2022年10月16日

異国情緒と豊かな自然に癒される。「平戸」観光のおすすめスポット18選【長崎県】
長崎県は平和を願うスポットや、キリシタンの歴史を物語るスポットが数多く残る場所。そんな長崎の北西部に位置するのが「平戸」です。ここは、かつて日本で初めて西洋貿易が行われたこともあり、今もなお異国情緒ただよう街並みが残ります。また、海と山に囲まれた土地のため、ダイナミックで美しい自然もたくさん。さらに、南北45kmにわたって広がっているので、エリアごとに異なる表情を楽しめるのも魅力です。そこで今回は、見どころあふれる平戸についてたっぷりお届けしていきます。
目次

長崎県「平戸」は日本初の西洋貿易港で、異国情緒を色濃く残しているエリアです。また、長崎県内で初めてキリスト教の布教が始まった場所。多くのキリシタンたちは幕府による禁教令下でも隠れキリシタンとして信心を持ち続け、その結果、現在まで470年以上も続く信仰の歴史が平戸の街に刻まれています。寺院と教会が混在する和洋折衷の街並みを歩いて、玄界灘と東シナ海に面した大自然に満たされる時間を過ごしませんか。
北から南までは1時間以上。のんびりドライブで楽しんで

平戸エリアの中心となる「平戸島」、北西にある「生月島」の2つの島はどちらも橋で結ばれているので、平戸観光をするなら車が断然便利です。平戸島は北から南まで約1時間、生月島もぐるりと1周して約1時間。美しい教会や棚田、地物が集まる市場を巡りながら、自然が形作る圧倒的な絶景を満喫する旅ができますよ。のんびりドライブしながら、豊かな海と緑に囲まれた平戸の風景をめいっぱい楽しみましょう。
青い橋を渡り、ダイナミックな自然が残る島へ|生月
生月島は、南北約10kmの細長い島。平戸島とは「生月大橋」で結ばれ、路線バスや車で気軽に島へ渡れます。水平線に沈む圧倒的な夕陽や、柱状の岩が連なる「塩俵の断崖」など、ダイナミックな自然が創り出す絶景の中でゆったり過ごせますよ。平戸でのキリスト教の広まりとともに早い段階で島民のほとんどがキリシタンとなり、現在まで信仰が続く歴史深い土地でもあります。
1.海に生えるスカイブルーの橋「生月大橋」
生月大橋の詳細情報
2.生月島の最北端に建つ展望所付きの灯台「大バエ灯台」

大バエ灯台の展望所は360度ぐるりと1周できる造りなので、よく晴れた日中には壱岐島や対馬、反対側の五島列島まで眺められます。雄大な水平線をはるか遠くに見渡しながら、時を忘れて景色に見惚れる贅沢なひとときを過ごしてみて。7~9月頃になると岬の丘にハマユウが咲き乱れ、可憐で華やかな景色も楽しめます♩
大バエ灯台 (大碆鼻)の詳細情報
3.距離500m・高さ20mもの巨大な断崖「塩俵の断崖」
塩俵の断崖の詳細情報
4.神々しいほどの夕陽を眺めるドライブ「生月サンセットウェイ」

また、生月サンセットウェイでは夕焼けも見どころのひとつです。水面にオレンジやピンクの光を反射させながら大きな海に沈んでゆく夕陽の姿は、生月島でのかけがえのない思い出のひとつになりそう。水平線が見渡せる絶景ポイントばかりなので、ちょうどいいところで車を停めて、地球の美しさをひととき堪能しましょう◎
生月サンセットウェイの詳細情報
5.蝶の羽のステンドグラスも。レンガ造りの教会「カトリック山田教会」

大正元(1912)年に完成した「カトリック山田教会」は、長崎をはじめとして九州地方の多くの教会建築を手がけた鉄川与助が設計したもの。レンガ造りの建物に日本の屋根瓦が用いられた、和洋折衷の造りが魅力です。お庭には記念碑や可憐なマリア像が設置され、木の温かみにあふれた礼拝堂で静かにお祈りできますよ。
山田カトリック教会の詳細情報
フェリーでのみアクセスできるのどかな島|大島・度島
平戸の中でも、「的山大島(通称:大島)」と「度島」への交通手段はフェリーのみ。どちらも平戸島の北方にある島で、約30~40分の船旅で向かいます。大島では貴重な木造建築が残る漁村集落や美しい棚田を巡り、人が少ない度島では一面に広がる大自然を独り占めしてリフレッシュできますよ。
6.江戸期からの木造建築が連なる古い街並み「神浦地区の町並み」
的山大島の詳細情報
7.日本の原風景・棚田は島にいくつも
平ノ辻農村公園の詳細情報
海の幸とキリシタンの歴史を語る|田平
九州本土側にある「田平」は、平戸観光で外せないスポット。鮮やかな朱色の「平戸大橋」で平戸島と結ばれています。田平でキリシタンの歴史に触れるなら、信者たちの寄付と奉仕によって完成した「田平天主堂」が象徴的。教会を訪れたあとは、平戸の美味しいものが大集合する「平戸瀬戸市場」で地物をたっぷり味わいましょう。
8.鉄川与助によるレンガ造教会の最高峰「田平天主堂」

鉄川与助によるレンガ造教会の最高峰「田平天主堂」。国指定の重要文化財で、精密に積まれた赤レンガの中に、ススを塗った黒レンガがアクセントとして使われています。この教会は多くの信者たちの寄付によって建造され、着工から4年の歳月をかけて大正7(1918)年に完成しました。レンガや瓦などの材料も、信者たちによって貨物船から教会へ運び込まれたものです。

堂内のリブ・ヴォールト天井は、半円型のアーチが連なる圧倒的な美しさ。ゴシック建築の代表的な天井の建築様式のひとつで、両サイドには繊細なステンドグラスが嵌め込まれています。ステンドグラスは特別発注したオリジナル品で、1階がイタリア製、2階がドイツ製なので色彩やデザインの微妙な違いも楽しめますよ。また、庭園に設置されているフランスにあるカトリックの聖地「ルルドの泉」を模したマリア像も必見です。
カトリック田平天主堂の詳細情報
9.平戸産の農水産物と加工品はここでゲット「平戸瀬戸市場」
平戸瀬戸市場 レストランの詳細情報
平戸瀬戸市場 レストラン
たびら平戸口 / 食堂、カフェ、海鮮
- 住所
- 長崎県平戸市田平町山内免345-15 平戸瀬戸市場 2F
- 営業時間
- [月] 11:00 - 17:00 [火] 11:00 - 17:00 [水] 11:00 - 17:00 [木] 11:00 - 17:00 [金] 11:00 - 17:00 [土] 11:00 - 17:00 [日] 11:00 - 17:00 ■ 営業時間 市場1階 8:00~18:00 レストラン2階 11:00~17:00 (ランチは14時30分LO) ■ 定休日 第2水曜日1/1~1/4
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
歴史を物語る景色がたくさん。平戸の中心部|平戸北部
平戸島の中心部だけあって、見どころだらけの「平戸北部」。最先端のアトラクションで歴史を学べる「平戸城」をはじめとして、国の重要文化的景観の「春日の棚田」や、絶景を堪能できる「川内峠」など豊かな大自然にも魅了されますよ。美しい海を眺めながら、寺院と教会が混在する異国情緒も満喫できるエリアです。
10.天守からの眺めは必見。平戸のシンボル「平戸城」

「海に浮かぶ城」とも呼ばれる「平戸城」は、平戸のシンボル。平戸瀬戸に突き出している岬の小高い山の上にあり、写真真ん中が三層五階建ての天守閣です。天守閣の中では「平戸城 歴史体験アミュージアム」が繰り広げられ、クイズやゲーム、ヒストリー絵巻やシアターなど盛りだくさん。各階に見どころが用意されているので、絶景を眺めながら楽しく巡れるお城です。

こちらが、天守閣最上階からの素晴らしい眺め…!平戸城は三面に広がる海をお堀に見立てて建造されているので、平戸港や平戸大橋、近くに浮かぶ「黒子島」、遠くの山々まで眺められる海側はまさに絶景です。最上階の5階では、遠隔カメラで天守閣にいる自分を撮影したり、360度のパノラマの風景を墨絵で眺めたりと素敵なアトラクションも用意されていますよ。
平戸城の詳細情報
11.西洋と東洋が融合した場所「寺院と教会の見える風景」
寺院と教会の見える風景の詳細情報
12.国選定文化的景観の貴重な棚田「春日の棚田」

春日集落は人口70人ほどの小さな集落で、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産に登録されている地。その集落の中にある「春日の棚田」は、450枚もの棚田で構成された広大なものです。集落の聖地・丸尾山の頂上から眺める景色は圧巻ですよ。入口にある案内所「かたりな」では、国選定の重要文化的景観として大切に管理されている棚田の歴史や見どころを、集落の人たちが丁寧に教えてくれます。
春日の棚田の詳細情報
13.頂上から見る景色は言葉を失うほどの美しさ「川内峠」

言葉を失うような絶景を堪能できる「川内峠」は、平戸で最も眺めのいい場所と言われています。標高は約260m、規模は約30ha。見晴らしのよさに加えて、サッカーコートおよそ42面もの広大な草原が広がる夢のようなスポットです。川内峠には小高い丘がいくつかあるので、整備された道を歩いて頂上まで行ってみましょう。
川内峠の詳細情報
14.長さ665mの朱塗りの吊り橋「平戸大橋」

本州本土の田平エリアと平戸島をつなぐ「平戸大橋」は、鮮やかな朱塗りの吊り橋。長さは665mで、海面から約30mの高さに吊られています。両岸にそれぞれ「田平公園」と「平戸公園」があり、平戸大橋の全景を収められるフォトスポットとしても人気♩どちらの公園にも眺めのいい展望台や広場が設けられ、橋と海を眺めながらゆったり過ごせますよ。
平戸大橋の詳細情報
隠れキリシタンの歴史を知るならここへ|平戸中部
隠れキリシタンの歴史を肌で感じられる「平戸中部」。点在する教会の中でも、カトリック教徒や隠れキリシタン、仏教徒とさまざまな信徒が集まる紐差ならではの「カトリック紐差教会」は必ず訪れておきたいところ。また「カトリック木ヶ津教会」では、自身が被ばくしながらも人々の救護に徹した医学博士・永井隆の絵を鑑賞できますよ。
15.東洋随一のロマネスク様式の教会「カトリック紐差教会」

平戸中部の見どころのひとつ「カトリック紐差教会」も、鉄川与助の手によるものです。紐差湾を望む高台にある大きな教会で、外観は東洋随一のロマネスク様式。2階が礼拝堂で、参拝者は外階段から直接2階に入る珍しい設計です。ポルトガルの小さな街に現れた「ファティマの聖母」を模したマリア像にもお祈りできますよ。

2階の礼拝堂は幾何学模様のステンドグラスが嵌め込まれ、カラフルな光が混ざり合う美しい空間。丸窓にはお花の模様が描かれていて、キリスト教の礼拝堂に仏教のモチーフがふんわりと溶け込んでいます。また、開放感のある高い天井の装飾でも、格子のデザインに合わせた繊細なお花の模様を眺めることも。やわらかい光の中で隅々まで美しい教会建築に触れて、静かに心癒されるひとときを過ごせます。
カトリック紐差教会の詳細情報
16.永井博士の絵画が展示される教会「カトリック木ヶ津教会」

昭和37(1962)年に開設された「カトリック木ヶ津教会」は、平戸猶興館高校の体育館を改装したもの。この教会ができるまで、信者は約4kmも離れた紐差教会まで歩いてミサに通っていたそうです。素朴で可愛い外観ですが、礼拝堂にある医学博士・永井隆の「十字架の道行」は必見。キリストの受難が描かれた14枚の絵に1枚ずつ向き合いながら、黙想を捧げることができますよ。
カトリック木ヶ津教会の詳細情報
17.「日本の水浴場88選」に選ばれた美しいビーチ「根獅子海水浴場」

入り江にある「根獅子海水浴場」は、抜群の透明度を誇る遠浅の海です。約1kmの小さなビーチは、その美しさから「日本の水浴場88選」にも選ばれるほど。おだやかな海の向こうには岬や島々も眺められ、透き通る波が寄せては返す風景はまるで絵巻物に描かれた世界のようです。また、白い砂浜はきめ細やかな砂でできているので、裸足で歩いてなめらかな踏み心地も楽しんでくださいね。
根獅子の浜海水浴場の詳細情報
手付かずの自然が残る美しい土地|平戸南部
平戸島は平戸大橋で九州本土とつながっているため、本州としては「平戸南部」は日本で最西端に当たります。手付かずの自然がそのまま残っている平戸南部では、「志々伎山」の山頂から島の海岸線の美しさを堪能しましょう。ここでしか見ることのできない絶景は、何度も訪れたくなる素晴らしい眺めです。
18.頂上では360度大パノラマの絶景を一望「志々伎山」

登山口から山頂まで約40~50分で登れる「志々伎山」は、初心者にも人気の山。平戸島の南端にあり、島の先端の向こうの五島列島まで眺められます。標高は347mと低めですが山頂がとんがっているので、360度の大パノラマで絶景を一望できますよ。山頂までの間も海が開けているスポットがあり、寝転んだりおにぎりを食べたりと、最高の景色の中で時を忘れてゆったり過ごせます。
志々伎山の詳細情報