2016年07月27日
【登山初級者編】白馬村拠点のおすすめ登山ルート4選
長野県の北部に位置する白馬村は日本有数の登山基地です。1年を通して国内のみならず海外からも多くの人が訪れています。白馬村を拠点とする北アルプスの名峰はたいへん多く、変化に富んだ山岳レジャーが楽しめます。今回は初心者でも登りやすい、おすすめの登山コースを4つご紹介します。
白馬村は白馬連峰への登山拠点となる街です。白馬村からは主役級の白馬岳をはじめ、五竜岳から朝日岳まで横並びに屏風のように並んでいる山々を見ることができます。どの山も白馬村に登山口があり、2000m後半から3000m級の高山ばかりですので、ダイナミックな登山が楽しめます。初級クラスから上級クラスまでさまざまな登山ルートがあり、レベルに応じてルートの選択が可能です。
初心者が登れる白馬連峰の期間は、開山式(貞逸祭)が開催される毎年4月末ごろから、閉山となる10月中旬ごろまでです。この春山、夏山シーズンが一般の登山者の登山期間です。冬山の登山は初心者ではかなり難しく、遭難の危険性が高いためおすすめできません。
唐松岳は、初心者・中級者に人気の高い山。ゴンドラとリフトで一気に山荘まで行くことができ、さほど危険な難所もなく、無理なく山頂に立つことができます。必要日数は1泊2日。白馬三山の絶景と豊富な高山植物を楽しむことができます。黒菱平で見る水芭蕉やニッコウキスゲの群生、第二ケルン周辺から望む不帰の嶮(かえらずのけん)や険しい白馬三山の岩峰など、見どころがたくさん。八方ケルンから八方池までは高山植物の宝庫なので、こちらも見逃せません。
おすすめの登山ルート
登山口は八方池山荘で、唐松岳頂上山荘で1泊する1泊2日のコースです。登山口の八方池山荘までは、ゴンドラリフト「アダム」とアルペンクワッドリフト、グラートクワッドリフトを乗り継いで向かいます。
■1日目【所要時間約5時間】
八方池山荘 → 八方池 → 唐松岳頂上小屋 → 唐松岳頂上 → 唐松岳頂上山荘泊
■2日目【所要時間約3.2時間】
唐松岳頂上山荘 → 八方池 → 八方池山荘
白馬連峰のシンボルである白馬岳の大雪渓。その大雪渓を通って白馬岳に至るルートは最も人気の高い登山ルートですが、初心者にはかなり厳しく危険です。そのため、本格的な白馬岳登山の前に、大雪渓を体験するトレッキングがオススメです。こちらは、登山口の猿倉荘から、大雪渓の入り口・白馬尻まで整備された遊歩道を行き、白馬尻から白馬大雪渓ケルンまでの区間で、大雪渓を歩くコースです。大人気のコースのためかなり混雑すると思われます。
おすすめの登山ルート
半日あれば十分楽しめるトレッキングコースです。登山口の猿倉荘から白馬尻までは白馬大雪渓遊歩道を行き、白馬尻から白馬大雪渓ケルンまで大雪渓を15分ほど歩きます。
【所要時間往復約3時間】
猿倉荘 → 白馬尻 → 白馬大雪渓ケルン
白馬村から登る超人気の登山ルートを紹介します。白馬大雪渓を通って、日本一大きな山小屋、白馬山荘に泊まり、白馬岳を登頂、そして、下山は三国境、小蓮華山を経て栂池(つがいけ)自然園に至るルートです。(三国境から雪倉岳を経て、蓮華温泉に至るルートもあります)
このルートは中級、上級者向けのルートのため、初級クラスの人は必ず経験者と一緒に登りましょう。
おすすめの登山ルート
登山口は猿倉荘。標高2832mのところにある白馬山荘で1泊する、1泊2日コースです。軽アイゼンや登山用ストックなどの装備が必要です。
■1日目【所要時間約7時間】
猿倉荘 → 白馬尻 → 白馬大雪渓(大雪渓ケルン) → 村営頂上宿舎 → 白馬山荘泊
■2日目【所要時間約7時間】
白馬山荘 → 白馬岳山頂 → 三国境 → 小蓮華山 → 白馬大池山荘 → 天狗原 → 栂池自然園・栂池ロープウエイ自然園駅
白馬大雪渓を経て、白馬岳(2932m)、杓子岳(2812m)、白馬鑓ヶ岳(2903m)の白馬三山を縦走するコースです。2泊3日の行程となります。初心者でも経験者との同伴であれば登頂可能です。三山の縦走は山岳アルペンの醍醐味を十分に味わえる、白馬連峰で人気の高いコースです。
おすすめの登山ルート
猿倉荘を登山口に、白馬大雪渓を越え、白馬山荘、白馬鑓温泉小屋に泊まる2泊3日のコースです。
■1日目【所要時間約7時間】
猿倉荘 → 白馬尻 → 白馬大雪渓(大雪渓ケルン)→ 村営頂上宿舎 → 白馬山荘泊
■2日目【所要時間約6時間】
白馬山荘 → 白馬岳 → 杓子岳 → 白馬鑓ヶ岳 → 分岐 → 白馬鑓温泉小屋泊
■3日目【所要時間約4時間】
白馬鑓温泉小屋 → 小日向山 → 猿倉荘
いかがでしたでしょうか?
白馬村から登れる山は多彩です。紹介した4つのコース以外に五竜岳もかなり人気の山です。今回紹介した中では唐松岳が一番難易度が低い山。それ以外は初心者におすすめといえど、かなりハードな山になります。白馬連峰でも遭難、滑落事故が発生していますので、細心の注意を払って、登山経験者と一緒に登るようにしましょう。また、登山届は所轄の警察署に必ず提出しておきましょうね。