2019年04月04日
ひとり静かに“京都の奥座敷”を巡ろう。鞍馬&貴船の観光スポット10選
鞍馬・貴船エリアは、古くから京都の奥座敷として知られ、貴族たちが“癒し”や涼を求めて訪れた場所。清らかな川や山々など自然があふれていて、喧騒から離れて一人静かに旅したい大人女子におすすめです。京都屈指のパワースポットを巡り、清流を眺めながら京料理を堪能した後は、温泉でゆったり♡そんな優雅な旅はいかがでしょう?一人旅におすすめの「鞍馬・貴船のおすすめスポット」を10カ所ご紹介します。
源義経が幼少時に過ごした天狗伝説の残る鞍馬山や、縁結び神社として有名な貴船(きふね)神社など、京都の中でも屈指のパワースポットが点在する鞍馬・貴船エリア。古くから京都の奥座敷として知られ、貴族たちが“癒し”や涼を求めて訪れました。にぎやかな市街地から離れているため、静かな場所でゆったり一人旅を楽しみたい大人女子にぴったりの場所です。
鞍馬や貴船エリアは神秘的な雰囲気が漂い、清らかな川や山など豊かな自然もたっぷり。「源氏物語」の光源氏がヒロイン・紫の上に初めて出会ったのは、鞍馬だという説も…。なんだかロマンチックですよね♡そのほかにも、歴史や文学にまつわるスポットが満載で、気ままに散策しているだけで好奇心が満たされますよ。
そんな魅力満載の鞍馬・貴船エリアではさまざまな楽しみ方ができます。鞍馬山でハイキングを楽しみ、京都屈指のパワースポットを巡った後は、貴船の老舗料亭で目にも鮮やかな京料理を味わいませんか?5月~9月頃に旅するのなら、人気の“川床”をぜひ楽しんでおきたいところ!川の上に備えられた座敷で川音を聴きながら優雅なお食事タイムを過ごせば、気分は平安時代のお姫様♡
人気の観光地だと人が多くてゆっくりできなかったという経験はありませんか?鞍馬・貴船エリアは閑静な場所ですが、朝早く行動すればさらに厳かな雰囲気を楽しめます。ピンと澄み切った空気に包まれて心静かにパワースポットを巡れば、それだけでリフレッシュできそう。周囲のお店は夕方の早い時間に閉まりだすので、朝早くから行動しておけばその分ゆっくり過ごせるというメリットもあります。
このエリアの観光は、鞍馬から貴船へ向かうのが一般的。鞍馬と貴船は登山ルートで繋がっていて、山越えをすれば鞍馬から貴船へ抜けることができます。京都市内から貴船・鞍馬エリアに向かう時は、叡山電車と京阪電車が1日乗り放題になる「叡山電車・京阪電車1日観光チケット」を使うと便利ですよ。
ちなみに、叡山電鉄の展望列車「きらら」に乗れば移動中の景色も楽しめちゃいます。春夏は緑、秋は紅葉のトンネルと心躍る景色に出会えますよ♪運行日や時間についてはリンク先で確認してくださいね。
叡山電車を利用する
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※今回ご紹介するスポットに行く途中には険しい道もあるため、足元はハイキングシューズを履いて行きましょう。また、冬場は雪が深いため、場所によっては春~秋に訪れることをおすすめします。
天狗伝説が残る“鞍馬山”は、京都屈指のパワースポット。2018年の台風の影響で通行止めになっていた時期もありましたが、2019年1月30日に解除され、霊宝殿~貴船までが通行可能になりました。境内には牛若丸(源義経)が預けられていた鞍馬寺があり、山に住む鞍馬天狗が牛若丸に武芸を教えていたという言い伝えが。鞍馬駅前には大きな天狗の頭が置かれていて、観光客を出迎えてくれます。旅の始まりを記念して、ここで写真を撮ってみましょう!
京都駅から鞍馬へ行くには、JR奈良線で東福寺で下車し、そこから京阪本線に乗り換えて出町柳駅へ。さらに、叡山本線に乗り換えれば到着できますよ。
記念撮影が終わったら、さっそく鞍馬寺に向けて出発です。お寺は山の上にあるので、本殿までは登山覚悟で。鞍馬駅前の山門から約30分の山登りで到着できます。ケーブルカーもありますが、本殿までつながっている訳ではなく、降りた後には緩やかな上り坂の参道と100段以上の石段が待っています。赤い灯篭と木々が織り成す景色は、京都らしさ満点。登った先では比叡山を見渡す絶景に出会えますよ!
鞍馬寺の本殿金堂では、御本尊の千手観音菩薩・毘沙門天王・護法魔王尊が祀られています。この御本尊は通常見ることはできませんが、60年に一度、丙寅(ひのえとら)の年に御開扉されるそうです。次回の開帳は2046年。タイミングが合えば見てみたいですね。
そして、ここへ来たら、金堂の前にある石畳に注目してください。この石畳・金剛床は、仏教の世界感を表した星曼荼羅(ほしまんだら)を表現したもの。中央の三角の石のところに立てば、宇宙と一体化してパワーをもらえると伝えられています。
鞍馬寺 本殿金堂 / 金剛床の詳細情報
本殿金堂の奥には、鞍馬寺の歴史や国宝の仏像を展示している博物館「霊宝殿」があり、その向かいには、歌人・与謝野晶子の書斎「冬柏亭(とうはくてい)」が。鞍馬寺の住職であった信樂香雲(しがらきこううん)が晶子の弟子だったことから、彼女はよく鞍馬を訪れていたそうです。
近くには「何となく 君にまたるるここちして いでし花野の 夕月夜かな」という晶子の歌碑が、夫・鉄幹の歌碑と共に建てられています。こうした歴史ロマンにゆっくり思いをはせてみるのも、一人旅ならではの楽しみ方です。
参拝後、鞍馬駅の方に戻って観光を楽しむのも手ですが、体力に自信がある方は、鞍馬山を越えて貴船エリアに向かいませんか?参道の頂上付近には、牛若丸が背比べをしたと言う「背比べ石(せくらべいし)」や、ウネウネした木の根が今にも動き出しそうなパワースポット「木の根道(きのねみち)」が!大自然のパワーを五感で味わってくださいね。
鞍馬寺 背比べ石の詳細情報
木の根道の詳細情報
鞍馬山の詳細情報
鞍馬エリアには、そのほかにもおすすめのスポットが盛りだくさんです。甘いものでも食べてちょっと一休みしたい方は、鞍馬寺山門前の通りにある和菓子屋さん「多聞堂」へGO。
人気商品は、牛若丸にちなんだ「牛若餅」。貴船産“栃の実”の粉を混ぜて作ったお餅で、塩気のあるこしあんをたっぷり包み込んだ名物グルメです。鞍馬寺観光のお土産として人気があり、午前中に売り切れてしまうことも!運良くまだ売られていたら、一つ食べてみてくださいね。
牛若餅以外にもおいしそうな甘味がいっぱい。自家製ジェラートとあんこをサンドした最中に加え、夏場にはかき氷も登場。ドリンクと一緒に堪能すれば、疲れも一気に吹き飛びますよ。食べる前に写真を撮ってSNSにアップすることも忘れずに♪
多聞堂の詳細情報
多聞堂
鞍馬 / 甘味処、麺類
- 住所
- 京都府京都市左京区鞍馬本町235
- 営業時間
- [月] 09:30 - 17:00 [火] 09:30 - 17:00 [水] 定休日 [木] 09:30 - 17:00 [金] 09:30 - 17:00 [土] 09:30 - 17:00 [日] 09:30 - 17:00 ■ 定休日 5月~11月は第1水曜日は営業
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ~¥999
旅では温泉が欠かせない!という方は「くらま温泉」で汗を流しませんか?鞍馬駅から徒歩13分ほど、もしくは駅から出ている無料送迎バスを利用すれば、3分ほどで行けます。くらま温泉に続く道は両側に民家が立ち並ぶ住宅街ですが、その多くが昔ながらの町屋です。京都らしい歴史が感じられる町並みなので、歩いているだけでも楽しいですよ。
温泉は、ミネラルたっぷりの単純硫化水素泉。女性にうれしい美肌の湯です。サクッと入浴を楽しめるのはもちろん、お風呂&食事がセットになった日帰りコースや、宿泊コースもそろっています。どこで何をするのも自由なのが一人旅の良いところ。自分好みの時間を過ごしましょう♪
くらま温泉
閉業や休業等の理由により施設情報が存在しないか、一時的な障害で施設情報が取得できませんでした。
鞍馬とセットで訪れる人が多い貴船エリアにも、一人旅におすすめの場所が盛りだくさん。中でも、恋の神社として女性に人気の「貴船神社」は外せません♪本宮へ続く石段×真っ赤な灯籠を一度は目にしたことがあるのでは?時期によってはライトアップが実施されているので、イベントに合わせて旅するのもおすすめです。
貴船神社は、鞍馬山を下った先にある鞍馬山西門からすぐの場所にあります。鞍馬山を登らない場合は、叡山電鉄本線・貴船口駅で下車後、バスに乗り継いで貴船のバス停で下車。そこから徒歩約5分で到着できますよ。
貴船神社が創建された正確な時期は分かっていないものの、1300年前に社殿が造り替えされたとの記録が残っているそうです。1300年前といえば奈良時代。ということは、この神社が創られたのはそれよりも前ということになります。
ちなみに、この神社がなぜ恋の神社と言われているのかというと、室町時代に栄えた短編物語集「御伽草子」の一話である「貴船の物語」が由来だそう。鬼の国のお姫様と人間の中将が恋に落ち、立場の違う二人が貴船神社にお参りして最後に結ばれる…というストーリーです。素敵なご利益にあやかりたいですよね♡
貴船神社は水の神様を祀っているため、おみくじも水に関係するちょっとユニークな仕掛けが施されています。引くと結果が真っ白な状態で渡され、御神水におみくじを浮かべると徐々に結果が浮き出るようになっているんです!自分の運勢がどんな結果なのか、浮かび上がるまでドキドキですね。
本宮を参った後は、そこから徒歩10分ほどの奥宮にも足を延ばしてみましょう。実は、本宮ではなくこの奥宮が貴船神社創建の地。また、この奥宮も恋愛に関係する場所です。平安時代の歌人・和泉式部が、夫が心変わりしたことを嘆く「もの思へば 沢の蛍も わが身より あくがれいづる 魂かとぞ見る」という歌を詠んでいます。
この歌を神様に捧げると、男の人の声で“返しの歌”が聞こえ、その後、和泉式部と夫の仲は円満に戻ったと伝えられています。恋人とヨリを戻したい人はお参りするといいかもしれませんね。
社の隣には、「御船形石」という大きな岩が祀られています。この中には、御祭神が乗ってきたとされる黄色い船が安置されているそうで、上から見ると船の形をしているのが分かります。なんだかロマンを感じる話ですね。
貴船神社の詳細情報
貴船神社
- 住所
- 京都府京都市左京区鞍馬貴船町180
- アクセス
- 叡山電鉄貴船口駅から徒歩で30分
- 営業時間
- [5月1日〜11月30日] 6:00〜20:00 授与所受付時間:9:00〜17:00(通年、ライトアップ期間中は延長あり) [12月1日〜4月30日] 6:00〜18:00 正月3が日を除く
- 料金
- 自由参拝
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例年5月~9月頃には、地元民も楽しみにしている川床が姿を現します。川床は、川の上に板を渡し、その上で食事を楽しめるようにしたもの。川床を作りやすくするため、貴船川は段々になるように整備されているそうです。
清々しい川のせせらぎを聞き、マイナスイオンたっぷりの涼しい空気を感じながらの食事はたまりません。夏の一人旅なら、ランチは川床で決まり!ゆっくりと風流な夏の京都を堪能してください。
貴船神社本宮から徒歩2分ほど。「貴船茶屋」は、ゆったり過ごせるお食事処。川に面しているので、流れに足をつけて涼むこともできますよ。京都らしい雰囲気の中、のんびり食事を味わって。
夏の京都といったらやっぱり鮎!塩加減が絶妙な塩焼きを、丸ごと1匹堪能できます。そのほかに、そーめんや天ぷらなど食欲をそそるメニューがズラリ。旅先ぐらい、いつもより贅沢なランチを楽しんでみませんか?
貴船茶屋の詳細情報
貴船茶屋
鞍馬、貴船口 / 日本料理
- 住所
- 京都府京都市左京区鞍馬貴船町69
- 営業時間
- [月] 10:30 - 20:30 [火] 10:30 - 20:30 [水] 10:30 - 20:30 [木] 10:30 - 20:30 [金] 10:30 - 20:30 [土] 10:30 - 20:30 [日] 10:30 - 20:30 ■ 営業時間 最終入店 18:00まで 川床は5/1-9/30。 ■ 定休日 不定休
- 平均予算
- ¥6,000~¥7,999
貴船神社本宮から徒歩4分ほどの「貴船ギャラリー」は、ホッと一息つきたい時におすすめです。約200年前に建てられた庄屋を移築したという建物はレトロ&おしゃれ。店内では貴船の水を使ったコスメや地元アーティストが作った作品が販売され、カフェスペースも併設されています。
宇治抹茶や北雪酒造の米発酵エキスなど、素材にこだわったコスメがラインアップ。パッケージも洗練されていて女心をくすぐられます。お土産にぴったりですね♡
カフェスペースであるカウンターは窓に面していて、外の景色を見ながらドリンクとスイーツを楽しめます。ドリンクは、アーティストの作品でもある陶器のカップで召し上がれ。カウンターの上にもたくさんの作品が飾られているので、一つ一つチェックしてみてくださいね。
貴船ギャラリーの詳細情報
時間に余裕があるようなら大原エリアも一緒に旅しませんか?大原には、風光明媚なお寺が数多くあり、ショッピングやグルメも充実。本数は少ないものの、貴船口⇔大原間を結ぶバス路線もありますよ。
貴船口:時刻表|京都バス株式会社
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大原のバス停から徒歩約15分の寂光院は、平家物語で知られる平清盛の娘・建礼門院が最後を過ごした場所です。壇ノ浦の戦いで滅亡した平家の生き残りで、ここで隠棲している時に「思ひきや 深山の奥に 住まひして 雲井の月を よそに見んとは」という歌を残しています。「かつては華やかな宮中で見た月を、今ではこんな山奥で見ることになるとは思わなかった」という内容から、平家滅亡のもの悲しさが伝わってきますね。
境内には平家物語にちなむ庭園や見どころがあり、春夏は緑、秋は紅葉に彩られて散策にもぴったりです。
寂光院の詳細情報
寂光院
- 住所
- 京都府京都市左京区大原草生町676
- アクセス
- 京都駅から京都バスで65分「大原」バス停下車徒歩約15分
- 営業時間
- 9:00〜17:00 [12月〜2月] 9:00〜16:30 ※1月1日〜3日は10:00〜16:00
- 料金
- 大人 600円
いかがでしたでしょうか?観光スポット満載の京都の中でも、屈指のパワースポットと言われる鞍馬・貴船エリア。誰にも邪魔されない気ままな一人旅におすすめです。この記事を参考にして、楽しい時間を過ごしてくださいね。