【孤独のグルメ】神奈川のロケ地をピックアップ！

カルト的人気を誇る漫画「孤独のグルメ（原作・久住昌之　作画・谷口ジロー）」がドラマとなり、この人気シリーズはもうシーズン5となりました。松重豊が演じる主人公・井之頭五郎（いのがしら ごろう）が真剣に食と向き合う姿は、一種の格闘技のようでもあります。基本的には、東京都内や関東近郊の店を訪れることが多い五郎さん。しかしシーズン5では台湾へ、そして2016年元旦には北海道へ遠征！「お正月スペシャル・旭川出張編」が放送されました。

仕事の前後にとにかくお腹を空かせる五郎さんは、訪れた街で“ピン”と来る店を探し歩きます。その心の声がなんとも魅力的で、シズル感たっぷりの食事シーンと心理描写が中毒になる食ドラマなんです。訪れるのは、どちらかといえば話題の店ではなく、昔から地元で愛されている地域密着の店に入ることが多い五郎さん。神奈川県では、どんな店で何を食べたのでしょうか。聖地巡礼・神奈川版、行ってみましょう！

「うおォン 俺はまるで人間火力発電所だ」の名台詞を残した、有名なエピソードのひとつではないでしょうか。この「つるや」で五郎さんは一人焼肉を堪能します。五郎さんが食べたメニューを紹介！まずは肉の箸休めにも最適なキャベツ（お通し）。そして肉の五郎セレクトは、カルビ、ハラミ、ゴプチャン（小腸）、ジンギスカン、シビレ（胸腺）です。どの肉も迫力満点で、そのジューシーな肉の数々には五郎さんも笑みをこぼしました。そして、肉の焼き上がりを待つ“つなぎ”としてキムチ、チャンジャを注文。五郎さんは下戸ですから、キムチやチャンジャはご飯のお供としても楽しみました。

実は、この「つるや」はドラマ版オリジナルなんです。原作で店名は明言されておらず、「川崎セメント通りの焼肉屋」とされています（モデルとなった店は後述）。この「つるや」は、行列が絶えない人気店で週末は開店前からファンが並ぶほど。地元でも愛されている焼肉店です。

「孤独のグルメ」原作版では、川崎市で五郎さんが一人焼き肉を楽しむエピソードがあります。この話のモデルとなった焼き肉店が「東天閣」です（ドラマ版では八丁畷の「つるや」）。川崎コリアンタウンにあり、ロースターで焼く上質な肉が楽しめる焼き肉店です。原作では、上カルビ、上ロース、ミノ、キムチ、サニーレタス、ライス、チャプチェを食べています。

特に人気はランチメニューで、かなりリーズナブルに良い肉を楽しめると有名なんです。1,000円前後で肉をたっぷりと食べることができます。つぼ漬けカルビ、ガツやミノなどホルモン系も人気。

新丸子の商店街にある「三ちゃん食堂」は、地元で人気の中華料理店です。五郎さんは、クライアントとの商談後に訪れました。空腹の五郎さんは、みょうがの天ぷら、チーズ入りウインナー、ネギ肉イタメを注文します。周りは陽気に酒を飲む中、おつまみを白飯でいただく五郎さん。特にネギ肉イタメは、たっぷりのネギと豚肉が塩こしょうで味つけられ、ご飯が進む一品です。シャキシャキと小気味よくネギを味わい、きれいに完食と相成りました。

地元でも愛されている“ザ 町の中華料理店”は、お昼からお酒を楽しむ人がたくさんいます。お酒のメニューはもちろん、おつまみメニューが大充実。酒飲みの神様・吉田類の「酒場放浪記」でも紹介されました。その実力は、“酒飲みのワンダーランド”と表現する人もいるほど！レトロな店内で、毎日通いたくなるほど落ち着きます。

新丸子での商談前に五郎さんが立ち寄ったのが「昭和堂」です。時間があった彼は、ここでクリームあんみつを食べるのです。たっぷりのフルーツが入ったあんみつの上に、丸いアイスクリームがトッピングされた昔懐かしいクリームあんみつです。甘党の五郎さんも喜んだ、優しい甘みが特徴です。

「昭和堂」は、昔ながらの雰囲気が残る街の甘味処です。1階は和菓子屋になっており、2階が喫茶ルーム。店内は静かで、のんびりとお茶と甘味を楽しむことができます。

雨のある日、南武線稲田堤駅で仕事の打ち合わせを終えた五郎さんは、なんとも雰囲気のある焼き肉店「寿苑」を発見します。いつものように空腹の五郎さんは、次々に注文。たん塩、ガーリックハラミ、サムギョプサル（豚三昧肉）、上カルビ、ペチュキムチ、塩辛、白飯……と至福の焼き肉タイムを楽しみます。特に、ニンニクをしっかり使ったパンチの効いたガーリックハラミ、キュウリとネギが添えられたサムギョプサルを前に、ニンマリが止まらない五郎さんでした。

神奈川大学を訪れた五郎さんが昼食に選んだのが「キッチン友」。六角橋商店街にある洋食店で、学生街らしくボリュームのあるメニューを楽しみます。その雰囲気と周りの学生に感化され、ご飯、おかず、みそ汁も手当たり次第にかき込む“学生食い”を披露するのでした。五郎さんが選んだのは、スペシャル友風焼き（豚肉と玉ねぎの炒め物）、ハムポテトサラダ、とん汁。ニンニクの風味が食欲をそそるスペシャル友風焼きは、白飯との相性もばっちりです。

神奈川大学を訪れた五郎さん。キャンパスを歩くうちに、足は自然と学食へ向かいます。そこで選んだのは、神大ソフト フルーツミックス。バニラソフトクリームにフルーツが盛られた神奈川大学の人気デザートです。女子大生に囲まれて焦りながらも、学食ならではの安さとボリュームに満足した五郎さんなのでした。

神奈川大学で仕事を終えた五郎さん。駅前の商店街を歩いていると、目の前に現れるのが喫茶店「珈琲 文明」です。ちょっと一息入れようと訪れた五郎さんが注文するのが、スペシャルティコーヒー。サイフォンでていねいに淹れられたコーヒーは、深いコクと旨味が特徴。店内は時間が止まったように静かで、シックな店内、レトロなライト、時間によって色が変わる天井（五郎さんが訪れたときは夕焼け）と日常を忘れてしまいそうな雰囲気があります。

コーヒーはサイフォンで提供されます。サイフォンからコーヒーを注げば、豊かな香りが広がります。

豚豚豚……と書かれた看板に惹かれた五郎さんが訪れたのが「第一亭」。ここは豚のホルモンを使ったメニューが豊富な中華料理店です。豊富なメニューに悪戦苦闘しながらも選び抜いたのが、チート（豚胃）のしょうが炒め、ホルモン炒め、豚舌。そして、周りのお客さんが頼んでいる“パタン”がどうしても気になり、追加注文をおこなう五郎さん。パタンとは、店の裏メニューでニンニクが効いた中華麺のペペロンチーノでした。豚のホルモンと強烈なペペロンチーノを楽しむ五郎さんなのでした。

日ノ出町のクライアントの元を訪れた五郎さん。オーナーを待つ間に出されたのが、犬の顔をかたどったシュークリームでした。クライアントがトリミング学校だったため、そのフォルムに戸惑う五郎さんでしたが、パクリと一口。ホイップクリームがたっぷり入った絶品シュークリームだったのです。

箱根・宮ノ下のカフェで仕事があった五郎さんは、「せっかく来たのだから」と箱根散策をすることに。昼食を探していた五郎さんが見つけたのが、ステーキの「いろり家」です。ステーキ丼には足柄牛を使用、レアに焼かれたステーキは柔らかくジューシーです。他にも、旬野菜のゴマ和え、ワカサギの南蛮漬けも注文し、箱根のごちそうに舌鼓を打つ五郎さんなのでした。

箱根でのクライアントのお店が、ここ「NARAYA CAFÉ」でした。このカフェで“ならやん（ごまあん）”とコーヒーを飲んだ五郎さん。ならやんとはなんだろう……と悩む五郎さんでしたが、その正体は自分であんこを詰める最中のことでした。かわいいひょうたん型の最中は、程よい甘さのごまあんとピッタリで、コーヒーにもよく合うスイーツなのでした。

テラスでは足湯が楽しむことができます。箱根ならでは、オシャレな足湯カフェなんです。この冬は一時休業してリニューアル工事をされていたそう。足湯の屋根がグレートアップされたり、テラス棟も改築されたとか！新しい「NARAYA CAFÉ」にぜひ訪れてくださいね。

ファンが多い「孤独のグルメ」、主人公の五郎さんが神奈川県で訪れた店をご紹介しました。ドラマ放送後、どの店も大人気になっているので行列は覚悟して聖地を訪れましょう。しかし、平日や時間をずらすことで並ばずに入れる店も多くなっているようです。友人や家族と訪れるのもいいですが、五郎さんのように1人で「孤独のグルメ」を味わうのも、また乙な楽しみ方ではないでしょうか。