レトロかわいいローカル線小湊鉄道で、美しい風景を満喫しよう！

小湊鉄道は、千葉県市原市の五井駅から、大多喜町の上総中野（かずさなかの）駅までを結ぶ路線です。路線の大半が市原市内に位置しています。また開業は1925年で、39.1kmの路線内に18の駅が並びます。小湊鉄道は首都圏にありながら半分以上が無人駅となっており、駅舎や路線周辺の風景も、どこか懐かしいノスタルジックな雰囲気です。首都圏にいながら、気軽に旅行気分を味わうことができますよ。

赤とクリーム色のレトロでかわいらしい車両も、小湊鉄道の魅力です。どこから撮影しても絵になるため、撮り鉄たちが多く訪れるスポットでもあるのだとか。現在運行しているのは、1961年～1977年に製造されたキハ200形というものになります。首都圏ではほとんど見かけることのない、ディーゼル気動車です。

小湊鉄道では、クリーンディーゼルエンジンの現代版機関車を先頭に、窓ガラスのない展望車が連なる「トロッコ列車」も運行しています。かつて小湊線で活躍していたSLをモチーフにしているそうで、まるでタイムスリップをしたかのような気分を味わうことができますよ。トロッコ列車は上総牛久（かずさうしく）～養老渓谷（ようろうけいこく）間を運行し、途中停車駅は里見のみです。また運航日は、金・土・日・祝日のみ。大変混雑しますので、事前に整理券を予約しておくのがおすすめですよ。

小湊鉄道の見どころとして最も有名なのが、3月中旬から5月上旬にかけて咲く菜の花畑です！線路周辺が菜の花で埋め尽くされ、まるで黄色い絨毯の上を走っているかのような風景を眺めることができます。沿線のいたるところに菜の花が咲いていますが、特に有名なのは里見駅～月崎（つきざき）駅間です。また、養老渓谷駅から徒歩15分くらいの場所にある石神地区にも、広大な菜の花畑が広がります。

小湊鉄道は、菜の花だけでなく桜も有名です。4月上旬になると桜が咲き始めるので、その時期には桜と菜の花を一緒に鑑賞することができます！黄色とピンクのコントラストがとっても美しいですよ。また桜と菜の花の鑑賞も、里見駅～月崎駅間がおすすめです。そのほか、飯給（いたぶ）駅も撮影スポットとして人気があるそうです。

小湊鉄道の楽しみ方は昼間だけではありません。夜になると飯給駅で、幻想的な夜桜を鑑賞することもできるんです！毎年非常に人気のようで、日が落ちる前から多くの人が撮影に集まるのだとか。ライトアップされた桜と車両が、まるで鏡のように手前の水面に映り込みます。夜桜で有名なスポットは多数ありますが、列車と一緒に鑑賞できる場所はかなり珍しいのではないでしょうか。

小湊鉄道の終点、上総中野駅のひとつ手前にある、養老渓谷も人気の観光スポットです。養老川を中心にハイキングコースが整備されており、豊かな自然を満喫することができます。特に、千葉県内最大の滝である「粟又の滝（あわまたのたき）」が有名ですよ。また秋になると周囲の山々が鮮やかに色付き、美しい紅葉も楽しめます。さらに温泉も湧き出ているので、温泉郷としても栄えています。

最後に、ちょっと変わった観光スポットをご紹介。こちらの写真、実は飯給駅の近くにある女子トイレなんです！黒い壁の中が全てトイレとなっており、「世界一広いトイレ」といわれています。一応壁で囲まれているとはいっても、開放感がありすぎて落ち着かないかも…。ちなみに女子トイレのみのため、男性は入れません！

小湊鉄道沿線ではおいしいグルメも満喫できますよ。人気の駅弁からボリューム満点の定食、そして甘～いスイーツまでご紹介していきます！

まずご紹介するのは、小湊鉄道五井（ごい）駅でお弁当やお惣菜を販売している「やり田」です。小湊鉄道の名物駅弁として、多くの人々に愛されています。特に人気があるのが、こちらのあさり弁当。旨みがたっぷり染み込んだあさりご飯に、切干大根、天ぷら、春雨サラダ、ひじき煮といった具材が詰まっています。こんなにボリュームたっぷりなのに、たったの500円です！

次にご紹介するのは、養老渓谷にある「季の味庵」です。温泉旅館「滝見苑」内にあるレストランになります。粟又の滝のすぐ近くにありますので、観光の後に立ち寄るのがおすすめです。そばやうどんのほか、猪の肉を使ったしし鍋定食、新鮮な鮎定食などがあります。滝見苑では日帰り入浴もできるので、温泉で観光の疲れを癒すのもおすすめです。

続いてご紹介するのは、こちらも養老渓谷の粟又の滝近くにある、甘味処「山猫」です。こちらのお店で人気なのが、口どけの良いフワフワのかき氷！ブラックベリーレアチーズヨーグルトやとうもろこしミルク、千葉県産落花生かき氷など、珍しいフレーバーが多いのも特徴です。シロップは、地元千葉の素材にこだわって作っているそうですよ。

千葉県を走るローカル線、小湊鉄道についてご紹介してきましたが、いかがでしたか？昔懐かしい車両が美しい菜の花畑や桜の間を走る様子は、まるで映画のワンシーンのよう。都心から1時間半程度で行くことができるので、週末の小旅行としておすすめです。春の菜の花だけでなく、夏の田園風景や秋の紅葉も美しいので、ぜひ四季折々の風景を楽しんでみてくださいね。