2016年12月20日

「米沢八湯」の知られざる魅力に迫る!山形に残る秘湯を巡る旅

「米沢八湯」の知られざる魅力に迫る!山形に残る秘湯を巡る旅

「米沢八湯」とは、米沢地方にある山形でも有数の名湯、秘湯の総称です。最上川の源流部や、車が入れない道を行く場所に宿を構える温泉もあります。道中で苦労すればするほど、たどり着いた先でつかる湯の気持ちよさ、見る景色の素晴らしさはひとしおです。温泉好きの方必見!山形の大自然が感じられる「米沢八湯」の魅力をお届けします。

「米沢八湯」へ秘湯巡りに出かけよう

「米沢八湯」へ秘湯巡りに出かけよう811093

出典:Erica20さんの投稿

温泉地が多いことで知られる山形の中でも米沢・置賜エリアは、深い山の中にひっそりとたたずむ名湯、秘湯が点在しています。特に「米沢八湯(よねざわはっとう)」と呼ばれる8つは、全国からわざわざ足を運ぶ方もいる、山形を代表する温泉地でもあります。

一度訪れるとクセになりそうな素敵な温泉ばかりですよ。あなたも米沢の秘湯巡りの旅に出てみませんか。

1.姥湯温泉 枡形屋

絶壁を望みながらの入浴は圧巻!

絶壁を望みながらの入浴は圧巻!825718

出典:irikunさんの投稿

1533年に開湯した歴史ある温泉で、赤ん坊を抱いた山姥が湯あみをしていたという伝説から「姥湯(うばゆ)」の名がつきました。JR峠駅から車で山道を分け入っていくと、切り立った岩壁がそびえ立つ迫力の光景が目に入ってきます。

絶壁を望みながらの入浴は圧巻!825751

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「枡形屋(ますがたや)」は山深い秘境の地にたたずむ一軒宿。木造の館内は手入れが行き届いたきれいなつくりで、快適に滞在を満喫していただけるでしょう。

絶壁を望みながらの入浴は圧巻!811081

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なんといっても名物は巨岩を眺めながら入浴できる絶景露天風呂。ミルキーなコバルトブルーに輝く温泉は単純硫黄泉で、もちろん源泉かけ流しです。

4月~11月のみの営業となっており、生き生きと茂る夏の緑や燃えるような秋の紅葉といった美しい景観も、温泉に彩りを添えています。

絶壁を望みながらの入浴は圧巻!825723

出典:irikunさんの投稿

晴れていれば夜間の露天風呂からは美しい星空が見られます。周囲の渓谷美とあいまった壮大なスケールの光景を眺めていると、険しい山道を乗り越えた疲れも吹き飛んでしまうことでしょう。

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2. 滑川温泉 福島屋

深い森に囲まれた優しいお湯

深い森に囲まれた優しいお湯825686

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JR峠駅から車で山奥に進んでいくと、美しい渓谷沿いに見えてくるのが「滑川(なめりかわ)温泉」です。その昔、地元の郷士斉藤盛房が滑って転んだときに、湧き出すお湯に気づいたというエピソードから名づけられたといわれています。

深い森に囲まれた優しいお湯825639

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独自の源泉をもつ「福島屋」は、長きに渡って湯治客たちからも愛されてきた秘境の宿です。古式ゆかしい面影を残す木造の建物の内部では、今もレトロなランプのあたたかな光が旅人たちを優しく迎えています。

深い森に囲まれた優しいお湯811031

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硫黄を含んだにごり湯は、美肌にもよいとされる泉質で源泉かけ流し。その豊富な湯量と共に全国の温泉ファンを引き付けてやみません。

露天の岩風呂では、周囲を取り巻く森と渓流の息吹をすぐそこに感じられます。

落ち着いて湯を楽しみたい方には貸切にもできる檜風呂がおすすめ。訪れた方に「また来たい」と思わせてくれる名湯のひとつです。

詳細情報

滑川温泉 福島屋

山形県 / 米沢 / 旅館

住所
山形県米沢市大沢滑川15
アクセス
車で国道13号より板谷経由/JR奥羽本線 峠駅

3. 大平温泉 滝見屋

最後は徒歩!これぞ秘境の宿

最後は徒歩!これぞ秘境の宿825701

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最上川の上流部にあるのが「大平温泉」です。その昔、最上川の源流「火焔(かえん)の滝」で修業をしていた行者が、神のお告げを受けて探し当てたといわれています。

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1801年にこの地で営業をはじめた「滝見屋」。宿までの最後の道のりは自分で歩かなければなりません。最上川の流れを感じながら山道を20分ほどかけて分け入っていき、この吊り橋を渡って宿に到着します。

最後は徒歩!これぞ秘境の宿811069

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泉質は胃腸病に効果を発揮するというカルシウム硫黄塩泉。お肌の調子も整えてくれますよ。すぐそばに最上川の流れを感じながら入る露天風呂は格別です。

露天とは違う源泉の内湯では「火焔(かえん)の滝」を眺めながらの入浴ができます。他にはない贅沢な温泉体験ができる旅となりそうですね。

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4.五色温泉 宗川旅館

直江兼続ゆかりの名湯

直江兼続ゆかりの名湯825768

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「五色(ごしき)温泉」の基礎をつくったのは、大河ドラマの主人公にもなったあの直江兼続といわれています。息子の病の治療のために温泉を整備し、回復したことをきっかけに上杉藩の守り湯として長く親しまれてきました。

温泉の発見自体は今から1,300年以上遡ることができます。修験道の祖といわれる役小角(えんのおづの)という人物が山を歩いているときに、偶然五色の湯けむりを見かけたことに由来してこの名がついたとされています。

直江兼続ゆかりの名湯811075

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五色温泉に長くある「宗川(そうかわ)旅館」は、JR板谷駅から山中に車で20分ほど向かった場所にあります。泉質は炭酸水素塩泉で皮膚病や婦人病にも効能があるといわれており、身体をよく温めてくれます。

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露天と内風呂があり、周囲の山々を一望しながら入浴が楽しめる露天風呂は特におすすめです。古い旅館ならではのひなびた風情漂う雰囲気も、秘湯の気分を盛り上げてくれますよ。

五色温泉 宗川旅館

閉業や休業等の理由により施設情報が存在しないか、一時的な障害で施設情報が取得できませんでした。

5.新高湯温泉 吾妻屋旅館

種類豊富な湯船につかって楽しむ温泉

種類豊富な湯船につかって楽しむ温泉825790

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スキーやトレッキングのスポットとして知られる天元台高原に近い「新高湯温泉」は、西我妻山を登った標高1,126mの高地にある温泉地です。

山小屋風のあたたかみのある「吾妻屋(あづまや)旅館」は、深い緑と川の流れに囲まれたくつろぎの宿です。

種類豊富な湯船につかって楽しむ温泉825796

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動脈硬化や高血圧といった生活習慣病や関節痛にもよいとされる石膏硫化水素泉を、源泉かけ流しで使用。明治に開湯して以来、湯治やスキーで訪れる人々の身体を癒してきました。

湯船は6種類あり、それぞれに趣向あふれる入浴を楽しんでいただけます。風情ある総檜の内風呂のほか、滝見露天風呂から眺める「白金(しろがね)の滝」の光景も壮観です。

種類豊富な湯船につかって楽しむ温泉811058

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木の根をくりぬいた湯船の「根っこ風呂」も人気。一面に広がる美しい星空を見ながらの夜の入浴は、きっと忘れられない思い出となることでしょう。

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6.白布温泉 湯滝の宿 西屋

圧倒的な湯量を誇る茅葺屋根のある宿

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開湯から700年以上の歴史ある「白布温泉(しらぶおんせん)」は標高900mほどの場所にある温泉。「西屋(にしや)」は茅葺の母屋を今も残す伝統的な家屋の旅館です。かつての面影を現代に伝えてくれています。

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温泉へ向かう廊下です。すのこのすぐ下には湯がなみなみと流れ続けています。他ではなかなか見られない光景ですね!

圧倒的な湯量を誇る茅葺屋根のある宿811029

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大量の湯が出続けているため、小さめの浴槽からどんどんあふれだします。豊富な湯量を活かした打たせ湯もあり大変パワフルですよ。カルシウム成分を含んだ硫黄泉で湯船には湯の花も多く舞っています。

手の込んだおいしいお料理もいただける心のこもったおもてなしの宿です。

公式詳細情報

白布温泉 湯滝の宿 西屋

山形県 / 米沢 / 旅館

住所
山形県米沢市関1527
アクセス
JR 米沢駅より白布天元台行バスにて約45分
  • 7.小野川温泉 小町の湯

    小野小町ゆかりの地で入る露天岩風呂

    小野小町ゆかりの地で入る露天岩風呂825869

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    今から1,200年以上前、世界三大美女のひとりにも数えられる小野小町が父を探し歩いた先で病に倒れ、この地の湯で癒したという言い伝えが残る温泉です。

    米沢駅から車で20分ほどというアクセスのよさで、訪れる方の多い人気の温泉地です。

    小野小町ゆかりの地で入る露天岩風呂825867

    出典:

    温泉街のはずれにある「ほたる公園」には露天風呂「小町の湯」があります。大樽川沿いの野趣見ある風情の岩風呂で、泉質は硫黄分を含んだ無味無臭の塩化物泉です。

    夏には蛍が飛び交い風情ある光景が楽しめます。

    街には飲泉や足湯スポットもあり、ちょっとした観光や湯めぐりも楽しめますよ。ラジウム分を含む源泉に浸してつくるラジウム玉子の作成体験もあります。日持ちもするのでお土産にもできるそう。こちらもぜひお試しくださいね。

    小野川温泉の詳細情報

    小野川温泉

    住所
    山形県米沢市小野川町
    アクセス
    米沢駅 バス 30分

    8. 広河原温泉 湯ノ沢間欠泉 湯の華

    日本でここだけ!間欠泉の湯

    米沢八湯の最後にご紹介するのは、日本で唯一間欠泉に入浴できるという「広河原(ひろがわら)温泉」です。JR手ノ子駅から車で約1時間をかけて細い林道を走らせる秘湯中の秘湯。標高800mほどの地点にあり、周囲には深いブナの原生林が広がっています。

    安土桃山時代には発見されていたという広河原温泉に「間欠泉 湯の華」がつくられたのは2005年のこと。まだ新しさの残る館内で快適にご滞在いただけますよ。

    A photo posted by Oyaji Kanzake (@kanzake_com) on

    間欠泉とは熱水や蒸気を噴き上げる温泉のこと。通常は熱によって噴き上がることの多いそうです。広河原温泉は、炭酸ガスの力で噴き上がることに加え温度もぬるめのため、近づいたり入浴もできるのだそう。次にお湯が噴き出すのを今か今かと待ちわびながら温泉につかるのもなかなかできない体験ですね。

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    時代を超えて残し続けたい名湯の数々

    時代を超えて残し続けたい名湯の数々825889

    出典:

    全国の温泉ファンからの支持も熱い「米沢八湯」についてお届けしました。ご紹介した8つの湯はどれも劣らぬ名湯、秘湯揃いです。気軽には行けない場所にあるからこそ、これまでにはない温泉体験ができるというもの。大自然のパワーをたくさんもらえる山形の秘湯巡りに出かけてみませんか。

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