2017年06月13日

魅力がいっぱいの京都観光に出かける前に【月別】の見どころを再確認して出発しよう!
季節によっていろいろな表情を見せてくれる京都。「桜や紅葉シーズンも捨てがたいし、有名な寺社仏閣もゆっくりと回りたい。」いったいいつの時期に観光に出かけようか迷ってしまいます。そこで今回は、月別に「ここは訪れて損なし!」のスポットを月別に紹介していきます。京都観光の計画を立てる前に、チェックしてみましょう!
日本の神様は、実は『恵比寿さま』だけで、6人の神様は中国やインドの神様なんです。多国籍な神様に、しっかりお願いをして回ることで1年の福をゲットしましょう。1月中に回れない人は、毎月7日に出かけてもよいのだとか。基本は御朱印のスタンプラリーなので、気負わずに楽しんでください。
期間1月1日~1月31日
1月京都は、新年ムードいっぱいで行事も1年の始まりを感じさせるものがたくさんあります。冷え込みが厳しい京都観光は、足場も悪いのでのんびりと京都の雰囲気を楽しめるものが良いですね。いくつかの場所を回りますから余裕をもったスケジュールで七福神のご利益を頂きに参りましょう。
京都駅からのコースがおすすめ!
好きな場所から回ってかまいませんが、出発点を京都駅にするとタイムラグも少なく回ることができます。東寺『毘沙門天』、萬福寺『布袋尊』、六波羅蜜寺『弁財天』、ゑびす神社(恵美須神社)『ゑびす神』、行願寺 革堂『寿老神』、赤山禅院『福禄寿神』、松ヶ崎大黒天『大黒天』の順が電車の乗り換えもスムーズです。
1日で回れる京都観光バス
昼食に「七福神弁当」がつき、バスガイドの案内を楽しみながら七福神の由来なども聞けるので『1日で回ってしまいたい』『京都を他も楽しんで帰りたい』人は利用すべし!
1月は雪も降っているので足場も悪く、移動にも時間がかかります。バスや電車を上手く使ってのんびり回るのがおすすめ。1日で回るなら観光バス。自分でゆっくりと七福神巡りをするのなら、2日はお休みを取ってのんびりしてみましょう。
如月(2月)は京都の「節分祭」
期間:2月2日~2月3日
節分は、季節の変わり目に人を襲う邪気(鬼)から守るために豆をまいて払う行事。全国各地で行われますが、京都では鬼門から入り込んだ鬼を修験者が待ち伏せして、『吉田神社・八坂神社・壬生寺・北野天満宮』に追い込み封じ込めていきます。この4つでおこなわれる節分祭が有名なんですよ。
四方参りで幸運を呼び込もう!
古来より桃は邪気を払うと信じられています。桃太郎が鬼退治をするのは、あまりにも有名な話ですね。神社やお寺で、桃の力を豆に移し邪気(鬼)に投げつけて、お祓いすることからそれが広がり家庭でも豆まきが行われるようになりました。
北東の鬼門吉田神社は、2月2日に鬼やらいが行われ、3日には改心した鬼が神社に姿を現します。この鬼に触ると厄除けになるそうです。4日には抽選付きの福豆が販売されるので、3日間たっぷり楽しめます。南西の壬生寺では、2月2、3日壬生狂言をみることができるんです。全部回れなくてもこの2つはチェックですよ。
吉田神社の詳細情報
八坂神社では舞妓さんの豆まきも見ることができるので非常に華やかな雰囲気の節分祭が行われます。どこもそれぞれに歴史がある催しなので、比較してみるとまた面白い事が発見できますよ。
弥生(3月)はやっぱり「ひな祭り!」
暦が立春を迎えると、梅のつぼみが綻びはじめるとともに桃の花が可愛らしい花を咲かせるようになります。ひな祭りは京都だけで祝うものではありませんが、伝統行事としていまも古式で行われる儀式は厳かで見ごたえが十分にあります。京都では『流し雛』を見る事のできる寺社仏閣がたくさん!どこでひな祭りはを楽しもうか迷ってしまいますね。
人形供養で有名な宝鏡寺
期間:3月1日~4月3日
『人形寺』で馴染み深い京都の尼門跡寺院。3月1日から春の人形展「京のひなまつり」が行われ、歴代皇女ゆかりの人形をみることができます。ひな祭りだけでなく、皇女ゆかりの品をみることができるのも宝鏡寺ならでは。
徳川家茂の降嫁した『皇女和宮』が幼少に、ここでよく遊んだこともありゆかりの品がたくさん見ることができます。通常は非公開な宝鏡寺では、このひな祭りの他に秋の人形祭にもが拝観可能。ぜひとも伝統あるひな祭りの魅力を堪能してください。
宝鏡寺 (人形寺)の詳細情報
3月の京都は、伝統的な日本の文化を楽しむことができる行事が満載です。美しい四季の移り変わりを、このひな祭りでより感じることができますのでゆっくりと楽しんで帰りましょう。
卯月(4月)は「大覚寺の桜」をひとり占めしてみたい
4月の京都といえば、どこに行っても見事な桜の花を見ることができるのが最大の魅力!京都全体が桜で埋め尽くされるので、『どこにお花見に行こうか…』迷ってしまいます。名所と呼ばれるスポットは数多くありますが、しっとりと京都らしさを楽しむところで休日を過ごしてみませんか?
桜の穴場『大覚寺』は、時代劇のロケ地でも有名な天皇や皇族や住まいとした門跡寺院。大沢池の回りに広がる桜を、代々の皇族も春には楽しんだことでしょう。平安時代を感じさせる建造物も素晴らしいのですが、しっとりとした大沢池の桜は心を穏やかにし、そして本当の桜の美しさを楽しめます。
大覚寺のある嵯峨野は、観光名所の多いスポットでもあります。歩きながら、見事な桜は歩くコースでも観光客を出迎えてくれますのでぶらぶらと京都の素晴らしさに触れてみましょう。
皐月(5月)は「葵祭」これしかないでしょ!
期間:5月15日
なんと1400年以上もの歴史を持つ京都のお祭りで、上賀茂神社(かみがもじんじゃ)と下鴨神社(しもがもじんじゃ)の例祭として毎年5月に行われる『京都四大祭り』の一つ。平安装束に身を包んだ500名以上の時代行列が、京都御所(きょうとごしょ)から出発するのが大人気。
源氏物語や枕草子でも、描かれているなど日本の伝統行事としていまも受け継がれています。567年(欽明天皇28年)に京を襲った凶作は賀茂神(かものかみ)の祟りだと考えられたことから、祭りの始まりでは葵の葉を馬の鈴を付けて走らせ祈願したそうです。
新緑の中、様々な衣装に身を包んだ人達が京都の街を練り歩く姿は圧巻!これを見ずして京都の本当の魅力を体感することはできないくたい大切なお祭りです。この日はたくさんの人が京都にやってきますので、どこも混雑していますが行列だけでもたっぷりと楽しんでください。
水無月(6月)の京都は「茅の輪くぐりで」健康祈願!
期間:6月30日
じめじめしだす京都の6月は、1年の折り返しを祈願する夏越大祓に出かけましょう。京都の多くの神社では、境内に茅の輪と呼ばれる茅(ちがや)の草で編まれた大きな輪が境内に出没します。護王神社、岡崎神社、上賀茂神社などで、大きな茅の輪が取り付けられますので好きな神社に足を運んでください。
人形の紙に、穢れを移して川に流したりお焚き上げで浄化することで穢れを払い健康な体で長生きできるとも言われているのです。暑気払いの意味を込めて、三角形の『水無月』という小豆がのったういろうを食べるのも習わし。小豆は鬼を払う力があり、ういろうは体を冷やして暑さから守ることから京都ではこのような菓子を食べるそうです。
1年の半分が過ぎた6月には、元気な人も体調を崩しやすくなる季節。各地で行われる行事ですが、京都散策ついでに厄落としをして帰れば旅の思い出になること間違いなし!
文月(7月)は七夕を高台寺でしっとり
期間:毎年7月初旬
『京の七夕』は旧暦にあたる8月におこなわれますが、「高台寺の七夕会」は7月におこなわれ、夜の特別拝観もおこなわれますのでおすすめです。参道周辺は七夕でいっぱいになるので、散策がてらに高台寺周辺で七夕を楽しみましょう。この時期は比較的人が少ないのでゆっくりできますよ。
高台寺門前には高台寺天満宮があります。この周辺一帯に七夕笹飾りが広がる光景は、夏を感じさせる非常に美しいもの。京都の暑い夏も悪く無いと思わせてくれます。
京都の七夕祭りは8月に行われるので、そちらのほうが盛大には行われますが高台寺のしっとりした美しさを楽しむのは7月のこの時期が一番おすすめ。当日は夜間拝観だけでなく、茶会も行われるので高台寺に今でも脈々と残る『ねねと秀吉の恋物語』をここで感じ取ってみてはいかがでしょうか。
葉月(8月)は勇壮な送り火を自分の目で鑑賞したい!
期間:お盆
8月といえばお盆!京都では数百年間受け継がれている五山送り火はで先祖の霊を送ります。東山は有名な大文字、松ヶ崎では妙法、西賀茂船山は船形、大文字山では左大文字、曼荼羅山の鳥居形と5つの送り火をみることができます。ニュースでも毎年見ることはできますが、生でみると迫力もあり伝統的な行事に心も洗われます。
一か所からすべてを見ることはできませんし、30分ほどで火は消えてしまうことや角度や場所によって見え方が異なるのもまた風情を感じます。あっというまのものだからこそ、毎年一つずつゆっくりと楽しみたいもの。さあ、今年はどこで送り火をあなたなら見ますか?
京都 五山送り火の詳細情報
大沢の池では、灯ろう流しも行われ幻想的な雰囲気を味わうことができます。最近はお墓参りに出かける若者が減少しているようですが、ご先祖様あっての今の自分でもありますので心のなかで感謝をし、手を合わせてみてはどうでしょう。
長月(9月)は安井金比羅で櫛まつり!
期間:毎年9月の第4月曜日
安井金比羅は縁切りでも有名なスポット。悪縁を切り良縁を結ぶ事から多くの人が全国からやってきます。そんな金比羅さんでは、女性が毎日お世話になっている櫛を供養するお祭り。それだけでなく、時代風俗行列が祇園を練り歩くので、これも京都らしいといえますね。
『櫛まつり』が行われる久志塚(櫛塚)には、全国から送られた櫛が納められています。髪は女性の命ともいわれていますが、その髪に使う櫛はいるかは折れて使えなくなってしまいます。この櫛塚をお参りすると美容・美顔・美髪にもご利益があるそうなので、お祭りをみたらこちらで祈願してみましょう。
安井金比羅宮の詳細情報
最近では櫛を使うのはヘアサロンや着物を着る人のみになりましたが、日本の着物文化とは切っても切れないのが櫛の存在です。普段使っているものも命が宿っているといゆ考えは、仏教的でもあり日本人として誇りに思えるもの。このお祭りを見ると「物は大切にしなきゃな」なんて感慨深くなると思いますよ。
神無月(10月)は「時代祭」がおすすめ
毎年:10月22日(関連行事は10月15日から)
桓武天皇と孝明天皇の御霊を遷した鳳輦を、8つの時代の衣装をまとった行列とともに京都御所から平安院宮まで巡行します。今では時代劇をテレビで見ることもなくなり、大河ドラマでしかその時々を知るだけともなりました。行列では色とりどりの衣装を見ることができるだけでなく、当時の権力の移り変わりも感じる事ができるのも魅力。
きらびやかな衣装は権力の象徴でもあり、それを順に遡ることで日本は大きな歴史の波を幾度かくぐり抜けてきったのだな…と勉強できます。華やかな衣装につつまれた巡業が有名ですが、10月15日には参役宜状授与祭(さんやくせんじょうじゅよさい)日を開けて21日の前日祭、22日の神幸祭行在所祭(あんざいしょさい)還幸祭(かんこうさい)23日の後日祭と非常に長い期間行われるのも忘れてはいけません。
明治に入り平安遷都を祝して始まったこの時代祭は、日本が天皇を中心とした政治を行っていた過去に戻り、武力で日本を納めた時代の終わりも象徴しています。長い歴史のなかで、どれくらいの間武力によって治められていたのかも感じる事ができるので一度はじっくり楽しんでみましょう。
京都の祭りはそれぞれに歴史を感じることができるものばかり。とくに時代祭は日本のルーツを探ることができる盛大なものです。混雑はしますが、それを差し引いても一度は自分の目で楽しんでおきたいですね。
霜月(11月)は夜の紅葉でしっとりムード「秋の夜間拝観」がおすすめ
期間:10月中旬から12月中旬まで(寺院により異なります)
11月にはいると、京都の街並みは紅葉で埋め尽くされます。木々の合間から差し込む太陽の光も美しいのですが、夜のひんやりした空気のなかで紅葉を楽しむのも乙なもの。秋の夜間拝観は、この時期にした見ることのできない素晴らしい風景や寺宝がてんこ盛り。
昼間とは違った幻想的な光景に息をのんでしまう人もおおいのが、秋の夜間拝観。桜の季節とはまた違った四季の移ろう様を京都で感じることができるのは日本人の特権でもあります。青蓮院門跡では平安仏画の最高傑作『青不動明王二童子像』を見ることができますし、庭の苔は足元に広がる星のように輝きをますなど一押しのスポット。
青蓮院門跡の詳細情報
11月には、紅葉はもちろんですが知られていない祭りなども京都では行われています。素晴らしい紅葉だけでなく、この時期にしか見ることのできない日本の宝に触れてみましょう。
師走(12月)1年の締めくくりは「嵐山花灯路」!
期間:12月上旬から10日間の開催
紅葉も終わりにさしかかると、嵐山から北嵯峨野にかけて冬の花灯路が行われます。そろそろ冷え込みも強くなりますが、美しい光の中を歩くとそれさえも忘れてしまいそうになるもの。阪急嵐山駅前がスタート地点となり、嵐山一帯が光で浮かび上がります。
この期間は、嵐山周辺の寺院が夜間拝観を行うのでいつもとは違った光景を楽しむことふができます。デートはもちろんですが、友人との思いで作りにもおすすめですよ。一押しは嵯峨野の竹林で、凛とした空気に包まれた青竹の輝きは『かぐや姫』を想像させます。
12月は1年の終わりでもあるので、バタバタして時間がとれない人もいるかとは思いますが、そんな時こそ気持ちに余裕を持って終わりを迎えたいもの。京都はそれに相応しい場所でもありますので、早めに計画を立てて楽しんでください。
京都はいつでも訪れたくなる、そしていつも新しい発見があるのです
京都の魅力は、素晴らしい文化や寺社仏閣だけではありません。そこに眠っている先人たちの思いや歴史の移り変わりなど、色んな角度から日本を再発見することができる場所です。遷都されて千年の間、日本の中心であったのは私たちがまだ知らない理由がたくさん眠っているはず。それを紐解いていくためにも、色んな祭りを見て回ったり寺社仏閣に触れることも大切。美しいだけでなく、今の日本のルーツを探る旅に京都を選んでみてください。