五島列島・福江島で心清まる女子旅を。癒しの観光スポット5選／長崎

五島列島はその昔、遣唐使の船が寄稿する島として、貿易や往来の中継地点として世界へ開かれていました。自然豊かな五島列島は、信仰の自由を求めたキリシタンたちの新天地となり「五島へ五島へと皆行きたがる、五島はやさしや、土地までも」とも謡われていのだそう。「福江島」はその五島の中で、最南端に位置する一番大きな島です。

福江島は祈りの島ともいわれ、カトリック教会が立ち並びます。禁教令からの殉教（じゅんきょう）や隠れキリシタンの迫害を受けた歴史がある地としても有名で、受難の中でも耐え忍んだ人々の信仰心に感動を覚えます。豊かな自然と古の人々の信仰に触れ、心が清らかになっていくように感じられますよ。今回はそんな福江島の癒しの観光スポットをご紹介します。

離島と聞くと行くのが大変なイメージがありますが、福江島は五島列島の中でも比較的アクセスの良い島なんです。まずは「長崎駅前」から路面電車に乗って「長崎港」へ。小さい車両で走る路面電車は長崎の人の足として活躍中。観光客が街中を散策するのにも便利ですよ。正覚寺行きへ乗車し「大波止」で下車。そこから約5分ほど歩くと長崎港に到着します。

長崎港から福江島までは、「ジェットフォイル」か「フェリー」で行くことができます。ジェットフォイルは約85分、フェリーは約3時間10分で到着。ジェットフォイルで行くなら予約がおすすめ！フェリーは3時間以上と長い船旅ですが、船内は広くのんびりできるので本を読んだり、お昼寝したり、お話ししたり、ゆっくりした時間を過ごしながらの癒しの女子旅に心がワクワクします。

「五島つばき空港」は五島列島の玄関口。空港ターミナルからの眺めも素敵です。長崎空港からだけでなく、福岡空港からも便があります。羽田空港から長崎空港または福岡空港へ約2時間。そこから乗り継ぐだけなので便利にアクセスができますよ。離着陸時は福江の街や山々を見下ろすことができます。

福江港から車で約50分の場所にある「井持浦教会」は歴史を感じる教会です。五島には1566年、キリスト教が伝えられました。その後の江戸幕府による禁教令時に、大村藩から移住キリシタンが潜伏した教会です。もともとはレンガ造りの教会でしたが、台風で壊れ1988年に現在のコンクリートの作りになっています。

教会の手前には「いらっしゃい」のメッセージと共に、イエスキリスト像があります。これは聖書のマタイ11章28節からの引用であり、誰でも受け入れられるという愛の信仰からの言葉です。両手を広げたイエスキリスト像に安心感を感じることができますよ。

井持浦教会には日本で最初のルルドがあります。このルルドから湧き出る水を飲むと、病が癒されるといわれる、日本全国のカトリック信者の聖地のひとつです。ルルドの中には聖母マリア像が安置され、昔の人々の真っ直ぐな信仰心に心が癒されます。

福江港から車で約15分のところにある「鬼岳」は、五島のシンボルといわれています。標高は315メートルで、全体が芝生に覆われ、美しい緑の流れるような曲線を描く火山です。観光客だけでなく、島の住民にも愛されるスポットです。

鬼岳では、季節ごとに花や植物を楽しむこともできます。緑いっぱいの芝生の上で、みんなでピクニックするのもいいですね。天気の日は太陽が気持ちよく、展望ポイントから感じる風は心地良いですよ。自然に囲まれ普段の疲れも吹き飛びます。

駐車場に車を停め、展望できるとこまで登ってみると福江の街や、海が目の前に広がります。夜はまた違い、天然のプラネタリウムが見られます。自然の豊かな星空を見上げ、素敵な夜を楽しむことができますよ。日中でも夜でもきっと癒される時間になります。

五島の市街地から、車で約1時間。映画「悪人」のロケ地としても知られる「大瀬崎灯台」は、そり立つ壁の上に立っています。映画の中では、逃避行の末にたどり着いた場所としてのシーンが撮られ、絶壁の上にある灯台は迫力があります。駐車場から灯台へは、片道約20分かけて遊歩道を通り向かいます。

大瀬崎灯台を一望できる展望所まで、「大瀬崎椿ロード」を通っていくことができます。歩きやすい遊歩道で、季節になると椿の木がトンネルを作り、2月頃には椿の絨毯が敷き詰められることもあります。展望台に着くと、そこから目の前に大きく広がる海に心を打たれます。

展望台からは、東シナ海の大海原を見ることができます。海と空と雲のコントラストを楽しむのもいいですね。展望台から高さ100メートル以上の断崖絶壁に建つ灯台を見下ろすのも感動です。大きな海に沈む夕日が私たちの心を癒してくれます。

福江港から車で約20分のところにある白い砂浜が特徴的な「香珠子海水浴場」。ビーチや海だけでなく、ビーチの周りにある季節ごとに変わる自然豊かな植物を楽しむことも可能です。

壁一面がガラス張りとなっている「椿茶屋」は、窓から美しい五島の海を望むことができます。囲炉裏（ろばた）を囲んで、五島の山と海から採れた素材を使った美味しい料理を楽しむことができますよ。女子旅の醍醐味のひとつは美味しい食べ物！目にも、舌にも、心にも贅沢な時間を過ごすことができます。事前予約してから行きましょう。

香珠子海水浴場の敷地内に「五島椿物産館」があります。五島の雄大な海の水から作られた天然塩は、甘みがありおいしさが詰まっていて、お土産にもおすすめですよ。他にも女性に嬉しい椿油や、自然にこだわった自家製品を多く販売しています。

遣唐使船日本最後の寄迫の地として知られている「魚津ヶ崎公園」は、福江港から車で約25分のところにあり、西海国立公園内に位置しています。記念石碑の先に広がる海を見渡しながら、遣唐使たちの命をかけた使命や歴史に思いを馳せてみてはいかが？

春には菜の花、初夏には紫陽花、夏にはひまわり、そして秋にはコスモス。魚津ヶ崎公園は四季折々の花が咲き、季節によってその表情を変える場所です。晴れた日には、見渡す限りの花と海と空が素晴らしい色のコントラストを見せてくれますよ。

周りには磯釣りやキャンプ場があり、見るだけではなく自然を満喫する時間を過ごせます。空と海が広がる魚津ヶ崎公園から見る夕日は、日常の生活での疲れを癒してくれますよ。女子旅の良い思い出になること間違いなしです。

福江島は自然も文化も豊かな美しい島。空や海、緑豊かな自然に癒され、キリシタンの歴史に心を打たれ、美味しいご飯にも大満足。一度行ったらまた行きたくなる、そんな素敵な島なんです。きっと旅が終わるころには、心と体が浄化されたような、清らかな気分になりますよ。ぜひ癒されに行ってみてくださいね。