2016年08月15日

1泊2日で20万以上なのに予約殺到!豪華列車「ななつ星」の魅力

1泊2日で20万以上なのに予約殺到!豪華列車「ななつ星」の魅力

国内最上級の豪華列車として注目を集める「ななつ星in九州」。上質の空間・時間を楽しむことができる憧れの寝台列車として、2013年の初運行以来、経済的にも時間にも余裕があるシニア世代のカップルを中心に人気を集めています。1泊2日で1人20万円以上という高額商品にもかかわらず、いまだに抽選倍率が高く、なかなか当たらないと嘆く人も多いのだとか…。今回は、その人気の秘密をご紹介していきます。

クルーズトレイン「ななつ星in九州」

クルーズトレイン「ななつ星in九州」30154

出典:ネイルさんの投稿

「ななつ星in九州」とは

「ななつ星in九州」(以下「ななつ星」)はJR九州の豪華寝台列車です。目的地への移動手段としてではなく、時折途中下車しながらさまざまな美しい景色の中を移動しながら九州各地を巡ることを目的とした列車で、列車版クルーズ船=「クルーズトレイン」と称しています。また、その名前には「九州の魅力を世界に発信する」という思いも込められています。

列車名の由来
■九州の7つの県を表現
■九州の主な7つの観光素材を表現
自然、食、温泉、歴史文化、パワースポット、人情、列車
■7両編成の客車を表現

出典:コンセプト|クルーズトレイン「ななつ星in九州」|JR九州

「ななつ星in九州」とは30158

出典:hodophotoさんの投稿

由布岳をバックに走る「ななつ星」。

基本的な旅のプランは2つ

九州各地の観光やグルメを堪能できる「ななつ星」の旅には、福岡、大分、熊本、宮崎、鹿児島の5県を巡る3泊4日コースと、北部九州を周遊する1泊2日コースの2つのプランがあります。3泊4日コースの場合、1泊は旅館での宿泊となります。(コース内容は変更となることがあります。最新の情報は公式HP等でご確認ください)

基本的な旅のプランは2つ30161

出典:満喫さんの投稿

ここからは、順を追ってななつ星の魅力をご紹介していきます。

スペシャルな旅のはじまり

専用ラウンジ「金星」

「ななつ星」は出発前から特別!博多駅にある専用の出発ラウンジ「金星」から、ななつ星の旅は始まります。

専用ラウンジ「金星」30166

出典:

博多駅にあるななつ星専用ラウンジ「金星」。ここで出発のセレモニーが行われます。

専用ラウンジ「金星」30167

出典:

中は優雅でシック。ピアノの生演奏とウェルカムデザートと共にスタッフが迎えてくれます。なお、デザートは地元福岡の有名洋菓子店「16区」のものですが、ここだけでしか食べられないオリジナルスイーツとなっています。

専用ラウンジ「金星」30168

出典:

最後はシャンパンで乾杯!その後、一組ずつクルーの案内でホームへ向かいます。

専用ラウンジ「金星」30169

出典:cowboy_spikeさんの投稿

さあ、いよいよななつ星に乗り込んで出発です♪

豪華で落ち着いた雰囲気の車両は「動く高級ホテル」

ななつ星といえば、木やファブリックがふんだんに使われた贅沢な内装も魅力です。ゆったりと豪華なゲストルームや生演奏も楽しめるラウンジカーなど…とても列車の中とは思えない雰囲気です。

豪華で落ち着いた雰囲気の車両は「動く高級ホテル」30173

出典:麻奈美さんの投稿

列車内部は、和と洋が融合したシックで洗練された雰囲気です。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)

ななつ星のゲストルームは、12室のスイートと2つのDXスイートの合計14室。どのゲストルームも、選び抜かれた質の良い調度品やファブリックで整えられています。美しくリラックスできる空間であることはもちろん、シャワー・トイレ・空調・Wifi完備、冷蔵庫にはフリーのソフトドリンクまで用意されていて、快適に過ごすことができます。なお、スイートは1両に3室、DXスイートは1両に2室という編成になっています。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)30176

出典:

部屋へと続く廊下も上品。車両によって微妙にデザインが異なります。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)30177

出典:

福岡県大川市の伝統工芸である、繊細な「大川組子」が随所に使用されている点にも注目です。組子とガラスが組み合わされたゲストルーム入り口。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)30178

出典:

スイートルームの様子。木材が多用され、柔らかく落ち着いた雰囲気です。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)30179

出典:

窓際にはカーテンや障子、簾状のブラインドなどがあり、好みや状況に応じて調節できるよう配慮されています。

ゲストルーム(スイート/DXスイート)30180

出典:

洗面鉢は、人間国宝第十四第酒井田柿右衛門による作品。部屋によって柄が異なります。

ラウンジカー「ブルームーン」

日中は休息場や食事会場として、夜はバーとして利用できる、ラウンジカー「ブルームーン」。ピアノの生演奏やマジックショーなどが行われることもあります。ソファーに座ってゆったりと車窓を流れる景色を眺めたり、他の乗客との交流を楽しむことができます。

ラウンジカー「ブルームーン」30183

出典:LIKE-B777さんの投稿

ラウンジカー「ブルームーン」30184

出典:

ラウンジカーを最後尾にして進む場合は、このようにパノラマ窓から景色を楽しむことができます。

ダイニングカー「木星」

厨房を備える食堂車、ダイニングカー「木星」。一流の料理人が調理した、その土地の新鮮な素材を使った食事を楽しむことができます。

ダイニングカー「木星」30187

出典:

もちろん、外観も「ななつ星」の名にふさわしい美しさです

もちろん、外観も「ななつ星」の名にふさわしい美しさです30190

出典:miya-tomoさんの投稿

「ななつ星in九州」は、2014年に鉄道デザインの国際的なコンペである「ブルネル賞」において、優秀賞を受賞しています。深いワイン色の車体が、他とは違う上品さと重厚さを感じさせます。

ななつ星はグルメもプレミアム!

列車内でいただく贅沢

旅の大きな楽しみといえば、その土地ならではの美味しいグルメ!ななつ星では、地元の有名店の料理人がダイニングカーに乗り込んで、地元の旬の素材を使った極上の料理を提供してくれます。それを車窓の風景と一緒に味わう時間は、ななつ星ならではのプレミアムな体験といえそうです。

列車内でいただく贅沢30197

出典:

おいしい食材も豊富な九州。お寿司やフレンチ、郷土料理など…多彩なメニューで味わうことができます。

列車内でいただく贅沢30198

出典:

おしゃれなスイーツは見た目も素敵♪ななつ星では3食の食事もちろん、スイーツやドリンク(一部除く)も無料で提供してくれます。

列車内でいただく贅沢30199

出典:

フレンチのフルコースなどの豪華なディナーを済ませて部屋へ戻ると…ソファがベッドに変身!ベッドメイキングがされています。

この後は部屋のシャワーですっきりして眠るもよし、22時からバータイムとなるラウンジカーでお酒や会話を楽しむもよし。思い思いのスタイルでゆったりとした夜を過ごせます。

最終日の朝食は阿蘇駅ホームのレストラン「火星」で!

最終日の朝は、ななつ星の朝食用に阿蘇駅のホームに作られたレストラン「火星」で、地元の新鮮野菜や郷土料理を中心としたビュッフェをいただきます。ランチやディナーは一般の方も利用できますが、朝食についてはななつ星の乗客専用となっています。

「火星」外観 30202 お店はJR阿蘇駅の構内にありますよ。

出典:mayupapaさんの投稿

ななつ星のために作られたレストラン「火星」。阿蘇駅のホームから小道を歩いて行きます。

「火星」内観 30203 建物はななつ星などを手掛けた水戸岡鋭治さんがデザインされたそうです、さすがにセンス溢れる店内ですね。

出典:mayupapaさんの投稿

建物は、ななつ星と同じく水戸岡鋭治さんのデザイン。すっきりと洗練された店内で、列車を見ながら食事を楽しむことができます。

火星

閉業や休業等の理由により食べログに店舗情報が存在しないか、一時的な障害で店舗情報が取得できませんでした。

町あるきや観光も楽しめます♪

ななつ星では、途中で観光や町あるきを楽しむこともできます(停車駅や滞在時間はコース・プランによって異なります)。観光では、通常では見ることができない特別な場所を見学することができることも…!訪問先の入場料などは基本無料で、駅からの送迎にはななつ星専用バスがあります。滞在時間の過ごし方は2~4通りから選べ、列車に残ってゆっくりとティータイムを楽しむことも可能です。

町あるきや観光も楽しめます♪30208

出典:Poncherelloさんの投稿

観光へは、このななつ星専用バスで出かけます。座席のファブリックの柄が全て違っていたり、こちらも豪華なつくりです。

町あるきや観光も楽しめます♪30209

出典:

観光先でも、おいしいスイーツが!訪問施設の入場料やスイーツ代なども、旅行代金に含まれています。

町あるきや観光も楽しめます♪30210

出典:

3泊4日プランの場合、2泊目は旅館泊となります。この旅館も「天空の森」「妙見石原荘」「忘れの里 雅叙苑」など、一流の宿ばかりです。

最後はフェアウェルイベントで締めくくり

最終日には、ラウンジカー「ブルームーン」にてフェアウェルイベントが行われます。いわゆるお別れ会のようなもので、乗客皆で旅行中の写真をスライドショーなどを見ながらティータイムを過ごします。その後、旅の思い出に浸りつつ荷造りを済ませれば、ほどなく博多駅へ到着です。

最後はフェアウェルイベントで締めくくり30216

出典:

ななつ星に乗るにはどうしたら良いの?

ななつ星は完全予約制です。その際、通常の列車のように切符を買うのではなく「旅行商品」として申し込みをするのですが、商品には「JR九州企画」のものと「旅行会社企画」のものとがあります。前者は公式サイトから申し込みや資料請求が可能です。後者については、主催する旅行会社から申し込みます。

ななつ星に乗るにはどうしたら良いの?30219

出典:namekoさんの投稿

最新の企画内容や申し込み期間など、詳しくは公式サイトでご確認ください。ただし、2016年4月出発分で平均倍率26倍の高倍率!幸運を祈りましょう♪

ななつ星といえば、どうしても豪華な内装や食事などに目を奪われがちですが、魅力はそれだけではありません。実際に乗車された方からは、細やかな心遣いやクルーの明るい対応など、おもてなしの面での評価も高いんです。決して安くはない旅行代金にもかかわらず、21%ものリピーター率を誇る理由は、こういった点にもありそうですね。

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