大阪穴場グルメ。関西は寿司屋の宝庫！“イケてる”寿司屋8選

江戸前（東京湾）で取れたネタを使った握り寿司の「江戸前寿司」に対して、大阪寿司は棒寿司や箱寿司、バッテラやなどの押し寿司がメインです。そう、実は寿司は関西の方が歴史が長いんです。押し寿司を一口大に食べやすく切って提供したことが、今の握り寿司の起源と言われています。

もちろん握り寿司もおいしい大阪寿司。成り立ちの違いもありますが大きな違いは何と言ってもシャリの味です。大阪寿司のすし酢は昆布の出汁が効いた甘みのはっきりした味が特徴です。また、酢で〆たり、タレが塗ってあったりと様々で、職人の技術が最大限に生かせるため、お店にごとの個性がはっきり表現できるのが大阪寿司の最大の魅力でもあります。醤油とわさびを利かせて食べる江戸前寿司と違って、ほとんどの品を提供されたそのままの状態で頂きます。

関西の寿司屋では「とにかく素材の良さで勝負！」というスタイルのお店や職人さんが多いです。食べ方も関東とは少し違い、「塩味が利いていますので、そのままどうぞ」とか「軽くお醤油をつけてください」とお店の方とのコミュニケーションを取りつつ一番おいしい食べ方で頂きます。さらに注目したいのは白身の割合が多いこと。潮の流れが速い瀬戸内海の新鮮な白身魚が入りやすいことから、江戸前寿司には入らないネタもどんどん取り入れられたのが大阪寿司の特徴です。

さっそく大阪寿司の魅惑のお店を「梅田エリア」「難波・心斎橋エリア」「その他のエリア」に分けてご紹介します！

メディアにも取り上げられ、ミシュランでも1つ星に輝く名店「黒杉（くろすぎ）」。赤酢を使用していますが砂糖は一切使用せず、醤油や塩などの調味料も控えめにしているそうです。素材本来の味を余すところなく堪能できるのは黒杉ならでは。夜は「おまかせ」のみなので大将に委ねて旬のネタをたっぷり堪能しましょう。お得なランチはシャリの大きさの違いから男性￥5400　女性は￥3800（2016年3月現在）となっており、突き出し、10貫、玉子、味噌汁、までたっぷりと楽しめます。

ネタの鮮度の高さとお店の方の行き届いたホスピタリティ、そしてなにより北新地という立地にありながら「全品2貫300円」という驚愕のコストパフォーマンスの「喜多郎寿し」。深夜1時過ぎでも満席の人気店です。やや小ぶりな寿司で、色々な種類を食べれるため「量より質！」と言う方にも是非訪れて頂きたいお店です。クオリティの高い寿司以外にも、ふぐや3種類から選べる赤だしもオススメです。

梅田の名店と言えばここの名前を上げる方も多いはず。20代の頃から50年以上夫婦で経営している愛され続けるお店です。寿司屋に求めるのは単純な美味しさではない、という方は必見です。メニューはなくネタケースから直接選ぶので、是非今日のオススメを聞いてみましょう。オススメの穴きゅう巻は奥様イチオシ。両端からはみ出した丸ごと1本の穴子に豪快にかぶりつきます。ふわふわの食感としっかりとしたシャリの口当たりは癖になること間違いありません。

北新地の船大工通り、「ANAクラウンプラザホテル大阪」のななめ前に位置する「寿し おおはた」。江戸前のお寿司屋さんですが、関西の方にも受け入れられるような工夫を凝らしたお寿司がいただけます。メニューはコースのみで、完全予約制。いただけるのは、「酢じめ」「昆布じめ」「漬け」「いぶす」「熟成」など、その食材に見合った手法で調理されたこだわりの旬の魚貝類。また、それにあわせるシャリは3種類あり、食材によって変えているんです。

江戸時代より「大阪の台所」と呼ばれてきた「木津市場」の目の前にある寿司居酒屋がここ「魚商 いろは家」です。タコ足の踊り食い等、他店では味わえない鮮度自慢のメニューの数々。寿司ネタでは特にねっとりと甘いボタン海老や甘エビはぜひ挑戦して頂きたいです。ランチは寿司定食(小)で握り5貫＋小うどんと小鉢でなんと500円、10貫の（大）で1000円と破格なお値段でお腹いっぱい食べられます。店内はカウンター10席程と6人席の小部屋のこじんまりとしたお店なのでランチタイムは早めの時間、ディナーは予約がおすすめです。

雑誌で何度も紹介されているにも関わらず、地元でも「隠れすぎているくらいの『隠れ名店』」と評される寿司屋です。ほとんどの方が最初は誰かに連れて行ってもらう所から通い始めるお店なんだとか。こちらの握り寿司は江戸前的な寿司がメインで、握りは全て大将がひと仕事加えています。やや酢を抑え気味のいわゆる「シャリコマ」なシャリはネタの瑞々しさをきっちり支え、後味の余韻まで余すところなく愉しめます。人気店のため予約必須のお店です。

大阪で有名な高級寿司店「寿し芳」で修業を積んだ大将が、カウンターを一人で仕切る、ミシュラン1つ星獲得の人気店です。カウンター席8席のみと非常にこじんまりとした店内で、出てくる寿司の数々は感動の一言。ネタはそれぞれの特性に合わせて漬けや〆、炙り等、最高の美味しさを引き出すための工夫が施されています。通な美食家も唸らせる穴子と藁焼きの鰹たたきの握りは是非食べておいてほしいオススメの逸品です。

京橋東商店街の奥、路地裏にあるこちらもミシュラン1つ星に輝く大阪京橋の名店です。厳選された、香りの強すぎない赤酢を使い、シャリコマな握りは口に入れると絶妙なタイミングでほろりとほぐれます。お値段以上の質と味で絶大なコストパフォーマンスを誇る上に、お値段表記アリの安心仕様で使いやすいと評判のお店です。お任せコースは価格毎に分かれていますが、オススメは1万円のコースです。四季折々の旬のネタはもちろんのこと、タイミングやテンポも絶妙。もてなしの心溢れる満たされる滞在ができるお店です。

いかがでしたか？大阪寿司はお店によって同じ寿司とは思えないほどバリエーション豊か！ぜひ実際に訪れて、驚きの出会いを楽しんでくださいね。