2017年03月06日

【群馬】2017年開催!芸術あり、温泉ありの「中之条ビエンナーレ」へ

【群馬】2017年開催!芸術あり、温泉ありの「中之条ビエンナーレ」へ

ここ数年で一気に注目度が高まっているアートフェス。その中の一つが群馬県の山間の村で開催される「中之条ビエンナーレ」です。元々中之条町は四万(しま)、沢渡(さわんど)、尻焼(しりやき)などで有名な温泉地。アートと地元の方の優しさに触れて温泉に入る、そんな素敵な体験をしに「中之条ビエンナーレ」に足を運んでみませんか?

アートに触れて温泉で癒される「中之条ビエンナーレ」

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出典:

「中之条ビエンナーレ」は温泉郷としても有名な群馬県吾妻郡中之条町で2年に一度開催されている芸術文化のイベント。2017年で第6回目の開催になります。初開催は2007年、入場者数は4万8000人でしたが、2015年の開催時には47万人が訪れたそう。開催場所が小さな町なので大々的な宣伝はあまり行わないものの口コミを伝ってどんどん人気になっています。

アートに触れて温泉で癒される「中之条ビエンナーレ」1087719

出典:

初開催のときからこのイベントで大切にされているのが「地域とアート〈共存するということ〉」。そのこだわりは開催期間中のみならず、参加アーティストの制作はなるべく中之条町で行う、というところにも現れています。そのため、参加アーティストは町に何度も足を運び地域の人と触れ合いながら作品の制作を進め、町の人は普段関わることの少ない国内外からくるアーティストと交流を持つ。このプロセスを全て含めての「中之条ビエンナーレ」なのです。

アートに触れて温泉で癒される「中之条ビエンナーレ」1087674

出典:Lawrenceさんの投稿

また全ての作品の展示は美術館などではなく、中之条町で使われていた古民家や廃校になった木造校舎、緑の茂る森など町全体が会場となります。たくさんの町民が参加するこのイベントは、芸術を通して参加するアーティストとそこで暮らしを営む住民、そして訪れる観客の交流をはかることも目的の一つ。地域が一つになるきっかけを作って、昨今で薄れてしまった山村文化を取り戻すことを目指しています。

アートに触れて温泉で癒される「中之条ビエンナーレ」1084911

出典:mako Tさんの投稿

中之条町内にあるチャツボミゴケ公園では、国の天然記念物に指定されているチャツボミゴケが見られます。酸性の水中で生育する苔で、広範囲で自生している光景は国内でもかなり珍しいものだそうです。

2017年度の「中之条ビエンナーレ」開催期間

2017年度の「中之条ビエンナーレ」の開催期間は、2017年9月9日(土)~2017年10月9日(月)までの31日間。どの日程も9:30~17:00の開催時間で期間中は無休です。

中之条町へのアクセス方法

公共交通機関を利用する場合

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出典:

公共交通機関を利用して東京から中之条町まで行く場合、東京駅、上野駅、新宿駅からの出発が便利です。それぞれの駅から中之条駅まで特急や新幹線で約2時間、中之条駅からJRの吾妻線で長野原草津口までおよそ30分、合計2時間半~3時間ほどで到着です。

自家用車を利用する場合

自家用車の利用だと都心から関越道で1時間40分ほどで中之条に到着、また町内での移動にも困ることがありません。町内でレンタカーを借りることも可能ですが、車をお持ちの場合は自宅から車での来場がおすすめです。各エリアに無料の駐車場が用意されているので駐車場探しにストレスを感じる心配もありませんよ。

高速バスを利用する場合

新宿駅から草津温泉を繋ぐ「上州ゆめぐり号」で中之条駅か長野原草津口まで、東京駅から四万温泉を繋ぐ「四万温泉号」の利用で中之条駅か四万温泉まで向かうことが可能です。どちらも約3時間かかりますが、どちらも直行便で乗り換えの必要はないので道中を楽しみながら気軽に向かうことができます。

中之条町内の移動方法

中之条町内の移動方法1084954

出典:

自家用車以外で「中之条ビエンナーレ」を訪れる場合、町内の移動は路線バス、タクシー、レンタカーのどれかになります。ただし路線バスで移動する場合は、本数が限られ、しかも少ないためしっかりとプランを立てて行くことが必須。次のバスまで待ち時間があるときには周辺を散策したり、次のバス停まで歩いてみたりするのもおすすめの過ごし方です。意外なところで小さな作品に出会えるかもしれません。

「中之条ビエンナーレ」パスポートの販売

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出典:

2017年度のパスポート情報はまだ発表されていませんが、前回の開催時は8月上旬から前売り引き換え券の発売が始まっています。宿泊施設ではパスポートとセットでお得な特別宿泊プランを提供するホテルや旅館もあったので、泊まりで訪れる予定の方はウェブサイトをこまめにチェックされることをおすすめします!

5つのエリア、それぞれの魅力

5つのエリアに50以上の会場で開催される「中之条ビエンナーレ」。かなり広範囲に渡って作品が展示されるのでエリアを事前に知っておくとスムーズに周ることができます。それぞれのエリアと特徴を紹介していくので、宿泊先を決める際などの参考にしてみてください。

中之条・伊勢町エリア

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出典:

中之条町の玄関口となっている中之条・伊勢町エリアにはビエンナーレに訪れる際に重宝する食事処やお店が集まっています。特に中之条町ふるさと交流センターつむじは地元の食材を活かしたカフェ、伝統工芸品や作家の作品を扱う雑貨ショップ、四万温泉を気軽に楽しむことのできる足湯などもあります。多くの来訪者が一度は訪れる人気の施設です。

伊参(いさま)エリア

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出典:

1996年に群馬県人口200万人を突破したことを記念に制作された映画「眠る男」の撮影拠点だったのが伊参エリア。廃校を利用して作られた伊参スタジオは現在は公園として一般公開されている箇所があったり、テレビドラマや映画の撮影にも利用されています。前回の開催ではこのスタジオ内での展示もありました。日本で最も美しい村連合に加盟している伊参では美しい原風景を満喫することができます。

四万エリア

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出典:田都さんの投稿

群馬県の名湯の一つとして四万の病に効くと言われている四万温泉郷がある四万エリア。国の重要文化財に指定されている薬師堂もこのエリアにあります。1598年に建立された室町時代の建築様式で県内に現存する最古の寺院建築です。

沢渡・暮坂エリア

沢渡・暮坂エリアには沢渡温泉郷や、江戸時代の医者である高野長英が夜中に釣りをしたと言われている晩釣橋、そしてりんご狩りやぶどう狩りが出来る果実園があります。ビエンナーレが開催される秋はぶどうやりんごの季節なので、子どもを連れて訪れる場合はこちらに寄るのもおすすめ。

六合(くに)エリア

六合(くに)エリア1084966

出典:リバーMさんの投稿

先に紹介したチャツボミゴケ公園が位置するのがこの六合エリア。六合温泉郷、高層湿原である芳ヶ平や八つの滝が見られる世立八滝もあり、自然の恵みに溢れています。

過去の「中之条ビエンナーレ」で展示された作品

「中之条ビエンナーレ」の会場の雰囲気をお伝えするために過去の開催時に展示された作品を紹介していきます。2017年度の参加アーティストは現時点では発表されていませんが、美術館とは違った人が生きている時間と空間を感じられる「中之条ビエンナーレ」の展示は心に残るものがたくさんありますよ。

過去の「中之条ビエンナーレ」で展示された作品1084970

出典:ぴろぞーさんの投稿

伊参エリアにある伊参スタジオで展示されたアーティスト戸島大輔さんの “slow ballad” (2015)

過去の「中之条ビエンナーレ」で展示された作品1084867

出典:figaさんの投稿

こちらも伊参エリアにある会場、旧五反田小学校。川田淳さんの「ハダリー」(2011)

過去の「中之条ビエンナーレ」で展示された作品1084869

出典:にあさんの投稿

伊参エリアにある神保家(通称やませ)で展示された山口貴子さんの「彼方」(2013)

過去の「中之条ビエンナーレ」で展示された作品1078706

出典:PON0911さんの投稿

中之条・伊勢町エリアの近藤公園で展示された「HEARTFULL」。鍵井保秀さん、木澤譲さん、岡本泰宏さん、周野朱実さん、4人のアーティストの合同作品(2011)

今年の秋は「中之条ビエンナーレ」へ

今年の秋は「中之条ビエンナーレ」へ1084945

出典:

「中之条ビエンナーレ」が開催される時期はちょうど田んぼの稲穂の黄金色が眩しい季節です。夏が終わり、少しずつ秋へと変化していく季節の中でその風を感じながらアートに触れられるという贅沢な時間。開催まではまだ少し時間があるので是非この機会に中之条町への旅の計画を立ててみてはいかがでしょうか?

今年の秋は「中之条ビエンナーレ」へ1084946

出典:

普段とは違った豊かな自然の中でアート三昧の時間を過ごし、どこか懐かしさを感じる温かい山村文化に触れ合うと、忙しい生活の中で忘れがちな本当に大切なものが感じられます。アート作品の展示だけが目的ではない「中之条ビエンナーレ」だからこそ見えてくる、人との繋がりの温かみをぜひ体験してみてください。

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