2016年07月28日
北海道地名の由来って?美しい風景といっしょにアイヌ語を勉強しよう
なんだか聞き覚えありませんか?このアイヌ語――シリ?ベツ?カムイ?チミケップ?何のことやらと思っていたらシリは山、島、ベツは川をあらわすそうです。カムイという言葉は神様のことをあらわします。ではチミケップとは?カタカナ表記の多い北海道の地名、その語源は北海道の先住民族であるアイヌの方々の美しい言葉です。地名と語源が見事にマッチする北海道アイヌ語の旅にご案内します。
アイヌの方々は文字を書くことはせずに、口伝によって、文化を育んできました。口伝とは、言葉で伝え聞くことを言います。自然に対する敬虔な気持ちと、うそ偽りのない率直さ、そして厳しい自然の中で育まれてきた鋭敏な感性、聴覚、記憶力。素晴らしい能力を持つ民族に、文字は必要ありませんでした。アイヌの方々は、親や長老、周囲の方々の口から発せられる言葉を、真摯に受けとめ、記憶し、また次の世代へと伝えてきました。その魂のこもった言葉を、あとから北海道にやってきた和人(北海道の先住民以外の日本人)は、漢字にあてはめたり、カタカナであらわしました。現在の北海道の地名は、そうやって地図に記されてきた歴史があります。旅の調味料として、訪れた土地の地名の背景にある、かつてのアイヌの方々の暮らしぶりを想像していただければ幸いです。
摩周湖はアイヌ語で「カムイ・トー=神の湖」。入る川も流れだす川もないのに、永遠に水量の変わらない、美しい碧(あお)をたたえたこの神秘的な湖を人々は、「カムイ・トー」と呼んでいました。摩周湖と呼ぶようになったのは、神になった老婆の伝説が語源だと言われています。老婆のことをアイヌ語で「カムイシュ」と呼びます。孫とはぐれてしまった老婆が、この湖で休息しているうちに動けなくなり、やがて島となって孫を待つしかなくなったというお話です。湖の中央に浮かぶのはカムイシュ島(中島)。霧の摩周湖と呼ばれるほどの霧の深さは、悲しみにくれる老婆の涙のせいだとも言われています。カムイシュが変容して摩周になったと言われています。
摩周湖第一展望台レストハウスの詳細情報
摩周湖第一展望台レストハウス
摩周 / ジェラート・アイスクリーム、レストラン
- 住所
- 北海道川上郡弟子屈町弟子屈原野
- 営業時間
- [月] 08:30 - 17:30 [火] 08:30 - 17:30 [水] 08:30 - 17:30 [木] 08:30 - 17:30 [金] 08:30 - 17:30 [土] 08:30 - 17:30 [日] 08:30 - 17:30 ■ 営業時間 夏期 8:30~17:30 冬期 問い合わせください ■定休日 無休
- 平均予算
- ~¥999
湯元 湧駒荘の詳細情報
湯元 湧駒荘
東川町その他 / 旅館・民宿
- 住所
- 北海道上川郡東川町勇駒別旭岳温泉
- 営業時間
- ■ 営業時間 チェックイン 15:00 チェックアウト 10:00 日帰り入浴 新館 神々の湯 12:00~19:00 本館 ユコマン・シコロの湯 13:00~17:00 ■定休日 無休
- 平均予算
- ¥20,000~¥29,999
岬の突端から、積丹ブルーの海にたたずむ岩は「神威岩」と呼ばれています。「神威岩」は源義経北海道伝説のひとつ、旅立つ義経を追ったアイヌの娘が身を投げた化身と言われています。はるか大陸に渡った義経が、ジンギスカンという勇猛な戦士となったかどうかは定かではありません。義経の行く末を知ることもない娘は岩となり、海の中に立ち尽くすのみ。以来、女性の乗った船が近くを航行しようとすると、必ずといっていいほど遭難事故が起こるようになりました。アイヌの人々は、近海を女人禁制とし、娘の化身である岩を神として崇め奉り、航行の安全を祈願しました。「神威岩」のいわれです。現在は女人禁制も解かれ、自由に航行できます。
カムイ番屋の詳細情報
カムイ番屋
積丹町その他 / 海鮮、海鮮丼、ジェラート・アイスクリーム
- 住所
- 北海道積丹郡積丹町大字神威岬シマツナイ92
- 営業時間
- [月] 10:00 - 17:00 [火] 10:00 - 17:00 [水] 10:00 - 17:00 [木] 10:00 - 17:00 [金] 10:00 - 17:00 [土] 10:00 - 17:00 [日] 10:00 - 17:00 ■ 営業時間 [5月~9月] [レストラン] 11:00~17:00 [売店] 10:00~17:00
- 平均予算
- ~¥999
シリとは、山、あるいは島をあらわすときに使われます。アイヌの人々は、離れたところにあるもの、遠くに望むものを指すときに「シリ」という言葉を用いました。北海道の島では、利尻島(りしりとう)、焼尻島(やぎしりとう)、奥尻島(おくしりとう)が有名です。また山ではポロシリ、ピンネシリ、マツネシリなどがあります。ここでは利尻島と焼尻島をご案内します。
島っ子食堂の詳細情報
島っ子食堂
苫前町その他 / 食堂、ジンギスカン、ラーメン
- 住所
- 北海道苫前郡羽幌町大字焼尻島字東浜
- 営業時間
- ■ 営業時間 11:00~最終船の出港まで ※6月中旬~9月(要確認) ■定休日 6~9月の営業期間中は基本的に無休(ただし事前要確認)
- 平均予算
- ¥2,000~¥2,999
チミケップホテルの詳細情報
チミケップホテル
津別町その他 / フレンチ、オーベルジュ
- 住所
- 北海道網走郡津別町沼沢204
- 営業時間
- [月] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [火] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [水] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [木] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [金] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [土] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 [日] 11:00 - 15:00 18:00 - 20:00 ■ 営業時間 [ランチタイム] 2日前までのご予約をお願いいたします [ディナータイム] 3日前までのご予約をお願いいたします ■定休日 無休
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
- ¥20,000~¥29,999
地名というのは、「その場所のかたち」そして「生活との係わり」をあらわすものだということを、アイヌの方々の言葉を通じて改めて認識させられます。音としてしか伝わってこなかったアイヌの方々の言葉は、実にリズミカルで、美しい響きを持っています。美しい言葉が、美しい景観そのものをあらわす北海道アイヌ語の旅、多くの方に触れていただきたい風景です。