2016年10月03日
ドラマのロケ地で大活躍!無料で入れる重要文化財「名古屋市市政資料館」
ネオ・バロック建築の傑作といわれ、国の重要文化財にも登録されている「名古屋市市政資料館」。クラシカルでゴージャスな建物はどこを切り取っても絵になり、『華麗なる一族』『花より男子』などたくさんのドラマのロケ地になっています。あまり知られてませんが実はこの建物、無料で見学することができるんです。今回は、名古屋市市政資料館をいろいろな角度からご紹介。意外にもとても面白いお出かけ先です!
名古屋の官公庁が集まる一画に威風堂々と佇む赤レンガ造りの建物。これが、今回ご紹介する名古屋市市政資料館です。大正11年に建てられたネオ・バロック様式の建築で、以前は「旧名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所庁舎」として使われていました。今でこそ市政資料館ですが、昭和54年に名古屋高等地方裁判所ができるまでは、司法の最前線を担う場所だったのです。
名古屋市市政資料館は、裁判所として使用されなくなったのち、昭和59年に国の重要文化財に指定されました。平成元年からは名古屋市の市政資料及び公文書を展示する資料館として、一般公開されています。集会室や会議室は有料で貸出しされているので、名古屋市民にとってはとても身近な文化財なんですよ。
外観も内部も非常に優雅で重々しさもあります。これまで数々のドラマや映画のロケ地になっているので、この風景に見覚えがある!なんて発見があるかもしれませんね♪
ネオ・バロック建築の傑作といわれた建築美。外観は赤いレンガと白い花崗岩の組み合わせでできています。内部は、精巧なステンドグラスや漆喰塗り、マーブル塗りなど、さまざまな技術によって荘重で華やかな造り。メインホールの中央階段室は、『華麗なる一族』や『謝罪の王様』などで登場するもっとも絵になる場所です。
その他にも、NHK「坂の上の雲」「負けて、勝つ~戦後を造った男・吉田茂~」では重厚感ある内部がうまく使われ、「花より男子リターンズ2」では道明寺の婚約者・大河原滋のお屋敷として登場していますよ。
館内では、名古屋市政の歴史的資料を展示しています。常設展示室には裁判所の資料があり、閲覧室では1万冊以上の公文書や行政資料、市史資料が公開されています。名古屋の歴史を綴った資料がここにギュッと集約されているので、歴史マニアにはたまらないですね!
建物内部には明治憲法下の法廷が復元された部屋(控訴第2号法廷)や陪審法廷(昭和23年当時)があり、自由に見学できます。明治憲法から現代の裁判員制度までを網羅した展示がされていて、大学の法学部生の見学も多いんですよ。また、この建物は現存する日本最古の控訴院建築です。控訴院は全国8か所にありましたが、現在残っている建物は名古屋と札幌控訴院しかありません。とても貴重な建物なのです。
名古屋市市政資料館は、「人前ウェディングができる文化財」としての顔も持っています。大きなステンドグラスや漆喰塗り、マーブル塗りの柱などが厳かな結婚式にふさわしい雰囲気。赤いじゅうたんを敷いた中央階段を一歩一歩上っていく様子は感動的です。大理石をふんだんに使っているので、ドレスが映えます。デートついでに、結婚式場の下見をしちゃうのはいかがですか?
夜間は入館できませんがライトアップされるので、2人で見ればさらにロマンチック。元裁判所ですから、終生の愛を誓うにはぴったりの場所ですね!
2人以上で訪れるなら、館内ガイドツアーを利用すると便利です。スタッフがついて約40分で内部の見所を説明してくれます。所要時間は最短15分~最大60分までと希望に合わせて柔軟にアレンジしてくれます。このガイドツアーは無料で、電話で申し込めます。
名古屋市:名古屋市市政資料館ガイドツアー(市政情報)
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屋根にドームがあって左右対称のデザインなど、名古屋市内ではめずらしい大正ロマンの建築物。この美しさを維持するために、数年ごとに窓枠を塗りなおすなど補修工事が続けられています。このような努力もあり、今後も映像の世界で大活躍しそうなスポット。誰でも気軽に手軽に入れる国の重要文化財へ、お散歩がてら立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
<アクセス>
①地下鉄名城線「市役所駅」2番出口から東へ徒歩8分 ②名鉄瀬戸線「東大手駅」から南へ徒歩5分
名古屋市市政資料館の詳細情報