2016年10月02日
世界遺産『金閣寺(鹿苑寺)』を訪れる前にその魅力を知っておこう!
「金閣寺」と聞いて、皆さんは何を頭に思い浮かべますか? 三島由紀夫の『金閣寺』や修学旅行の思いでなどいろいろあるでしょう。日本人で「鹿苑寺(金閣寺)」を知らない人はいませんが、金閣寺はどのようなものかと聞かれて説明できる人は少ないのです。今回は多くの人を魅了する黄金の楼閣「金閣寺」をじっくりと紹介します。
『金閣寺』はある意味ニックネームのようなもので、正式名称は「鹿苑寺(ろくおんじ)」です。釈迦が菩提樹の下で悟りを開いたことは、あまりにも有名ですが、その場所がインドにあった林園「鹿野苑(ろくやおん)」です。この鹿野苑と、開基である足利義満の法号が『鹿苑院殿』であることから「鹿苑寺(金閣寺)」と名付けられたそうです。
代表的なスポットの金閣(舎利殿)は三層の建物ですが、金箔で覆われているのは二層目と三層目だけで外観は金色に輝いています。三層の内部から屋根の鳳凰までが金箔と豪華な造りです。当時は、隠居していた足利義満の別荘として使われていましたが『将軍並み』の豪華さでもあります。
初層が寝殿造、二層が武家造、三層が禅宗様式である事から、将軍である自分が貴族よりも権力があることを示したのではないかとも言われています。明治時代に、修繕されましたが戦後も当時のままの姿を残していました。三島由紀夫の『金閣寺』や水上務の『金閣寺炎上』のモデルにもなった僧侶の放火により焼失してしました。
小説の中では『金閣寺の美しさに嫉妬』したことが動機として定義つけられていますが、実際に放火があった当時には金箔も剥げ落ちていたのではないかとも言われています。本当の事は分かりませんが、美しい金閣が朽果てていく姿に自分の不具を重ねていたのかも知れません。
金閣寺を囲む土塀は、少し黄色がかった明るい色でよく見ると線が5本入っています。これは寺格を示すもので、格式高い寺であることをあらわしているんですよ。
鹿苑寺が金閣寺と呼ばれるゆえんの「金閣(舎利殿)」は、軒裏までが金箔がはりめぐされているのが分かります。池に浮かぶ金閣も美しいですが、池に沿って右の方丈からは見上げるようにその姿を見ることができます。
鏡湖池に写る金閣の美しさは太陽の光を浴びた時だけでなく、しんしんと雪が降る中がまた素晴らしいもの。京都ではなかなか目にする事のできない、雪が舞い落ちる日の金閣ですが、タイミング良く見られた時には息を飲むような美しさに圧倒されます。
紅葉も見事ですが、四季の中でもっとも美しいのが冬です。底冷えする京都の冬ですが、雪化粧の金閣の輝くような美しさは一度目にすると忘れられません。南向きの金閣ですから、時間がずれると溶けてしまい本来の美しさが半減してしまいます。開門と同時に入れるようにしておくこと、晩の降雪量はチェックしておきましょう。
止みし時 舞いし白衣 金閣寺(休日の朝窓を開けたら雪が降っていた「そうだ金閣寺に行こう!」着けば人ごみでたくさん。周りは雑踏なのに彼と対面すると空間が止まったようでした。きれいな白い衣を着た金閣寺は3年ぶりらしく24年間京都に生まれ育ったけど初めて見る景色に感動しました)
— マルさん (@maru_miyage) 2016年9月8日
京都の寺院の中でも、最高位にある金閣寺は、相国寺の山外塔頭でもありますが、堂宇の少ない珍しい寺でもあります。この不動堂は、眼病に非常に御利益があるとされていて今でも『目の病気』で悩む人達が毎日のようにお参りにやってきます。こちらの本尊は、弘法大師が自ら作った石不動明王。毎年節分と大文字送り火には開扉法要が営まれ本尊を拝むことができます。
鏡湖池近くにある龍門滝では、中国の故事『登竜門』に因んで配置された鯉魚石を見ることができます。現在も湧水が溢れ出す、銀河泉(ぎんがせん)は足利義満が茶の湯に使用した水。厳下水(がんがすい)は手洗いに使っていたと伝わります。
絵師であった相阿弥(そうあみ)が作庭したとされる「方丈庭園」は足利義満が手植えした陸舟(りくしゅう)の松や、胡蝶佗助(こちょうわびすけ)の椿を見ることができます。胡蝶佗助は、後水尾天皇が手植えしたともいわれていて、鹿苑寺建立には、非常に意欲的だった義満のこだわりがところどころに感じらる庭園です。
方丈の北に安民沢があり、池の中には小さな島が浮かんでいます。鹿苑寺になる前は、西園寺家の所有地であり白蛇は西園寺家の守り神でもあったそうです。雨乞いをここで行っていたそうで、その名残を見ることができます。
@halsowa 雪の日のランドスケープですが、大晦日に金閣寺を歩いていて金閣寺以上に、その上にある「安眠沢と白蛇塚」が素敵でした。中島、石塔に雪が積もり、雪をのっけた木々が周りを取り囲み、真っ白の雪を吸い込む水の暗さが素晴らしかったです。どこか遠くの国を見ているようでした。
— Elysian Garden (@pirikainankle) 2011年1月16日
「夕佳亭(せっかてい)」からは、金閣の後ろ姿を見ることができます。夕陽が山にかかり金閣にその光が映えるさまは趣があり、素晴らしい景色です。数寄屋造りの茶室で、金森宗和好みの茶室になっています。
茶室前の石燈籠と富士の手水鉢は足利義政が愛用していたそう。
【世界遺産:金閣寺(20)】 「夕佳亭」:茅葺屋根の茶室
— アーバン・カメレオン (@kamereon8300) 2016年1月9日
「夕日に映える金閣の眺めが佳い」と言う意味が込められている。 pic.twitter.com/cZLBDirRsb
金閣が紅葉で染まるほどではありませんが、紅葉とのコントラストはなかなかのもの。龍安寺や仁和寺はとくに紅葉が素晴らしいので、一巡するように回るのがおすすめです。
金閣寺の紅葉は11月下旬から12月上旬が見頃ですが、このシーズンは京都は非常に混雑します。もちろん金閣寺も凄い人なので早朝に参拝することをおすすめします。
【京都駅】
①バスターミナルB2にて101系統のバス「二条城・北野天満宮・金閣寺行」乗車、「金閣寺道」下車。
②バスターミナルB3にて205系統「金閣寺・北大路バスターミナル行」乗車、「金閣寺道」下車。
各バス停から徒歩で約10分
【地下鉄京都烏丸線】
「四条・烏丸御池・国際会館行き」乗車、「北大路駅」で下車。北大路バスターミナルより「急行101号系統」「急行102号系統」「205号系統」「M1系統」、または洛バスの101系統か102系統のバスに乗車、「金閣寺道」下車。徒歩で約10分。
臨済宗相国寺派
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金閣寺のすぐ側にある甘味処。目立たないお店ですが、味は一流です。軽食を楽しんだり、甘味が味わえるのでふらりと立ち寄りたいお店です。
甘味がメインになるので、食事は蕎麦やうどんの軽食メニューが並びます。こちらでは、わらび餅と抹茶のセットが人気。金閣寺近くなこともあり、外国人観光客も立ち寄ることが多いのだとか。
ふうみん庵
閉業や休業等の理由により食べログに店舗情報が存在しないか、一時的な障害で店舗情報が取得できませんでした。
京都らしいシンプルな料理を友人やカップルでゆっくりと味わいなら、参拝後ぜひ立ち寄ってください。湯豆腐処なので、とくに「京とうふ」を堪能したい人におすすめです。
お店は完全予約制なので気をつけてください。木綿豆腐なのに食感はなめらかな絹のような湯豆腐が味わえます。
わらの詳細情報
わら
北野白梅町、等持院、龍安寺 / 豆腐料理
- 住所
- 京都府京都市北区笠総門町13-3
- 営業時間
- [月] 12:00 - 20:00 [火] 12:00 - 20:00 [水] 定休日 [木] 12:00 - 20:00 [金] 12:00 - 20:00 [土] 12:00 - 20:00 [日] 12:00 - 20:00
- 定休日
- 水曜日
- 平均予算
- ¥3,000~¥3,999
京そばを食べられるお店で、毎日その日のそば粉が店内に張り紙されています。玄関からも、蕎麦粉の香りがするのでフラフラと足を向ける人も多いとか。メニューも豊富にあるので、たくさんの中から選べますよ。
京のそば処 花巻屋の詳細情報
京のそば処 花巻屋
北野白梅町、等持院、龍安寺 / そば、丼
- 住所
- 京都府京都市北区衣笠御所ノ内17-2
- 営業時間
- [月] 11:30 - 16:00 [火] 11:30 - 16:00 [水] 11:30 - 16:00 [木] 11:30 - 16:00 [金] 11:30 - 16:00 [土] 11:30 - 16:00 [日] 11:30 - 16:00 ■ 営業時間 夜は予約で ■ 定休日 不定休
- 平均予算
- ¥1,000~¥1,999
金閣寺に参拝すると『金閣舎利殿御守護』を頂けます。これだけでも訪れるかいはあるもの。金閣(舎利殿)の内部は非公開なので拝観する事は出来ませんが、まだ見ぬ金閣に思いを馳せながら建物と池が浄土をあらわしたかのような姿を目に焼き付けてください。
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