2016年12月16日

歴史マニア必見!源氏滅亡の舞台、静岡の”修善寺温泉”を旅しよう

歴史マニア必見!源氏滅亡の舞台、静岡の”修善寺温泉”を旅しよう

伊豆半島でもっとも歴史のある温泉といえば修善寺温泉。日本百名湯にも選ばれる名湯だけに、その湯を求めて連日多くの観光客が修善寺に足を運びます。温泉好きに人気の修善寺ですが、実は、歴史マニアにとっても好奇心を掻き立てられる魅力が詰まっています。そんな修善寺の隠れた魅力を見つけに、修善寺温泉の旅へ出発してみましょう。

伊豆半島でもっとも歴史が古い温泉

伊豆半島でもっとも歴史が古い温泉817515

出典:satkさんの投稿

静岡県の伊豆半島にある修善寺温泉は、首都圏からさほど遠くない距離なのに緑豊かな自然と温泉に恵まれた場所です。そんな修善寺は、温泉としての地名度がとても高いです。けれども、修善寺には、温泉以外にも興味を惹かれる箇所が沢山あります。

修善寺温泉の歴史

修善寺温泉の歴史817518

出典:あてなりさんの投稿

皇族や文豪、著名人が訪れることで有名な修善寺温泉。その歴史は、807年、弘法大師(空海)が開いたとされている桂谷山寺(現在の修禅寺)の歴史とともにあるといわれています。河原の冷たい水で病気の父親の体を少年が洗っている姿をみて、気の毒に思った弘法大師が、持っていた独鈷杵(とっこしょ)という杖で、桂川の岩を一突きしたら湯が湧出したというのが修善寺温泉の始まりだと伝えられています。

修善寺温泉の歴史817520

出典:

桂川に湯が湧出したときから計ると、修善寺温泉は伊豆半島でもっとも古い温泉ということになるそうです。古い温泉地のため、さまざまな歴史を刻んできています。実は、修善寺には、源氏ゆかりの場所が多いことをご存じでしょうか。

源氏滅亡の地

修善寺という地は、鎌倉時代に源頼朝の弟である源範頼、息子の鎌倉二代将軍源頼家が幽閉され、哀しい最期を遂げた場所です。そのため、修善寺には源氏ゆかりの史跡が数多く残されています。

源氏滅亡の地817524

出典:

ということで、今回は、源氏滅亡という歴史に側面から、修善寺を散策してみましょう。

修善寺温泉の歴史に触れる旅スタート!

日枝神社

日枝神社817528

出典:

源範頼が、兄・頼朝に疑いをかけられ日枝神社の下にあった信功院に幽閉され、自害を遂げます。現在は、そのような暗い歴史の陰は消え、子宝のパワースポットとして有名になっています。

日枝神社817530

出典:

日枝神社の鳥居をくぐると大きな槇(マキ)、ケヤキ、杉があります。老大樹の杉の木の間をくぐると子宝に恵まれるといわれ多くの人が願いを込めにきています。

日枝神社の詳細情報

日枝神社

住所
静岡県伊豆市温泉場
アクセス
修善寺温泉駅 徒歩 3分 修善寺駅よりバス10分
料金
【料金】 無料

渡月橋(別名みそめ橋)

恋が成就する!?

渡月橋(別名みそめ橋)817534

出典:

修善寺の温泉街には、縁結びの端の言い伝えがあります。劇作家・岡本綺堂は戯曲「修禅寺物語」の中で源頼家と地元の娘かつらとの愛を描いています。修善寺の温泉街を流れる桂川にかかる5つの橋を願いをかけながら渡ると恋が成就するといわれています。信じるか信じないかはアナタ次第。歴史散策の途中に願をかけてみるのも悪くないのでは。

筥湯(はこゆ)

筥湯(はこゆ)817538

出典:

源頼家も入浴したとういう筥湯を再現したのが現在の「筥湯」。ヒノキ造りの共同浴場で、観光客も入ることのできる外湯です。修善寺温泉の泉質はアルカリ性単純泉で、ph8.6とアルカリ度が高いお湯。神経痛や胃腸病だけでなく、美肌効果が見込めると人気の温泉。併設する高さ12mの仰空楼からは修善寺温泉が一望できます。

筥湯(はこゆ)817540

出典:

筥湯の詳細情報

筥湯

住所
静岡県田方郡修善寺町修善寺924-1
アクセス
東名沼津ICよりR136経由、修善寺温泉方面へ1時間
営業時間
12:00〜21:00
定休日
年中無休

指月殿(しげつでん)

頼家の冥福を祈って建立

指月殿(しげつでん)817544

出典:kittenishさんの投稿

頼家の冥福を祈って、母・北条政子が建立したのが指月殿。堂内中央には、右手に蓮の花を持った非常に珍しい「釈迦如来像」が安置されています。歴史マニアなら拝んでおきたい仏様です。ちなみに、指月殿は、伊豆最古の木造建築とされています。

指月殿の詳細情報

指月殿

住所
静岡県伊豆市修善寺(温泉場)
アクセス
修善寺駅 バス 7分 東海バス・伊豆箱根バス「修善寺温泉」行、終点修善寺温泉下車すぐ。 東名沼津IC 車 30分 伊豆縦貫道経由。
料金
【料金】 無料

源頼家の墓

指月殿(しげつでん)817548

出典:

供養塔の陰に隠れるように立っている五輪塔が、頼家の墓です。

十三士の墓

指月殿(しげつでん)817550

出典:

謀反を企てた頼家の家臣13名の墓だと伝えられている十三士の墓。

■修善寺そばの「四季紙」

「四季紙」外観 817552 2014.1.16撮影

出典:TADZIOさんの投稿

修善寺温泉の有名グルメといえが修善寺そば。「四季紙」は、美味しい修善寺そばが食べられると人気のお店です。伊豆名物の生わさびを自分ですりおろして、そばと一緒に食べるのが修善寺流のそばの食べ方です。

「四季紙」料理 817554

出典:tomokichi1980さんの投稿

四季紙の詳細情報

四季紙

修善寺、大仁、牧之郷 / そば

住所
静岡県伊豆市修善寺3465-1 湯の宿花小道内
営業時間
[月]  11:30 - 14:00 [火]  11:30 - 14:00 [水]  11:30 - 14:00 [木]  11:30 - 14:00 [金]  11:30 - 14:00 [土]  11:30 - 14:00 [日]  11:30 - 14:00 ■ 定休日 不定休
平均予算
  • ¥1,000~¥1,999

虎渓橋(別名あこがれ橋)

虎渓橋(別名あこがれ橋)817557

出典:

ここを渡って、修禅寺へ

修禅寺

修禅寺817560

出典:kittenishさんの投稿

弘法大師によって開創されたお寺です。修善寺という地名の元になったお寺なので、多くの観光客で賑わっています。この修善寺には、頼朝に謀反の疑いをかけられた範頼や、長男の頼家が幽閉されています。

修禅寺817562

出典:たけしマリーンズさんの投稿

修禅寺では、「お水屋」の温泉で手を温めてからお参りするのが習わしです。

本尊から黒髪を発見!誰のもの?

修禅寺817564

出典:kittenishさんの投稿

1984年、修禅寺の本尊の解体修復作業中に3束の黒髪が発見されます。この黒髪の持ち主は、O型かB型の女性ということが判明。しかし、結論は出ていません。ただ、北条政子か頼家の妻・辻殿のどちらかの髪と推測されています。果たして、黒髪は誰のものだったのでしょうか。

修禅寺の詳細情報

修禅寺

住所
静岡県伊豆市修善寺964
アクセス
修善寺温泉駅 徒歩 3分 修善寺駅よりバス8分 伊豆箱根バス・東海バス「修善寺温泉」下車

■真っ黒な饅頭が絶大な人気「減楽」

「饅頭総本山 源楽」外観 817568

出典:onikumaさんの投稿

修禅寺門前にあるお饅頭の専門店「減楽」。店頭に並んだ蒸したてのお饅頭を見るとつい購入したくなります。皮は、希少な竹炭と葛粉を入れ作られているので黒くて美しい艶があります、中の餡は、たっぷりの黒胡麻を練り込んで蒸しあげています。もっちりの食感と濃厚な味がたまりません。地元の方も買いに来るほどの人気なので、購入するのなら早めがおすすめ。

饅頭総本山 源楽 修善寺本店の詳細情報

饅頭総本山 源楽 修善寺本店

修善寺、大仁、牧之郷 / 和菓子

住所
静岡県伊豆市修善寺967
営業時間
[月]  09:30 - 16:30 [火]  09:30 - 16:30 [水]  09:30 - 16:30 [木]  09:30 - 16:30 [金]  09:30 - 16:30 [土]  09:30 - 16:30 [日]  09:30 - 16:30 ■ 営業時間 ※売り切れ次第終了させて頂きます ■定休日 年中無休
平均予算
  • ¥1,000~¥1,999

独鈷の湯

独鈷の湯817573

出典:

修禅寺温泉発祥の湯です。この湯をきっかけに、人々が修禅寺の地に温泉療養を目的に訪れるようになります。

独鈷の湯817575

出典:

独鈷の湯の詳細情報

独鈷の湯

住所
静岡県伊豆市修善寺
アクセス
修善寺温泉駅 徒歩 3分

修善寺スイーツでパワーチャージ「弘乃」

「弘乃」外観 817578

出典:kon-konさんの投稿

歩き疲れたら和カフェとして人気の「弘乃」で休憩です。

「弘乃」料理 817580 イケてます!

出典:TADZIOさんの投稿

たっぷりの小豆と湯葉、黒糖豆腐のぜんざい「黒米豆腐とゆばのぜんざい」は、甘さが控えめなのに糖分が体に沁みわたるような美味しさです。

「弘乃」料理 817581 摺り下ろしたばかりのワサビがグッドです!

出典:TADZIOさんの投稿

生わさびソフトもおすすめです。注文してからわさびを摩り下ろしてトッピングするので風味が良いです。ただ、わさびの量が多いので要注意です。

弘乃の詳細情報

弘乃

修善寺、大仁、牧之郷 / 喫茶店、カフェ

住所
静岡県伊豆市修善寺971-1
営業時間
[月]  10:00 - 16:00 [火]  10:00 - 16:00 [水]  定休日 [木]  10:00 - 16:00 [金]  10:00 - 16:00 [土]  10:00 - 16:00 [日]  10:00 - 16:00
定休日
水曜日
平均予算
  • ~¥999

桂橋 (別名むすばれ橋)

桂橋 (別名むすばれ橋)817584

出典:

桂橋を渡って、竹林の小径へと進みます。

竹林の小径

竹林の小径817588

出典:さまこさんの投稿

ミシュランガイドブックにも掲載された、竹で囲まれた約400mの遊歩道。洗練された雰囲気が修善寺の風情にぴったりです。

竹林の小径817590

出典:

竹林の小径の詳細情報

竹林の小径

住所
静岡県伊豆市修善寺3463-1
アクセス
修善寺駅 バス 7分 東海バス・伊豆箱根バス「修善寺温泉」行、終点修善寺温泉下車。 東名沼津IC 車 30分 伊豆縦貫道経由。

■竹林を眺めながら蕎麦を堪能「朴念仁」

「朴念仁」外観 817593 修善寺近く

出典:りょんこさんの投稿

お店の裏手が「竹林の小径」なので、竹を眺めながらゆっくりお蕎麦を食べることができます。

「朴念仁」料理 817595

出典:y_recさんの投稿

朴念仁のそばは、普通のそばよりも細いのが特徴。しかも、十割そばでここまで長いの店主の腕といえます。更科そば系(そばの香りが控えめでほんのり甘味のあるそば)が好みの方にはおすすめ。

「朴念仁」料理 817596

出典:caravaggioさんの投稿

朴念仁の出汁巻き玉子。お蕎麦屋さんの卵焼きらしく、薄味だけどしっかりとした味です。いつも食べる出汁巻き玉子とはひと味違うので食べてみて。

朴念仁

閉業や休業等の理由により食べログに店舗情報が存在しないか、一時的な障害で店舗情報が取得できませんでした。

楓橋 (別名よりそい橋)

楓橋 (別名よりそい橋)817599

出典:ぬまちさんの投稿

竹林の緑と橋の朱のコントラストが美しい。日本の情緒を感じさせる橋です。恋がしっかり実るよう、願いを込めながらゆっくり渡りましょう。

滝下橋(別名やすらぎ橋)

5つ全ての橋を渡ってきましたか。願った恋が成就するといいですね。

源範頼の墓

源範頼の墓817604

出典:

修禅寺で幽閉され自刃した範頼の墓です。

源範頼の墓の詳細情報

源範頼の墓

住所
静岡県伊豆市修善寺温泉場

修善寺でのオススメお宿

ここからは修善寺のオススメ宿を厳選して紹介します。

湯回廊 菊屋

「湯回廊 菊屋」外観 817610 宿正面玄関

出典:山海美味さんの投稿

夏目漱石が愛した湯宿は、静かで落ち着いた雰囲気があります。物事を思案する時には、ぴったりのお宿。菊谷は、敷地内の池を取り囲むように建物があり、それぞれの建物が回廊によって繋がっています。水のせせらぎをききながら回廊を歩く。なにか良い考えが生まれそうです。

「湯回廊 菊屋」内観 817612 漱石の庵前の廊下 眼下に桂川を愛でます

出典:山海美味さんの投稿

眼下に桂川を見ることができる廊下。

「湯回廊 菊屋」料理 817613 彫り込まれたカボチャ(刺し身)

出典:ぴーしー西谷(pcサポ)さんの投稿

夕食は、地元の食材を使った会席スタイル。料理はどれも手が込んでいます。特に、包丁細工を施された料理は、日本の職人技のすごさを感じられずにはいられないはず。食べるだけでなく、見ても楽しい料理を提供してくれるのは、とても嬉しいものです。

湯回廊 菊屋の詳細情報

湯回廊 菊屋

修善寺 / 料理旅館、日本料理

住所
静岡県伊豆市修善寺874-1
営業時間
■ 営業時間 基本的に年中無休 チェックイン 15:00~ チェックアウト ~11:00 夕食時間 17:30~時間予約制
平均予算
  • ¥20,000~¥29,999

新井旅館

文化財に指定されている宿泊施設

「新井旅館」外観 817617 国の登録文化財の宿 新井旅館

出典:

創業明治5年という歴史を持つ「新井旅館」は、その独特な雰囲気に惹かれて多くの文人などが宿泊。現在では、さまざまなTVやCMのロケが行われるほど魅力たっぷりの旅館です。

「新井旅館」内観 817619 渡りの橋

出典:

重厚で歴史を感じることのできる旅館です。館内を歩くと、美術館巡りでもしているかのような錯覚に陥ります。

「新井旅館」料理 817620 自家製梅酒と 酒肴

出典:山海美味さんの投稿

ヤマメなどの川魚などお魚料理が多めの和食。もちろん山の幸もあります。メインに鍋や鉄板料理などのガッツリとした料理がなくても、しっかりと満足するボリューム。正統派の会席料理といった感じです。

詳細情報

修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館

静岡県 / 修善寺、伊豆 / 旅館

  • 修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館
  • 修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館
  • 修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館
  • 修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館
  • 修善寺温泉 国の登録文化財の宿 新井旅館
住所
静岡県伊豆市修善寺970
アクセス
伊豆箱根鉄道線 修善寺駅よりバスまたはタクシーで10分/東名・新東名高速 沼津ICより伊豆縦貫道経由45分
大人2名 税込 参考価格318,924

あさば旅館

「あさば」外観 817623

出典:eb2002621さんの投稿

修善寺の宿坊に端を発する野外能舞台のある宿。暖簾をくぐると目の前に現れるのは、能舞台と美しい自然の景色です。日本らしい雰囲気にどっぷり浸りたいときにおすすめの宿です。

「あさば」外観 817625

出典:自称独り者グルメさんの投稿

「あさば」内観 817626 室内

出典:eb2002621さんの投稿

端正な部屋で寛ぐのは、大人の休日の醍醐味といえるかもしれませんね。

「あさば」料理 817627 名物穴子黒米ずし

出典:きゅいそんさんの投稿

シンプルに見える料理こそ、料理人の腕を感じることができます。修善寺の特産をつかった料理をじっくり味わってみて。

詳細情報

あさば

静岡県 / 修善寺、伊豆 / 旅館

  • あさば
  • あさば
  • あさば
  • あさば
  • あさば
住所
静岡県伊豆市修善寺3450-1
アクセス
修善寺駅からタクシーで約7分

のんびり修善寺温泉を楽しもう

のんびり修善寺温泉を楽しもう817630

出典:あてなりさんの投稿

温泉目的の観光も良いけれど、歴史をテーマに修善寺温泉を観光するとより深く修善寺を知ることができます。難しいことは考えず、自分なりの想像力で歴史に思いを馳せながらのんびり観光してみてはいかかでしょうか。

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