約3000本の桃が咲き誇る。豊田市上中町のしだれ桃にうっとり

豊田市旭地区の上中町は、しだれ桃の群生地です。もともとは地区の人たちが植えた30本の桃の木が始まりで、今や春になると3000本の桃の木が一斉に花をつけます。枝が地面に向かって伸びる「しだれ桃」の木が多いので、満開の時期はとても優雅に桃の花見を楽しめます。

桃の花の見ごろは、4月上旬から中旬にかけてです。桃の花シーズンになると町内の道路は一部が車両通行止めになり、約1キロの散策路に変わります。しだれ桃を眺めながらゆっくり散策しましょう。
※2017年の見ごろは4月11日から約2週間の予定

桃の花というと濃いピンク色をイメージしますが、上中町のしだれ桃は白や薄いピンク、赤の花などカラフルです。八重咲きタイプが多いので、近くで見るととってもゴージャス。ひとつの花の中に白とピンクが混ざり合っている品種もありますから、時には近づいてじっくりと眺めてみて。

それでは満開のしだれ桃の里をバーチャル散策してみましょう。これほどたくさんのしだれ桃を見られる場所は、なかなかありませんよ♪

斜面にそって、色とりどりのしだれ桃が並びます。上中町は山間にあるので、高低差を利用して桃の木を植えてあります。まるで桃の花が波打っているよう。桃は中国原産の植物で不老長寿のシンボル。こんな景色を見ていれば、長生きできそうな気がします。

この時期に上中町で咲くのはしだれ桃だけではありません。レンギョウや菜の花、ムスカリも見ごろです。黄色い菜の花に色とりどりの桃の花、山の常緑樹の取り合わせがとっても鮮やか。青空をバックに、写真をたくさん撮りたくなります。

ちなみに、桃の木はバラ科桃属でほのかに甘い香りがします。日本では弥生時代の遺跡から桃の種が出土していますし、江戸時代の書籍には桃の花8品種が紹介されています。江戸の桃と現在の品種はあまり変わりがないため、江戸時代の人と同じ桃の花を見ていることになります。

散策路のあちこちに、見どころスポットの看板があります。ここでシャッターを切れば絶景写真間違いなし！最近では豊田のしだれ桃は人気が高まり、テレビの取材もやってくるようになりました。なお、開花状況は旭観光協会ホームページで確認ができますので見てみてくださいね。

上中町へ車で行く場合は、猿投グリーンロード枝下インターから約40分です。しだれ桃の時期は臨時駐車場（有料）があります。広い駐車場ですが満開時は混雑しますので、早い時間か15時すぎがねらい目です。

シャトルバスは旭総合体育館の臨時駐車場から9時～15時まで運行しています。運行日は主に開花時期の土日ですので、公式サイトで確認してから行きましょう。水・土・日は小渡からもバスが運行します。

観梅や観桜に行ったことがあっても、桃の花見は初めてという人もいらっしゃるかもしれませんね。梅よりも華やかで桜より可憐なしだれ桃の花を、この機会にゆっくりと楽しんでみてください。