2017年03月29日
京都の名水巡りに出かけよう!有名スポットから穴場まで一気に紹介!
京に遷都されてから、徳川幕府まで京都は非常に栄えました。山陰から西川、東は琵琶湖に繋がり鴨川は桂川、大阪方面には水路も繋がるなど、水が豊富な事でたくさんの物資が運ばれた事が都としての機能をはたしていたのです。そんな京都は山に囲まれ、美しい自然がたくさんあり名水と呼ばれる美味しい水がたくさんあります。素晴らしい料理も、この名水があってこそ生まれました。京都を知るには、この名水巡りを一度はやってみたいですね。今回は、素晴らしい名水の旅に皆さんをお連れしましょう。
水が美味しいスポットは、主に日本海側ですが山や川に囲まれた京都にも美味しい水がたくさんあります。京都料理は、この名水なくては語ることはできません。京都の素晴らしい文化は、地下水から生まれたと言っても過言ではありません。京都の魅力の一つ、素晴らしい名水巡りに出かけましょう。
京都には湧き水が多いので、近くにある湧き水を汲んで飲むことが多いのです。観光スポットだけでなく、街中にはたくさんの地下水が流れていますので、都民の中には地下水を汲んで飲み水にすることも多いとか。そんな京都には『三大名水』だけでなく、伏見・西陣・御所・宇治に名水スポットがたくさんあります。
萩が美しい『梨木神社』は京都御苑の東側にあり、この染井の井戸の水で染物がされていたことからこの名前になった由来があります。今でも懇々と湧き水が溢れていて、ここの水を飲むことができます。
口当たりが非常にまろやかで、お茶を点てたりするのには非常に適した水です。ここには近所の人も、ペットボトルをもってやってくるほどの人気。観光客の中には、専用ボトルを持ってくる人もいるんですよ。ただし、こちらの湧き水は一人5ℓまでと決められており、張り紙もされています。
梨木神社
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京都の和菓子はこの醒ヶ井(さめがい)の水を使い作られているのはご存知でしょうか。創業享和3年の和菓子屋『亀屋良長』が、平成3年の店舗改装の折に、枯れていた井戸を掘りなおし今では多くの人に開放されています。
平安時代には六条の源氏堀川邸にあった井戸で、足利義政だけでなく織田有楽斎、千利休もこの水でお茶を点てることを好んだと言われています。茶人にこよなく愛されたこの名水は、地下80mからくみ上げられており竹筒から冷たい水がこんこんと湧き出ています。暑い夏にひんやりとした美味しい水をこちらで堪能してください。
亀屋良長 本店 の詳細情報
亀屋良長 本店
大宮、四条大宮、四条(京都市営) / 和菓子
- 住所
- 京都府京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19
- 営業時間
- [月] 09:30 - 18:00 [火] 09:30 - 18:00 [水] 09:30 - 18:00 [木] 09:30 - 18:00 [金] 09:30 - 18:00 [土] 09:30 - 18:00 [日] 09:30 - 18:00 ■ 営業時間 販売 9:30~18:00 茶房 11:00~17:00 ■ 定休日 1月1日、1月2日
- 平均予算
- ~¥999
- ~¥999
古典が好きな人は「大和物語」で人々の病気を治してしまう不思議な井戸の記述を覚えているのではないでしょうか。県宮(あがたのみや)という社にこの井戸があり、浄化されてはいますが飲用はできないとか。宮中に参内する人が、ここで体を清めていったとのいわれがあります。
こちらは京都御苑内、中立売御門北側にひっそりとした姿を見ることができます。五摂家(藤原家を祖とする5つの名家)の1つ、旧一条邸の屋敷跡にあることも、興味深いですね。
京都御所の詳細情報
京都御所
- 住所
- 京都府京都市上京区京都御苑3 宮内庁京都事務所
- アクセス
- 地下鉄烏丸線 今出川駅下車 徒歩5分 市バス 烏丸今出川下車 徒歩5分 京阪電鉄 出町柳駅下車 徒歩20分
- 営業時間
- 4月〜8月 9:00〜16:20(最終退出 17:00まで) 9月及び3月 9:00〜15:50(最終退出 16:30まで) 10月〜2月 9:00〜15:20(最終退出 16:00まで)
- 定休日
- 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月28日から1月4日)、行事等の実施のため支障のある日
- 料金
- 無料
市営地下鉄烏丸線京都駅から市営地下鉄烏丸線乗り換え丸太町駅1番出口から 徒歩3分
御神水をいただき、心身ともにスッキリしたら願いをこめてじっくりと過ごしたい。そんなスポットを紹介しましょう。
水の神様を祀る貴船神社は、鴨川の源流でもある貴船川沿いにあります。縁結びのご利益もあるので、女性に人気のスポットでもあります。新緑の季節には、貴船の川床も楽しめますので6月くらいに訪れると涼を感じながら名水と料理が楽しめるでしょう。
本宮の社殿前には石垣があり、そこから貴船山より湧き出した御神水が流れます。貴船山は神山でもあり霊験あらたかな山、この山の澄んだ空気が社殿にも流れてきます。良質な水は、夏には非常に冷たく喉を潤し、冬は温かく体を癒してくれます。持ち帰る事もできるそうで、境内には専用のペットボトルも販売されていますので、旅行中の水分として御土産としても大人気だそうです。
御神水をつかったラムネが販売されています。手書きのラベルが神社らしく、ボトルを開けるのがもったいなく感じてしまいませんか?
貴布禰総本宮 貴船神社
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伏見では江戸時代からお酒つくりが盛んで、水が美しく美味しいことがあったようです。標高40mから湧き出る石井の御香水は、京都に人々にも馴染みが深くボトルを持って訪れる人も多いのですよ。御香宮神社の境内にあり、闘病平癒を祈願に足を運ぶ高齢者の姿も時折見かけます。霊水として、古来からたくさんの人に愛されてきた名水の一つなのです。
御香宮神社の詳細情報
御香宮神社
- 住所
- 京都府京都市伏見区御香宮門前町174
- アクセス
- 1) 京阪電車京阪本線伏見桃山駅から徒歩で5分 2) 近鉄電車京都線桃山御陵前駅から徒歩で5分
- 営業時間
- 9:00〜16:00
- 料金
- 大人 200円 庭園拝観料、境内参拝自由
京阪電車京阪本線伏見桃山駅から徒歩で5分
京都最大の観光スポット清水寺に行ったことがない人はいないでしょう。「延命長寿」「所願成就」のご利益のある霊水で、長い柄杓を使うので、しっかり持たないと腕を取られてしまいます。とにかく人気がありますので、長蛇の列ですが有難いご利益をいただく為には『辛抱』も大切ですよ。
音羽山 清水寺
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錦の天神さんで有名な「錦天満宮」は、菅原道真公を祀る神社で『黒い牛』が目印。錦市場の東どんつきにあり、商売繁盛の神様としても親しまれています。黒い牛の奥にあるのが、こちらの御神水で口当たりが良いので暑い日には喉をすっきりさせてくれます。
錦市場には、商店街や喫茶も多くエプロンを付けた人たちが入れ替わり立ち代わりに水を汲みにやってきます。小さな神社なので、週末や休日にもあるとあっというまに人だかり。受験シーズンには、学生服の姿もチラホラ見ることができたりとなかなか天神様もゆっくりはできないようです。
錦天満宮
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京都御苑の西烏丸通りに面し、周りが平安女学院の赤レンガが目印の小さな神社。こちらは菅原道真公の生家が近くにあり、この神社の井戸から水を汲んで産湯に使ったとされています。道真公の生家の場所は、ハッキリしておらずなんともいえないのですが、そのことからこちらには道真公を祀る天満宮になったそうです。
この井戸は、随分と前に枯れてしまい『枯れ井戸』として放置されていましたが、水が出るようになり京都の名水として多くの人が訪れるようになりました。境内に入ってすぐの井戸は新しいもので、社務所の庭に『菅公御産湯の井』の石碑と井戸があります。井戸とは別に、水汲み場から水を汲んで持ち帰ることができます。
菅原院天満宮神社の詳細情報
京都駅から地下鉄烏丸線丸太町駅下車 徒歩5分
御手洗川が流れ、水の霊験あらたかな下鴨神社ですが、実は3つの井戸が存在することはあまり知られていないようです。これぞれの井戸の水の出所がまったく異なるので、それぞれの井戸でしっかりご利益をいただいて帰りましょう。
『直澄(ただす)』の井戸は、糺の森の『糺』の語源になっている説もあります。鳥居の横にある井戸で、手水で清めることができます。西門から入ると、三本杉の姿をみることができます。この袂から神水が湧き出し古来から人々の生活を守っていたと伝わっています。最後は井上社と呼ばれる、御手洗社で湧き水が湧き出ている場所が『御手洗池』、この水は御手洗川へと流れ『足付け神事』やひな祭りが行われています。
下鴨神社公式サイト
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癒しの杜・京都の世界遺産「下鴨神社(賀茂御祖神社)」で神秘的なパワーを!
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京都七名水の一つでもあり、皇子・皇女ご出産の折りは『産湯』として用いられていたそうです。一願成就の御神水でもあることや、女性の神様を祀っていることから安産祈願・良縁祈願・女人厄除けのご利益があるとして、女性が訪れることが多いのだとか。
こちらのおみくじは、可愛らしい『姫みくじ』で、おみくじの中身はすべて手書きになっているのも個性的。このおみくじは、井戸の上に並んでいますので手に取ってみてください。
市比賣神社:女人守護・市場守護のいちひめ神社
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京都御所の北には御霊神社、御所の南東には下御霊神社と京都には2つの御霊神社があります。どちらにも、非業の死を遂げた実在の人物が神様として祀られています。延暦4年、長岡京造営長官の藤原種継が暗殺され、その首謀主とされた『早良親王』など8人が御霊となりここから京を守っているのです。
皇室の産土神として崇められているのは、表門の建礼門が仮皇居から移築されたことからも感じられます。こちらの御神水は、半世紀近く枯れていたのですが、氏子の皆さんがなんとか復興させたいとの思いから今では神聖な水が湧き出るようになりました。境内には、緑が多く夏は涼を感じる事ができる静かなスポット。水質検査もされていますので、安心して飲める水ですので散策がてらに立ち寄ってみてください。
下 御 霊 神 社 Shimogoryo Shrine
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清和天皇の第六皇子貞純(さだずみ)親王の子である源経基(つねもと)の邸宅『八条亭』の跡地にある六孫王神社。『臣籍降下(しんせきこうか)』は血筋が多い時には、皇族の籍から臣下に下ることも多かったそうです。光源氏も桐壺亭の子供でありながら、母親に身分が低く家督争いに巻き込まれることがないように源氏を名乗らせるようになっていますね。
源経基(つねもと)が、「自分は死んだら龍神となって、子孫繁栄を祈り続ける」と遺言残したそうで、これが『神龍池(しんりゅういけ)』であり、この池には神の化身である鯉が泳いでいます。池のほとりにある、誕生水弁財天社の井戸水は安産祈願や子供が健康に育つように産湯として使われたそうです。神龍池にかかる橋は鯉と恋をかけて『恋の架け橋』と呼ばれ恋愛成就や良縁祈願に訪れる人もいるのです。
六孫王神社
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京都の名水は、人びと暮らしに密着し美味しい料理や京菓子などを作りだしています。観光名所としてだけでなく、京都の人たちの憩いの場所にも点在していますので、きちんとマナーを守っていただきましょう。名水をいただき、心穏やかに祈りを捧げその1日が素晴らしい日になるように過ごしてください。