東京都23区で唯一の蔵元が小山酒造です。創業は明治11年。現在、都内には10軒の蔵元がありますが、ほとんどが区外に集中しています。これは仕込み水の問題が関係しています。日本酒の仕込み水は、山の湧き水や川から引いた水を使うことが多いのですが、23区内にはそのような環境がありません。
小山酒造の場合、敷地内から上質の地下水が湧くという幸運に恵まれました。創業当時から現在まで、この湧き水を仕込みに使っているそうです。

15.【千葉】むすひ(寺田本家)

最後にご紹介するのは、とびきりの変り種です。通常、酒は米を磨いて(精米して)不純物を取り除いてから醸造します。そうしないとうまく発酵しないことが多いですし、そもそも雑味が混じってしまうため商品として成り立たないのです。
「かぶと」ドリンク 870091 むすひ

出典:あだ名が食べログです( ̄∇ ̄)さんの投稿

ところが、千葉県の寺田本家が造る「むすひ(発音は、むすび)」は、なんと玄米をそのまま醸造して酒にしています。ラベルには「精米歩合100%」と記されていて、まったく米を磨いていないことがわかります。

「むすひ」の味わいですが、まるでぬか漬けのような酸っぱさと独特の風味があり・・・かなり好みのわかれる酒です。しかし熱狂的なファンが全国にいて、毎年早々に売り切れてしまうそうです。
原料の米は自社田で育てた無農薬米。発酵に使う酵母菌は蔵に棲みついている「蔵付き酵母」。添加物は一切入れない。すべての酒の仕込みを、大変に手間ひまのかかる「生もと造り」で行う・・・。効率を捨てて、自然にかえる。それが寺田本家の酒造りです。「むすひ」は日本で最も個性的な日本酒といえるでしょう。

いかがでしたか?

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出典:ふーちーぱぱさんの投稿

日本酒の奥深い世界を、ほんの少しだけご紹介しました。冬が近づくと、全国の蔵元の玄関には杉の葉でつくった「杉玉」が吊るされます。これは新酒が仕上がったことを告知するのろしのようなもの。杉玉が姿を現すと同時に、日本中ののんべえたちの「そわそわ」が始まります。みなさんのふるさとには、どんな素敵な地酒がありますか?

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