大阪でアートを楽しもう！大阪府内のおすすめ美術館10選

大阪府は吉本新喜劇をはじめとするお笑いや、たこ焼き・お好み焼きのコナモンを中心とした食い倒れなど、賑やかな印象が強いですが、街の中心をいくつもの川が流れる水都としても有名です。川の周りに様々な施設やお店が建ち並び、ゆっくりとアート鑑賞が楽しめる美術館も多くあります。歴史ある美術館やユニークな建築の美術館、大阪ならではの文化を伝える美術館など個性豊かなアートに出会えます。その中からぜひ訪れて欲しい美術館をご紹介します。

国立国際美術館は1975年の設立当初、大阪万博で使用されていた吹田市の旧万国博美術館を利用して開館していました。その後、建物の老朽化もあり、現在の中之島へ新築移転。新しく建てられた美術館は、全ての展示室が地下にあるという斬新な建物で、その幻想的な建築美は想像力を掻き立てます。収蔵作品は国内外の現代美術を中心とした作品が多く、現代美術以外にも幅広い芸術作品の展覧会が開催されています。

大阪市立美術館は、大阪の中心的存在の美術館です。昭和11年に開館した歴史ある美術館で、天王寺公園内にあり、入口までの大階段など堂々とした風格を感じさせます。エントランスは総大理石で作られた吹き抜けの大ホール。日本・中国の絵画や彫刻、工芸品など約8000点を超える収蔵品があり、国宝や重要文化財に指定されている作品も多いです。社寺などから寄託された作品も展示されています。

藤田美術館は、大川沿いの藤田邸跡公園内にある美術館です。明治時代に活躍した実業家・藤田傳三郎氏の東洋古美術品コレクションを中心に収蔵しており、春季と秋季のそれぞれ3ヵ月のみ企画展示公開されています。国宝や重要文化財も多く含まれており、各時代の素晴らしい技術や繊細な筆の動きなどが感じられる陶器や絵画、彫刻など見応えも充分です。

大阪市立東洋陶磁美術館は、北区の中心を流れる大川の中州に位置する、中之島公園内にあります。収蔵品は国宝2点、重要文化財13点を含む約6000点もあり、東洋陶磁のコレクションとして世界第一級の質と量を誇ります。中でも陶磁ファンの憧れでもある世界的に有名な「安宅コレクション」は素晴らしい作品の数々です。

超高層ビル「あべのハルカス」は近鉄大阪阿倍野橋駅に直結しており、天王寺公園へも徒歩5分ほど。さらに大阪のシンボル「通天閣」がある新世界へも、徒歩圏内という観光に最適な立地に建っています。そんな「あべのハルカス」の16階に位置する「あべのハルカス美術館」は、誰もが気軽に芸術・文化を体験して楽しめる「都市型美術館」を目指しており、近鉄沿線の文化財をはじめ、幅広い分野のアート作品の展覧会が開催されています。

JR難波駅に隣接した「ホテル モントレ グラスミア大阪」22階にある山王美術館。フランス印象派の巨匠「ルノワール」の作品をはじめ、近代日本美術界の礎をきずいた名匠たちの美術作品を収蔵しています。洋画・日本画だけでなく、陶磁器なども幅広く展示されています。土曜・日曜は休館日となっており、平日のみの開館なのでご注意くださいね。

道頓堀の裏通り、全身が苔で覆われた水掛不動尊があることで有名な「法善寺」のすぐ目の前にある「上方浮世絵館」。歴史的に貴重な上方浮世絵が収蔵・展示されています。上方浮世絵とは、上方（大阪・京都）で江戸時代後半から明治時代初期までに作られた浮世絵版画のことで、人間味が溢れる道頓堀の歌舞伎芝居や役者を描いたものが多い。また、館内には江戸時代の道頓堀の様子が描かれたパネルも展示されています。

吹田市にある42000坪もの土地を有する複合施設「アメニティ江坂」には、緑豊かな公園はもちろん、ゴルフ練習場や22面ものテニスコート、バッティングセンター、レストラン、そして彫刻の美術館「スキュルチュール江坂」が併設されています。美術館には近現代ヨーロッパの彫刻家の作品が10点ほど展示されており、ヘンリー・ムーアの大理石の彫刻「少女の胸像」やロダンの「バルザック（最終習作）」、そしてロッソの「病める子」など世界に誇れる作品が見られます。

芸術鑑賞の後には素敵なランチタイムを過ごしてみませんか？アメニティ江坂内には魅力的なレストランがいくつもあります。その中でイタリアンの「カノビアーノ アネックス」では、シェフが厳選した日本各地の四季折々の素材を使った料理が楽しめますよ。芸術の優雅な余韻に浸りながら、少し贅沢なランチを楽しんでみてはいかがしょうか？

和泉市が運営する「和泉市久保惣記念美術館」は、昭和57年（1982年）に開館した地元の人々の憩いの場としても利用されている美術館です。美術館には日本と中国の絵画や書、工芸品などの東洋古美術を中心に約11000点を収蔵しており、収蔵品を生かした企画展を開催しています。市民の創作活動の場としても提供されており、市民ギャラリーの他に茶室や音楽ホール、研究棟も併設されています。

大阪のオフィス街「淀屋橋」の一角に、1987年創業の歴史ある「湯木美術館」があります。初代館長は有名な日本料理店「吉兆」の創業者・湯木貞一氏で、料理と茶の湯を人生の両輪としており、茶の湯の道具を多く収集していました。そのコレクションは重要文化財12点、重要美術品3点を含む優品ばかり。主に奈良時代から江戸時代にわたる作品が多く、日本の文化と共に茶道の奥深さを感じられる美術館です。

大阪府にある美術館はいかがでしたか？風格漂う歴史ある美術館や、広大な公園内にある美術館、斬新な建築美が素晴らしい美術館など様々ですね。大阪に訪れた際には、観光と合わせて芸術鑑賞を楽しんでみてください。街の喧噪から離れて、芸術に浸れる空間は特別な時間を過ごせることでしょう。