2017年03月31日

100万羽の海鳥が舞う。絶景もグルメも楽しめる天売島を知ってますか?
北海道の西30キロに浮かぶ天売島(てうりとう)。道北の日本海側にある羽幌町から高速船で60分ほどの場所にある周囲12キロあまりの島です。海岸の半分は高さ100数十メートルにもなる断崖。そこに毎年、8種類100万羽にもなる海鳥が繁殖に訪れます。特にウトウは世界有数の繁殖地。夕暮れに巣へ戻ってくるところを間近で観察できますよ。海鳥が見れない季節も断崖が続く天売島の絶景は必見。ウニなど漁師グルメも忘れずに♪小さな「海鳥の楽園」天売島の見どころスポットをご紹介します。
「海鳥の楽園」といわれる天売島(てうりとう)を知っていますか?北海道の西30キロにある面積は5.5平方キロメートル、周囲約12kmの小さな島です。人口は300人ちょっと。その多くの人が漁業を営んでいます。
渡り鳥の楽園
実は天売島は海鳥の一大繁殖地。オロロン鳥(ウミガラス)やウトウ、ケイマフリなど数多くの海鳥たちが集まります。国は天売島を天然記念物、鳥獣保護区、そして暑寒別天売焼尻(しょかんべつてうりやぎしり)国定公園に指定し、貴重な天売島の自然を守ろうとしています。
繁殖シーズンに集まる海鳥の数は今でも目を見張るもの。でも、昔はもっと多かったそうです。減ってしまった原因の1つとして挙げられているのが野良ネコ。海鳥の巣を襲っているのではと心配されています。そこで、野良ネコを捕まえて北海道本島で新しい飼い主を見つける事業も行われるようになりました。
そんな多くの人の努力で天売島の自然が今に受け継がれています。海鳥のシーズンは春から夏!海鳥の楽園、天売島の魅力をご紹介します!
絶景見るならここ!島のおすすめスポット
赤岩展望台
天売島の西海岸に続く100数十メートルの断崖。目の前にすぐ大海原が広がる天売島は絶景の宝庫です。フェリーターミナルのある天売港から時計回りに島を一周してみましょう。まず現れるのが「赤岩展望台」です。
海に向かって突き出すように作られている展望台。先まで行って海を覗いてみるとこの景色!海からまっすぐ天に向かって突き出した岩がみえるはず。これが赤岩で、48メートルもあるそうです。
日中は澄んだ青い海の色、夕方に行くと素晴らしい夕陽を眺めることができます。
赤岩展望台の詳細情報
海鳥観察舎
海鳥を観察するための小屋が置かれた「海鳥観察舎」。こうした断崖の岩棚でウミウなどが繁殖しています。荒々しい岩肌が迫ってきて、例え海鳥の繁殖期でなくても訪れたい絶景ポイントです。
「海鳥観察舎」に設置されてい無料の望遠鏡はなんと50倍。手ぶらで行っても断崖に止る海鳥たちを間近に観察することができます。
海鳥観察舎の詳細情報
観音岬展望台
天売島の西海岸に続く高さ100メートルを超える断崖を一望できるのが「観音岬展望台」。ここはウミネコの一大繁殖地です。断崖から飛び立つ海鳥が空を舞っている様子が観察できますよ。
観音岬展望台の詳細情報
どんな海鳥がいるのでしょう?天売島で見ることのできる渡り鳥をチェック!
天売島で繁殖する海鳥は8種類100万羽にもなるとか。そのうちいくつかをご紹介します。
ウトウ
まずご紹介したいのはウトウ。天売島でなんと40万つがい、80万羽が繁殖しているそうです!天売島は世界で有数のウトウの繁殖地。中心となるのは赤岩展望台周辺です。地面に無数に広がるぼこぼこした穴。これがなんとウトウの巣穴なんです。
この巣穴にウトウが一斉に帰ってくる様子が見えるのは、雛がかえった後の6月から7月にかけて。赤岩展望台で待っていると夕陽を背に無数の黒い点に見えてきたらウトウが羽音をさせてすぐ隣に着陸。どのウトウも雛の餌の小魚を口いっぱいに咥えているはずです。
オロロン鳥
オロロン鳥と呼ばれているウミガラス。鳴き声がオロロンと聞こえるそうです。頭と背が黒くてお腹が白い外見はペンギンそっくり。空を飛ぶより海を泳ぐのが得意というちょっと変わった海鳥です。天売島や周辺でシンボルとなっているオロロン鳥ですが、天売島周辺で今生息しているのは20羽以下。見ることができたらラッキーかもしれません。
ケイマフリ
真っ赤な足がチャーミングなケイマフリ。アイヌ語で「ケマフレ」、赤い足という意味なんだそうです。断崖にある岩の隙間が巣となります。
まだまだ遊べる!天売島
アクティビティが充実!海で遊ぼう
海鳥の観察だけではなくいろんなアクティビティが充実してきている天売島。シーカヤックで島を一周すれば、陸地からは決して見ることができない世界を見ることができますよ。
ウニ採り体験は、採ったウニの試食付き。自分で獲った獲れたてのウニの味は最高です!
島の移動はレンタサイクルで
島を1周する道路は約10キロ。車で回ればあっという間。歩くと3時間ほどかかります。ということは、天売島内の移動はレンタサイクルかレンタバイクがおすすめです。天売港周辺や民宿で取り扱っています。一部に一方通行がありますので、時計回りに移動するのが基本です。
島グルメを楽しもう!
番屋
せっかく島に来たのならば、やっぱり堪能したいのは漁師グルメ。「番屋」は漁師直営の食堂です。こちらでは本当に新鮮な海鮮料理をリーズナブルに食べることができます。
店内には炭焼きのセットも。ここで豪快に焼き上げます。生でもおいしい魚介の数々。焼けばぎゅっと旨みが濃縮されてまた違った味わいに。
夏のおすすめはウニ丼。なんといっても新鮮なウニは文句なしの味!海の塩気とウニの甘みが引き立てあい絶品です。
海の宇宙館 喫茶コーナー
天売島を巡っているときにちょっとコーヒーでほっとしたくなったら、「海の宇宙館 喫茶コーナー」へ。
「海の宇宙館」は天売島の風景や海鳥を撮影する写真家、寺沢孝毅(てらさわ・たかき)さんの私設の資料館。天売島の自然のこと、海鳥のことを美しい写真とともに紹介しています。図書や映像もあるので天気が悪いときも充実した時間がすごせます。
その一角の「海の宇宙館 喫茶コーナー」ではコーヒーやちょっとしたスイーツが楽しめます。天売島内で唯一と言ってもいいカフェ。コーヒーを片手に一休みしに立ち寄ってはいかがですか。
料理自慢の民宿で漁師グルメを満喫♪
民宿 栄丸
天売島には民宿や旅館が10軒ほどあります。どこも新鮮な魚を提供する味自慢の宿ばかりですが、「民宿 栄丸」は漁師直営。朝、夕の食事にはテーブルいっぱいに旬の漁師グルメが並びます。
窓からは海が見えます。観光船や釣り船もありますので、天売島での過ごし方を相談してみてくださいね。
詳細情報
天売島へのアクセスは?
天売島への北海道本島側の玄関口は羽幌(はぼろ)港。札幌からは、直通の高速バス、JRで留萌(るもい)駅まで行き羽幌行の路線バスを利用などの方法があります。車では、道央自動車道と深川留萌自動車道、国道232号線経由で約2時間です。
羽幌港からはフェリーか高速船を利用。フェリーは95分、高速船は60分で途中に焼尻(やぎしり)島に立ち寄りながら羽幌港と天売島を結びます。フェリーには乗用車も乗せることができますが、天売島は小さな島。自動車を利用するシーンは限られているので、車はおいての移動がおすすめです。
せっかくなので焼尻島もご紹介
天売島の隣に兄弟のようにならぶ焼尻島(やぎしりとう)。フェリーでたったの25分の距離にあります。こちらには天売島行きのフェリーも必ず立ち寄るんですよ。天売島よりはなだらかで柔らかい印象の焼尻島。
焼尻島で飼われている羊のラム肉は高級食材として有名です。青い海を背にのんびり草を食む羊の姿に癒されます。島に吹き付ける強い風に吹かれて横に広がったオンコの木も見どころ。こんなに近いのにまったく違った表情を持つ焼尻島。ぜひ天売島とセットで立ち寄ってみてください。
焼尻島の詳細情報
いかがでしたか?
絶景と海鳥の乱舞が見られる天売島。四方を海に囲まれているので、漁師グルメも見逃せません。島の自然を満喫しに天売島にお出かけしませんか?
天売島の詳細情報