2025年12月11日
提供:俵山まちごと旅館

まちに溶け込むように過ごす。 俵山温泉で心身がほどけるリトリート体験
慌ただしい日々の中でなかなか自分と向き合う時間が持てず、心身を整えたいと感じることも多いですよね。そんな時は日常を離れてリトリートできる山口県長門市の「俵山温泉」へ。1,100年以上の歴史を刻む温泉街では昔ながらの湯治文化が今も息づき、訪れる人々を温かく迎えています。まち全体が旅館のように迎えてくれる「俵山まちごと旅館」という新しい宿泊スタイルで滞在すれば、自然とまちに溶け込むような体験ができ、心も静かにほどけていきますよ。今回は「俵山まちごと旅館」の仕組みに沿った過ごし方をご紹介します。

都会で仕事や家事に追われ、自分の心と向き合う時間がなかなか持てていない――そんな日々を過ごしていませんか?ときには日常から少し離れて、自然や温泉に身をゆだね、自分をリセットする時間を作ってみましょう。心も体もほどけていく感覚が、あなたを再び前向きにそっと導いてくれます。
懐かしさと静けさに包まれる「俵山温泉」 で、心身を整えて

忙しさや情報に囲まれる日常の中で、自分の心と体を整える時間は欠かせません。そんな時を過ごす場所として紹介したいのが「俵山温泉」。山口県長門市の南西部にあるこの温泉街は、開湯から1,100年の歴史を誇り、古くから『西の横綱』と呼ばれる名湯として親しまれてきました。情緒ある旅館が並ぶこぢんまりとしたまちで、歩いて散策するのにもぴったり。昔の湯治文化が今も息づき、外湯巡りで温泉を楽しめるのも魅力です。

俵山温泉には5つの源泉があり、そのうち4つは自然湧出。発見当時から泉質も湯量もほとんど変わることなく湧き続けています。肌にやさしい高濃度アルカリ性の温泉は、酸化還元力に優れ、美肌効果が期待される湯として知られています。血流を促し、疲れや神経痛を和らげてくれる働きもあるそう。
懐かしい街並みと落ち着いた空気の中で、歴史に触れながら温泉に浸かるひとときは、訪れる人の気持ちをゆっくりほぐしてくれますよ。
すべてが“まちの中”で完結。暮らすように過ごす心地よい滞在を
俵山温泉では、温泉街そのものをひとつの宿と見立てる「俵山まちごと旅館」という新しい宿泊スタイルも始まっています。客室は温泉街に点在しており、散策しながら自然とまちに溶け込むように過ごせるのが魅力。湯めぐりをしたり、地元の人との会話を楽しむなかで、俵山の日常に触れる時間が流れていきます。まるでまち全体がもてなしてくれているかのような心地よさに、心も静かにゆるんでいきますよ。
今回は、そんな「俵山まちごと旅館」の仕組みに沿った1泊2日の過ごし方をご紹介します。
千年の時が息づく俵山温泉で、自分を取り戻す旅へ出発
【1日目】「川の湯」でチェックイン。旅の始まりを穏やかに

俵山温泉街に着いたら、まずは緑の屋根が目印の「川の湯」へ。かつて地域の人々に愛された温泉施設で、「俵山まちごと旅館」の総合受付として生まれ変わりました。入口には当時の番台がそのまま残り、いまも訪れる人を温かく迎えてくれます。
チェックインや滞在中の案内などはすべてここで行います。スタッフから客室への行き方や利用方法を聞いたら、タオルや湯かご、入浴手形を受け取ります。俵山の旅館には浴室がなく、温泉街にある「白猿の湯」と「町の湯」の2つの外湯を巡るのが一般的。入浴手形があれば翌日15時まで何度でも入浴可能なので、昔ながらの外湯文化をたっぷり満喫できますよ。

受付横には選べる作務衣のほか、アメニティコーナーもあります。クレンジングオイルやスキンケア用品など、女性に嬉しいアイテムが揃っているので荷物を軽くできるのも魅力です。さらに、駄菓子を3つ選べる遊び心たっぷりのサービスも♪こうした小さな工夫が、まち全体で迎えてくれるおもてなしの温かさを感じさせてくれますね。
鍵を受け取りお部屋へ。木の温もりと静けさにほっこり
「俵山まちごと旅館」で宿泊できるのは、2つのお宿にある全9室の客室(2025年12月時点)。「俵山まちごと旅館 京や」には8室、「俵山まちごと旅館 泉や」には1室があり、それぞれ落ち着いた雰囲気の中で滞在を楽しめます。館内は2軒とも、木の温もりあふれる廊下や窓枠、階段の手すりなどに歴史を感じられ、どこか懐かしく心が安らぐ時間を過ごせますよ。宿泊は素泊まりとなるため、食事やおつまみはあらかじめ用意しておくと安心です。
客室は、昔ながらの雰囲気を残しつつ、より快適に過ごせるよう手が加えられています。ゆったりとしたベッドや、思わず沈み込みたくなる大きめのクッションが置かれていて、旅の緊張をそっとほどいてくれますよ。まち歩き用の下駄も用意されているので、カランコロンと音を鳴らしながら温泉街の散策を楽しんで。
湯けむりとともに心が軽くなる。のんびり温泉街さんぽ
俵山のまちを歩くと、歴史ある建物や昭和の面影がそのまま残り、どこか懐かしい静けさに心がゆるみます。木造旅館が並ぶ細い路地では、側溝を流れる温泉水からふわりと湯気が立つ光景も。すれ違う人が笑顔で挨拶を返してくれるこの町では、ノスタルジックな風景と人の温もりがやさしく溶け合い、肩の力が抜けて穏やかな気持ちになれますよ。

俵山には白猿の石像や、白猿をモチーフにしたデザインがあちこちに見られます。これは「白猿伝説」に由来するもの。傷ついた白猿が温泉を見つけ、その後温泉を守る存在として親しまれたことから、まちや施設に猿の意匠が残されています。地域の人にとっても、温泉を守る大切な存在。散策しながら、猿モチーフを探してみるのも楽しいですよ♪
美肌やデトックスも期待できる。外湯で気軽に湯治体験
足湯や露天風呂が嬉しい。川の湯源泉を使用した「白猿の湯」でリフレッシュ
温泉街を歩いた後は、湯かごと入浴手形を手に「白猿の湯」へ。2階建ての大きな温泉施設で、露天風呂や源泉掛け流しの内湯を備えています。気軽に立ち寄れる足湯もあるので、歩き疲れた足をほぐしながら、むくみもスッキリ解消しましょう。
階段を上って温泉のある2階へ。「白猿の湯」では主に川の湯源泉を使用しています。41.1度・アルカリ性(pH9.9)のとろりとしたお湯が肌をやさしく包み込み、スベスベの肌へと導いてくれるかも。 内湯の1号湯は源泉かけ流し、2号湯と露天風呂は5つの泉源を組み合わせた混合泉です。歴史ある温泉に身を委ねれば、日常の緊張がふっと解けて、心身がじんわり整う感覚を味わえるはず。

1階には農産物直売所「湯久里倶楽部」があり、俵山で育った野菜や手づくりのジャムなどが並んでいます。長門市名物の“ゆずきち”を使ったお茶やジャム、俵山の猪肉が入った「しし汁」も人気。旅の思い出を添えて、大切な人へのお土産にいかがでしょうか。
夜ごはんは、滋味あふれる地の味でおなかを満たして
俵山の清水が育てたやさしい味。「そば居酒屋 たべ山」の絶品そば
温泉でさっぱりした後は、地元の味を求めて「そば居酒屋 たべ山」へ。俵山の清らかな水で打った手打ちそばをはじめ、山菜やジビエなど、この地域ならではの食材を使用した料理がそろう人気店です。店内にはテーブル席のほか、ゆったり過ごせる座敷席や開放感のあるテラス席もありますよ。

「たべ山そば」880円
そばは、透き通るような俵山の水で仕上げた香り高い麺が魅力です。ゆずきちそば、とろろそばなど季節替わりの一杯に加え、猪チャーシューや鹿つくねを合わせたジビエそばも。温泉で温まった身体に、そばの香りと旨みがじんわり染み渡ります。さらに、地元食材を使った丼ものやチャーハン、一品料理も豊富で、お酒と合わせて味わえば旅の夜がさらに心地よくなるはず♪
食後はもう一つの外湯へ。湯巡りの続きをゆっくり満喫
可愛い看板が目印。地元の人に愛され続ける俵山温泉の原点「町の湯」
俵山温泉の原点ともいえる「町の湯」。古くから地元の人や湯治客に親しまれ、早朝から夜まで賑わいます。施設内の敷地から湧き出る源泉はかけ流しで、館内の飲泉所では湯の香りや味わいをそのまま楽しめる貴重な体験も。温泉の奥深さを全身で感じられますよ。
「町の湯」の源泉もアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性)で、湯温41.3度・pH9.9のなめらかなお湯。内湯や家族湯に身を委ねれば、柔らかな湯が肌を包み込み、日々の疲れがふわりとほどけていくはず。外湯巡りでさまざまな湯に浸かれば、自分をリセットし心身のバランスを整える特別なひとときになります。
お部屋に戻って、1日の疲れをそっと解き放つ

温泉をたっぷり楽しんだら、お部屋でのんびりと。宿泊する旅館は昭和初期の木造建築で音が響きやすいため、21時以降は静かに過ごしましょう。温泉で温まった体で、ぐっすりと深い眠りにつくことができそうです。
【2日目】朝風呂でゆったり目を覚ましたら、お宿でチェックアウト

せっかくなら、2日目も外湯巡りを楽しんで。早朝から営業している「町の湯」で温泉に浸かり目を覚ましましょう。チェックアウトは、旅館内にある専用ボックスへ鍵を入れるだけという手軽さも嬉しいですね。
遅めの朝ごはんは、センスが光る心地よいカフェへ
手作りの焼き立てベーグルで幸せな朝を。「RETIME ROOM CAFÉ」でブランチタイム
俵山温泉街に移住してきた仲間たちが運営する「RETIME ROOM CAFE(リタイム ルーム カフェ)」。大きな窓から差し込む自然光と、温もりのある木の家具や柔らかな照明が作る空間は心地よく、洗練されながらもどこか乙女心をくすぐります。メニューは自家製ベーグルが中心で、テイクアウトも可能。散策のおともや旅のお土産にもぴったりです。

一番人気のベーグルサンド「サーモンと生ハムとクリームチーズ」(スープサラダセット)1,030円。コーヒーはランチタイムだとお安くなります
海外でパン作りの経験を持つスタッフが手がけるベーグルは、サンドも含め16種類と豊富に揃っており、今後も更に種類が増える予定とのこと。朝の静かな時間に焼きたてベーグルを味わえば、心も身体もすっきりリセットでき、俵山の一日を清々しく始められそうですね。ほかにも、地元食材を生かしたパスタやドライカレーも楽しめますよ。
旅の思い出を連れて帰ろう。わくわくのお土産探し
ころんと可愛い♡白猿伝説にちなんだ「福田泉月堂」の名物まんじゅう
見ざる・聞かざる・言わざるの三種類の形を模した「三猿まんじゅう」は、地元で長く愛されてきた名物商品。その愛らしい見た目に思わず顔がほころび、写真に収めたくなります。個包装なのでばらまき土産にもぴったり。パックセットや詰め合わせもあるので贈る相手に合わせて選びましょう。日によっては「白猿の湯」湯久里倶楽部でも購入でき、旅の余韻を感じながらゆったり味わうことができます。
オーガニックにこだわった、心ときめく「ユーカリとタイヨウ」の焼き菓子
パリで学んだ店主が手がける焼き菓子は、オーガニックや旬の素材を使ったやさしい味わい。ショーケースには、スコーンをはじめクッキーやマフィンなど多彩な焼き菓子がずらり。眺めているだけで心がときめき、お気に入りのひとつを選ぶ時間も楽しめます。販売はテイクアウトのみとなりますが、通販にも対応しているので、気に入ったら自宅でも注文ができますよ。営業日は不定期のため、訪れる際は公式Instagramのチェックをお忘れなく。
おしゃれなパッケージが魅力。「COFFEE&ROASTER YAMA」のコーヒー
丁寧に深煎りコーヒーを中心に焙煎する「COFFEE&ROASTER YAMA(コーヒーアンドロースターヤマ)」のコーヒーは、しっかりとしたコクとほろ苦さがあり、酸味が苦手な方でも飲みやすい味わいが魅力。冷めても雑味が出にくく、最後の一口までおいしさが続きます。パッケージもおしゃれなので、ついつい色んな人に配りたくなってしまいます♪市内の道の駅やスーパーマーケットで購入できるのも嬉しいポイント。COFFEE STANDでのドリンク販売は、テイクアウトのみとなります。営業日は不定期のため、InstagramとFacebookページをご確認ください。
まち全体にそっと迎えられながら、俵山温泉で心がゆるやかに整っていく

俵山の魅力を心ゆくまで体感して帰路へ
「俵山まちごと旅館」を通した俵山温泉への旅は、ゆっくりとまちに溶け込み、穏やかな時間が流れます。歴史ある温泉はもちろん、受け継がれてきた街並みや空気感、人との出会い、地元の食などに触れることで、日常で失いかけていた自分のリズムや前向きな気持ちが自然と戻ってくるはず。まち全体が旅館のように迎えてくれるこの体験で、心身を整える旅をぜひ味わってみてください。
































