東京都心からふらっと日帰り観光。ひとり旅でも楽しめる「水郷の町・佐原」

お仕事やプライベート、忙しない毎日に疲れちゃうことってありませんか？そんなときは、気ままな日帰りひとり旅に出かけましょう。都心から約2時間、思考を空っぽにしてゆっくりと電車に揺られながら、目指すは千葉県香取市にある佐原へ。のんびりとした風情溢れる街並みにガチガチに凝り固まった頭もほぐれていきます。

出典：しらゆきかずらさんの投稿

「北総の小江戸」とよばれる佐原は、小野川沿いに蔵造りの商家や町屋が軒を連ねる風情あふれる街です。今でも昔からの家業を継ぐ商家が多い“生きている街並み”として有名で、1996年には関東地方で初めての「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。川沿いの柳の木は、時代劇の世界そのもの。日常を抜け出して、ひょいとタイムスリップ気分を楽しめますよ♪

東京駅から成田駅まで電車で約1時間15分。そこからJR成田線普通列車に乗り換えて、約30分の場所にある旅のスタートが「佐原駅」です。町屋の意匠を凝らした駅舎は、江戸時代にトリップしたかのよう！旅の気分をグッと盛り上げてくれますよ。まずはここから一枚、カメラにおさめましょう。

出典：うーすけさんの投稿

JR成田駅から佐原駅までは、各駅停車の電車に揺られてカタコトと長閑な旅を楽しめます。ストレスになる余計なことは何も考えずに、ただただボ〜っとできる時間って案外幸せを感じるものです。ただ、電車の本数は1時間に1本程度と少なめ。「楽しすぎて乗り遅れちゃった…」なんてことにならないよう、駅に着いたら帰りの時刻表を確認しておきましょう。

出典：bonzさんの投稿

かつては「江戸優り（えどまさり）」といわれるほど栄えていた佐原。街の中心を流れる小野川は、昔は商業活動を担っていた重要な川でした。当時の雰囲気をよりリアルに体験できるのが、サッパ舟風の観光船「小江戸さわら舟めぐり」です。心地よく揺れる船から街を見上げれば、徒歩散策とは違う魅力を発見できそうですね。

出典：ゆこくんさんの投稿

船の出発場所は、佐原駅から徒歩約15分の「伊能忠敬旧家」の前です。約30分かけて川下まで行き、再び同じ舟着き場まで戻ってきてくれますよ。船頭さんがゆらーりゆらーり漕ぐ舟で、水面を渡る風に吹かれれば、心地良くてつい目を閉じてしまうかも……。低〜い橋の下をくぐる瞬間はスリル満点です。

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佐原駅から徒歩約8分の場所にある「開運橋」は、小野川にかかる橋のひとつです。”欄干の鯉をなでると幸運になれる”という言い伝えから、開運橋と名づけられたそう。豪快に飛び跳ねているような鯉の姿は、見ているだけでなんだかめでたい♪

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ハイシーズンには多くの観光客に囲まれる「開運橋」の鯉ですが、そのサイズ感は橋も含めて案外素朴です。”観光用のオブジェ”のような、わざとらしさがなくて情緒をそそりますよね〜♪ただ、ぼんやりしていると見逃しちゃうこともあるので、パワースポットのアンテナを立てて散策してみてくださいね。

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佐原駅から徒歩約13分、舟着き場のすぐそばにある橋「樋橋（とよはし）」は、通称「じゃーじゃー橋」とよばれている“音”が有名な橋です。左右から滝のように流れ落ちる水の音がなんとも心地よく「日本の音風景百選」にも選ばれているんですよ。

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「じゃーじゃー橋」から水が流れ落ちるのは、30分に1回。遭遇できる確率は結構高いんです。「小江戸さわら舟めぐり」の途中なら、下からその光景を楽しめますし、橋の上から様子を伺う人も多いんですよ。ヒーリング効果が期待できそうな水音も、もしかしたら見る場所によって聞こえ方が違うかも？　ぜひ確かめてみてくださいね。

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伊能忠敬は”江戸時代に日本地図を作った人”としてご存じの方も多いですよね。測量家でもあり商人でもある伊能忠敬は、実は佐原にゆかりがあるんです。佐原駅から徒歩約10分の場所にある「伊能忠敬記念館」では、彼の業績を記す展示を楽しむことができますよ。地理好き、地図好き、偉人好きならきっと心を掴まれちゃうかも。

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伊能忠敬は50歳を過ぎてから測量学や天文学を学びました。日本地図編纂への旅は60歳を過ぎてからです。1800年に函館をスタートし、約17年もの月日をかけて歩いた距離は通算約4万kmといわれています。志半ばで亡くなってしまいましたが、彼の弟子たちが完成させたものが「大日本沿海輿地全図」です。やりたいと思ったことに年齢は関係ないですね。「この一歩から」、心にしみます。

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佐原駅から徒歩約10分、小野川沿いの歴史的町並みから離れたところにある「諏訪神社」は、地元の人々からは親しみをこめて「おすわさん」とよばれている神社です。毎年10月に行われる「佐原秋の大祭」は“関東の三大山車祭り”のひとつとしても有名です。ちょっと珍しい白い鳥居が美しく、ひときわ神聖な雰囲気を感じますよ。

白い鳥居をくぐり表参道を進むと、128段もの急峻な石段が現れ、その先に待っているのが1853年に造営された本殿です。迫力のある石段に一瞬ひるみそうになりますが、ぜひ本殿を目指してのぼってみましょう。杉並木に囲まれ静寂の中を進むうちに、自然と心が空っぽになり心地よい感覚に目覚めるはずですよ♪

出典：mayuge0808さんの投稿

お腹が空いたら人気のレストランへ立ち寄ってみましょう。佐原駅から徒歩約10分、小野川沿いにある古民家レストラン「ワーズワース」は、素敵なロケーションと食材にこだわる、創作イタリアンのお店です。材木店を改装した店内は木の温もりを感じられるあたたかい造り。ほっとくつろぎたい時にぴったりです。

出典：maronearさんの投稿

ピザにパスタやドリアなど、人気メニューがずらりと並び「どれにしよう…」と迷ってしまうほど豊富なラインナップ。こだわりの野菜や、おいしいと評判の魚介を使ったメニュー、手作りのベーコンやパンチェッタ、どの料理にも必ずこれ！といったポイントが盛り込まれているので、どれを選んでも正解です♡

ぶらぶらと小野川沿いを歩いたり、風情ある舟にゆられてみたり。江戸時代にタイムスリップしたかのような街並みとゆるーい雰囲気が魅力の佐原。時間を気にせずのんびりとした旅気分を満喫できて、きっと心身ともにリフレッシュできるはず。ぜひ、週末旅は佐原にお出かけしてみませんか♪