2016年08月19日

東京観光にレトロな建築探訪。歴史を感じるスポットを歩こう

東京観光にレトロな建築探訪。歴史を感じるスポットを歩こう

大都会東京といえば、世界屈指の高層ビルが並ぶ最先端の街。しかし、明治から大正、昭和時代に建てられた建物もいまだに残っておりこれも東京ならではの風景。東京観光はのんびり歩きながら、レトロでクラシカルな建物巡りを楽しんでみませんか。

都心に佇む歴史を感じる建物巡り

高層ビル群がどこまでも続く東京。最新のファッション、グルメの商業施設が数多くあり魅力的ですが、明治から大正、昭和時代に建てられた建築物もいまだに残っており、ビルの狭間に佇む建物も世界に誇れる東京の素晴らしいところです。

今でも見る人を圧倒させる東京のレトロな建物を巡る東京散歩を楽しんでみましょう。

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出典:アトくんさんの投稿

ライトアップされた赤れんが駅舎(東京駅)。意外にもまわりの高層ビルと融合していて美しい。

東京の玄関「東京駅丸の内口赤レンガ駅舎」

まずは東京を代表するレトロな赤レンガが特徴的な東京駅丸の内口の駅舎です。1914年に建築家・辰野金吾によって建てられ、100年建っても国内外の旅行者を魅了する人気の名所。

外観の赤レンガをはじめ、内観は8つの干支や伝説の鳥・鳳凰、平和の象徴・鳩のレリーフは見物。職人たちの匠な技で建てられた世界でも指折りの芸術的な駅舎といえます。駅舎内には「東京ステーションギャラリー」やステーションホテル、そして地下には東京一番街などの飲食店や商店もあるので、1日中満喫することができます。

東京の玄関「東京駅丸の内口赤レンガ駅舎」722831

出典:ckazuさんの投稿

2012年に創業当時の駅舎に再現され、2014年に開業100周年を迎えた東京駅。記念Suicaは10万枚も増刷されるなど話題になりました。

東京の玄関「東京駅丸の内口赤レンガ駅舎」722846

出典:

丸の内北口と南口で見ることができる鳩と8つの干支のレリーフ。皇居からほど近い東京駅・丸の内周辺は建物にも「気品」が求められます。普段素通りしている人も注意深くみてみると東京駅がぐっと楽しくなりますよ。

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出典:

創業当時の赤レンガ壁。100年以上の歴史を物語っています。東京大空襲で焼失した部分もありますが、復興工事もすすみ今では利便性もアップしました。国の重要文化財に指定されています。

迎賓館赤坂離宮/四ツ谷

迎賓館赤坂離宮は、外国の首相や国の賓客に対して宿泊や接遇を行うために設けられた施設です。現在は試験的にですが一般にも特別に公開され、インターネットで申し込みをして、抽選に当たった方のみ見学ができます。(特別日は除く)。当日に配布される整理券をゲットすると前庭・本館・主庭が無料で見学できます。
建物に入る前は金属探知機で身体チェックをされ、ペットボトルの中身を検査するなど空港の保安検査さながら。

建物へ入ると洋風の造りになっており大理石やシャンデリア、絵画、壁画など豪華絢爛な世界が広がります。随所に日本の美や技術もみられテレビでみるよりずっと美しい。明治以降の文化財としては、初の国宝に指定されています。

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出典:be touchedさんの投稿

歴代のVIPには、エリザベス女王、ゴルバチョフ大統領が訪れ植樹しました。

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出典:

今まで公開されていなかった分、状態はとてもキレイです。中は撮影禁止、触れるのも禁止です。

日本を代表する老舗百貨店・三越日本橋本店

続いては日本の五街道の起点である日本橋から三越・日本橋本店です。ルネッサンス様式の威容を誇る百貨店は1935年(昭和10年)に建てられたもので、完成当時は「国会議事堂」や初代「丸ビル」に次ぐ大きなレトロ建造物でした。入口にある「ライオン像」や館内にある天女(まごころ)像は大正時代や昭和中期に作られた彫刻に注目です。老舗百貨店でお買い物や食事を楽しみながら、ロマン溢れる建物美を楽しんでみましょう。

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出典:

三越日本橋本店。東京にある百貨店で江戸時代からずっと同じ場所で営業している三越。2016年5月には全館リモデルの改装計画が発表され、2020年に完成する予定だそう。この建物を見られるのは今だけかもしれません。

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出典:

三越の礎を築いた支配人・日比翁助によって開設された「ライオン像」。待ち合わせ場所としてもわかりやすいスポット。

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出典:

三越本館1階中央ホールにそびえたつ「天女(あまごころ)像」

祝・世界文化遺産登録「上野 国立西洋美術館」

西郷隆盛像で有名な上野公園周辺もレトロな建物があります。数多くある博物館や美術館の中でおすすめのスポットが「国立西洋美術館」です。実業家・松方幸次郎のフランス美術コレクションを中心に中世から20世紀初頭までの西洋絵画、彫刻を展示しており、常設展に加え、欧米の美術館の作品を期間限定で鑑賞できるなど東京、そして日本を代表する美術館となっています。

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出典:nicky777さんの投稿

国立西洋美術館の注目ポイントはやはり建物。フランスで有名な建築家ル・コルビュジェが設計した日本唯一の建造物として知られています。建物内のピロティーやスロープは自然光を利用した設計となっており、自然の光で絵画や彫刻を鑑賞できるようになっています。2016年7月にはユネスコから「ル・コルビュジェの建築物」の1つとして世界文化遺産に登録されました。ぜひ芸術作品の鑑賞とともにコルビュジェが設計した美術館そのものの鑑賞も楽しんでみましょう。

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出典:

オールドマスター作品を展示する国立西洋美術館の本館展示室

美しい庭園と作品に注目!「東京都庭園美術館」

東京のハイソなエリア、白金台周辺からはクラシックな西洋文化を感じさせる「東京都庭園美術館」をご紹介。元々は「朝香宮邸」として、皇族の方々が住まいとして明治から大正にかけて利用していました。設計したのはフランス人芸術家のアンリ・ラパン。正面玄関や各寝室、そして応接室は当時流行った「アール・デコ様式」を用いており、シャンデリアや絨毯を歩くと何だかぐっと背筋が伸びます。

美しい庭園と作品に注目!「東京都庭園美術館」722904

出典:

美しい庭園と作品に注目!「東京都庭園美術館」722907

出典:

現在は美術館として活用しており、期間ごとに展示作品が変更になります。

元祖・財閥のトップが過ごした邸宅「旧岩崎邸庭園」

“東京の学問の神様”湯島天神周辺にあるレトロな雰囲気を楽しめる建造物が「旧岩崎邸」です。かつては三菱財閥三代目・岩崎久彌が暮らしていました。注目ポイントは大名庭園として使われていた庭園ですが、もう1つの注目ポイントは洋館。イギリスの建築家・コンドルによる設計で明治時代に建てられました。ルネサンス様式やイスラーム様式を融合した客室のデザインは、国内でもなかなか見ることができません。時間をかけてゆっくりと散策してみましょう。

元祖・財閥のトップが過ごした邸宅「旧岩崎邸庭園」722911

出典:

洋館は迎賓館として利用され、和館では実際に生活していたそう。

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出典:

「トスカナ式」と呼ばれる建築方式を使った1階列柱

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出典:

旧岩崎邸・和館からはコンドルが設計した洋館と美しい庭園をご覧いただけます。

さいごに

明治から昭和と東京の成長していく姿をみていたと思うとなんだか感慨深いものがありますね。ビル群の立ち並ぶ東京のイメージが強いですが、歴史を感じるレトロな建物にも目をこらしてみましょう。新たな発見があるかもしれませんよ。

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