2022年02月10日
五島列島のおすすめ観光スポット19選|教会や絶景、ビーチなど♪【長崎県】
長崎から飛行機で約30分、船で約1時間半。長崎県の西方に浮かぶ、大小150もの島々から成る「五島列島」は、島旅に最適の場所です。五島は世界文化遺産に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として登録された教会群を擁し、キリシタンの哀しい歴史を物語ります。そんな教会群を巡るのはもちろん、人の手が加わらない美しい自然、新鮮な魚介、のどかな空気感と魅力はたくさん。今回は五島列島にある、おすすめの観光スポットをご紹介します。
目次
長崎から飛行機で約30分、船で約1時間半の場所にある「五島列島」。長崎県の西方に位置し、大小150の島々から成ります。主要な福江島・久賀島・奈留島・椛島で構成される「下五島」エリアと、若松島・中通島などで構成される「上五島」エリアに分かれ、それぞれの島に見どころがたくさん。いつまでも眺めていたい絶景や、美味しいグルメも楽しめます。
五島列島でぜひ訪れたいのが、島々にある個性豊かな教会です。禁教時代に潜伏キリシタンが信仰を続けた場であり、自然豊かな風景の中に、木造やレンガ造りの教会などが溶け込みます。なかには世界文化遺産や国指定重要文化財の貴重な教会も。平和への願いに包まれる美しいスポットです。
そんな五島列島で、豊かな自然と美しい教会を巡る島旅はいかが。おだやかな空気に心もゆるむから、いつもよりちょっぴりスローなペースが心地よく感じるかも。都会の観光スポットとはまったく異なる五島列島の非日常感を、あなたのリズムでゆっくり楽しみませんか。
福江港から車で約20分の場所に、五島の教会群のシンボル「堂崎教会(どうざききょうかい)」があります。長崎で殉教した26聖人のひとり・ヨハネ五島を記念して、禁教令解禁後に建てられた最初の教会です。明治12(1879)年の創建当時は木造の教会でしたが、その後着任したペルー神父の設計で、明治41(1908)年にこのシンボリックなレンガ造りに改装されました。
堂崎天主堂 キリシタン資料館の詳細情報
福江港・福江空港から車で約50分の「高浜海水浴場」は、青いグラデーションを描く海と、磨かれたように白い砂浜が約800mも続く、日本一美しい天然の海水浴場。環境省による「快水浴場百選」や、「日本の渚百選」などにも選ばれる大人気スポットです。浜辺ではハマユウやサキシマフヨウといった植物の自生群を見ることもできます。
高浜海水浴場の詳細情報
福江港から車で約60分の「大瀬崎灯台(おおせざきとうだい)」は、波に浸食された断崖絶壁に建つ、白亜の灯台。この荒々しい断崖は「西海国立公園」の特別地域にも指定されているんですよ。東シナ海の大パノラマはもちろんですが、白亜の灯台が沈む夕陽に照らされだんだんと色づく様子は、言葉を失うほどの美しさです。
大瀬崎灯台の詳細情報
芝生に覆われた「鬼岳」は標高315m、なだらかなフォルムが特徴的。500万年前に噴火してできた楯状火山(アスピーテ)に、5万年前の噴火で臼のような形になった臼状火山(ホマーテ)が重なってできていて、福江島南岸にある鬼岳火山群のひとつでもあります。絵に描いたような可愛らしい形の鬼岳は、福江島のシンボルとして親しまれていますよ。
鬼岳の詳細情報
黒船来航に備え、第30代五島藩主盛成公の時代に築かれた「福江城」は、日本で最も美しい城と言われています。5万人の作業員と2万両もの工費を使い、15年の歳月をかけて建設されました。城壁の三方を海に囲まれた海城は、日本でもこのお城だけなのだそう。そんな大変立派なお城でしたが、築城からわずか9年で明治維新のため解体されました。
福江城跡 (石田城跡)の詳細情報
福江城址近くの「武家屋敷通り」は当時の佇まいが感じられて、タイムスリップしたような感覚になるかも。通りの両脇に見られる高い石垣は、こぼれ石と呼ばれる小さな石を積み重ね、両端を蒲鉾型の石で止めて造られています。この頑丈な造りの石垣は全国的にも珍しく、高い評価を得ているそう。福江港の電動アシストレンタルサイクル「GOTOCHARI(ゴトチャリ)」を利用して、のんびり回るのも楽しそうですね。
出典:www.instagram.com(@makoto_as_cameraman)
小腹が空いたら喫茶コーナーへ。五島名物の「五島うどん」や「かんころ餅」もありますよ。やさしい地元の味から元気をもらえます。この喫茶コーナーからは、五島家庭園と同じ様式の林泉式庭園を眺めることができて、静かな時間に心洗われるはず。
福江武家屋敷通りふるさと館の詳細情報
福江武家屋敷通りの詳細情報
福江港から車で約50分、「渕ノ元カトリック墓碑群(ふちのもとカトリックぼひぐん)」があります。ここは、地元の信者の方々のカトリック墓地です。墓碑群の後ろには、開放的な東シナ海に嵯峨島がぽつんと。十字架の墓標や、マリア様の像がオレンジ色に染まる神秘的な光景は、心がすーっと透き通っていくよう。
カトリック墓碑群の詳細情報
「楠原教会(くすはらきょうかい)」は、下五島で堂崎教会に次いで2番目に歴史ある教会です。赤レンガ造りの外観も、荘厳な雰囲気でよく似ていますよね。明治45(1912)年、鉄川与助の手により完成しましたが、それまでには信徒たちの資金拠出や労働奉仕がありました。
楠原教会の詳細情報
三井楽教会の詳細情報
白い砂浜が美しい「頓泊海水浴場(とんとまりかいすいよくじょう)」は、海水浴にぴったりのビーチです。開放感あふれる自然をたっぷり味わえますよ。遊泳期間中は更衣室やシャワー室も開放されます。遠浅なので、海水浴しやすいのもうれしいですね。美しい砂浜で波の音を聴きつつ、ぼーっと眺めているだけでも幸せな気持ちになりますよ。
頓泊海水浴場の詳細情報
水ノ浦の入江近く、青空に映える「水ノ浦教会」は、白亜の美しい教会です。昭和13(1938)年に改築された現在の聖堂は、鉄川与助により設計・施工されました。老朽化で取り壊された最初の教会から、さらに土手を削って広げられたそうで、木造教会としては最大規模なんですよ。
ひとつの教会の中に、ゴシック・ロマネスク・和風建築と3要素を織り交ぜた、和洋折衷の教会です。高いコウモリ天井や、ステンドグラスを通したやさしい光が、神聖で厳かな雰囲気を醸します。水ノ浦の信徒は寛政9(1797)年に外海地区から来たキリスト教徒の5人の男性と、その妻子の移住により始まったと伝えられていて、明治13(1880)年に最初の教会が建てられました。
出典:www.instagram.com(@y.korokoro1986)
海の眺めはのどかで美しいですが、教会裏の高台にはキリシタン弾圧を物語る牢跡や、26聖人のひとり・聖ヨハネ五島の像があります。シスターが鳴らすアンゼラスの鐘に、平和への祈りが込められているのでしょうね。
水ノ浦教会の詳細情報
朱色のレンガ造りをした「井持浦教会」は、明治28(1895)年に建てられました。フランス人宣教師・ペルー神父によって創設された、当時の五島初のロマネスク様式の教会です。台風被害のため昭和63(1988)年に改築され、現在の姿となっています。
井持浦教会の詳細情報
大正8(1919)年、鉄川与助の設計・施工によって建てられた「頭ヶ島天主堂」は、西日本では珍しい石造りの教会です。地元の五島石を切り出し、信徒が船で運び組み立てました。ちなみにこの石造りの教会になる前には、明治20(1887)年に建てられた木造の教会だったそうです。
頭ケ島天主堂の詳細情報
信徒総出でレンガを運び上げて造られたという外観からは、教会への心を強く感じますね。内部はコウモリ天井で、花をモチーフとした色とりどりのステンドグラスが美しく明るく、そしてやさしい印象です。
青砂ヶ浦天主堂の詳細情報
有川港からバスで約10分。西海国立公園内に位置する「蛤浜海水浴場(はまぐりはまかいすいよくじょう)」はまるで絵画のような、美しい世界が広がります。遠浅で、キラキラと輝く白浜から眺める景色…。周囲の山々がまるで浮かんでいるかのような、自然がどこまでも続くあふれるほどの開放感を味わえますよ。
出典:www.instagram.com(@vvn._.ne)
遠浅の透明感あふれる海は、ビーチハウスやシャワーも完備され、快水浴場百選にも選ばれています。シーズン中であればバナナボートやシーカヤックなど、マリンアクティビティを満喫するのもいいですね。砂浜からのんびり眺めているだけでも楽しめますよ。
蛤浜海水浴場の詳細情報
青方港から車で約15分。自然豊かな景観を楽しみながら、「矢堅目公園」の海沿いをドライブしませんか。円錐形の奇岩や、複雑な海岸線が広がり清々しい気分を味わえますよ。対岸の「白草公園」から眺めれば、矢堅目の岩越しに沈む夕陽が美しく、絶景スポットとしても知られています。ちなみに矢堅目の岩山は「トトロ岩」とも呼ばれ、その可愛らしいフォルムも楽しめます♩
矢堅目展望所の詳細情報
奈良尾港から車で約25分。「中ノ浦教会」は、大正14(1925)年に建てられました。シンプルな木造教会ですが、対岸から見ると水面に教会が映し出され、その光景は「水鏡の教会」とも呼ばれるほどの美しさ。思わずうっとりしてしまいます。昭和41(1966)年には、高い鐘塔が増築されました。内部では五島特産の椿の装飾を見ることができます。
中ノ浦教会の詳細情報
内部は讃美歌の歌声を美しく反響させるコウモリ天井や、木目模様を手描きしたという柱、ステンドグラスの代わりに花の絵をあしらったガラス窓はその技巧もさることながら、手作りの温かさを感じます。
江上天主堂の詳細情報
和風の外観とは一変して、内部はゴシック風の本格的な教会建築様式です。老朽化が進み昭和60(1985)年には、すぐ隣に新教会が建てられました。その際、この建物には取り壊しの話もあったものの、明治初期の貴重な建築物としての価値を見直され、大事に保護していく方針に。今では国の重要文化財に指定され、しっかりと守られています。
旧五輪教会堂の詳細情報
【長崎】世界平和へ祈りを捧げる女子ひとり旅。見ておくべきスポット7選
長崎県は、広島県とともに平和への思いを深めるのに訪れたい場所。1945(昭和20)年8月9日午前11時2分に投下された原子爆弾により、長崎のまちは壊滅的に破壊されました。長崎市内には、二度とこのような悲惨な歴史を繰り返さないよう、当時のことを知れる原爆遺構や慰霊碑などが多く残されています。そのような場所はじっくり時間をかけて向き合って、考えを深めたいもの。ひとり旅で訪れるのがおすすめです。今年の夏は長崎で、世界の恒久平和に祈りを捧げませんか?今回は、長崎で見ておくべきスポットをご紹介します。
△世界平和への思いを込めて、長崎市内もいっしょに観光