熱海の海と街並みが広がる「MOA美術館」。カップルで癒しのひと時を

働き盛りの毎日は、仕事に家事にと常に時間に追われてくったくた。カップルで一緒に過ごせる貴重な週末も起きた瞬間から、どちらともなく「疲れた」…。そんなお疲れカップルは、ちょっとしたプチ旅行でリフレッシュしてはいかが。美しい景色、ご当地グルメ、観光スポット、いつもとは違う場所に身を置いて、疲れた心と体を癒しましょう。

伊豆半島に位置する熱海は、日本有数の温泉リゾート地。東京駅から新幹線で約40分と、都心からも行きやすく、温泉やマリンレジャー、ハイキング、ミカン狩り、美術館・博物館めぐりなどのレジャーも豊富。「梅園梅まつり」や「熱海花火」などのイベントが多く、年間を通して温暖な気候で過ごしやすいので、いつ訪れても楽しめますよ。

出典：やすりんさんの投稿

相模灘を見渡す静岡県熱海市の高台に立つ「MOA(エムオーエー)美術館」。1982年開設、敗戦に起きた東洋美術の海外流出を防ぐために岡田茂吉が収集した莫大な作品を展示する私立美術館です。2022年現在、東洋古美術を中心に国宝3点件、重要文化財69点、重要美術品46点、西洋美術を含む約3500点を所蔵。館内には建築美にあふれたエントランスや能楽堂、「黄金の茶室」(復元)、お食事処、カフェも併設され、デートスポットとしても人気です。

「MOA美術館」までのアクセスは、東京駅から熱海駅まで新幹線で約40分、熱海駅からバスで約7分、徒歩なら約30分。相当な坂道を上ることになるので、歩きはおすすめはしません。が、アスリート気分で美術館を目指したい！達成感を得たい！というカップルは、歩きやすい服装と足元で挑みましょう。

「MOA美術館」は、日本ではまだまだ少ない写真撮影OKな美術館。個人使用の目的なら、館内および所蔵作品の写真撮影が自由に撮れます。ただし、フラッシュ、自撮り棒および一脚、三脚は使用禁止。企画展と他から借用展示している作品の写真撮影も禁止となっているので、ご注意を。

出典：sho-butterfyさんの投稿

美術館のエントランスは2つ、山頂側と山麓側。バス停から近い山麓側のエントランスは「アートストリート」と名付けられた、本館に続く高低差約60ｍ、総延長200ｍにおよぶ7基のエスカレーター。刻々と変化する色彩のグラデーションに包まれた空間は近未来⁉光に吸い込まれるように天空へと上がりましょう。

出典：おさみんさんの投稿

エスカレーターを3基ほど上がると、現れたのは世界6か国から集めた大理石を床に敷いた直径20ｍの円形ホール！そして頭上には、日本最大の万華鏡のマッピング‼足を止め、口をぽかんと開けて写真を撮ることすら忘れてしまう、圧倒的な美しさと迫力です。

出典：masa315さんの投稿

ホールに流れる音楽は、この万華鏡のためにピアニストが作曲したもの。しばし、椅子に座って、変化する万華鏡と優しいピアノの音色に癒されましょう。

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アートストリートを抜けた2階に広がる「メインロビー」。幅32mの大きな窓ガラス越しに、初島や伊豆大島が浮かぶ相模灘を180度の大パノラマで一望できる絶景スポット。晴れた日には、遠くの房総半島から三浦半島、伊豆七島も楽しめます。大理石の一種・寒水石を敷き詰めた床と、カメラレンズの光化学ガラスでできた脚を持つ長椅子は、レフ版のように空と海の青をより美しく映えさせます。

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メインロビーに隣設する「黄金の茶室」。天正14年に豊臣秀吉が京都御所の中に組み立て式の黄金の茶室を持ち込み、時の天皇である正親町(おおぎまち)天皇に茶を献じたと伝えられている茶室を純金で復元したもの。茶室内には入れませんが、豪華絢爛さと閑寂枯淡、相反するものが共存した桃山時代の美意識、金箔好きで知られる秀吉の世界観を十分に感じられます。目がチカチカするほど眺め、写真を撮りまくったら、次へと参りましょう。

出典：kao♪♫♬さんの投稿

2階奥には、全国の美術館でも数ヶ所しか設置していない「能楽堂」。檜皮葺き・入母屋造りの屋根に総檜造りの能舞台、舞台後方には大きな松が描かれた固定舞台装置「鏡板」は、眺めるだけでも能の魅力と舞台の臨場感が伝わります。伝統芸能の紹介をはじめ、クラシック、ポップスのコンサート、講演会などが開催されているので、興味あるカップルはお出かけする前に公式サイトで確認を。

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展示室は2階に3室、1階に3室ほど設けられています。展示ケースは床の間をイメージし、和紙を用いた畳を展示台に。さらに、低反射高透過のガラスを用い、鑑賞者の背後に黒漆喰の壁を設置することで、自分や背景を映しこまずに作品鑑賞や写真撮影ができるように工夫がされています。

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見ておくべき作品は、国宝3点。中でも尾形光琳の「紅白梅図屏風」は一番の人気で、他所にほとんど貸し出さない貴重なもの。さらに、劣化の恐れがある国宝なため、展示期間が年間60日以内と限られています。「MOA美術館」では毎年、梅の時期に一般公開されます。今から来年の予定に入れておきましょう。

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こちらは通年鑑賞ができる国宝、野々村仁清の「色絵藤花文茶壺」。焼きものは劣化の心配がないのため、いつでも会える国宝です。各展示室では貴重な仏教絵画や陶磁器、染色、木工など、さまざまな作品を見ることができます。企画展は子供向けやコンテンポラリー作品と、展示室の作品とは趣が異なったアートと出会えます。

出典：y_recさんの投稿

敷地内に設けられた日本庭園「茶の庭」に佇む「茶室 一白庵」。MOA美術館創設者・岡田茂吉の生誕百年を記念して建てられた茶室です。大広間に飾られた茶道具を鑑賞しながら店内の立礼席で、心地よい風と新緑や紅葉、紅梅などの季節の色どりを眺めながらテラス席で、和菓子と抹茶をいただきましょう。

出典：さくらいまさゆき（masa）さんの投稿

メニューは、抹茶と和菓子のセット。季節によっては和菓子が選べたり、抹茶とおしるのセットを注文できます。有機JAS認証の自然農法された茶葉で点てた抹茶は、ほのかな苦みで飲みやすく、和菓子の甘みを中和させてくれます。水羊羹や干菓子、旬の素材を使た半生菓子など、目と舌で季節を感じさせてる和菓子は疲れを取るには十分なお上品なサイズ。辛党の彼にもおすすめです。

出典：やすりんさんの投稿

一服後は、茶の庭をのんびり散策。「唐門」や「片桐門」など江戸時代に建てられた建造物や、国宝「紅白梅図屏風」を描いたとされる尾形光琳の終の住み家の復元「光琳屋敷」、癒しスポットの竹林など、しっとりとした和の風情に心が安らぎますよ。

出典：ピンクサファイア♪さんの投稿

館内1階ロビーの窓辺に配された「the cafe(ザ カフェ)」。相模灘を一望しながら、スペシャリティコーヒーと軽食でまったりできる絶景カフェです。小田原城や江戸城の普請にも使われた小松石のカウンターで注文とお会計を済ませ、好きな席に座りましょう。

メニューは、スぺシャリティーコーヒーや独自に焙煎したオーガニックコーヒーなどのドリンクを中心に、有機環境で飼育した乳牛のミルクから作った「伊豆牧場ソフトクリーム」や熱海産の無農薬だいだいの果汁を使った橙シフォンなどのオーガニックスイーツを少々。眺望もよく、ドリンクもスイーツもオーガニックにこだわって作られているのに、価格はお手頃です。

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「MOA美術館」からバスで約4分＋徒歩約1分、伊豆山中腹の高台に立つリゾート温泉旅館「ATAMI せかいえ」。ピクチャーウィンドウ越しに海を眺められるロビー、海景色を２人占めできる温泉露天風呂付き客室、海を正面に椅子やソファが並ぶオープンエアのテラスなど、どこにいても相模湾と空の景色を眺められます。贅沢な空間で大人の時間を楽しみたいカップルにおすすめです。

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本館「せかいえ棟」と新館「月の道棟」で構成された「ATAMI せかいえ」。それぞれの棟には専用ダイニングが設けられ、本館宿泊者は日本酒とのペアリングも楽しめる海の幸豊かな日本料理、新館宿泊者は目の前の鉄板で専属料理人が焼くお肉料理がいただけます。さらに、客室内のプライベートキッチンで専属シェフが料理を振る舞う「ペイントハウス月の道」もあるので、お料理を軸にお部屋選びをしてみて。

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客室は、本館12室と新館13室。すべてのお部屋がオーシャンビューで、源泉かけ流しの露天風呂とシモンズ社と共同開発したベッドを完備！広いお部屋でくつろぎ、プライベートテラスでシャンパンを傾けながら雄大な大海原を眺めましょう。そして、神湯として信仰されていた伊豆山温泉の湯あみを24時間贅沢に楽しみ、日々の疲れやストレスから解放されましょう。

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「MOA美術館」から徒歩約13分、市街地の喧騒を離れた閑静な高台に立つラグジュアリーホテル「石のや 熱海」。2020年9月にオープンした次世代ホテルには、別荘感覚で過ごせるスイートルームや貸切風呂、専用個室での食事など、プライベートを大切にしたお部屋や施設が充実。海を感じながら、2人の時間を過ごせます。

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客室は全34室。専用露天風呂とプライベートテラスを完備した「スイートルーム」やオーシャンフロアのお部屋がおすすめ。「スイートルーム」は、趣の異なる和モダンのインテリアでまとめらた4タイプがあり、ダイニングやリビング、シモンズベッドが並ぶベッドルームで彼と暮らすように過ごせます。ちなみに客室露天風呂やビューバス、大浴場、貸切風呂のお湯は、徳川家康公も愛した熱海温泉。体の芯から温まり、乾燥気味の肌が潤うそう。

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お食事は、26階のゲスト専用の食事処へ。夕飯は季節に応じた和洋創作料理を、朝食は和食をベースにサラダやフルーツの小鉢も並ぶ定食をいただきます。「スイートルーム」は個室、「ゲストルーム」は半個室で、ほかの宿泊者を気にせずに会話と食事が楽しめます。

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JR熱海駅から徒歩約5分、小高い山腹に立つリゾート温泉ホテル「TKPホテル＆リゾート レクトーレ熱海桃山」。「MOA美術館」から車で約4分と少々離れていますが、名物の熱海海上花火大会を大迫力で観賞できたり、屋上テラスで熱海市街を眺めながら朝食を食べたり、はたまた熱海観光に繰り出したりと、アクティブな熱海旅行が楽しめます。

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7階建のエレベーターがないコンパクトな館内には「フリーラウンジ」や「漫画コーナー」、有料本格マッサージチェアで体の疲れを癒せる「リラクゼーションスペース」、温泉大浴場、屋上に完備した男女別温泉露天風呂と有料貸切風呂があり、気ままに過ごせます。お部屋は本館と別館に全31室。あまり歩きたくない人は、本館のお部屋を予約しましょう。

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食事は、熱海わっぱ弁当と朝食ボックスをテイクアウトスタイルで提供。夕食は近くのコンビニで買ったビールと共にお部屋で、朝食は屋上テラスで朝日を浴びながら、カジュアルに楽しんで。熱海海上花火大会の鑑賞を楽しみたいカップルは、開催日をチェックして早めにお部屋を押さえておきましょう。

出典：n2maさんの投稿

美術館や博物館が点在する熱海の中でも、所蔵点数においても美術的価値においても一目置かれる私立美術館「MOA美術館」。カジュアルに芸術鑑賞を楽しだり、海や庭園を眺めながら和洋スイーツで一服したりと、1日ゆっくりデートができるので、日頃の疲れを癒してくださいね。