2017年01月19日
千本鳥居だけじゃない。世界に誇る「伏見稲荷大社」の魅力
京都が世界に誇る観光名所「伏見稲荷大社」。千本もの赤い鳥居が参道に隙間なく並ぶ様は、神秘的で見るものの心を奪います。しかし見どころはそれだけではありません。奥社奉拝所にある「おもかる石」は、願望の大きさや難しさによって重さが変わるという不思議な石。境内の至る所で遭遇するキツネの姿を見て回るのも楽しいです。千本鳥居だけじゃない、「伏見稲荷大社」の魅力をご紹介いたします。
キツネの石像がある神社ってよく見かけますよね?「お稲荷さん」の愛称で親しまれている神社の総本宮がここ、「伏見稲荷大社」です。稲荷信仰の原点なる、稲荷神がこの地に降りられたのが「稲荷山」。「伏見稲荷大社」は、稲荷山の麓に本殿を構える神社です。五穀豊穣・商売繁盛・家内安全・諸願成就の神として信仰されています。
千本鳥居の入口がある場所は、稲荷大神様の降臨地である山の入口にあたります。現世から神様のいる幽界へと続く門として建てられたのが鳥居の始まりだったとか。その後、鳥居の数はみるみるうちに増え、今では1万基以上あるそうです。しかし鳥居の劣化も激しく、毎日3本は修理しなければならないそう。
やはりまず欠かせないのは「本殿」。この本殿は、室町時代の「応仁の乱(1468年)」の兵火によって一度焼失されたものの、明応8年(1499年)に再興されました。
社殿建築としては大型に属し、装飾、特に“懸魚”の金覆輪や“垂木鼻”の飾金具、それと前拝に付けられた“蟇股”等の意匠に安土桃山時代へ向かう気風がみなぎり、豪放にして優華な趣をただよわしています。重要文化財。
伏見稲荷大社の奥宮から奥社奉拝所までを結ぶ道に建てられた朱色の鳥居群。実は鳥居は奉納することもできるって知っていました?願いが「通る」という意味から、江戸時代から奉納が行われるようになりました。願いが叶ったら、お礼として鳥居を奉納するとのこと。これだけの鳥居の数ですから、叶った願いが多いということですね。
千本鳥居を抜けた場所にある「奥社奉拝所」。そこに「おもかる石」という石灯篭があります。自分の願いが叶うかどうかが分かる試し石。ぜひあなたの願いの行く末を見てみてはいかがでしょうか。
この灯篭の前で願い事の成就可否を念じて石灯篭の空輪(頭)を持ち上げ、そのときに感じる重さが、自分が予想していたよりも軽ければ願い事が叶い、重ければ叶い難いとする試し石です。
伏見稲荷大社の境内には、とにかく狛狐が多いです。それも何か口にくわえている様子。何をくわえているかというと、稲穂、巻物、鍵、玉の4種類。稲穂は五穀豊穣、巻物は知恵を表しているそう。鍵と玉は伏見稲荷大社独特のもので、「玉は稲荷神の霊徳の象徴で、鍵はその御霊を身に着けようとする願望である」とか。境内の狛狐が何をくわえているのか探すのも面白そうですね。
■楼門
■外拝殿
■本殿
みなさんご期待の千本鳥居ですが、参道の最初の方はこの大きな鳥居からはじまります。
ここまでが、通常の参拝ルート。ここから先も道は続き、稲荷山をぐるっと回る「おやま巡り」の出発点となります。
最寄り駅は「JR稲荷駅」。駅を出たらすぐ「伏見稲荷大社」があるので、アクセスはとても便利です。京都の市バスを利用する場合は、南5系統「稲荷大社前」下車。そこから徒歩7分ほどです。
伏見稲荷大社の詳細情報
伏見稲荷大社
- 住所
- 京都府京都市伏見区深草藪之内町68
- アクセス
- 1) JR奈良線稲荷駅から徒歩すぐで 2) 京阪電鉄京阪本線伏見稲荷駅から徒歩で5分 3) 市バス伏見稲荷大社前から徒歩で7分
- 営業時間
- 終日参拝可能
- 料金
- 自由参拝
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一面朱色の世界、美しいですね。鳥居の朱色は、稲荷大伸が楓を好んだことに由来するとも、破邪の呪力を示すものともいわれています。吸い込まれそうな朱の空間に、あなたも訪れてみませんか?