2020年08月17日

【関東】庭園を眺めてホッと一息。自分と向き合える「一人旅スポット」6選
慌ただしく過ごしていると、心が置いてけぼりにされてしまうことも。たまには静かな場所で、自分と向かい合う一人きりの時間を作りたいものです。今回は、そんな旅にふさわしい「庭園のある観光スポット」をご紹介。四季折々の景色を眺めつつ散策したり、お茶屋さんで抹茶や和菓子をいただいたり…。ゆったりした時を過ごせば、思考がスッキリ整理されるかも。
目次

「目の前のことにいっぱいいっぱいで、心に余裕がない…」そんな時は、環境にずるずると引きずられている状態から抜け出すために、静かな場所で考える時間を設けてみては?
庭園の四季を感じつつ、瞑想にひたる
今回ご紹介する「庭園のある観光スポット」は、自分と向き合う一人旅にぴったりな場所。美しい園内をゆったりお散歩したり、お茶屋さんで抹茶をいただいたりすれば、それだけで雑念が取り払われてスッキリするかもしれません。また、この記事に登場する6か所は全て関東エリアにあるので、気軽な週末旅行にも◎。誰の目も気にせず、自分だけの素敵な時間を過ごしてみてくださいね。
1.【千葉県・美浜区】見浜園
幕張海浜公園内にたたずむ穏やかな日本庭園

最初にご紹介するのは、千葉の幕張にある日本庭園「見浜園(みはまえん)」です。「ホテル ザ・マンハッタン」をはじめとした都会らしいビル群と、穏やかな日本庭園が並ぶ景色はちょっと不思議。幕張海浜公園の中にあり、アクセスは海浜幕張駅から徒歩8分ほど。水面に映った景色まで美しいオアシス的なスポットです。
大きな池を中心に造られている「池泉回遊式(ちせんかいゆうしき)日本庭園」が特徴。植物や池、石などを使い、山や川、海、林などの“自然美”が表現されているんですよ。ゆったり園内を歩きながら、季節の移ろいを感じてみましょう。
無になれる癒しの空間「松籟亭」
庭園には「松籟亭(しょうらいてい)」という茶室があり、抹茶と季節のお菓子をいただけます。抹茶は、400年以上の歴史を誇る京都・宇治の茶舗「お茶のかんばやし」のもの、お菓子は言わずと知れた名店「とらや」のもの。老舗店ならではの上質な味わいを堪能してくださいね。
店内からは池を囲む穏やかな景色を望めます。都会の中にありながら喧騒がシャットアウトされた空間で、ゆっくり考えごとをしてみてはいかが?
茶室 松籟亭の詳細情報
見浜園の詳細情報
2.【神奈川県・鎌倉市】一条恵観山荘
まるで京都のよう…ホッと心が落ち着く“和の空間”
鎌倉の浄明寺のそばに、知る人ぞ知る“癒しスポット”があるのをご存知ですか?「一条恵観山荘(いちじょうえかんさんそう)」は、京都から移築してきた茶屋を中心に広がる庭園。雑木林のような素朴でホッとする景色を楽しめます。時間を気にせずのんびり散策したいですね。
庭も京都にあった時の姿が再現されています。四季の移ろいを感じられるのも魅力の一つ。派手ではないですが、見れば見るほどこだわりが発見できますよ。最寄りの停留所は、鎌倉駅からバスで10分ほどの「浄明寺」。そこから徒歩2分ほどで到着できます。
一条恵観山荘は、かつて皇族の茶室として使われていた茅葺屋根の建物。一見すると田舎風の素朴な造りに見えますが、細部に見どころがたっぷり。月のような丸窓が施された障子や、かつての宮中の様子が描かれた扉は一見の価値があります。不定期に開催される「苔テラリウムワークショップ」や「お茶会」など多彩なイベントも見逃せません。
「かふぇ楊梅亭」で心の洗濯をしましょ
敷地内を散策したら「かふぇ楊梅亭(やまももてい)」で小休止しましょう。ここでは抹茶や季節の和菓子のほか、“醍醐のケーキ”や“やまももサイダー”などのオリジナルメニューも楽しめます。穏やかな景色を眺めつつ、ぼーっと過ごすのにぴったり。
店内は、一条観山恵荘にふさわしい素朴で落ち着いた雰囲気。テーブル席のほか、一人で過ごしやすい窓際のカウンター席もありますよ。景色を眺めながらゆっくりと考えごとをしたり、本を読んだりして過ごしたいですね。
かふぇ楊梅亭の詳細情報
一条恵観山荘の詳細情報
3.【神奈川県・箱根町】箱根美術館
しっとり柔らかい“苔の絨毯”に見ほれる
神奈川県・箱根町にたたずむ「箱根美術館」は、縄文時代~江戸時代の貴重な“焼き物”がそろう場所。アートの美しさに触れられるのはもちろん、一面に“苔”が敷き詰められた敷地内のお散歩も楽しいですよ。優しい木漏れ日に包まれて、ゆるやかな時の流れを味わって。
庭園はどの季節も魅力的ですが、紅葉に彩られる秋の美しさは格別。この景色を目当てに訪れる人も多いんですよ。シャッターを切る手が止まらなくなりそうです。水面に紅葉が舞い散る様子は、まるで絵画のよう。
美術館から見える山景色も◎
箱根美術館は箱根で最も歴史のある美術館で、今や定番となった“箱根のアート巡り”の先駆け的な存在です。庭はもちろん展示品も立派なのでゆっくり鑑賞してみましょう。美術館内から見える箱根外輪山も美しいですよ。
上下反転した絶景が広がる「真和亭」
苔庭の一角にたたずむ茶室「真和亭(しんわてい)」では抹茶と上生菓子のセットをいただけます。ピカピカに磨き上げられたテーブルに、周囲の景色が映り込む様子はフォトジェニック。みずみずしい自然に癒されてくださいね。
素材にこだわった抹茶は絶品。季節ごとに変わる上質な和菓子とともにいただきましょう。苔を中心にした庭園は素朴で心が洗われますよ。
4.【東京都・葛飾区】山本亭
海外の人々にも愛されるレトロな邸宅
一世を風靡した映画「男はつらいよ」でおなじみの葛飾区柴又。下町風情ただようレトロな街並みが人気です。そんな柴又の観光スポット「山本亭」は、気ままな一人旅にぴったり。大正末期に建てられた和洋折衷の邸宅に身を置けば、凝り固まった心が解けていきそう。
山本亭は、日本の伝統建築の書院造をベースとしています。木造と畳のぬくもりが感じられる室内は開放的。ちなみに、こちらは外国の方からも人気が高く、アメリカの日本庭園専門誌「Sukiya Living Magazine(数寄屋リビングマガジン)」による“日本庭園ランキング”で上位にランクインしているんですよ。
書院造の空間とは趣の異なる洋室もあります。かつて富裕層の間では洋風建築を取り入れることが流行していたとか。大正クラシカルなお部屋は今見てもおしゃれです。
畳のお部屋で抹茶をいただこう。
散策後は、庭に面した畳のお部屋で抹茶やお菓子をいただきましょう。錦鯉が泳ぐ純和風の日本庭園は、いつまで眺めていても飽きません。畳の優しい肌触りにも癒されます。
抹茶と“練り切り(和菓子の一つ)”のセットのほか、夏場はクッキー付きの“冷やし抹茶”もおすすめです。お好みでシロップを入れて甘くしてもOK。ほかにも昔懐かしいラムネとクッキーのセットや、温かい白玉入りぜんざいなどもあります。
山本亭の詳細情報
5.【東京都・文京区】六義園
どの季節も美しい“江戸の二大庭園”の一つ

駒込駅から徒歩10分ほど。六義園(りくぎえん)は、小石川後楽園と並んで“江戸の二大庭園”に数えられる場所です。江戸時代の人の手によって、7年もの時間をかけて造られたと言われています。春は桜、初夏はツツジ、秋は紅葉と季節ごとのお楽しみがあるのも魅力的♡

紅葉や桜の時期には期間限定でライトアップのイベントが行われることも。池に映り込む庭園やイルミネーションは色鮮やか!イベント期間中、一部のお茶屋さんは夜まで営業しているので、幻想的な景色を横目に抹茶を楽しめます。

春に訪れるなら、一本の巨大な「シダレザクラ」を要チェック。その鮮やかさと迫力に圧倒されること間違いなしです。
畳に座っていただく本格派「心泉亭」
「心泉亭(しんせんてい)」は、二つの和室からなる建物。テーブルはなく、畳の間に敷かれた赤い絨毯の上に腰掛けて抹茶と生菓子をいただきます。
メニューは抹茶と上生菓子のセットのみ。抹茶は泡立っていて、口に含むと上品な苦み&香りが広がります。窓際から庭を眺めつついただきましょう。
メニュー豊富な「六義園 休息所」もおすすめ!
年中無休の「六義園 休息所」では、抹茶と生菓子のセットのほか、ようかんやお汁粉、味噌おでん、うどんなどの軽食も味わえます。写真は季節感たっぷりでかわいらしい「柚子ようかん」。
六義園の詳細情報
6.【東京都・中央区】浜離宮恩賜庭園
高層ビル群×自然が織りなす歴史スポット

最後にご紹介するのは、新橋駅から徒歩12分ほどの「浜離宮恩賜庭園(はまりきゅうおんしていえん)」です。ここは、江戸時代に徳川家の“鷹狩り”が行われていた場所。その後は皇室の宴遊地となり、今では都民の憩いの場に。清らかな池や、徳川家の6代目将軍が植えたと伝えられる「三百年の松」などが見どころです。高層ビルと自然が織りなす美しいスポットです。

浜離宮庭園には、浅草から「水上バス」でもアクセスOK。クルーズの時間は約35分間。隅田川大橋をはじめとした10以上の橋の下を進みます。時刻表で乗船時間をチェックしてから行きましょう。
池の上のテラスでのんびり「中島の御茶屋」
海水を引いて作られた「潮入の池」には、ウナギやボラなどの海の魚が泳いでいます!池の中央にたたずむ「中島の御茶屋」はとっておきの癒しスポット。和室のほか、池側に張り出したテラス席も用意されていて、時間を忘れてのんびり過ごせます。
おすすめは「抹茶と上生菓子のセット」。芸術品のように繊細なお菓子は食べるのがもったいなくなるほど。季節ごとに変わるので、いつ行っても新たな発見がありますよ。
静かな庭園で自分自身を見つめ直そう。
関東エリアには、一人旅にぴったりな庭園がたくさん♪気ままにお散歩して、ちょっぴり疲れたらお茶屋さんで一休み。そんな贅沢な休日を過ごせます。忙しくて心に余裕がない時こそ、意識してお休みをとり、自分自身と向き合ってみてくださいね。