枝垂れ桜が見事！埼玉が誇る大自然「秩父」で楽しめる桜の名所10選

荒川ライン下りや、山肌を使った氷柱などダイナミックな自然が堪能できる「秩父」。埼玉県が誇る雄大な自然がそこにあります。実は花の名所としても知られており、梅や芝桜などが人気で多くの観光客が訪れます。その秩父に「桜の里」があるのをご存知でしょうか。

秩父地方の長瀞町は「桜の里」として知られており、徒歩や自動車で通り抜けができる桜のトンネルや、山々を背景にした桜並木が人気。さらに秩父全体へ目を向けてみると、広大な公園に桜が数多く植えられていたり、神社やお寺の敷地内に古くから伝わる立派な枝垂れ桜などがあったりもします。

まずは3月下旬から4月下旬にかけて「桜まつり」が開催される長瀞地域から、4スポットを選びました。長瀞では桜のピークが3回あるので、長い期間楽しめますよ。

長瀞駅を中心に、北と南へ連なる桜のトンネル

北桜通りは約2.5キロメートル、南桜通りは約1.5キロメートルと長い桜のトンネルが続きます。秩父鉄道秩父本線の長瀞駅を中心に、北と南合わせて600本の桜を植樹。一般道路なので自動車で通行できますが、あまりの桜の美しさに気を取られないでくださいね。

ちょうど自動車の列が途切れて、人通りも少なければ芸術的な桜のトンネル写真が撮影できるかもしれません。

■基本情報

見頃：4月上旬～4月中旬
アクセス：(北桜通り)秩父鉄道秩父本線・長瀞駅～高砂橋までの2.5キロメートル
（南桜通り）秩父鉄道秩父本線・上長瀞駅～長瀞駅までの1.5キロメートル

秩父鉄道ではSLを定期的に走行させており、乗車チケットを入手すればSLから桜を眺めることも可能。

災難除けのご利益がある宝登山神社

災難除け(特に火災)のご利益があると言われている「宝登山神社」は、パワースポットとしても有名。参道には桜並木があり、参拝へ向かう途中に桜を鑑賞できます。長瀞駅からは徒歩10分ほどなので、ゆっくりと歩いて桜を楽しみたいですね。

■基本情報

見頃：4月上旬～4月中旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・長瀞駅から徒歩10分

桜の雑木林という珍しいシチュエーション、丘陵に咲き誇る桜

野土山という丘陵には約100本の桜が咲いており、2ヘクタールもの広さがあります。壮大な秩父の山々をバックに眺める桜は乙なもの。キレイに整備されている桜並木も見事ですが、雑木林に桜が咲いているのも良いですね。

■基本情報

見頃：4月上旬～4月中旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・長瀞駅から徒歩11分

ライトアップされたヤエザクラは幻想的！

ヤエザクラは桜の品種の中でも、かなり遅い時期に開花します。この「通り抜けの桜」と名付けられたスポットには、約500本のヤエザクラが並んでおり、夜にはライトアップが施されるのです。夜桜も良いものですね。

■基本情報

見頃：4月中旬～4月下旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・長瀞駅から徒歩15分

秩父にある2つの公園では、一年を通して様々な花が咲き誇ります。長瀞地区ではブルーシートを敷いて桜を鑑賞という訳にはいかないので、こちらの公園でゆっくりと花を愛でてみては？

山頂を整備して造った国民休養地で花見をしよう

美の山公園は蓑山(みのやま)の山頂を整備して造った県立自然公園で、国民休養地と呼ばれています。一年を通して様々な花が咲き誇るとともに、山頂から秩父の市街や山々を眺められるのも魅力。ヤマザクラなど70種類の桜があり、その数は何と8,000本！

■基本情報

見頃：4月中旬～5月上旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・皆野駅からタクシーで約20分

芝桜だけではない！一足早く桜でお花見

秩父の羊山公園と言えば、芝桜の名所として全国的に有名な観光地。園内がカラフルに染まるのは4月中旬から5月にかけてなのですが、一足早くソメイヨシノでお花見をしませんか？

芝生広場が設けられており、ここでゆったりと桜を鑑賞できるのです。4月中旬でタイミングが良ければ、ソメイヨシノが散り芝桜が咲き出すというコラボが見られるかも。

■基本情報

見頃：4月上旬～4月中旬
アクセス：西武鉄道西武秩父線・西武秩父駅もしくは秩父鉄道秩父本線・御花畑駅から徒歩20分

秩父市の荒川地区にある3つのお寺には、それぞれ立派な枝垂れ桜が植えられており、渡り歩いて桜を楽しむ人も多いんです。また、最後は長瀞へ戻り、町の天然記念物となっている枝垂れ桜も！そんな枝垂れ桜が楽しめる場所をご紹介！

樹齢600年の枝垂れ桜はスゴイ！これを見なければ秩父の桜は語れない

創建が西暦1420年の清雲寺。その時に植えられたエドヒガンという桜が今でも咲き誇っています。高さが15メートル、幹周りが3メートルもある樹齢600年の枝垂れ桜は見事！敷地内には30本の桜があり、品種が異なるチチブザクラも植えられています。

■基本情報

見頃：3月下旬～4月中旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・武州中川駅から徒歩15分

杉の木に負けなかった！「よみがえりの一本桜」

長泉院の枝垂れ桜は「よみがえりの一本桜」という愛称があります。大きな杉の木の影になって樹勢が弱まり枯れてしまいそうになっていました。ところが、ダム工事で杉の木が来られた結果、見事によみがえり今でも美しく咲き誇ったことで、「よみがえりの一本桜」といわれるようになりました。

■基本情報

見頃：3月下旬～4月中旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・浦山口駅から徒歩15分

山の斜面にあるお寺、見どころは門前と6本の枝垂れ桜

荒川地区の3ヶ所目は「昌福寺」。清雲寺よりも標高が高くて、山の斜面にお寺が建っています。見どころは様々な花に囲まれた門前。桜のピンクや周囲の緑、そして黄色とカラフル。

敷地内には6本の枝垂れ桜が植えられているのですが、清雲寺よりも標高が高いため、見頃の時期は4月上旬～4月中旬と少し遅くなります。

■基本情報

見頃：4月上旬～4月中旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・武州中川駅から徒歩15分

最後は長瀞に戻って、町の天然記念物「与楽の地蔵桜」を鑑賞

秩父各地の見事な枝垂れ桜を見てきましたが、やはりラストは桜の里・長瀞町の天然記念物をご覧あれ。法善寺には樹齢100年超えの枝垂れ桜が2本あり、そのいずれもが町の天然記念物なのです。地蔵様と向き合う形で植わっている「与楽の地蔵桜」は、お寺の前を通る人へ桜が降りかかるかのよう。

ちなみにお寺の敷地内にも「弥陀の桜」と呼ばれる枝垂れ桜があり、こちらは樹齢が百数十年と言われています。ちなみに「弥陀の桜」という名前の由来は、法善寺の御本尊が阿弥陀如来像だから。

■基本情報

見頃：4月上旬
アクセス：秩父鉄道秩父本線・野上駅から徒歩10分

桜の里・長瀞をはじめとして、各地で見事な桜を眺めることができる秩父。元々、秩父神社や三峯神社そして羊山公園に橋立鍾乳洞など多数の観光スポットがある地域なので、秩父一帯を散策をしながら桜を見て歩きましょう。