【2020年】はじめての湯布院に♪観光のポイントと王道観光スポットをご紹介

全国的にも人気が高い「由布院温泉」、江戸時代からの湯治場の雰囲気を残す「湯平温泉」などが有名な、大分県の由布院盆地を中心とした温泉地です。老舗の名旅館や個性的な宿が点在し、豊かな自然やおしゃれなカフェ、地元野菜や豊後牛を使ったグルメなど見どころも豊富。多数の美術館やギャラリーがあるアートのまちとしても知られています。

湯布院内での移動手段やおすすめの観光シーズン、知っておくと便利なサービスなど、気になる湯布院観光のポイントをご紹介します。

四季折々の景色と共に楽しむ露天風呂や話題のグルメ、手作り体験もできるギャラリーや美術館など人気スポットがコンパクトにまとまっているので、一泊二日でも十分リフレッシュすることができます。

由布院駅から定番スポットの「金鱗湖（きんりんこ）」まで、徒歩約25分。人気の観光スポットやお店もこの範囲に多数あるので、徒歩でもしっかり楽しめます。少し離れた場所もめぐりたいなら駅構内のレンタサイクルを利用するのも良いですね。ただし「鳥越地区」「塚原高原」「湯平温泉」などへは、車での移動が必要になります。

湯布院散策なら、由布院駅方面から「湯の坪街道」を通って「金鱗湖」へ出るコースははずせません。約1.5㎞の湯の坪街道には70以上もの個性豊かなショップが並び、由布院グルメの食べ歩きや雑貨店めぐりを楽しむ観光客で賑わいます。通りの奥には由布岳も見えますよ。

湯布院のシンボルともいえる金鱗湖では、冷え込んだ朝には朝霧が立ちこめる様子が見られます。10月下旬～11月中旬なら、朝霧と紅葉の両方が楽しめておすすめです。また、新緑や大分川沿いの桜が見頃で過ごしやすい4～5月頃も人気です。

由布院駅前の「ゆふいんチッキ」では、荷物を宿泊先へ配送してくれます（1個600円～。但し、由布院温泉観光協会加盟宿泊施設に限る）。また、荷物の一時預かり（1個500円～）やベビーカー・車いすの無料貸し出しも行っています。

たくさんの見どころの中から、王道といわれる観光スポットをご紹介していきます。

徒歩での散策にちょうど良い由布院駅周辺の観光スポットです。

新緑、紅葉、朝霧…四季折々の表情を見せる美しい湖畔を散策

穏やかな湖面に周りの木々が映る様が美しい、由布院のシンボル的な湖。季節や時間によっていろいろな表情が楽しめますが、冷え込んだ早朝に見られる幻想的な朝霧は特に有名です。湖底から温泉が湧きだしているため、湯気が立ち込めて朝霧になるのだとか。朝霧を見るのなら、晩秋～冬の早朝が狙い目なので、早起きして立ち寄ってみるのも良いかも。湖畔を囲むように散策路が続き、周辺にはカフェやレストラン、美術館などの他に、混浴の共同浴場もあります。水鳥や魚の姿も見ることができますよ。

魅力的な宿がたくさん！心も体も癒されましょう♪

由布院温泉は、源泉数と湧出量が別府に次いで全国第2位の温泉街。憧れの名旅館や料理自慢の宿、由布岳を臨む絶景露天風呂が人気の宿など、さまざまな魅力の温泉宿が来た人をもてなしてくれます。露天風呂を備えている宿がほとんどなので、由布院の自然を感じながら温泉を堪能できますよ。貸切風呂や専用露天風呂付き客室がある宿も多く、誰にも邪魔されずにのんびり癒されたい人にもおすすめ。泉質は無色透明でさらっとした肌触りの単純温泉で、神経痛や冷え性、疲労回復などの効能があるとされています。気軽に利用できる立ち寄り湯も人気です。

話題のカフェやおいしいグルメ、地元の名産品も全てここに揃ってます

由布院駅から徒歩約10分の場所から金鱗湖周辺まで続く、由布院観光のメインストリートです。話題のスイーツ店やカフェ、地元食材を使ったレストラン、こだわり雑貨や名産品を扱うお店などが通りの左右に70件ほど軒を連ねています。テイクアウトのお店も充実しているので、食べ歩きをしながらの散策が楽しい♪また、通りを一本外れるとのどかな田園風景が見られる大分川沿いに出ます。こちらもお散歩コースとしておすすめ。

ここはメルヘンの国？フクロウや動物たちに出会える英国風複合施設

2012年のオープン以来注目を集める由布院の新名所。湯の坪街道から少し入った場所にあります。映画「ハリー・ポッター」の撮影地ともなったイギリス・コッツウォルズ地方の街並みを再現した、おとぎの国のような可愛らしい複合施設です。中央の「フクロウの森」では、数種類のフクロウの他にウサギやリスなどの小動物と触れ合うことができます。他にも「不思議の国のアリス」や「ピーターラビット」などのグッズ専門ショップ、ベンガルキャット専門の猫カフェ、英国産及び地元産のものを中心とした食土産のショップなど、こじんまりとした敷地ながら個性的なお店が目を惹きます。

どこか懐かしい町並みで和スイーツやお買い物を楽しんで♪

湯の坪街道沿いにある、古い町並みを再現したような「横丁」です。レトロ感のあるどこか懐かしい雰囲気の中、甘味処に立ち寄ったり地元の素材を活かした食品や工芸品、雑貨などのショッピングを楽しむことができます。10店舗以上あるお店は、全体の雰囲気に合わせて「和」のイメージが強く落ち着いた印象。フィッシュスパのお店や無料で利用できるお手洗いもありますよ。

シャガールの作品と金鱗湖の景色を見ながら優雅なひとときを！

金鱗湖の湖畔に建つ、小さな美術館です。2階がギャラリーとなっており、幻想的な作風で有名なロシア出身の人気画家マルク・シャガールのリトグラフ39点が展示されています。1階のミュージアムショップでは、シャガール関連のアートグッズや湯布院在住のアーティストの作品などを販売していて、ここを覗くだけでもアートな気分が味わえますよ。また、1階のカフェ「ラ・リューシュ」では、金鱗湖を目の前に食事やお茶を楽しむことができます。

アンティークのステンドグラスが美しい、手作り体験もできる美術館

「ニールズハウス」と「聖ロバート教会」という2棟の赤煉瓦の建物があり、前者ではライトアップされた状態で、後者では自然光の中でヨーロッパ製のアンティークステンドグラスの美しさを堪能できます。建材や家具などに英国直輸入のアンティークを用いるなど、インテリアにもこだわりが見られます。また予約をすれば、欧米から仕入れたカラフルなステンドグラスを使ってフォトフレームなどを作成する「ステンドグラス体験」もできますよ♪所要時間は60～90分で、当日持ち帰り可能です。由布院駅から徒歩約15分の場所にあります。

観光辻馬車も立ち寄る定番パワースポットでパワーチャージ！

由布院開拓の祖とされる宇奈岐日女（うなぐひめじんじゃ/うなぎひめ/うなきひめ）ゆかりの地として、古くから地元の人たちに親しまれてきた神社です。あまり広くはありませんが、立派な杉の木が自生し、本殿の周りを取り囲む池に錦鯉が泳ぐ境内には、独特の雰囲気があります。また、平成3年の台風で倒れてしまったご神木の大きな切株3体（中には樹齢600年と推定されるものもあるのだそう）も見ることができます。由布院駅から徒歩20分程度ですが、観光辻馬車やスカーボロの停留所のひとつにもなっているので、これらを利用するのもおすすめです。

中心地からは少し離れた場所にも、まだまだ魅力的な観光スポットがたくさんあります♪

雄大な自然に日常を忘れて癒されましょう♪

由布院駅から車で約15分、草原と山並みの美しさで知られる景勝地です。また、酸性度や鉄イオン含有量が高く、日本3大薬湯のひとつといわれる塚原温泉も有名です。塚原温泉は伽藍岳（がらんだけ）の中腹にあり、日帰り入浴だけではなく、蒸気が沸き上がる様を間近に見る「火口見学」も行っています。他に、初心者でも安心して乗馬体験が楽しめる乗馬クラブや手作り雑貨のお店、豊後牛や地鶏、地元野菜がおいしい食事処などもあります。

風情ある石畳の温泉街でのんびり♪心と体をほぐしましょう

江戸時代から胃腸病に効く温泉として有名で、湯治場として栄えてきた湯平温泉。狭い石畳の坂道や、その両側に連なる旅館や食事処など、当時の面影を残した情緒ある街並みには、由布院温泉とはまた別の良さがあります。泉質は、昔から「入ってよし、飲んでよし」と言われる名湯で、飲用としても人気があります。川沿いを中心に5つの共同浴場（いずれも源泉かけ流し、加水・加温なし）があるので、宿泊しなくてものんびりとお湯につかることができますよ♪由布院駅から車で約20分の場所にあります。

朝霧に煙る由布院のまちを眺めるならここ！

由布院駅から車で約10分、阿蘇くじゅう国立公園内にある人気のビュースポットです。由布岳の麓にあたり、由布院盆地を一望の下に見渡す雄大な景色が楽しめます。もちろん、由布岳もよく見えます。お天気さえ良ければ季節を問わず素晴らしい景色に出会えますが、特におすすめなのが秋～冬の晴れた朝！由布院のまち全体が朝霧に包まれる幻想的な光景を見ることができますよ。

由布院のまちやのどかな田園風景に軽やかな足音を響かせる辻馬車は、観光目玉のひとつ。由布院駅を出発し、佛山寺（ぶっさんじ）と宇奈岐日女神社を巡って戻ってくるコースを走り、所要時間は約50分。ちょっとした観光ガイドもしてくれ、馬との記念撮影の時間などもあり、のんびりしつつも充実した時間を過ごせますよ。運行期間は3月2日〜12月まで、予約は当日のみで、由布院駅構内の「由布院温泉観光案内所」か電話にて受け付けています。ただし、朝のうちに予約が埋まってしまうこともあるそうなので、乗りたい日は急いで予約した方が良さそうです。

赤とクリーム色のツートンカラーが可愛いイギリス製のクラシックカーを使った、観光乗合タクシー。定員は9名で一日3～4便を運行しており、辻馬車と並ぶ人気の観光乗り物です。由布院駅を出発し、途中で下車して観光スポットを見学したり、運転手さんの説明を聞いたりしながらフローラハウス、興禅院、宇奈岐日女神社を巡って帰ってくる約50分のコースを走ります。予約は辻馬車と同じく、由布院温泉観光案内所もしくは電話で当日分のみ受付けています。

人力車は京都や浅草など他の観光地でも見かけますが、由布院での思い出作りにもおすすめです。由布岳が良く見えるビュースポットやのどかな田園風景、山の中の神社仏閣など、定番スポットから普通はあまりいかないところまで車夫の方のガイドと写真撮影付きで案内してくれます。安いとはいえない料金ですが、人力車独特の乗り心地やおもてなしの心にリピーターも続出の様子。コースは12～13分の一区画から120分貸切まで様々なので、旅のプランに合わせて利用してみては？

東京から湯布院へいく場合、まずは飛行機で大分空港か福岡空港へ行くのが一般的です。そこから公共の交通機関か車（レンタカー）で湯布院を目指しましょう。フライト時間は、羽田空港→大分空港が約1時間45分、羽田・成田空港→福岡空港が2時間前後となっています。

①大分空港から

大分空港からはJR由布院駅までノンストップのバスが便利。所要時間は約55分です。

②福岡空港から

Ⅰ．バス
福岡空港からJR由布院駅まで高速バスが出ています。所要時間はノンストップで約95分、各駅停車で約100分です。

Ⅱ．電車
福岡空港より市営地下鉄でJR博多駅へ（約5分）、博多駅から由布院駅までは乗り換え不要でモダンなデザインが特徴の特急「ゆふいんの森」がおすすめです。

①福岡方面から

福岡方面から車で湯布院へ行く場合は、九州自動車道と大分自動車道を利用し「湯布院IC」で下りれば、福岡市内から1時間40分程度で由布院駅周辺に到着します。福岡空港から出発するなら「空港通IC」から福岡都市高速環状線に入り、都市高速2号太宰府線→九州自動車道→大分自動車道（湯布院ICまで）を経由するコースで、走行距離117km、所要時間は約1時間30分です。

①大分方面から

Ⅰ．高速道路を利用
大分自動車道を利用して「湯布院IC」で下りれば、大分市内と大分空港のどちらからでも約50分で由布院駅周辺に到着します。大分空港からなら、大分空港道路→日出パイパスと経由して「速見IC」から大分自動車道へ入ります。湯布院ICを下りてからの所要時間は約6分です。

Ⅱ．一般道を利用
一般道で大分空港から湯布院へ向かう場合は、杵築沿海路／国道213号→大分空港道路→国道10号→国道500号→県道218号→県道616号／617号というコースで、所要時間は約1時間10分です。途中で別府市を経由するので、時間の余裕があれば全国一の源泉数と湧出量を誇る別府温泉に浸かってから湯布院を目指すこともできます。

そのシーズンの辻馬車の走り始めに行われるイベントで、由布院駅前にて安全祈願の神事や餅つき、出発式などが開催されます。なお、一般の乗車は翌日3月2日からとなります。

豊後富士とも呼ばれ、登山客にも人気の由布岳。その麓にて、毎年5月中旬に登山者の安全を祈って行われる祈願祭です。当日は先着で記念品が配布され、豚汁などが無料でふるまわれます。

湯布院盆地で毎年行われている夏祭りで、15日には五穀豊穣を願って害虫を追払う虫追い神事「蝗攘祭（こうじょうさい）」と花火大会が、16日には盆踊り大会が開催されます。

由布岳の麓の牧草地で「豊後ゆふいん牛」をバーベキューでいただき、その後、思い思いの言葉を絶叫。声の大きさや内容を競う…というユニークなイベントで、メディアでも度々紹介されています。毎年10月に開催されていて、2019年は10月14日に行われました。

1976年以来、毎年8月に開催されている日本で最も古い映画祭です。「日本映画の作り手とファンが出会う場所」をコンセプトに、新旧の映画の上映だけではなく、映画制作者と来場者が交流できるシンポジウムやパーティーなども開かれるコアな映画ファン必見のイベントです。

グルメやショッピングが充実している一方、通りを少し外れるとのどかな田園風景や雄大な自然を感じることができる湯布院。ここに挙げた以外にも魅力的なスポットがたくさんあります。温泉、美しい景色、おいしい食事やスイーツ、雑貨、アート、自然、手作り体験…これらのどれかに興味があればきっと楽しい時間が過ごせると思いますので、ぜひ出かけてみてくださいね。