静かな時間に身を任せて。「潮待ちホテル 櫓屋」でノスタルジックステイ／広島・鞆の浦

追われるように毎日を過ごしていると、知らず知らずのうちに小さなストレスが溜まっていくもの。いつの間にか、なんだかすごく疲れている気がする…。そんな風に感じる時は、大切な人と静かな時間を過ごせる場所に出かけませんか？

出典：きじむなーさんの投稿

おすすめの旅先は、「癒しの港町」とも呼ばれている広島県・「鞆の浦（とものうら）」。この風光明媚な港町では、古くから船乗りが風待ち、潮待ちをして過ごしたと言われています。今も昔ながらの町並みが残り、港には小さな船が並びます。ぷらっとお散歩しているだけでもノスタルジックな空気に包まれ、心が癒されていきますよ。

出典：chacha0925さんの投稿

タイムスリップしたような港町には、のんびり暮らしている猫たちの姿も。潮風に吹かれながらお散歩してみたり、道端の猫と遊んでみたり。「鞆の浦」で気ままに過ごせば、ゆったりした気持ちを取り戻せそうですね。

鞆の浦のレトロな街並みの中にしっとり佇む「潮待ちホテル 櫓屋（ろや）」。アクセスはJR「福山」駅から車で約30分です。こちらは明治時代の商家を再生したノスタルジックな雰囲気のホテル。客室は4室だけで、静けさに包まれ、暮らすように滞在をすることができますよ。

「櫓屋」とは、船のオールなどを製造販売していた商家のこと。館内のそこかしこにその名残があり、港町の風情を感じることができます。歴史を重ねてきた梁や建材も味わい深く、非日常の世界を演出します。

客室は全部で4室のみ。坪庭と半露天風呂を備えた1階客室と、鞆の浦の町並みを見下ろせる2階客室に分かれています。どちらを選んでも、ゆとりあるスペースで心地よい滞在が楽しめます。

1階の客室には坪庭が付いています。明治時代の建物によく似合う和情緒たっぷりの坪庭は、専任の庭師による手入れの賜物。縁側に腰かけ、庭を眺めながらまったり過ごしたくなりますね。

間取りはベッドルームと和室の2部屋。4名まで泊まれる余裕のある広さです。歴史を感じる美しい欄間や建具とモダンなインテリアが絶妙にマッチした、スタイリッシュかつ居心地の良い空間となっています。

こちらは坪庭に面した半露天風呂。お湯を入れると立ちのぼるヒノキの香りにほっこり心が和みます。暖かい時期には窓を開け爽やかな風を感じて、寒い時期には窓越しに夜空を眺めながらリラックス。どの時期に訪れてもゆったりくつろぐことができますよ。

2階は天井が高く開放的な空間が広がっています。間取りはワンルームタイプで、ソファを備えたリビングスペースがついています。大きな窓から見えるのは鞆の浦の情緒ある町並み。あちこち出かけるのもいいけれど、暮れなずむ町を眺めながらただ静かに過ごすのも最高に癒されそう。

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2階の客室には滝のようなジェットバスが楽しめる湯舟「楽湯」が備わっています。お風呂に入っていても冷えがちな肩にたっぷりのお湯がかかる設計になっていて、体が芯から温まりますよ。のんびりプライベートタイムを過ごしたい時は、客室のお風呂が充実していると嬉しいですよね。

出典：清三郎さんの投稿

客室でひと息ついた後は、お散歩がてら湯巡りに出かけましょう。「潮待ちホテル 櫓屋」には大浴場がありませんが、近所にある姉妹館の「鴎風亭（おうふうてい）」と「景勝館 漣亭（さざなみてい）」の大浴場や露天風呂を利用することができます。夕暮れ時の鞆の浦の町は、昼間とはまた違った風情があります。美しい景色を眺めながら、いざ極上の温泉へ。

「鴎風亭」へは徒歩で10分ほど。開放感たっぷりの屋上露天風呂と大浴場が利用できます。どちらも眼前に瀬戸内海を臨む絶景温泉ですよ。お湯は天然ラジウム温泉で、体を芯から温めてくれます。

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「景勝館 漣亭」へは「潮待ちホテル 櫓屋」から徒歩約5分。こちらのお風呂も目の前に海が広がる素晴らしいロケーションです。ヒノキの香る樽風呂にゆったり浸かって暮れゆく空を眺めれば、心のコリがほどけていきそうですね。

温泉で体を温め、宿に戻ったらいよいよ夕食の時間です。会場は1階にあるカフェレストラン「Cafe&Bar」。蔵のようなレトロな空間で、しっとりお食事を楽しむことができます。こちらでいただけるのは、地元の食材をふんだんに使った和洋折衷の創作コースです。

広島県産のブランド牛「峠下牛（たおしたぎゅう）」や瀬戸内産の海鮮のフォンデュなど、この土地ならではの味覚を存分に味わうことができますよ。見た目も味も極上のお皿の数々に、ついお酒が進んでしまいそうですね。なお、こちらのコースディナーは完全予約制です。事前予約をお忘れなく。

ディナーの後は、そのままバーとしてお酒を楽しみましょう。鞆の浦に伝わる「保命酒（ほうめいしゅ）」は、”瀬戸内の養命酒”と言われる生薬を含んだお酒。冷えや美容に良いとされているので、ぜひ一度いただいてみてくださいね。おいしいお酒とともに他愛のないおしゃべりに花を咲かせて…静かに鞆の浦の夜が更けていきます。

出典：Ok.Norinoriさんの投稿

居心地の良い客室でゆっくり休んだ翌朝は、少し早起きをしてみませんか？鞆の浦は朝日が綺麗に見える場所として密かに人気なんですよ。人の少ない時間帯に2人きりで輝く朝日を眺め、散策を楽しめば、忘れられない特別な思い出ができそうですね。

散策から戻ったら朝食タイム。「Cafe&Bar」にてこだわりのトーストが自慢の「潮待ちモーニング」をいただきましょう。ヨーグルトやサラダ、フルーツも用意されていて朝から心と体にたっぷり栄養補給ができます。

チェックアウトギリギリまでゆっくり過ごしたいという方は、朝食をパスしてブランチにカフェメニューをいただくのもおすすめ。こちらはご当地グルメの「鯛バーガー」。鯛漁のさかんな鞆の浦らしい一品です。とろけるチーズとピリ辛のスイートチリソースがアクセントになった絶品バーガーに、思わず笑みがこぼれます。

出典：秋風さんの投稿

「潮待ちホテル 櫓屋」から歩いて10分ほどの場所にある「福禅寺 対潮楼（ふくぜんじ たいちょうろう）」は、鞆の浦随一の絶景スポットです。ここ「対潮楼」は江戸時代に朝鮮通信史が宿泊していた客殿だそう。大きな窓枠に切り取られた眺めは、まるで額縁に入った絵のようです。海に浮かぶ弁天島もここから見ることができますよ。

出典：りんさんの投稿

「福禅寺」は幕末期、坂本龍馬が紀州藩の重役と交渉をするため訪れた場所とも言われています。歴史好きの方は訪れてみてくださいね。

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「潮待ちホテル 櫓屋」から歩いて15分ほどの場所にある「鞆町カフェー 454」。古くは診療所として使われていた建物をリノベーションした、雰囲気たっぷりの隠れ家カフェです。診療所の看板がそのまま残る外観は、一見カフェには見えず見過ごしてしまいそう。

出典：flektogonさんの投稿

ガトーショコラやクレームブリュレなどのカフェメニューはもちろん、本場仕込みの本格イタリアンもいただけます。散策中のちょっとした休憩でも、のんびりランチでも。ふらっと立ち寄って、地元の方に愛される味をぜひ堪能してくださいね。

出典：カーバケッティさんの投稿

お疲れ気味の自分に気づいたら、広島県・鞆の浦の「潮待ちホテル 櫓屋」で静かな時間に身を任せ、ゆったり過ごしてみませんか？情緒たっぷりの港町で過ごす一日は、まるで時が止まったかのよう。忙しい毎日を忘れさせてくれますよ。