2020年08月27日
ミステリー好き歴女必見!伊豆の七不思議を巡る旅へ
伝説や昔話など、各地には昔から伝わるお話が数多く残っています。都内からのアクセスが良くサクッと行く旅先として人気の伊豆半島。そんな伊豆半島にも、昔から語り継がれている伝説が数多く残っています。特に、変わった伝説が残っている地域は7つ。静岡県内でもミステリースポットとして知られているんです。今回は、伊豆半島にまつわる世にも奇妙な7つの不思議とともに、ミステリースポットをご紹介します。
一般的に旅行雑誌や旅行案内で”伊豆”という場合、静岡県の東の端にある伊豆半島全域を指すことが多いです。伊豆は4つのエリアにざっくり分けられ、熱海や伊東の温泉地が人気の「東伊豆エリア」、ヒリゾ浜や下田といった絶景や歴史が特徴的な「南伊豆エリア」、富士山と夕日の眺めが美しい「西伊豆エリア」、”伊豆の小京都”と呼ばれる修善寺のある「中伊豆エリア」です。
東伊豆エリアや南伊豆エリアへの都内からのアクセスは、特急「スーパービュー踊り子号」を利用し約1時間半~2時間半。中伊豆エリアへは特急「踊り子号」で約2時間。西伊豆エリアは車でのアクセスが便利で、東名高速道路経由で約3時間です。
文豪たちが愛した修善寺温泉には、心温まる伝説が残っています。807年、今から約1,200年前、弘法大師(空海)が、冷たい桂川の水で病気の父親の背中を流している息子の姿を見かけます。そんな親孝行の息子を気の毒に思い、大師が持っていた独鈷*(とっこ)で川の岩を砕いて温泉を噴出させます。そして、病気の父親がその湯に浸かるとたちまち病が治ったという伝説があります。「独鈷の湯」は、その伝説の湯。温泉療法が広まったきっかけにもなったんですよ。1,200前のお湯が現在も湧き出ている不思議…。よほど空海は少年の行動に心を揺さぶられたのでしょう。
*独鈷…密教道具のひとつで金銅製の両端が尖った棒状の杖のようなもの。
独鈷の湯の詳細情報
小鳥に窮地を救ってもらった男神は杉鉾別命(スギホコワケノミコト)。この命を祀っているのが河津来宮神社です。境内にある樹齢1,000年を超える大楠の木は、国の指定天然記念物にもっている大きな木。もしかしたら、男神を救った小鳥たちのねぐらかもと思えるほど神秘に溢れています。
來宮神社の詳細情報
堂ケ島天窓洞の詳細情報
大瀬の神池の詳細情報
終戦後ぐらいまでは、石の前で声を発すると実際に人の声が反響したといわれています。別荘地の開発が進むにつれて反響しなくなったそう。「与一よ~、与一よ~」と聞こえたかどうかは知る由もありませんが、なんとも胸が詰まる伝説です。声が反響しなくなった今でも、「こだま石」を見ると親子愛というものを考えさせられます。
伊豆半島の石廊崎(いろうざき)には、崖にめり込んでいる不思議な神社があります。それは「石室神社」。昔、塩を運んでいた千石船*が、石廊崎沖で嵐に遭い難破の危機に直面します。「無事に江戸に着いたら、船で一番大切なものを奉納する」と神に約束しました。その後、一行は無事に江戸に辿り着くことができましたが、神への誓いを忘れてしまいます。江戸からの帰り道、船が進まず暴風雨になってしまい、誓いを思い出した船主は、帆柱を奉納するつもりで海に流します。すると現在の「石室神社」のある岩窟に帆柱が突き刺ささり、石廊権現の社殿あたりまで波に乗り打ち上げられました。その後波もおさまり、船は無事に播州へ戻うことができたそう。
*千石船…中世期~明治にかけて使用された大型木造帆船
石室神社の詳細情報
ある条件とは、晴天であること、波が静かなこと、大潮であること、そして正午であることです。このような条件が揃うのは年に何度もないそう。しかも、小船でしかアクセスできません。年に一度、参拝者向けに船がでているそうなので、そのチャンスを使って訪れてみては。
手石の弥陀窟の詳細情報