穏やかな心を取り戻そう。京都で巡るノスタルジックな喫茶店8選

毎日いろいろなことに追われて忙しく過ごしていると、なんだか心も身体もお疲れ気味。たまにはゆっくり時間をかけて自分を労わってあげたいですよね。そんな時は、穏やかな心を取り戻せる京都へ行ってみませんか？京都には、数々の歴史深いお寺や神社、自然豊かな鴨川や嵐山など、疲れた心を癒すスポットが数多くありますよ。

せっかく趣深い京都を巡るなら、休憩も心が癒される素敵な時間にしてみませんか？京都には、ノスタルジックな雰囲気漂う素敵な喫茶店がたくさん。旅の合間にゆったりした時間が流れる喫茶店で休憩すれば、あなたの心はより一層癒されるはず。今回は、エリアごとに素敵なお店をご紹介します♪

京都の中心部に位置する「河原町エリア」は、趣深いこちらの先斗町や、様々なお店が軒を連ねる「新京極商店街」などがあり、観光・グルメ・お買い物など幅広く楽しめるエリアです。歩いているだけでワクワクするような賑やかなエリアですが、一本路地に入るとしっとりした雰囲気になったり、思いもよらない場所に素敵なお店を見つけたりと、さまざまな雰囲気が楽しめますよ◎

「フランソア喫茶室」は、1934年に開店した歴史ある純喫茶。河原町駅から徒歩約1分の路地裏にひっそりとたたずんでおり、美しいステンドグラスやレトロなランプが目を引きます。

「フランソア喫茶室」の名物は、フレッシュクリーム入りの珈琲とレアチーズケーキ。珈琲は、ブラックが苦手だった常連さんのために考案されたメニューで、その飲みやすさでたちまち店の看板メニューになったそう。ブルーベリーソースのかかったレアチーズケーキは、なめらかな舌触りで濃厚なお味。珈琲との相性も抜群です◎

店内は、豪華客船をイメージした内装となっており、壁に飾られた様々な名画の複製や、店内に流れるクラシック音楽は、時が経つのを忘れさせてくれます。2003年に、喫茶店として初めて国の登録有形文化財に指定された「フランソア喫茶室」。創業当時の歴史を感じることができる、クラシカルでほっとする空間で、心の疲れを癒す一杯はいかがでしょうか。

「喫茶 ソワレ」は、1948年創業当時の面影を色濃く残す、歴史ある純喫茶です。京都河原町駅から徒歩約1分、賑やかな繁華街の路地裏にあるお店の扉を開けると、青いライトに照らされた幻想的な世界が広がっています。これは、『青い光は女性を美しく見せる』という染織家・上村六郎氏の提案なんだとか。とても幻想的ですよね。

「喫茶 ソワレ」の看板メニューは、ゼリーポンチ。優しい刺激の炭酸に5色のカラフルなゼリーが浮かぶ姿は、思わず「わー！」と声が漏れてしまいそうですよね。今でこそSNS映えすると話題のゼリーポンチですが、実は1978年の発売から40年以上愛され続けている看板メニューなんですよ◎

そして、ゼリーポンチと同じくらい乙女心をくすぐるのが、お店の常連だった画家・東郷青児氏がデザインした美人画が書かれたグラスやコースター。グラスやコースターは購入可能なので、旅の思い出に買って帰るのも良いですね♪

「御多福珈琲」は、2004年に開店した喫茶店。京都河原町駅から徒歩約2分、ファッションビル「藤井大丸」の脇に位置し、R型テントに描かれたおたふくマークが目印です。ノスタルジックな雰囲気の店内へと続く階段を一歩進むごとに、期待感が膨らみます。

看板メニューは、銀皿に盛られたプリン！ほろ苦いカラメルは、しっかりと卵の味がするプリンを大人な味に仕上げてくれます。マスターがハンドドリップで淹れる珈琲との相性も抜群です◎

そして「御多福珈琲」の更なる魅力は、気さくなマスターです。その絶妙な距離感が心地よく、マスターに会いにくるファンも多いんだとか。カウンター席でマスターと旅の話をするも良し。ソファ席でゆっくりとノスタルジックな雰囲気を楽しむも良し。自分なりの楽しみ方で過ごす時間は、きっとあなたを癒してくれるはずです。

「祇園エリア」は、「八坂神社」をはじめとする有名な神社仏閣や歴史あるお茶屋さんなど、京都らしい情緒あふれる街並みが楽しめるエリアです。この界隈では舞子さんの姿を目にすることもしばしば。そんな歴史深いエリアで、市民からも観光客からも愛される喫茶店をご紹介します。

「ラテン」は、1952年創業の純喫茶です。祇園四条駅から徒歩1分、南座のすぐ近くにあり、歌舞伎役者さんも足繫く通うお店です。お店は通りから少し奥まっているので、赤・青・白のトリコロールカラーの看板を目印にしてくださいね。

店内に入ると、色とりどりのステンドグラスや調度品の数々に圧倒されます。まるで万華鏡の中にいるようで、うっとり見とれてしまう美しさです。ワインレッド色のソファに腰かけてしばらく眺めていると、日々の疲れも吹き飛びそうですね◎

「ラテン」のネルドリップ珈琲は、実は先ほどご紹介した「フランソア喫茶室」直伝の味なんです。「ラテン」のママさんが、オープン前に「フランソア喫茶室」で修業をされたそうですよ。珈琲と併せて食べたいケーキや軽食のメニューも揃っています。旅の途中でのちょっとした休憩にはもちろん、ランチにもおすすめです。

祇園四条駅から徒歩約7分。八坂神社のほど近く、四条通り沿いに店を構える「祇園喫茶　カトレヤ」は、創業70年以上の歴史ある純喫茶です。ダークブラウンのクラシカルな外観からも、落ち着いた雰囲気が醸し出されています。

賑わいを見せる四条通りから一歩店内に足を踏み入れると、昔ながらの喫茶店ならではの、どこか懐かしいような雰囲気に心が落ち着きます。店の奥には明治時代のステンドグラスがあり、ゆっくり落ち着いて旅の休憩ができます。一方、通り沿いの窓際の席に座るのもおすすめ◎レトロな雰囲気のランプが置かれたテーブル席で、四条通ろを行き交う人々を眺めながら旅の思い出を振り返る時間は、きっと穏やかな心を取り戻せるはずです。

「祇園喫茶　カトレヤ」があるこの場所は、昔は八坂神社の敷地内だったそう。八坂神社の湧水「御神水」と同じ水脈から汲んだ水を使用し、丁寧にハンドドリップで淹れられた珈琲は、深みのある味わいです。トースト、カレー、オムライス、ケーキなど、軽食も充実していますよ。

祇園四条駅から徒歩約7分。八坂神社にほど近いビルの2階にあります。宝石や天然石を販売している「ぎおん石」の1階店舗から入店し、店の奥にあるエレベーターで2階に上がります。すると、高級感のある喫茶空間が目の前に広がります。賑やかな街中にありながら、ゆっくりと過ごすことができる隠れ家のような喫茶店です。

シックな木材を組み合わせた壁や天井、そして存在感のある石の柱など、時間を忘れて見ていられるほど芸術的な内装です。照明の光も優しく、より一層高級感を醸し出しています。重厚で座り心地の良いソファ席で、ゆったりと旅の疲れを癒すことができますよ◎

お店の一番人気メニューは、季節の抹茶パフェ。和傘を添える演出がなんとも京都らしく、旅の気分を盛り上げてくれます。スイーツメニューには他にも抹茶を使ったものが多いので、京都らしさを舌で味わうことができますよ♪

京都を代表する観光スポットのひとつ「嵐山エリア」は、緑に溢れ、京都の雄大な自然を楽しめます。桂川に架かる「渡月橋」や、凛とした雰囲気の竹林を歩けば、疲れた心が優しく癒されます。お土産屋さんや食事処も多い嵐山エリアですが、喫茶店も素敵なんですよ♪

「コーヒーショップヤマモト」は、嵯峨嵐山駅から徒歩約5分。どこか懐かしい雰囲気が感じられる、レトロな喫茶店です。旅の途中の休憩はもちろん、朝は7時から営業していてモーニングメニューもあるので、少し早起きして腹ごしらえをしてから嵐山散策をするのも良いですね♪

焙煎室を併設している「コーヒーショップヤマモト」では、自家焙煎した珈琲が楽しめます。ブレンドが7種、ストレートが10種、スペシャリティコーヒーが3種と種類も豊富なので、きっとあなたのお好みの一杯が見つかるはず◎お気に入りの味が見つかったら、お土産に珈琲豆の購入もできますよ。

フレンチトーストや和牛カツサンドなど、軽食も充実していますが、今回おすすめしたいのはフルーツサンドです。旬のフルーツによく合うなめらかな生クリームを、京都で人気のパン屋「進々堂」のパンで挟んだフルーツサンドは、なんとも乙女心をくすぐります。自分にご褒美をあげるつもりで、口いっぱいに頬張ってみるのも、旅の忘れられない思い出になるかもしれません。

嵐山駅から徒歩約2分。駅前の大通りから路地を少し入ると、「eX cafe 京都嵐山本店」が見えてきます。旧邸宅を改装した和モダンな空間は、日常を忘れさせてくれます。フォトジェニックなメニューも多く、見ても食べても楽しめる素敵なお店ですよ。

「eX cafe 京都嵐山本店」には、400㎡の立派な日本庭園があります。美しく手入れされた庭園を眺めながら過ごす時間は、京都旅の醍醐味ですよね。爽やかな新緑や、色鮮やかな紅葉など、季節ごとに違った色合いを楽しめるので、何度も通いたくなるお店です。

人気メニューは、ほくほくお団子セット。プレーンとよもぎの2種類のお団子、みたらしとあんこ、抹茶がセットになっています。七輪の上で焼き色がつくまでじっくり焼き、香ばしい匂いがしてきたら食べ頃です。甘辛いみたらしや、優しい甘さのあんこをつけていただきます。セットの抹茶も飲みやすく、京都旅らしさを演出してくれますよ。

歴史深い街並みや雄大な自然が楽しめる京都ですが、旅の合間に訪れる喫茶店にも、素敵な魅力が詰まっています。こだわりのメニューに舌鼓を打ちながら、ノスタルジックな空間で過ごすひとときは、疲れた心を癒してくれることでしょう◎日常から離れ、癒しを求めて、京都に足を運んでみませんか？