回しながら食べよう！徳島の郷土料理「でこまわし」が食べられる店を紹介

今回ご紹介したいのは、「でこまわし」という何やら不思議な名前の郷土料理です。これ、徳島県の祖谷（いや）地方に伝わるもので、祖谷には有名な「大歩危(おおぼけ)」があります。そんな山深い場所の郷土料理ってどんなものなのでしょう。

「でこまわし」の「でこ」は木偶＝人形ということのようで、人形浄瑠璃に形がなんとなく似ているからそう名付けられた。というのが定説のようです。基本的には「サトイモの味噌田楽」ということになるようですが、今ではジャガイモやサトイモ、こんにゃく、岩豆腐と呼ばれる硬い豆腐を人形に見立ててくしに刺して作られています。これを炭火の脇で回しながら焼いていくので「でこまわし」なのだそうです。

じっくりみてるとなんだか愛着の湧いてくる可愛らしい見た目です。確かに人形っぽいですね。お味の方は、味噌田楽なので、お芋はほっこり、お豆腐はしっとりとした食感と、味噌の香ばしい香りがたまらない一品です。

そんな「でこまわし」、実際に食べられるのは、やはり祖谷地方のご当地、ということになります。大歩危小歩危を観光するなら、必ず押さえておきたい一品です。ご当地で美味しく「でこまわし」が食べられるスポットをご紹介します。

祖谷のかずら橋近隣にあるお店で味わえる「でこまわし」。こちらではお店の軒先で鮎やあめごなどといった渓流の魚などと一緒に炭火に当たっています。少し甘めの味噌が程よく焦げたでこまわしは、玉こんにゃく、岩豆腐、ジャガイモの組み合わせ。それぞれに違う食感が楽しめ、体も温まります。

こちらは、温泉旅館の中に入っているお店。店先には甘い味噌の香りが漂っています。観光のついでに立ち寄ってでこまわしを頬張って休憩。というのも楽しそうですが、こちらの旅館にじっくり腰を据えて、囲炉裏端で一杯やりながらいただくでこまわしも美味しそうですね！

こちらのでこまわしは、そば団子と石豆腐とこんにゃく。こんにゃくが三角に切られているので、さらに人形っぽさが増していて、愛着の持てる見た目です。ちなみに旅館は、全室露天風呂付き客室で、ゆったりと温泉を楽しめるラグジュアリーな作りで人気があるそうですよ。

祖谷渓（いやけい）にはかずら橋は２箇所あるのですが、西側のかずら橋に近いのがこちらの食堂です。もちろんでこまわしが店頭で焼かれています。こちらでは、ジャガイモとお豆腐とこんにゃく。トレッキングの休憩には最適の場所にあるので、ぜひ食事休憩に寄りたいスポットですね。

続いてのお店も祖谷温泉の温泉旅館です。こちらでは、なんともスタイリッシュなお膳じたてのメニューの中ででこまわしを楽しむことができます。写真の中央下にあるお中に入っているのがそうですが、お豆腐とこんにゃく、お豆腐とお芋と短めに作られたでこまわしです。見た目はスタイリッシュですが、いただくとやっぱりほっこりと素朴な味わいが楽しめますよ。

いかがでしたか？なんとなく愛着が湧いてしまう見た目と、しっかりの食べ応え。そして素朴で優しい味わいの「でこまわし」。祖谷地方を訪れたら、ぜひ味わって見てくださいね！